管理人: 2009年11月アーカイブ

先週は帰郷、四十九日を無事に終える。
木曜、金曜日はよしなしごとで深夜まで。
早朝には別仕事。
眠っている以外は文字を書いているか編集をしている状態だった。

木金土でマダラ、アオメエソ、ウサギアイナメ、モロハバイ、ネジヌキバイ、ムシガレイの撮影。
料理の撮影多々。

土曜日の市場は安い魚がいっぱいだった。
八王子総合卸売センター『総市』、『高野水産』周辺は人混みで身動きがとれない状態だ。

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我が家用に買ったのがマダラ、イサキ、マガキ加熱用。
立川の居酒屋『太鼓』さん(市場では屋号で呼ばれる)に『赤霧島』をいただく。
薫り高い味のいい焼酎なのだ。
『太鼓』さん、ありがとう。

さすがに帰宅後は1時間以上ダウン。
永六輔の『土曜ワイド』、『久米宏のラジオなんです』を聞きながらうつらうつらうたた寝。これは贅沢だ。
久米宏の番組で内田光子のコンサートでの模様が語られていた。
その素晴らしい久米宏の解説に聞き惚れる。
そして内田光子のモーツアルトピアノコンチェルトが無性に聴きたくなる。
佐野由紀さんという料理家がゲストであったが、この人もすごいな。

夕食はたらちり、カキのあっさり煮、イサキの刺身、故郷つるぎ町一宇のジャガイモと美馬市美馬の山ゴボウ(山間地でとれたゴボウ)・八王子のニンジンを煮干しだしで煮物に。
食後、テレビの前で短時間眠る。

日曜日は朝方5時より、『つり丸』の原稿。
9時過ぎに完成。

10時に遅い朝ご飯。
ウルメイワシの丸干し、自家製切り干し大根・切り干し蕪・山ゴボウとニンジンの炒め煮、キャベツニンジンとゆでささみのサラダ、ちりめんスダチ、ご飯と白菜のみそ汁。

食後、現在進行形のボクの本の台割り用の原稿。
カタクチイワシのページを改訂。
昼食はマダラのリエットでパン。
昼寝を挟んでイワシ3種の基本データの打ち込み。
『つり丸』原稿の最終チェック。
画像の整理と保存。

午後5時過ぎ、姫が熱を出す、太郎もおかしい。
さて父ちゃんは困った困った。


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目刺し、頬刺し

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不思議なことに何かを調べていると、どこからかヒントになることがやってくる。
最近、定番的な加工品の撮影に励んでいる。
当然、その資料を読んでいるのだけど、そんなときにちょうど、レーコさんから目刺しにことで質問がよせられた。
これが質問であるけど、ボクにとっては大きなヒントだった。
「どんなイワシでも目刺しにしますか」という質問なのだけど、そう言えば、最近、カタクチイワシ以外に目刺しを見ないのだ。

その上、目刺しだといって売っているものが、実はすべて頬刺し(ほほざし、ほおざし)なのである。
目刺しの画像はカタクチイワシしかない。

ここで簡単な解説をいれると、まずは丸干しであること。
丸干しは、内臓を抜かずに丸のまま干したもの。
イワシ類、メヒカリ類(アオメエソ、マルアオメ)、ヒメジ、カマス類などが材料となる。
なかでも目刺しは「目を竹串や藁(わら)などで刺して干したもの」、頬刺し(鰓刺しとも)は鰓から口に竹串や藁(わら)を刺し通して干したもの」。

目刺しは千葉県が代表的な産地、頬刺しはもともとは九州を中心に作られたものだ。
千葉県で作られる目刺し・頬刺しではマイワシは3尾、カタクチイワシは4尾で一串としたという。
この法則は今でも残っているように見受けられる。
このような定番的なものも、じっくり見ると、奥が深いのである。
調べれば調べるほど発見があり。

蛇足だけどボクの年代だと、目刺しといえば元経団連会長の土光敏夫が浮かんでくる。
これがもう30年近い昔のことだけど、目刺しという言語が頬刺しを差し置いて知名度を上げたのは、土光敏夫とNHKのせいだともいえそう。

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マイワシの頬刺し。藁でも竹でもなくプラステックが使われている。形的に藁を模しているのがわかる。

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ウルメイワシの頬刺し。これは今時珍しく本物の藁を使ったもの。

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カタクチイワシの目刺し。

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八王子総合卸売センター『高野水産』にときどき三重県産養殖ヌマガレイというのがくる。
本来三重県に生息しないヌマガレイを、あえて養殖するのはなぜだろう?
しかもヌマガレイは生きているから高いのであって、死んだらただ同然なのだ。
とここまで書いてきて、そうだヌマガレイは生きていればうまいのだ、なんて気がつく。

しかも不思議なことに入荷してくるヌマガレイの裏側に黒い腫瘍がない。
きれいなのだ。
ひょっとすると病気に強く、養殖などの密集した状態にも適応性があるのかもしれない。

一尾、その場で締めてすぐに『市場寿司 たか』に持ち込む。
あっという間に出来上がった刺身がよかったのだ。
夜でなかったのが残念至極。
酒がすこぶる欲しくなった。

淡泊で薄作りにして食感がいい。
クセのない味わいに微かに旨み甘みが感じられる。
お高いトラフグには負けてしまうが、こっちの方がコストパフォーマンスは高い。

さてさて本当に三重県でヌマガレイを養殖しているのだろうか?
三重県県水産課資源質に調べてもらっている。

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ある夜、築地のイングリッシュパブ(正確ではないかも)でやたらにバーボン(何故だ)を飲んでいたら、左右縦横どこから見ても漁師にしか見えないウエカツさんが、フィッシュアンドチップスを注文したと同時に叫んだのだ。
「フィッシュアンドチップスにはモルトビネガーがなきゃいけん」
このウエカツ言語には出雲、東京、ときどきオーストラリア(この人の先祖はコアラらしい)などがごちゃ混ぜになっている。
「モルトビネガーってなんなのさ」
「ええ、ぼうずさん、しらんの。だめだねー」
ワハハ、ワハハ、ワハハ......とコアラの目をして笑うのであった。
そして出てきたフィッシュアンドチップスには、ちゃんとモルトビネガーなるものがついてきたのだ。

「これこれ」
ウエカツさん、おもむろに瓶のふたを開け、
「本場じゃーどばどばっと一瓶くらいかける人がおる」
ほんまかいな? とは思ったが、この薫り高い、かすかに甘みを含んだイギリス製の酢がうまかったのだ。
これなど大阪の豚まんを酢に浸して食べる、に通じるものがある。

ただしフィッシュアンドチップスに非常に合うかというと疑問だ。
だいたい揚げたポテト自体うまいわけで、水割りのバーボンがクイクイいける。
白身のフライもうまい。
ボク的には、イカリソースをどばどばビジョビジョにかけた方がうまいんじゃない? ということはその場では言えなかったね。

しかし本場イギリスでは〝モルトビネガーなくしてフィッシュアンドチップスを食べない〟と言われては改めて自宅でやってみないわけにはいかない。
そこでモルトビネガー探しを何故か京都で始める。
三条あたりに明治屋があって、そこにあったのだ。
ただしアメリカ製。
本場物ではないので、待て暫しと考えてやめた。
この日、食通のヤマトシジミさんが一緒だった。
これまた何故かボクと一緒に築地でウエカツさんの叫びを聞いていたので、アメリカ製でもいいやと購入する。

ボクは探しに探して、結局京橋の明治屋でパブに置かれていたのと同じ銘柄「サーソンズ」のものを見つけ買い求める。
そしてスケトウダラのフライにポテトのフィッシュアンドチップスにどばどばビジョビジョにかけたらまずくはなかった。
お酢好きなのでうまい、とも思ったのだ。
思わなかったのが子供たちで、お父さんはもう一度、フィッシュアンドチップスを作り直したのだ。

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ブリじゃないのにブリとつくのがツムブリ。
いわゆるブリ属ではない。
だが大きいものは味でブリに勝るのではないか、と思っている。
大きいといっても2キロ、3キロの話だから、ブリであれば「メジロ」とか「イナダ」級となる。
「イナダ」買うならツムブリを買えと言ってもいい。

特に塩焼きは素晴らしいの一語に尽きる。
刺身にして美味であり、焼くともっとうまい。
ツムブリは煮ても焼いても刺身でもうまいのだな、と改めて銘記したい。
味わいはブリとマアジの中間である、と何度も書いているが、そのよさをまことに配分よく受け継いでいる。
焼くと青魚の濃厚な旨みを感じるのである。

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けだし仏教的な儀式は無味乾燥である。
葬式をしない、仏教的なすべてを排除したら、さぞやすっきりするだろう。
彼の限りなく痴呆症に近い坊主に少々あきれ、しかも親戚の無意味な会話にとことん苦痛を感じる。
激しく激しく激しく疲れる。

昨日大阪に脱出して、ホテルで熟睡。
やっと元気がもどってきて木津の市場で朝ご飯を食べる。
久しぶりのご飯とみそ汁というのがうれしい。
しかし大阪での市場ご飯のうまさよ。

午後には、またまた父の死によって生まれる事務的なことをやり、帰途につく。


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11月22日の日記02

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新大阪駅には9時16分着。
梅田に出て、阪神デパートなどでイカ焼き、洋食焼き、たこ焼きなどを食べる。
3種類食べて450円くらい。
まことに大阪のB級グルメは安い、そしてうまい。

阪急三番街の古本屋で時間つぶし。
11時半のバスで徳島市内を目指す。
古くは徳島本線の貞光駅から岡山経由が主要な経路だった。
かの宇高連絡線利用というやつ。
それが最近では大阪からのバス便が主になっている。

徳島市内には2時過ぎに到着。
駅前の小山助学館で徳島の郷土本を買い、お香典返しの富士屋にて、お菓子を買い求める。
そして徳島本線を貞光に向かう。
なんと特急なのだからすごい。
何という名だったのだろう。
特急剣山だったかな。
列車の左手には眉山が見える。
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スケトウダラを一本買った。
粗はみそ汁に、身はフライに、そして抱えていた卵巣は塩漬けにする。
ちなみにこのスケソ(スケトウダラ)、1本400円なのだ。
ちょっと単純計算してみる。
たら子一腹、スーパーで買えば200円くらいだろう。
だからフライと豪華絢爛なみそ汁を200円で作れたことになる。
パン粉、卵、みそ、昆布一切れなどいくらにもならないだろう。

さて、振り塩してビニール袋に入れてほったらかしておいたスケソの卵巣を魚焼きの網の上でじんわり焼く。
作っておいた小かぶの一夜漬けを切り、この二皿で遅い晩酌。

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たら子が焼ける間にシャワーを浴びて、ほっと一息。
焼きたてのたら子を、そして合いの手に小かぶをつつきながら、日本酒をいっぱい。
今回は旅の前なので、多摩自慢辛口。

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11 月22日の日記 01

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朝方5時前に家を出る。
中央線各駅停車5時19分に乗り、東京駅には6時25分着。
6時45分ののぞみ大阪行きに乗り込む。
夜明けは御茶ノ水駅、現在熱海駅を通り過ぎて、曇り空広がる。

自宅から持ってきた朝日新聞朝刊を見て、なんだか不愉快になってくる。
しかし天下り役人のいかがわしさよ。
存在自体が愚かしいというか、不要ではないのかな。
それに引き替え、島根での仕事(アドバイザー)の大変さよ、と思う。
よほどのことがないとタクシーが使えないし、食事は割り勘、またアドバイザーの仕事をやっている日はそれこそ隙間のないスケジュールなのだ。
島根県職員のやる気が、切に感じられるともいえるのだが、その県の仕事自体だって、もっと効率化できそうで自分が考えることでもないのだけど、途方にくれるときがある。

三島駅を過ぎた。
本日のスケジュールを考える。
とにかく徳島県つるぎ町貞光町に着いてからが大変だ。
できれば十分な時間をとりたいと思ったのだが、まことにボクが下請けをやっている大会社が情け容赦もない。
たぶん、今回の四十九日の帰郷ではやるべきことの半分しかできない。
一度帰宅して、またすぐに帰郷することになる。
それと我が故郷ではモバイルが使えないという、都会人では考えられない不便に突入する。
今の内にメールの返信をやっておくべきものはやらなければ。
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22日から25日までは徳島県にいます。
メールなどもなかなか見ることができなくなります。
お急ぎの方はケータイへ。
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「いもぼう」を作る

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京都に行ったら必ず買ってくるもの。
それがもどした「棒だら」なのである。
大きなマダラを開いて素干し(塩をしないで干した)にしたもの。
もともとの産地は小樽などであるが、近年は釧路、根室で作られている。

水につけて戻して煮物にする。
これが手間と時間のかかるもので、過去に何度も失敗しては地団駄を踏んでいる。
しかも、その失敗というのが「棒だらをもどす」という初手の段階なのだから横綱に挑む序二段のような気分で、「棒だら」にトラウマを感じること甚だしい。
そこで錦(近年はここでは買わない)などでもどしたものを買ってしまうことにして、なんとかそれらしいものが作れるようになった。

さて、「棒だら」だけでは「いもぼう」とはならない。
当たり前だ!
肝心なのが芋なのである。
こればっかりは京都市の伝統野菜、海老芋なくしてはできない。
海老芋の特徴が長時間煮込んでも煮崩れしない。
そのくせきめ細やかで繊維をほとんど感じないところ。

海老いもと「棒だら」を用意。
朝方から作り始めて、夕食前にできあがった。
この野暮ったい煮物がうまいのである。

棒だらはホロホロと柔らかく、そしてマダラの旨みがちゃんと残っている。
干した分、旨みが濃いのだろう、煮汁にだしとなってエキスを放出しても、生よりもうまいのである。
そこに海老芋がくるのだけど、ホクっとしているだけで幸せな気分になる。
うまいなー、優れた里芋は。
これには酒もご飯も不要で、「いもぼう」で腹一杯になってもいいな、というものなのである。

作り方
1 もどした「棒だら(漬けだら)」は米のとぎ汁で2時間ゆでる。ゆであがったら水で数分さらす。よく水気を切っておく。
  米のとぎ汁でゆでるのは、自己流かと思ったら京都大京魚類の瀬川さんも同様だという。これは乾物料理(和食)の基本のき、なのだろう。
2 海老いもは水に落として、塩をまぶしてぬめりを取り、六分通り日を通しておく。これもゆでたら水に落とし、水分をよく切る。
3 大量の鰹節だしを用意。煮る素材の5倍くらいあってもいい。だしは多いほど失敗しない。
4 鰹節だしで棒だらをことことと2〜3時間ほど煮る。だしが少なくなったら足そう。
5 少量の砂糖、酒を加えて1時間前後煮る。
6 海老芋を加え、醤油、みりんを加えて約1時間煮てできあがり。
  鍋止めして半日以上寝かせた方がうまくなる。

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市場では「タイラガイ」、和名がタイラギとなる。
似ていながら違う名なので意外に紛らわしい。
旬は春であるように思える。
春から初夏だろうか?
このあたりが曖昧だ。

そのために春夏秋冬食べている。
そして11月に食べても、なかなかうまい。
が、やや身(貝柱)がやせているような。

さて、タイラギのうまさは、実を言うと、個性的であるところで、まずいと感じても間違いではない。
味はホタテのように万人向きではない。

今回のものは貝柱を強火で焙っている。
この方がうまいというか、甘みが増すからだ。
ボクはこの独特の苦みが好きで、そこに甘みが覆い被さってくるのが、また好きなのだけど、嫌いという方の思いもわかる、というくらいにタイラギに関する考え方は複雑だ。
ホタテの単純とは対局だろう。

しかし、うまい酒があったとしてホタテではつまらない。
役不足である。
できればタイラギの謎めいたうまさが、酒をよりうまくする。

作り方
1 貝柱を外す。貝柱の回りの薄皮や汚れを取り去る。
2 直火で焙り、冷水にとる。水分をよくよく拭き取る。
3 適宜に切る。

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京都への旅での収穫は、京都市役所市場関係者の方たちとなかよくなれたことだろう。
さすが京都にある市場、食の都の拠点を目指して、数々の催し物を行っている。
そして11月22日は『鍋まつり』。
府内だけでなく、各地の食に関わる方たち、また近隣の大学などが集いいろんな鍋が披露される模様である。
近隣にお住まいの方や京都への旅に向かわれる方、一度七条の市場をお訪ねになったらいかがだろう。

詳しくは京都市中央卸売市場第一市場のページで
http://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000070269.html


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ヒラソウダガツオの入荷があった。
この魚、入荷があるときは常にまとまってくる。
安い、うまい、なので三本ほどまとめ買い。
一本をなまり節にする。

漢字で「生利節」、鰹節よりも生に近いものの意味となる。
一般に鰹節を作るとき下ろした身を煮熟(しゃじゅく ゆでる)する。
これを冷やして、乾燥、焙乾、天日干し、黴つけ、天日干し、黴つけなどのたくさんの行程を経る。
その煮熟し冷やして、軽く乾かした途中の状態が「なまり節」だ。

我が家ではこのままマヨネーズ醤油で食べる。
野菜と煮つけるなどする。
今回はそろそろうまくなってきた大根と煮つける。

この手の料理は十分足らずでできる。
なまり節さえ作っておけばチョチョイノチョイってヤツなのだ。
しかも、こいつが麦焼酎に合うのだ。

大根にはまだかすかにシャキシャキした食感が残り、そこに甘みとしょうゆの辛さ、なまり節の旨みが加わっている。
煮つけたなまり節だって、まだまだサバ科の魚の旨みが十二分にあって、しかも適度にホクっとしている。
焼酎に合うと書いたけど、本当は飯との相性が最高にいい。
アルコールと合わせるのはもったいない、と付け加えよう。

作り方
1 ヒラソウダガツオは三枚に下ろして塩を入れないでゆでる。完全にゆだったらザルに身の方を下、皮を上にしてあげる。
2 気温が下がってきているので屋外に出しておく。そのまま一夜干す。ヒラソウダガツオの身はゆでて乾燥したのでしっかり固まっている。この時点で血合い骨を抜き取る。
3 大根は厚めの銀杏切り、ソウダガツオは適当に切る。
4 フライパンにごま油を入れ、大根を炒める。
5 なまり節を加えて、酒、砂糖、水少々を加える。
6 醤油を加えて、味を調え、最後にみりんを回しかける。みりんのアルコール分が飛んだらできあがりだ。

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ホテルを6時過ぎに出て、木屋町に出る。
ヤマトシジミさんお目当ての店は見つからない。
どうやら定休日だったようだ。
そこから試練のときが始まる。
歩いて歩いて歩き疲れて、三条の近代的外観の焼き鳥の店に入った。
ここがまことにいい店だった。
店名を覚えてなかったのが大失敗。

その後、山口瞳ゆかりのサンボアで一杯。
ホテルまで、また歩いてもどる。
我ながら体力の限界を感じてしまう。


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コシナガは秋が旬

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国内でとれるマグロ族でもっとも知名度の低いのがコシナガである。
この魚を知っていたら魚通に違いない。
なかなか手に入らないものだが、珍しくはない。
なんども半身は買っているし、食べた記録も残っている。
でも、この魚の基本となるべきデータが簡単には集まらない。

画像の整理をすると、秋に多いのがわかる。
産地の山陰でも秋の魚だ。
じゃあ秋に買おう。
それで初秋に行った島根県浜田市、松下鮮魚店に送っていただきたいとお願いしていた。

「今年はコシナガが少ないんです。やっと見つけまして」
松下鮮魚のお姉さんから返事が来たのは、かなり秋も深まってからだ。
約3キロ、一見メジマグロ(クロマグロの若魚)のようだ。
違っているのは胸鰭の長いことと、側面に散らばる楕円形の白い斑紋。
無造作に三枚に下ろすと赤さのなかに鈍さがある。
脂がのっている証拠である。

刺身で食べたら、非常にうまいのである。
寒の時期に食べるメジマグロそっくり。
口の中でほどよくとろける。
刺身をとった後の砂刷りの焼き物、中骨の煮つけが、これまた刺身以上にうまい。

山口県北浦、島根県では秋の魚として珍重されているという。
そのわけが、この味にあったのである。
秋の山陰の味、コシナガを覚えておこう。

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サルエビが入荷してきた。
根鰓亜目の小エビである。
わかりやすく解説するとクルマエビの仲間。
卵を産むと、すぐに海に放してしまう。
ほとんどのエビ、タラバガニ、カニの仲間が卵を一度腹に抱えて保護するのに、無責任なエビなのである。

北海道から九州までの沿岸に普通で、天然のクルマエビ類が激減しているなか、いまだそこそことれている。
さて、今回のものは産地不明。
あまりに慌ただしい土曜日であって、来てくれた人の買い物の面倒を見ている間に、聞き忘れてしまった。

これを釜飯にする。
我が家で"釜飯にする"とは峠の釜飯『おぎのや』の土鍋を使って作るという意味合い。
だいたい食べる30分前に火をつけるべく、用意をして炊きあがりを食卓にだす。

ちなみにボクは炊き込みご飯が好きではない、ので味見だけ。
炊きあがりにエビを取り出して、殻をむき、ミソと手でほぐしたエビを混ぜて出来上がり。
非常に食卓滞在時間の短い料理なのだ。

暖かい内に食べる物で、エビの香りと、甘みが飯に移って、炊き込みご飯好きにはたまらんもんでしょうな。

作り方
1 釜飯二つ分、2合の米をとぎ、ザルに上げて水切り、普通に水加減。
2 約1時間置き、しょうゆ、塩、酒で味を整え、ささがきごぼうを加えて、エビをのせてたく。

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3 沸騰してきたら弱火で7分、蒸らしに15分前後。
4 炊きあがったらエビを取り出し、殻をむき、ミソと身をもどす。

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アカアマダイを京都で「ぐじ」という。
その昔は明らかに関西の魚であり、ついでに付け加えると関東では雑魚扱いだった。
これは去ること30年近く前に小田原の乗合船でマダイの外道でアカアマダイを釣ったとき、明治生まれの船頭が「ぶん投げろ、ぶん投げろ」と言ったことが証拠になるだろう。

それが今や全国的な高級魚なのだから隔世の感がある。
築地場内では1万円(キロあたり)でも誰も驚きはしない。
2000円以下になると逆に安すぎて驚く。
高いのはうまいため。
当たり前だ。
では関東ではどうして安かったのかというと、食べ方がわからなかったためである。

京都では一塩もののアマダイを尊ぶ。
頭からナシ割り半分に開いて、
振り塩をして寝かせてから食べる。
若狭焼き、昆布締め、蒸し物(蕪蒸し)など、どれも手が込んだものばかり。

我が家でもアマダイを買うと、まず一塩してしまう。
刺身で食べようなんて思いもしなかった。
が鮮度がよいもの、取り扱いの優れたものは刺身にして絶品であったのだ。

しかも島根県平田市小伊津のアマダイは、釣り上げてから丸2日目にして刺身でうまい。
確かに食感は悪くなっている。
これが翌日だったらと思うと、ぞくぞくする。

アカアマダイのうまさというのは、脂ではなく旨味成分の濃さだろう。
舌にのせて、すぐに甘いと思うがごとき旨味が広がる。
しかも後味が抜群にいいのだ。

こまったことに長い間、アカアマダイの刺身は平凡なものだ、と思い込んでいた。
でも釣り上げてすぐに締めた上物は違うんだなと思い知る。
そういえば、「刺身を食べてみろ」、と言っていた海老名の海老さんをバカにしていたのは私の大失敗だった。
ひょっとしたら海老さんは食通なのかもしれぬ。

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ズワイガニの雌を浜ゆでにする地域というと但馬なのではないか、と思うのだけどどうなのだろう。
市場で見かけると津居山(豊岡市)であったり香住(加美町)であったり。
兵庫県北部ならではの産物、それが浜ゆでかもしれない。
このような市場でよく見かけるものの歴史がわからない、ということが多い。

今回の画像は大阪市東部市場のもの。
香住・津居山産のゆでがにで床が赤く染まっているようだった。
ちなみにこのゆでがにがうまいのだ。

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朝方4時前に目覚める。
疲れがとれず5時過ぎまでいろいろ。
JR難波駅まで歩く。
都市にあってはすぐそこに見える場所が遠いのである、なぜだろう。

関西本線にのって東部市場前、東部市場を見学する。
島根の魚が非常に多い。

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市場ご飯は「あずま」という食堂。
いい味だった。
しかし食べ過ぎ。
ヤマトシジミさんは島根の魚の画像撮りに追われる。

大阪中央卸売市場まで移動して大水、うおいちさんと会議。
いろいろ参考になり両社には感謝。
市場のタワー2階資料室で「浮瀬」を買い求めた。
また16階、すし常にて「バッテラ」を食べる。
この店で「バッテラ」を食べる意味がわかる人は少なかろう。
棒ずしの小鯛、蒸し穴子も合わせてお願いしたら、ものすごい分量になる。
ますます太鼓腹になってしまったのだ。

野田の駅に出て、京都へ。
京都でヤマトシジミさんと分かれて、久しぶりに小路歩き。
古書店をのぞき、錦市場そばの「八木包丁店」で打ち出しの行平を買う。
この店での買い物は3回目。
身内が死ぬと、必ずここで買い物をする。
日常使うものを買うと、使うたびになんとなく故人を思い出すのだ。


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錦市場は人でごった返している。
「のとよ」でナマズの蒲焼きを買った。
この店は30年前と変わらない。
しかし「ふなずし」の高くなったことよ。



錦市場の変貌凄まじき。
大学一年の時に足を踏み入れたときとは別の小路となっている。
マスコミの無分別のせいだろう。
ちなみに錦は安く物を買い求めるところではなく、ブランドとなり、値を上げてしまっている。

五条烏丸から松原通、御幸町通、寺町通で四条通を超えて、錦。
境町通の八木包丁店から下がって、四条通を渡り、綾小路を西に向かう。
烏丸通を抜けて、角を曲がり曲がり、西洞院高辻。
松原京極商店街を抜けて、曲がり曲がりホテルに戻ってきた。
ホテル着が5時過ぎなので3時間以上歩いたことになる。
疲れ果てる。
ヤマトシジミさんからのケータイで5時に目覚める。




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千日前に出て、焼き鳥、名前で入った串焼き、すし屋、ショットバーがことごとくよかった。
ヤマトシジミさんとともに大阪の底力を感じたのだ。
ちょっと飲み過ぎてダウン。


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京都駅に到着、大阪まではもう少し。
最近早朝の新幹線に乗る機会が増えているのだけど、本日の新幹線チケット売り場のお姉さんはとても親切であった。
片道だけ買おうとして、気がついて、「今日は大阪、明日は京都で、京都からまた新幹線で帰ってきます」というと
「新神戸までの往復チケットを買うと大阪往復よりもお得ですよ」
なんてありがたいアドバイス。
親切な女性はきれいに見えるな。

大阪も雨。
タクシーで十三に向かう。
運転手さんから「十三というのは淀川13番目の渡しのあったところという意味です」と教えてもらう。
私事を終えて街を歩く。
駅の東側を歩くがなにもない。
飲食店それも居酒屋立ち飲み屋がやたらに目につく。
しかも午前11にして営業中。
普通の料理店を探すのが大変。

商店街のいちばん外れにあるお好み焼きうどんの店で「きざみ」。
阪急電車で梅田に。
梅田から環状線で天満駅。
雨は降り続いている。



天満市場を探す。
大阪市場史では重要な地である。
確かに市場があった。



ただしビルとなっていて、しかも中央市場の休市の日なので閑散としている。
しかしこのがらんとした、バカらしいビルは一体なんなのだ。

喫茶店に入って、ここから先の行きどころ、ホテルのチェックイン時間などを確認。
天神橋五商店街から外れて中崎商店街へ。
ここで「青空書房」という古書店あり。
店のご主人から教えられること多々あり、また自作のご本をいただく。
感謝してあまりある。

歩いて歩いて歩き疲れて難波のホテルにイン。
少々眠る。
午後5時過ぎにヤマトシジミさんも到着。
明日の会議の打ち合わせがてら千日前にくりだす。



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寒くなるとスミイカが食いたくなる。
スミイカは標準和名コウイカのこと。
面白いことに、東京ではコウイカがたっぷりの墨にまみれていると鮮度のいい証拠として喜び、瀬戸内海周辺では嫌ってよーくよーく墨を洗い流す。
だから「墨烏賊」と呼ぶのは関東周辺だけなのである。

8月、9月に出るコウイカを「新イカ」という。
ときにキロあたり3万円前後して、走りを喜ぶ江戸っ子のよすがを忍ぶ。
それが10月ともなると、ちゃんとスミイカの形をして、まだまだ若いが旨味も十二分に感じられるようになる。
スミイカの季節到来だ。

そして肌寒の11月だから、市場でスミイカを見ない日はないというくらいだ。
今回のものは神奈川県三浦半島東京湾べりの小柴産。
まごうことなき江戸前ものを、朝帰りした日の昼酒一合、そいつのアテにする。

まだまだ小振りなので甘みは今イチだが、旨味がのって、しかも刺身を横から見ると厚みが出てきている。
酒一杯でベッドにダウンなのだから、イカ一杯でちょうどいい。
神無月も過ぎて、一年経つのも早いななんて、思いながらトロトロと眠りにつく。

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徐々にセッション数も増えていくと思われます。
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食品、水産、飲食などの広告が最適だと思います。
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午前4時に起きる。
たまっていた画像を整理保存。
ブログをアップすると、時刻は6時を回っていた。
外からは雨の音。
旅に傘を持って行くことになりそうだ。
午前6時半、家を出る。
やはり強い雨が降っている。

東京駅には8時過ぎに到着。
駅中で大船の『大船軒』の鯵の押寿しを買う。
のぞみ8時23分に乗車。
新横浜駅を出て「鯵の押寿し」を開く。
なかなか美味であるが、1200円はちょっと高い。
アジにはしっかり味付けがしてあり、ご飯は微かにしか酢を感じない。

暇なのでasahi.comでも見ようかと思ったらEモバイルがつながらない。
他のモバイルもそうなんだろうか?
それとも新幹線の無線LANの問題か?
森繁久彌の死に関するニュースが読みたいのだ。
昭和30年代に作られた社長シリーズや駅前旅館など、何度も見ていて、その度に笑っている。
フランキー堺、伴 淳三郎、加東大介と懐かしい俳優のほとんどがなくなっている。
名古屋に近づくに従い、雨がやんで空が明るくなってきた。


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島根県大田市(おおだし)和江は日帰りの底曵網漁で有名である。
ここでは様々な発見をしているが、今回のはまさに大発見。
高鮮度のソウハチガレイの刺身のうまさにビックリ。

普通ソウハチガレイは干物原料でしかない。
この干物が独特の風味と脂から来る渋みがあって、なかなかうまい。
島根県など山陰でも「えてがれいの干物」は上等なのである。

だから干物の魚だろうと思っていたのが大間違いだった。
活け締めにして水揚げしたそばから出荷して、身はまだ硬直している。
刺身にして透明感があり、食感がいい。

また何よりもソウハチガレイの旨味の濃厚なことに驚きを禁じ得ない。
一切れ一切れが舌に強い味わいを残してくれる。
さて、ソウハチガレイを干物原料と見なしていたことに反省。
またソウハチガレイの刺身をもっと多くの方に食べてみていただきたい、今日この頃なのだ。

丸貴商店
http://izumo.mypl.net/shop/00000300125/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ソウハチガレイへ
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関西行は当然仕事ですが、大阪、京都の待ち歩き、市場歩きを楽しんで参ります。
できましたらリアルタイム日記を書いていこうと思っています。
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ヨロイイタチウオという和名はだれも知らず、「ヒゲダラ」という東京での呼び名も、かなり魚に通じていないとわからないだろう。
やや深海に棲んでいる魚で、主に駿河湾から西で底曵網などでとれる。
タラとつくけど、タラではない。
タラに近い仲間で聞き慣れないアシロ目に属している。
アシロ目では唯一流通する食用魚でもある。
小さいと雑魚扱いだが、1キロを超えると途端に高くなる。
キロあたり2千円から3千円なんてざらだ。

しかも特筆すべきは、鮮魚ではなく、明らかに加工原料なのに高いということ。
加工というよりも料理と言った方がよいかもしれない。
多くが昆布締めになる。
そのまま三枚に下ろして刺身なんてことはしないのだ。

東京でもヒゲダラの昆布締めを名物にする魚屋がある。
こんなものを作る魚屋は高級で敷居の高さを感じる、それほど昆布締めになってしまうと高い。
敷居の高さを感じるくらいなら自分で作るに限る。
1キロのヨロイイタチウオを買っても2千円。

三枚に下ろして、皮を引き、 6時間ほどで軽い締め加減ながらできあがる。
3日くらいは楽しめて、それでも余ったら、焼くといい。
意外に知られていないだろうけど、昆布締めを焼くと非常にうまい。

これは明らかに酒のアテだと思う。
だけども子供たちも好きなのである。
いつの間にか皿の上が寂しくなっている。

ほとんどクセのない白身で、昆布で締めてもシコっとした食感が生きている。
淡白な味わいなのに、昆布の旨みに魚自体の旨みが負けていないのも不思議だ。
やや厚めに切って、心地よい食感の中に、ちゃんと魚からくる、たぶん脂由来の甘み、そして魚自体の旨みが浮かんでくる。

酒は島根県の銘酒『月山 純米酒』。
最近島根は酒所なんだと思うのだけど、「ヒゲダラの昆布締め」は酒をよりうまくさせる肴なのである。

1 三枚に下ろす。振り塩をして一時間ほど。気温によって時間を変える。
2 昆布は酒と水半々に漬けてもどしておく。
3 水洗いして、よく水分を拭き取ったヒゲダラを昆布で包んで冷蔵庫で寝かせる。
6時間程度で食べられるようになるが、昆布の味わいが勝っても、それなりにうまい。
3日くらいはそのままで、締まりすぎたなと思ったら焼いてみてほしい。
これもなかなかうまい。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ヨロイイタチウオへ
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兵庫県日本海側に香住(かすみ 現香美町)という町がある。
松葉ガニ(ズワイガニ)で有名な土地で、日本海の様々な海の幸がとれる。
ここだけで作られているものに「焼きぎす」というのがある。
沖合でとれるニギスを素焼きにしたもの。
たぶん香住周辺だけで作られているのではないだろうか。

関西までは来るが、まず関東では見かけないもの。
なかなか優れた加工品なので残念でならない。
最初に買ったときはただあぶって食べた。
気醤油に生姜で酒の肴に。
これもうまいにはうまいが、大根と煮つけて食べる、湯豆腐に入れる。
あぶったものをほぐして酢の物にする。
小松菜などの煮浸しに加えるなど、むしろ料理材料として重宝している。

今回は大根との煮物を作る。
焼きぎすと大根は非常に相性がよく、改めてそのうまさに感激する。
あっという間に作れるのもいい。



大根と焼きぎすを炒め煮にしたものだから、当然旨味は焼きぎすから出てきたもので、それなのに大根を味付けしてあまりある。
だしの利いた大根はうまい。
ほぐした焼きぎすだって、ほどほど旨味、歯触り、ほくっとした風味が残っていてよろしいな。

これは酒の肴ではもったいない。
ご飯には絶好のおかずであり、まことに味わい深い。
夕べに作るよりも、朝ご飯用に我が家では作る。

料理法
1 大根はやや長い拍子木に切る。焼きぎす適当にほぐしておく。
2 大根をごま油で水分が出るくらいに炒め、焼きぎすを加える。
3 炒めてなじんだら、みりん、酒、少量の砂糖、しょうゆで味付けする。
4 水分が少なくなったら出来上がりだ。鷹の爪などで辛みをつけてもいい。

浜貞商店 兵庫県 美方郡香美町 香住区香住1806-4
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ニギス



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午後11時に帰宅する。
食事ではなく、酒の肴で暖かいものが欲しい。
肌寒の候となって、木枯らし1号が吹いた。
冷蔵庫をのぞくと、生食用のカキパックに神山豆腐店(八王子)の木綿豆腐がある。

カキの水切りをし、豆腐を切る。
小鍋に一片の真昆布を入れて、シャワーを浴びる。
夏以来、久しぶりに湯船につかる。

バスタオルを使いながら鍋に火をつける。
ことことわいてきたら、みりん、しょうゆ、取り置いた鰹節だし少々。
ガス台でカキと豆腐を煮込む。
行平にちろりを入れて『十四代 本丸』をぬる燗にする。

カキ豆腐といっても主役は汁と豆腐。
カキはだし代わりに煮てしまっている。
実は酒の肴に汁というのが大好きである。
ときどき濃いめのみそ汁で酒を飲むこともある。

特にカキの適度に苦くて、舌にざらつくような旨味がいい。
豆腐を崩し、カキごとすくって酒で流す。
ああ、カキと豆腐の食べごたえもいいのだよ。
平日は一合だけと決めてしまうのではなかった。

作り方
1 カキは生食用なら洗わないで水切りをする。加熱用なら大根おろしで洗う。豆腐は適宜切る。
2 昆布を小鍋に入れて煮立てる。昆布を取り出し、みりんとしょうゆで濃いめの味付けに。ここに少量の鰹節だしを加える。
3 カキと豆腐を入れてことこと煮込む。出来上がりに白ネギを散らす。

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明日、7日は築地場内で「知ってよしまねin築地」を開催します。
私、総合司会を受け持ちます。
島根の土地柄、歴史とともにしまねの「おいしい」を築地の方々をはじめ、業界関係者の方々に知っていただく会です。
当日は島根の産物たっぷりの試食会もあります。
 
対象予定者:築地市場等の仲買事業者、荷受事業者、そのほか島根の水産物に興味をお持
ちの業界関係者等(約100名)
日   時:平成21年11月7日(土) 12:30~
場   所:東京都中央卸売市場築地市場 「東卸会館」
勉 強 会:アジの脂質測定、ズワイガニの身入り計測等の実演紹介、ベニズワイガニの
マリンエコラベルの取り組みについてなど
 
参加希望者は以下へ問い合わせてください。
NPO法人 「築地魚市場 銀鱗会」
TEL 03-3541-7194
定員に満たない場合があります。
東卸会館に直接きていただければ入場可能です。

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海が荒れていて、面白い魚が少ない。
それで、高いのを承知で小型のマナガツオを買い求めた。
マナガツオは2キロから3キロないとうまくない。
1キロ弱の中途半端なものをキロあたり2000円で買うのは忸怩たる思いがする。

でもマナガツオの焼き物はごちそうである。
1キロ前後ならなんとか、その片鱗にふれられよう。
それにこのところマナガツオを食べていないというのもある。

さて、マナガツオの上物はキロあたり3000千円以下では買えない。
もっというならば、関西で見かけるような鱗ピカピカのものは5000円くらいはするだろう。
当然、2000円のものだから、刺身には無理だ。
焼き物用にしては高いと思われるかも知れないが、それだけマナガツオの祐庵焼き、西京焼はうまい。

では西京焼と祐庵焼きではどっちがうまいのか?
マナガツオの特徴は白みそとの相性が非常によいことだろう。
明らかに西京焼の方がうまい。
ところが残念なことに我が家に白みそがなかったのだ。
そういえば近々京都に行くのだ。
できれば花見小路の山利に立ち寄って粗みそなど買わねばならない。

そこで祐庵焼き。
これは簡単、祐庵地に漬け込むだけなのだから。
ほどよく漬け込んで夕方じっくり焼き上げる。
まずは家族用。
そして自分用を焼いて、酒の肴にする。

マナガツオのうまさは程よく下で押しつぶせることだろう。
そこからじわっと脂の甘さが浮き上がる。
マナガツオの旬は産卵期前の木の芽どきではないか、と思うのだけど、肌寒の時期のものもうまいのだな、と知る。

作り方
1 三枚に下ろして、適当な大きさに切る。今回は4等分の腹の部分。
2 振り塩をして小一時間。塩を水洗いして流す。
3 しょうゆ、酒、みりんを同分量合わせた祐庵地を作り、マナガツオを漬け込む。香り漬けに海老名の海老さんにいただいた柚を使った。
4 3時間前後つけて弱火でじっくり焼き上げる。漬け込む時間は気温などで変わる。

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イガイ飯の快楽

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このところ困ったことに、市場人ですら在来種のイガイをムールガイと呼ぶことが多い。
ムールガイとは地中海などが原産であるムラサキイガイのことをさすべき。
イガイはイガイもしくは「瀬戸貝」、「シウリガイ」、「シイレ」などという本来の呼び名を尊重してもらいたい。

こんなことを言っても、実際に市場ではめったにイガイを見かけない。
どうやらあまりとれないらしい。
もしくはとる人が少なくなっているのかも知れないな。

今回のものは大阪は難波近く、大黒町にある木津の市場で買ったもの。
殻長15センチほど、産地は岡山県なのだというから、間違いなく標準和名のイガイである。

貝殻から取り出し、塩水で洗って、切り、ゴボウ、ニンジン、油揚げとしょうゆ味の炊き込みご飯にする。
これを山口県では「瀬戸貝飯」、鳥取県では「イガイ飯」という。

炊きたてを、食べるに限る。
釜(今回は『おぎのや』釜飯の陶器製のもの)の蓋を開けると、甘い香りが立ち上る。
甘く感じるのはイガイの旨味なのかも知れない。
呈味成分が匂うわけがないと言われそうだけど、そう感じるのだから致し方ない。
このあっさりしていながら、旨味十二分のご飯だけど、一合炊きの釜を一人分でも足りない。
それほどうまい。

炊き込みご飯は、ムールガイ(ムラサキイガイ)で作っても美味だ。
我が家では、献立に行き詰まると、こんなものを作る、といったものだ。

1 イガイを貝殻から外す。足糸(そくし)を抜き取り、適宜にきざむ。
2 ささがきゴボウ、ニンジン、油揚げを用意。
3 といで水加減した釜に材料を入れ、しょうゆ、塩、酒で味付け。
4 火をつけて釜が吹いたら弱火、約7分ほど弱火で炊き、一瞬強火にしてとめる。
5 15分以上蒸らして出来上がる。好みでネギ、もみ海苔などをのせて食べる。

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ハンバーガーを初めて食べたのはいつ頃だろう。
初めて、ハンバーガーというものがある、ということを知ったのはテレビマンガ(アニメ)ポパイだ。
夕方、確か午後7時前に10分間ほど、「ポパイザセーラーマン」の歌とともに始まる。
(放映は1959年〜1965年)
そこに無類のハンバーガー好きである、ウインピーという太ったオジサンが登場する。
手にはいつもハンバーガー。
テレビのなかだけの存在、ハンバーガーというのはまったく未知の存在だった。

実際にハンバーガーを食べたのは1975年に上京してからのことだ。
マクドナルドの日本上陸は1971年銀座三越内。
これはテレビでも大きくとりあげられた。
そして徳島にやってきたのは、時期は不明ながら、徳島市内東新町にあった丸新デパートだったと思う。
ちなみにこのようなファーストフードというものが日本でも見られるようになったのが大阪万博(1970年)以降だとされる。
万博会場を目をキラキラさせて歩いていたボクには、このファーストフードというものがある意味、商店街にとってがん細胞に近い存在になるとは、まったく予想もできなかったものだ。

マクドナルドのメニューに「フィレオフィッシュ」というのがある。
ようするに白身魚のフィレのフライをバンズに挟んだもの。
初めて食べたときには、「タラだろう」と思った。
それが南半球のメルルーサになり、ホキかも知れないとも思ったけど、結局謎のまま。
この白身魚のフライというものが、アメリカでは往々にしてナマズであることは、アメリカ人の知人ができてからわかったことだ。

アメリカ南部ミシシッピ川周辺などではナマズの養殖が盛ん。
この地域の重要な産業でもある。
アメリカ人はどのようにナマズを食べているのか、というとフライなのだ。
当然、パンの国なのだから、トーストとナマズのフライとか、当たり前だけどハンバーガーに挟んで食べる。
アメリカでとれる白身魚というとマダラがすぐに思い浮かぶ。
太平洋、大西洋の北部での最重要種がマダラなのだけど、それに肩を並べてナマズがあるわけだ。

そして今回のバサそしてチャーだけど、カンボジアやベトナムなどに生息する巨大ナマズの一種でベトナムなどで盛んに養殖している。
これがアメリカに輸出され、価格差からアメリカ国内の養殖業者との軋轢が生まれている。
その上、本来ナマズを食べなかったヨーロッパにも輸出されるようになり、新たな需要を生み出してもいるのだ。

まさか水産国日本では食べられていないでしょう? と思ったら大間違い。
「そんなの全然見たことがない」という方がいるだろうけど、スーパーなどの魚売り場にはなく、「おいしい白身魚のフライだね」と持ち帰りの弁当の中身になっている。
弁当などの原材料の表示を読まない限り、気がつかないで食べていることになる。

さて、今回はバサをハンバーガーに挟んでみた。
ナマズというと生臭くないか? と心配だろうけど、むしろ無臭、まったくクセがない。
海産のタラ類よりも食べやすい。
脂がのっているためか、揚げると身が少々やせるが、ほどよくジューシーに思える。
要するにフライにしてうまいのである。

バンズは市販のもの。
そこにレタスとともに挟む。
まことに簡単で、しかも適度にボリューミーなお昼ご飯なわけで便利でもある。
家族も誰一人ナマズとは思わずに、うまいうまいと食べている。
マックの「フィレオフィッシュ」がナマズになる日もそんなに遠くはない? 気がするな。

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アカカマスの酢締め

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大きさも値段も手頃なアカカマスがあって、産地不明である。
原則的に産地のわからない魚は買わないと決めてはいるが、うまそうだ。
これを二、三本。
千円でおつりがくる。

市場で開いて振り塩をする。
帰り着いて、ちょうど振り塩から1時間。
さっと塩を洗い落し、甘酢に漬け込む。
短時間漬けて、引き上げて寝かせる、すし屋風仕込みとした。

夕方になって適当に切って食卓に出すと、あっという間に家族の胃袋に消える。
大丈夫だ。
まだ一本残っている。
これを肴に飲む。
皮下にトロっとした脂の層がある。
皮の味とともに、甘みに感じられる。
身の方も個性的な味わいで、例えば日向の匂いが微かにしているのだよね。
このあたり表現が難しい。

1 カマスを開く。三枚に下ろしてもいい。やや強めの振り塩。
2 甘酢を用意する。酢、砂糖、昆布10センチくらい、みりんを合わせて軽く一煮立ち。冷やしておく。生のままでもよい。
3 甘酢に30分ほど。酢から引き上げて重ねて冷蔵庫などで保存。半日くらい寝かせて出来上がる。

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イカ味噌納豆和え

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ケンサキイカのブドウイカ型の少ないながらも入荷が続いている。
刺身で楽しんだ残り物のゲソを塩ゆでして、納豆に和える。
味付けは味噌なのである。

故郷徳島の「魚井の御膳みそ」を使ってみた。
徳島ならではのやや穏やかな味わいのみそで、納豆との相性がよい。

みそ味の納豆はおかずというよりも酒の肴である。
まことに佳肴なのであって、みそ味がイカの旨味、納豆の風味と相まってうまいのだよ。
これで辛口の菊正宗(だるま型の瓶)を一献。
別に菊正宗が好きなのではなく、CMソングの作詞者が永六輔であるだけのことで買ったもの。
まったく期待しないで買った割りにうまい酒である。

作り方
1 イカのゲソはなんでもよい。塩で揉んで、そのまま熱湯でゆでる。
2 納豆をまずねる。そこにみそ適量、万能ネギ。
3 最後にイカゲソを加えてざっくりと和える。好みにより辛子もしくはわさびを。

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