管理人: 2011年8月アーカイブ

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今回案内をお願いしたのが、伊勢原市のマルモトさん。
到着は6時前後だというので、
それまで事務所で大都魚類のことを話して、
帽子を借りることにする。
帽子を借りるだけのつもりが、
なんと小田原魚市場社長の米山典行さんに会うことができ、
場内を案内していただいた。
まことに懇切な案内で申し訳なく思った。
ありがとうございました。
 
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場内は南側が陸送品、港の内側に面した北側が地物の競り場だ。
地物の競り場からは相変わらずたくさんの乗合船が係留されている。
昔と比べて大型船が増えている。
そういえば、港をぐるりと回る道沿いにあった『五郎丸』がなくなっている。
初めての乗合がこの船宿であり、
ここに通ったおかげで相模湾の魚を勉強できたし、
小田原周辺の話が聞けたのも大きな収穫だった。
なんだか寂しい!
 
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今年はウルメイワシが多い

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スマはおいしい魚なのだよ

競りは活魚から始まり、開始直前の6時にマルモトさんが登場する。
潮が速いことと、海が荒れていたことから地物は極端に少なく、
目立っていたのがウルメイワシ。
横っぱらのコバルトグリーンの筋が輝いて見える。
この小田原のウルメイワシのおかげで、夏のうまさを知った。
おかげで今年はウルメイワシの評価が大幅に変化した。
マルソウダとワカシ(ブリの若魚)が多いのはいつもの通り。

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マアジは深場のが多く、マイワシも少ないながらある。
アカカマス、シイラ、オキアジがある。
スルメイカに混ざってスジイカがあるのがいい。
スジイカは港をを相模湾、駿河湾などを回っていると必ず出合うもの。
スマの2キロ級に大型のクロマグロも揚がっている。
不漁とはいえ、相模湾夏の魚がここにはある。
 
八王子と小田原は古くから関係があり、
小田原魚市場で仕入れをする業者も何軒かあった。
それが絶えて久しい。
八王子に仕入れをするものにとって、小田原が遠いものとなったのだ。
それが最近になってグーンと近いものとなる。
今回の小田原行もそれがあったためだ。
「小田原→東京大田市場」の事は次回。

案内していただいた伊勢原のマルモトさん

小田原魚市場

大都魚類

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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神奈川県のいちばん西にある都市が小田原。
小田原から伊豆半島に入り、真鶴、湯河原は非常に近く、
車で走ること15分とかからない熱海は静岡県になる。
その小田原市早川にあるのが小田原漁港で、
水揚げ場となっているのが小田原魚市場で正式名を小田原市公設水産地方卸売市場という。
面白いことに、長年釣り師としてこの港に通っていたが、
一度も小田原漁港とは言わず、また釣りの世界でもそのように表記しない。
釣り師、釣りの世界では早川港と呼ぶ。
 
ボクが住んでいる三多摩地区はもともと小田原とのつながりが深く。
ほんの十数年前までは小田原で仕入れる水産業者もあったくらい。
三多摩地区の中心、八王子からは1時間半。
都心に行くのと同じ時間でたどり着ける。

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小田原魚市場で扱う魚貝類のほとんどは定置網で揚がったもの。
これに刺し網、釣りものが加わる。
定置網は東の二宮沖、南西は伊豆半島つけ根の真鶴福浦まで無数にある。
アジサバ、マダイにブリ類、サバ科のマグロ族など浮き魚、根魚など
多種多様で、季節季節に魚種を替えてとれる。
イセエビ、サザエなども多く、大型のアワビも揚がる。
釣りものではアマダイ、マダイ、スミヤキ(クロシビカマス)、
クロタチカマス、キンメダイ、アコウにユメカサゴなど。
水深1000メートルを超える相模湾の魚貝類は豊富で、また独特のものがある。
 
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八王子を2時半過ぎに出て南下、小田原厚木道路を利用して、
ちょうど1時間半で市場に着いた。
場内は煌々と灯りが点り、定置網などの水揚げが行われており、
活気がある。

小田原魚市場

案内していただいた伊勢原のマルモトさん

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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浜田市にある島根県水産技術センターで
トーボさんたちが取り組んでいるのが魚醤作り。
キダイ(レンコダイ)、ニギス、マイワシなど多種の魚で
作ってみて比べて、試行錯誤の途上らしい。。
サンプルが我が家にも届いたので、少しずつ試している。
特に上物と思ったのがキダイのものだが、
地味ではあるがカタクチイワシのもいい。

暑くてバテバテの日々にさっぱりして、
しかも健康的な料理が食べたいわけで、
ご近所で作っている野菜に、
この魚醤をかけて食べるのがマイブームになっている。

カタクチイワシの魚醤に合わせたのが、
大根、ニンジン、トマト、オクラ、などなどありったけの野菜。
なかでもニガウリが大層うまい。
適当に切って彩りにニンジンを加えて、あとは魚醤を
入れるだけだから、作り方不要の料理とも言えそうにない料理。
レモンを大量に絞り込んで、わっしわっしと食べると、猛暑に打ち勝てそうだ!

島根県水産技術センター

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、カタクチイワシへ
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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アナジャコは国内の干潟などにいる甲殻類。
古くは比較的手に入れやすいものであったはずで、
日本各地で食べられていたはずだ。
ただ、これを今でも流通させ、
また食卓に登場させているのは
有明海、八代海周辺だけではないか?

ゆでる、揚げるなどして食べるのだけど、
塩辛、みそを加えた塩から、醤油漬けなどの加工品ともなっている。
5月にたずねた熊本市田崎町にある魚市場で
初めて聞いたのが「しゃくみそ」というもの。

市場に並んだシャク(アナジャコ)を見て歩いているとき、
九州中央魚市の隅坂さんからお聞きし、
仲卸で作ってくださる店まで紹介していただいた。
それが中雪商店さん。

待つこと2ヶ月で我が家にやってきた。
タッパーウエアに入った、まことに手作りしたというもの。
蓋を開けるとみそ、卵巣、身(筋肉)が斑となっている。
「しゃくみそ」とは卵巣や筋肉で作る塩辛であるという人と、
みそと混ぜ込んだものだ、という人に分かれる。
今回のものは塩漬けしたもので、比較的発酵の度合いは低そう。

わざわざ日本酒を用意して、そのまま口に含んでみる。
これが実に不思議な味であった。
甲殻類ではなく、マナマコで作るこのわた(棘皮動物)やホヤ(マボヤ 海鞘類)のような味。
旨みとほどよい渋みが殷々と舌の上で踊る。
ほどなく甘さがふつふつと浮き上がってくるのだけど、これは卵巣から来るのではないか。
ぷりっとした筋肉の食感とともに非常に複雑だ。

ここではたと気がついた。
日本酒ではなく、焼酎があう。
しかもイモでも麦でもなく、黒糖がいい。

日本酒をやめて鹿児島県喜界島の黒糖焼酎「朝日」をロックにして用意。
しゃくみそを下にのせ、暫し味を堪能して、黒糖焼酎で流す。
これ、まさに至福の時である。

わざわざ作っていただいた中雪商店さんには、大いに感謝。
ありがとうございました。

熊本地方卸売市場
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猛暑に身体がついていけない。
年のせいかもしれないが、なんだか空虚でとらえどころのない不安が、
身体の底の底にわだかまっていて、いらだちがつのる。

先週国会中継を聞いていたら、
「終戦記念日をもっとちゃんとやれ、菅直人は左翼崩れだ」
なんてことを国会でわめいていた若い女性議員がいて驚く。
まあ幼いというか、愚かというか、知能の低さにおののくというか、
このように幼稚に右傾化した若い議員がいることに国家の行く末を心配する。
ボクは左右どちらにも傾いていない、リベラルな人間のつもりだが、
終戦記念日というのは、じっくり〝個々〟で戦争というものを
考え直す日なのだよ。
集団では絶対やってはいけないのが、終戦記念日ではないだろうかね。

さて疲れているので、簡単至極、日常に生かせる料理を。
活けイカを買い求めた。
あまりにもよくて、安くて、思わず買ってしまったもので、
これこそが、正しい買い物の形なのである。

さて、刺身で食べて、げそを甘辛く煮て食べて、そして1尾分の胴が残った。
これを遅い朝ご飯のおかずにする。
冷蔵庫には大根、ニンジン、キュウリがある。
これを沖縄で買ったけんつきでしゃきしゃき。
大きなボウルに放り込み、スルメイカも細長く切り、放り込む。
適度に混ぜて、大きなテフロンフライパンに入れて火をつける。
野菜、スルメイカから水分が出てきたら、三杯酢を入れながら、終始強火で煮上げる。

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これを仮に巻繊風煮と名付ける。
「けんちん」とは巻繊、巻煎、巻煎などと書く、野菜などをせん切りにする、
煎り煮にする、などの意味があるが、基本的に油を使った料理に使う言語だろう。
今回のものは油を使っていないので、「風」をつけてみた。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、スルメイカへ
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「あんたが来るときは、いっつも魚がねえだら」
イーノに入った途端に声がかかる。
広い場内に本当に魚はなく、仲買さんの姿もちらりほらり。
端っこにある活魚槽まで来てため息が出る。
活魚槽にはカサゴ、オニカサゴ、アカハタ、イラ、カワハギ、コショウダイ、オオシタビラメ。

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駿河湾ものをとにかく探していくと、アカムツとオオメハタくらい。
マダコが非常に多い。
キンメダイを見て荷さばき所の山丁 菊貞菊地利雄さんに挨拶。
場内にもどって佐政水産の青木さんに、挨拶。
仲買さんにからも声がかかって、好不漁関わらず、たまには来ないといけないのだ、なんて納得する。
天然のシマアジがあり、アオハタ、そしてやっぱりアカハタが多いな。
土肥の船がサビタチ(クロシビカマス)、メダイ、マアジ、マサバ。

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場内はすさまじく暑い。
あまりに厚いので荷さばき所に入り涼み、また場内に出ると眼鏡が曇って、不快指数100パーセントなのだ。
磯玉はいつもはアナアキクボガイばかりなのだが、今日はヒメクボガイがある。
メカイアワビにサザエがいっぱい。

いちばん大きいサビタチを青木さんにお願いして、休憩所で一休み。
甘いアイスカフェオレがうまい。
8時前、佐政水産でお願いしておいた魚を受け取り、久しぶりに『高嶋』で朝の握り。

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マアジにカツオ、メジマグロの腹もがうまい。
ここで東名で大きな事故があったらしい、と聞き。
「裾野から入った方がいい」との情報をきく。
さて本日買ったものはアカムツ、アカハタ、イラ、巨大サビタチ、魚健水産でオキザヨリ、コモンカスベ、シロサバフグの中骨の干もの。

案の定、市場を出てすぐに渋滞に捕まる。
裾野をめざすがなかなか進まない。
裾野にある農産物直売所により、お茶、野菜などいろいろ。
小麦饅頭というのがうまかったのだ。

沼津魚市場を出て、なんと1時間半もかけて御殿場インターから東名に乗る。
帰宅は正午過ぎ。
疲れたのだ。

佐政水産さん、お世話になりました!
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先週からの多忙は続いている。
土曜日に我が家で懇親会のようなもの、をやったので
やり残したことが積もり、積もりに積もっている。
日曜日はなんと画像整理600枚、締め切り1本。
他にはなにも出来なかったのだ。

月曜日午前8時に、市場に行き、
『高野水産』でホウセキキントキを買う。
帰宅後、ホウセキキントキを撮影、少しだけ料理、撮影。

正午前、外出。
京王線に乗った途端停車。
そのまま相模原は動かず、都心に2時間半もかけて出る。
深夜0時前まで仕事。
タクシーで帰宅するも、高井戸手前で工事のため、家には1時過ぎに着く。
深夜3時まで料理、撮影、画像の整理。
朝、4時前にダウン。

9日は寝坊して7時半。
ういろうとお茶で市場へ。
naonao、伊藤さんに会い、クサヤモロのくさやをいただく。
とても良質なくさやでフォトジェニックであった。
ありがとうございました。
市場にはなにもなく、『あけぼの』で朝定食。
サンマ、煮もの、海苔、みそ汁、お新香。

帰宅後、正午まで画像整理。
正午過ぎに外出。
九段下で多少仕事。
午後2時過ぎ、水道橋まで歩いて、総武線で浅草橋へ。

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浅草橋、Takashimaで貝ボタン多種を購入。
高瀬貝(サラサバテイ)のボタンだけではなく、
アワビ、クロチョウガイ、マベなどいろいろ見つける。

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この店、とても親切であった。
Takashimaさんありがとう。

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蔵前に出て、鮒佐で佃煮を買う。
そして浅草橋の昭和の残る通りを、ちょっとぶらぶら。
浅草橋は当てもなく歩くのに、都内でももっともよい街なのだ。
蔵前通り須賀橋交差点を左折してほどなく、
「うなぎ」の旗に惹かれてたどり着いたのが、
『埼玉屋』という店。

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なんとなくうまそうな匂いに、ついつい品書きに見入る。
ここで鰻重弁当、舞子弁当を買う。
待っている間に試食させてくれた「きじ焼き」がすこぶるつきにうまい。

帰宅は6時。
ボタンの撮影を始めたはいいが、はっきりいってへとへと。
BSをつけたら火野正平『心の旅』をやっていたので見てしまう。
くさや、舞子丼で『三千盛』。
冷酒を片手に画像整理。
11時半、非常に強い疲れを感じてダウン。
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和歌山県出口水産からホウセキキントキが入荷してきた。
八王子総合卸売センター『高野水産』では売れ筋の魚だ。
ホウセキキントキを含むキントキダイ科の同定に苦しんでいるので、
見つけたら買い、とことん撮影している。
そしてお昼ご飯のおかずに、超が三つ以上つきそうな、簡単料理を作る。

肝だけを残して鰓、内臓を抜いたものを、塩も振らないで、
そのままガスコンロの真ん中にあるグリルに放り込む。
じっくり焼くこと、18分で出来上がりなのだ。
鱗つきなので、この皮をペコっとはがす。
すると中からぷーんとなんとも言えぬ、かぐわしい匂いがして、
そこにあるのは、ほどよく繊維質の、まことに身離れのいい白身。

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そしてショウガ醤油もしくは、スダチ醤油で食べる。
身をほぐして、ショウガと醤油をまぶしつけて、ほどよくほぐし、
丼飯にのせると、これがボクのお昼ご飯なのだけど、贅沢極まりない味だ。

おつゆはウネナシトマヤガイのみそ汁。
この知る人ぞ知る、超美味な二枚貝は、またの機会に述べるとして、
ホウセキキントキの「そのまんま焼き」はうまいのである!
これだけでは健康に悪いので、野菜ジュースを1本。
押っ取り刀で駅に向かう。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ホウセキキントキへ
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