魚貝類を探す旅: 2013年7月アーカイブ

7月10日水

商店街から尼崎駅までの間、「神戸東店」の前に来ると、どうしても角打ちしたくなる。

店をのぞくと、来たときに群れていた、なんとなく怖そうなオッチャン達もいないようだ。

えいやっと気合いを入れて店の奥に進む。

 

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左奥にカウンターがあり、手前に冷蔵ケース。後ろに酒の棚がある。

焼酎が多く、日本酒はほとんどない。

仕方がないので、オバチャンオススメの冷や酒。

冷蔵ケースを見て、アテに、おばけをもらう。


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刺身などの下に「別虎(べっとら)」の梅焼きがあるのが関西らしくていい。

ゆっくりと、何も考えずに酒を飲み、店を出た。

 

商店街のスピーカーから、じゃんじゃんと阪神タイガースの歌が聞こえてくる。

このめちゃくちゃな五月蠅さに、なんとなくふわふわとした気分になる。

頭上になにか飛行している物体がある。


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猫のような虎のような。

太った猫に見えるが、どうやら阪神タイガースの虎らしい。

つり下げられた看板に「優勝記念セールまでマジック70」とある。

今期阪神は好調らしい。


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その虎の後ろからも、今度は魚のような物体が来た。

尼崎といえば阪神タイガース、そしてわけのわからん遊び心かな。

駅近くの居酒屋の品書きに「ハモ湯引き」の文字。

そうか、尼崎では「湯引き」なのか。

 

阪神尼崎駅にたどり着くと3時を回っていた。

ホームに上がると、ちょうど姫路行きの特急が来たので乗り込む。

西宮、芦屋、三宮、須磨寺という駅をすぎる。

須磨寺は『太陽の子』に出て来た駅だ。

(後に山陽電鉄江井ヶ島駅の間違いであることを知る)

魚崎などをすぎ、須磨公園駅で明石海峡大橋をくぐる。

 

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4時前に明石に着く。

明石城の方の出口を西に向かうとミストのトンネル。

ミストの下でも体感温度は35度くらい、出ると40度以上かな。


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明石城を望む場所にある「グリーンヒルズ明石」のチェックイン。

なかなか豪華できれいなホテル、しかも安い。

あてがわれた部屋にはベッドが3、非常に広く快適。

 


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

7月10日水

商店街から尼崎駅までの間、「神戸東店」の前に来ると、どうしても角打ちしたくなる。

店をのぞくと、来たときに群れていた、なんとなく怖そうなオッチャン達もいないようだ。

えいやっと気合いを入れて店の奥に進む。

 

amachankaku001.jpg


左奥にカウンターがあり、手前に冷蔵ケース。後ろに酒の棚がある。

焼酎が多く、日本酒はほとんどない。

仕方がないので、オバチャンオススメの冷や酒。

冷蔵ケースを見て、アテに、おばけをもらう。


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刺身などの下に「別虎(べっとら)」の梅焼きがあるのが関西らしくていい。

ゆっくりと、何も考えずに酒を飲み、店を出た。

 

商店街のスピーカーから、じゃんじゃんと阪神タイガースの歌が聞こえてくる。

このめちゃくちゃな五月蠅さに、なんとなくふわふわとした気分になる。

頭上になにか飛行している物体がある。


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猫のような虎のような。

太った猫に見えるが、どうやら阪神タイガースの虎らしい。

つり下げられた看板に「優勝記念セールまでマジック70」とある。

今期阪神は好調らしい。


amahansinn222222.jpg


その虎の後ろからも、今度は魚のような物体が来た。

尼崎といえば阪神タイガース、そしてわけのわからん遊び心かな。

駅近くの居酒屋の品書きに「ハモ湯引き」の文字。

そうか、尼崎では「湯引き」なのか。

 

阪神尼崎駅にたどり着くと3時を回っていた。

ホームに上がると、ちょうど姫路行きの特急が来たので乗り込む。

西宮、芦屋、三宮、須磨寺という駅をすぎる。

須磨寺は『太陽の子』に出て来た駅だ。

(後に山陽電鉄江井ヶ島駅の間違いであることを知る)

魚崎などをすぎ、須磨公園駅で明石海峡大橋をくぐる。

 

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4時前に明石に着く。

明石城の方の出口を西に向かうとミストのトンネル。

ミストの下でも体感温度は35度くらい、出ると40度以上かな。


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明石城を望む場所にある「グリーンヒルズ明石」のチェックイン。

なかなか豪華できれいなホテル、しかも安い。

あてがわれた部屋にはベッドが3、非常に広く快適。

 


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7月10日水


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商店街の位置関係が、なんとなくわかりかけてきたとき「さかな館」という魚屋さんを見つけて入る。

店は狭く真四角、壁面と真ん中に鮮魚や総菜、加工品などがところせましと並ぶ。

鮮魚の値段が、とにかく安い。

平凡な魚ばかりだな、と思って、なかば店を出てしまおうとしたとき、真ん中の総菜の並ぶなかに「べらの塩焼き(380円)」を発見。

発泡トレイに頭を落としたキュウセンの塩焼きが3本並んでいる。

いかに旅先でもこれを買わないわけにはいかない。


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(後に明石市内のホテルで食べてみた。これが絶品中の絶品だった。旬のキュウセンはうまいとあらためて、と思ったしだい)

 

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「ナイス市場」にもどり、大きく膨らんだお腹をなでなでし、考えた末に、お好み焼きの「寿々屋」でイカ豚玉焼きとビール小。

狭い店内に鉄板のついたテーブルが5つか6つ。

端っこに腰掛けると、お尻が抜けなくなるくらいに狭い。


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「ごめんなさいね」と中央のテーブルに移り蹲踞じゃなくて座って、お好み焼きを待つ。

左手に家族連れがいて、まずはそちらでボウルをかき回しで生地を広げ、ボクのテーブルのガスをつける。

そういえば、関西でお好み焼き店に入るのは、例えば関東で"吉野やに入る"くらい気軽な行為である。

千日前などでサラリーマンがお昼にひとりでお好み焼きも普通だし、神戸で大の大人が、お好み焼の店で「そばめし」を食べているのも当然すぎるくらい当然だ。

ということで、胃袋の隙間を鑑みるに無理をしてまで、この店ののれんをくぐったのは、「尼崎でやたらに粉もんの店が目についたこと」と、「お好み焼き店に入ると関西に来ているのだ」という実感がわいてくるためだ。

 

店のオネエサンが、テーブルに"かつおぶし粉、青のり、七味唐辛子、ソース"のお好み焼き界必須アイテムを置く。

コショウがなくて七味唐辛子は珍しいな、などと思う。

鉄板に手をかざし熱くなったのを確かめて、オネエサンが油引きで油をしく。

ぷーんとごま油の香りが立つ。

お好み焼きにごま油を使うのは、いかな関西でも珍しいだろうと思う。

まずは豚の厚めの三枚肉を鉄板に置き、横に生地を流す。


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生地の形を整えて、豚三枚肉の焼けている方を裏面にして生地に乗せる。

火はかなり強め、時間をかけて焼いて裏返すと、しっかりと焦げ目がついている。

「よく焼くんですね」と聞くと、「まだ焼き足らん」とコテで焼いている面をめくって見る。

裏側もかなり、焼いて、焼いて、イラチーなボクの我慢の限界点一歩手前というくらいになって裏返すと表は焦げ焦げなのである。


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たぶん、普通のお好み焼きの二倍近い時間をかけて、「ソース塗って、後はお好きに」と出来上がり。


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ミニコテで切り取って口に放り込むと、表面は香ばしく、なかはしっとりしている。

イカや豚肉もいい味だが、コロコロとしたコンニャクが主役を食うほどにいい。

久しぶりのお好み焼きに大満足して大きな腹を思わずなでまわす。

 

ナイス市場の路地から商店街に抜ける。

数軒してまたお好み焼きの店。

これだけお好み焼きの店があると、店ごとの特徴を出さないと、生き残れないのかもしれない。

商店街から尼崎駅までの間、「神戸東店」に来るとやっぱり角打ちしたくなる。

店をのぞくと、来たときに群れていた、なんとなく怖そうなオッチャン達もいないようだ。

えいやっと気合いを入れて店の奥に進む。


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7月10日水


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「ナイス市場」を抜けて交差する商店街の端に向かうと、

古めかしい食堂を発見。

のれんに「大衆食堂 大手橋食堂」とある。

赤い縁取りの「オムライス」に惹かれる。

通り過ぎて魚屋を見て、本屋さんで尼崎の本を探すがなく、

自分の本があるのを確認させていただき、うれしい気分になる。

商店街にシャッターを下ろした店があまりないのもいい。

 

よく見ると、いろんな世代が混在して歩いている、これも重要な要素だろう。

街作りを考えるとき、重要なことは「幅広い世代が混在できること」が重要であるようだ。

それからすると、区画整理が大好きな愚かな役人やその筋の愚かな方達、また住民の意向や合理性を無視してまで道路を作ってしまいそうな都の役人などは早急に脳みそのお掃除をしないといけない。汚れた脳みそでは生き生きとした街はつくれまへーーん。

 

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昼時はとうに過ぎた。

「大手橋食堂」ののれんをくぐり、オムライス、いなりずし(甘めだがなかなかうまかった)の持ち帰りをお願いする。


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味は平凡だが、食堂らしい食堂で食べるオムライスはいい。

品書きで気になったのが「ポークチョップ」。

築地場内にもあったもので豚肉を炒めてケチャップで味付けしたものらしい。

とすると「ポークケチャップ」の略だろうか。

 

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店を出て、商店街の交差する場所で天井を見ると「三和本通商店街」の文字。

たぶん南下しているのだろう、

三和商店街から平行に走る路地に「三和市場」を見つけて入ってみたのはいいが、まるで廃墟のよう。


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点々と営業する店があって、これがまた哀愁漂う。

和菓子屋さんにサルトリイバラの柏餅。

5月の節句のときだけカシワの葉を使うのだと言う。


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「三和市場」を抜けると自分がどこにいるのかわからなくなる。

そのまま商店街の端っこまで歩き、見つけたのが「鹿児島物産」の店。

ここで「みき」を飲み、白い餅(餅米の粉を固めて蒸したもの、上品な味モチモチして美味)を買う。

 

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方向がわからなくなり、歩くうち、もう一度「三和市場」の入り口に行き着く。

ここにも天ぷらを売る店があり、イワシの天ぷら100円を立ち食いする。

これも塩味がきいている。うまい。

天ぷら、総菜を売る店が多いのも特徴だろう。

それとあまり繁盛していないようだが手芸用品の店、呉服店(ブティックではない)も多いな。

縦横に走る商店街を歩いている内に、この巨大な商店街すべてが市場であることがわかってきた。

たぶん、戦前からの店もあるだろうが、その店と店を埋めるように闇市ができた。

それが現在に至るまでここで生き続けているのだ。

この市場が今、急速に消滅しようとしている。

 

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「きくや」というかき氷などを売る店で「冷やしアメ」を飲んでみる。

これは関西圏に来ると必ず見かけるもので、実は今回が初飲み。

甘い砂糖水にショウガの風味、辛みがある。

不思議な味である。

商店街の位置関係がなんとなくわかって来たとき「さかな館」という魚屋さんを見つけて入る。



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7月10日水

駅のまたまた300円のコインロッカーに荷物を入れて、街へ出る。

積さんが教えてくれたのが「三和市場」。

中央商店街に入ればたどり着けるというので、

駅を出てアーケード街への横断歩道を渡る。


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思った以上に人、自転車の数が多い。

自転車がとても怖いのは大阪の空堀商店街と同じだ。

商店街は非常に長く、歩いても、歩いても尽きない。

左右には全国的なチェーン店が目立つが、個人商店も少なくはない。

商店街に流れるのは阪神タイガースの「六甲おろしのー」という曲。

あちらこちらに黄色と黒の縞模様が目立つ。

ふと上を見ると「参虎殿」と書かれた鳥居まで宙に浮かんでいる。

野球にはまったく興味がないが、

尼崎は阪神タイガースの街らしい。

 

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食品サンプルが並ぶ飲食店が多い。

自転車の次に怖いのがオバチャンの押す乳母車というかカート。

この商店街とにかくにぎやかで、ごちゃごちゃしている。

面白いな。

商店街の中程に練り製品の店「枡千」を見つける。

どっしりとした店構えで、老舗らしい上品さもある。

店内に「尼崎えびす」の飾りがあって、

関東では熊手なのがこちらでは吊り飾りなのである。


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名物の天ぷら、そのたいろいろ買い、これも送ってもらう。

おすすめは天ぷら(関東では薩摩揚げ)なのだ。

 

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尼崎の街で目立つものが粉もんのたこ焼きにお好み焼き。

「神戸東店」という酒屋さんで角打ちをしている。


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スーパーに入ってみると、鹿児島県のみそ、しょうゆがある。

積さんが教えてくれた奄美大島と尼崎のつながりを感じる。

鮮魚売り場の「じゃこえび」は小振りのサルエビのこと。

刺身売り場の刺身が多彩で安い。


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養殖ブリのあらに「あら炊き用」のシールが貼られている。

これが「煮」になっていたら世も末なのである。

かなり安堵、&安堵なのである。

ソース売り場の「しょース」も気になる。

すしコーナで見つけたのは「いなりずし」で三角形である。

このスーパーの入り口になんといったらいいのだろうか、

ボタンや布地を売る店、花屋さんがある。

後にわかったことだが、

この「シャンティ かんだ」というのはもとは市場であって、

それをスーパーの形に変えたのである。

そうだ、ここで書き忘れてはいけないのが、

尼崎の商店街に手芸店というのだろうか、

ボタンや布地を売る店が多いこと。

尼崎の人は手芸が「すきなんかなー?」。

 

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そこからほどなく「ナイス市場」という路地があった。

細長い路地があって左右に和菓子店などがある。

よく見ると、この路地を作り出しているのが

ひとつの建物であり、市場であることがわかる。


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入っていくとうまそうな総菜、天ぷらを

売っているオバちゃんがいて、

あまりにもまそうなので、イカ天100円を立ち食い。


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イカ天は塩味つきで、揚げたてがまことにうまい。

「ナイス市場」を抜けて交差する商店街の端に向かうと、

古めかしい食堂を発見。

 


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7月10日水

阪神電鉄梅田駅から急行で阪神尼崎駅へ。

到着して驚いたのは尼崎駅の新しくきれいであること。

なんとなく考えていた尼崎のイメージとは多いに違っている。

 

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10時半過ぎ、駅構内で喫茶店を探す。

そこで見つけたのが「パルナス」の喫茶店。

ボクの世代には懐かしい"月よりの使者"だっただろうか、

子供番組の提供会社「パルナス」と謎の食べ物ピロシキ、

そしてコマーシャルソングも覚えている。


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「パルナス」といえばピロシキであって、とりあえず、コーヒーとピロシキ。

コーヒーは普通であったが、初めて食べた「パルナス」のピロシキの方もなぜかゆで卵が入って家庭的な味でまったく「謎」めいていなかった。

今日一日の日程を確認しながら、まずは釣具屋の「サワムラ」に電話を入れる。

場所を聞き、タクシーに乗り込む。

 

町並みを複雑に抜けて料金1300円。

「サワムラ」でいろいろ生き餌を買う。

ここで問題なのが丸貝と呼ばれるイソシジミ。

見せてもらったのは国産でワスレイソシジミと思われるもの。

中国産、韓国産もあるとのこと。

イソシジミの世界も面白いのである。

ユムシ、コメツキガニなどを買い込み、送ってもらう。

 

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またタクシーで駅に戻る。

この運転手さんは奄美大島の出身で積さんという。

そしてタクシー会社の名が「奄美タクシー」なのである。

大阪大正区は沖縄出身者が多く、

尼崎は奄美大島の出身者が多いのだと言う。

積さんにいろいろ情報をいただき、

遊郭であったという地域まで教えてもらって駅に着いた。


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京都から大阪へ

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7月10日水

朝方7時過ぎに目覚める。

疲れは完全にとれている。

チェックアウトまでメモの整理。

五条大宮の東横インを9時チェックアウト。


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やって来たバスになにも考えずに乗り込む。

これが京都駅行きではなく京都駅八条口行きだったので、

大宮通をJRの線路を越えて南下、

東寺を右に見てぐるっと左折、九条車庫前に出る。

 

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この九条通にパン屋さんがあって、

「そうだ、ここに一度入ってパンを買ってみたかったんだ」

と、昔考えていたことを思い出す。

京都駅に着いた途端にクマゼミの鳴き声が降ってくる。

京都駅から新快速で大阪駅。

大阪駅はあいかわらずものすごい混雑ぶり。


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暑いのと、騒がしいのとで地下に下りずに、

そのまま地上を阪神デパートまで歩く。

歩道橋の上にオッチャンが倒れていて、

大丈夫かなと思ったが、怖いので通り過ぎる。


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阪神デパート地下にある、

いつも混んでいる立ち食いずしに

お客が一人しかいなかったので、ここで立ち食いして、撮影。

実はここには古い「大阪の江戸前ずし」の形が残っているのだ。

大阪の江戸前寿司ならでは一度に3かんずつ、

つけ皿はなく、刷毛でしょうゆ、もしくは甘だれを塗る。

ちなみにこの店の江戸前寿司、シャリは甘めながら体温以上の温度で、

あっさり味でなかなかうまいのである。



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2013年7月9日


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小さな無人の駅舎を出ると坂道があり、「かねよ」までは二分とかからない。


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入り口とも思えぬ入り口を入ると恰幅のいいお姉さんがいて、

「レストランでいいですか?」と聞くので

「レストラン以外ってなんですか」と聞くと、

「個室です」というので、ここは常識的にレストランにする。

レストランとはいうが、それは孤立した建物であり、

なかは座敷に椅子、テーブルという不思議な空間であった。

そのテーブルに無粋なイラスト入りのカバーがある。

まことに趣味が悪いとしかいいようがない。

 

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目的は、この店発祥の「きんし丼」なのだが、

あまりにも、のどが乾いていたので瓶ビールに、コイの刺身。

「洗い」ではなく「やや厚めの刺身」とビールがうまかった。


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コイにはまったく臭みがなく、十分な旨味があって、いうことなし。

運んで来てくれた女性も自慢げであった。


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問題は「きんし丼」。

ようするにうなぎの蒲焼きと出し巻き玉子がのった丼だが、

どうにも相性が悪いというか、一体感がない。

料理の合計3850円なり。

 

大谷駅にもどり京都を目指す。

途中、山科をすぎる。

ここで生まれた有名人が黒住耐二、中川克樹両博士なのである。

大谷駅から京都市役所まではあっという間だった。

これほどに滋賀と京都は近いのである。

 

新しいので、最近お気に入りの五条大宮の

東横インにチェックインしたのが6時。

疲れがどっとわき上がってきて思わず横になりたくなる。

軽く汗を流してホテルの前でタクシーを拾う。

ワンメーターでたどり着いたのが三条商店街。

ボクは商店街が大大好きなのだが、

7時近くで多くの店がほとんど閉店状態。

 

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なんとなく街歩きして、夕食は商店街の割烹料理店。

「クジラのカツ」と「ハモの焼き霜」、

「マナガツオのたたき」(まだまだ魚貝類を探す旅の続きなのだ)

をお願いして、まずは生ビール。


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後に酒に変えたが、料理も店の雰囲気も普通の店であった。

支払いは6700円なり。

 

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ホテルの部屋に戻ると9時半。

部屋で草津の「うばがもち」と同店の三角形の「いなりずし」を撮影。

12時までメモの整理をしてダウン。



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2013年7月9日

草津駅近くの『平和堂』というスーパーに立ち寄る。

魚売場、豆腐、総菜などを見る。

湖魚の佃煮、ふなずしがあり、石貝(タテボシガイ)のむき身があった。

このむき身を買い求め、佃煮などにするのだろう。

 

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草津駅にもどると2時近くになっていた。

大津まで普通電車。

大津駅から京阪電車上栄町駅まで歩く。


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ほんの10分足らずだか荷物を持って猛暑の中を歩くのはキツイ。

この京阪電車上栄町駅が日当り良好で熱い。

ここで駅員さん(?)から切符160円を買い、大谷駅へ。

 

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電車は谷間を縫うように走る。

その谷間の底にあるのが大谷駅。

ホームに下りると心持ち涼しい。

電車の車窓からなんども見えたものが「かねよ」の文字で

駅を出ても「かねよ、かねよ」なのであった。



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2013年7月9日

旧街道と同じ通り、駅に近い商店街の歩道に総菜屋さんの看板を見つけた。

「いものくき」に目が止まり、入ってみると狭いが市場のような空間だった。


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そこには総菜の冷蔵ケースと広い厨房があって、うら若き女性(?)がにこやかに迎えてくれる。

ボクのようなあやしいオッサンには過ぎたる歓迎ムードである。

店の前に来ると、すぐ冷蔵ケースをあけてくれて、中を見せてくれた。

その種類の多さ、飾らない素朴な総菜類にうれしくなる。

 

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こんな素朴で地域を感じる物(食べ物だけではない)こそが、その街の活性化につながると思う。

実を言うと日本各地で、県などのアドバイザーに有名なシェフや文化人をやとっていたりする。

たぶん地位のある方やお役人さんには、この愚かさをわからないのだろうけど、はっきりいってなんの意味もない。

地域の活性化というのは"有名人という無意味な存在"を連れてくるのではなく、その地域のよさや実力を発掘することから始まるのだ。

後日考えると、これが琵琶湖博物館を出て最初で、草津の街での唯一の収穫であった。


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ニシン(身欠きニシン)の煮(た)いたのがあって、

そのニシンとナスの煮きあわせがある。

これは最初にニシンを煮き、その煮汁でナスを煮くのだという。

立て看板にあった、「いものくき」があり、「ずいきの酢の物」、「冬瓜の煮物」、「ぜいたく煮」などなど盛りだくさん。

「ぜいたく煮」はたくあん(こうこ)の古漬けを切り、塩出して煮たものだ。

「卵焼き」に、「酢のもの」、「鶏の肝を甘辛く煮いたもの」などもある。

徳島の山の中でくらしていた子供の頃、この「鶏の肝の煮いたもの」が大好きだった。

 

そしてなんといっても「エビ豆」が琵琶湖を臨む街らしいではないか。

「エビ豆」は水飴を使わず、あっさり仕上げているように見える。

湖魚の専門店でもお馴染みのものだが、往々にして水飴がエビや大豆の風味を台無しにしていることが多いのである。

 

店を切り盛りしているのはふたりの女性。

料理の説明がわかりやすく、調理しているのはご両親だとのことだが、味に誇りを持っていることが言葉の端々に感じられる。

おふたりは、おいくつなのだろうか? なかなか美人であるし元気いっぱいで魅力的である。

できましたら、ご両親の調理法をしっかり受け継いでいただきたい。

 

旅の途中なので買い込むわけにもいかず、

送ってもらうことにして、いろいろ話し込んでいると、出てきました。

期待していたのである、この瞬間を。あり得ないと思いつつも密かに、密かに。

 

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「酢ごぼう」だの、「えび豆」だのいろいろ盛り合わせての試食タイム。

ご飯までいただいて、これって間違いなく試食の域を超えてる。

おかずのうまさは、見た目以上である。

素朴で優しい味である。

その上、滋賀県のお米を炊いているという、ごはんが、またうまい。

お代わりしたくなるが、さすがにそこまではお願いできない。

これがまことに心残りだ。

 

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さて、店の名を「味芳」という。

地元の方々には知る人ぞ知る店であるようだ。

後日の注文用にいただいた「サービスカード」のデザインがまたいいのである。

絶対に今時のオバカなデザイナーには作れないかわいさがある。
その上、手に取ると、なんとなく優しい気分になってしまう。


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2013年7月9日

バスで駅にもどってきたら午後1時半を廻っていた。

この時点でかなり疲れているのはなぜだろう?

ここでへばっていてはダメダメなのだ。

ボクのライフワークは地域、地方、商店街の研究なのだから。

荷物をコインロッカーにあずけ、旧街道を目指す。

考えてみるとコインロッカーは日本中300円なのだけど、おかしいな。

一般人の目からすると裏側で間違いなく犯罪行為

(一般人にとって迷惑なこと)をやっているロクデナシがいると思う。

 

東口を出るともう一段階気温が上昇している気がした。

熱気が全身にまとわりついてくる。

とにかく、街道をめざすが、右折すればいいだけ、

の"右折し場所"がわからない。

今回歩いていて気がついたのだけど、草津の行政関係の人々は

この町に旅行で来る人のことをまったく考えていないようだ。

国内でも希な江戸時代の大動脈中山道、東海道の交わる

草津宿の入り口の看板がない。


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体感温度40度くらいで行ったり来たりして、不愉快になる。

そしてなんとか左折して、トンネルをくぐると、

まさしく江戸を思わせる街並みが出現する。


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すなわち東海道と中山道がひとつになるところなのだが、

手前に二階建てのくだらない建物がある。

これ早く撤去すべきだろうな。

街道にほとんど営業している店がなく、

うろうろするばかりでどうにもやりようがない。

 

街の案内所のような場所に入って地図をもらうが、

地場のものを食べる場所はないとのこと。

いろいろ街のことを聞いてみようか迷って末にやめる。

なんとなく聞ける雰囲気ではないのだ。

日本全国このような案内施設のある場所が多々あるが、

このような場所にいる人類の必要性がまったく見えてこない。

この日のふたりのお姉さんも街案内のプロではなく、

街の歴史や産業に関して無知に思えて意味なかったな。

案内や何か街で右往左往している旅人を見つけたら、

どんどん語れる、そんな人材はいないのかね。

実に無駄でその割りに立派な建物を出てまた歩く。

 

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体感温度40度で歩くということの大変さが

草津市にはわからないのだろうね、草津など二度と来たくなくなる。

街道の端に川魚屋『魚昌』さんがあり、

ここでスゴモロコと海老豆を買い、送ってもらう。

後日食べたら、これがまことにうまかった。

『魚昌』おすすめです。

 

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その正面にあるのが、道灌という室町時代の

江戸城の主・太田道灌の親戚筋にあたるらしい造り酒屋。

ボクは旅先ではいい酒を見つけると、

最近日本酒の配送料が安いのでいつも一升瓶6本買いをする。

でも対応してくれた方があまり積極的ではなかったのと、

試飲した酒が好みではなかったので大量買いはやめる。

ここで小さな純米酒を買い、『魚昌』さんにもどり荷物に足していただく。

まことに申し訳ない。

 

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さてなぜか通り過ぎてしまっていたのが本陣。

日本一の大きさをほこるというが、ボクの場合、

人の生活臭がしないものは総て意味がないと思っているのでパス。

秋なら見てもよかったのだけど、この猛暑じゃねー。

街道のなかほどにある喫茶店でバドワイザーを飲む。

これがあまり冷えていない、結局暑さはそのままで不愉快さが増すだけだった。

 

草津はだめだね、なんて商店街に戻ってきたら、歩道に総菜やさんの看板。

そのなかの「いものくき」に目が止まり、中に入ってみる。

そこには総菜の冷蔵ケースと厨房があって、うら若き女性(?)3人がいた。

入るとすぐ、フタをしていた冷蔵ケースをあけてくれた。

中を見て、思わずうれしくなる。

琵琶湖博物館を出て最初で草津の街での唯一の収穫である。



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2013年7月9日


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11時半近くになって、博物館のレストラン「にほのうみ」で今回の目的であるブラックバス料理をいただく。

レストラン名である「にほのうみ」の「にほ」はカイツブリのこと。

琵琶湖は別名「カイツブリが群れる湖」であったのだ。

食べましたるは以下に。

 

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「バスカレー」

 

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「バスバーガー」

 

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「バス天丼」


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「ナマズ天丼」

 

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「湖の幸の天ぷらうどん」

 

バスバーガーは今回特別に作って頂いたもの。

夏休み期間に出すもので、少々フライングしたことになる。

中井さんに手伝ってもらったが、当然完食は不可能。

でも総て美味であったことを明記したい。

特にバスバーガー、バス天丼がうまい!

料理計4060円。

 

個人的には移入種は駆除するのではなく、食べてしまうべき、と考えているので、このラインナップいいぞ、って感じ。

ついでに言わしてもらうと、そろそろ日本という本来美しい国を、もとの美しい状態にもどしてくれないだろうかね? ヒットラーそっくり顔の首相さん。

特に琵琶湖の内湖を増やせば在来種は勝手に増えるはず。

 

売店の書籍コーナーに『滋賀の食文化』の年報があり、非常におもしろい。

20冊だが2号のみ欠。

迷ったあげくに、ええい! と大人買いして19390円の支払い。

こんなことをしているからますます生きていくのが苦しくなる。

 

蛇足が続くが、日本全国を回っていると地方出版物、このような食文化の小冊子をよく見かけることがある。

なかでも滋賀県は屈指の食文化研究県で、その出版物の量はダントツである。

例えば京都なども多いけど、実は観光的なバカ本が多く、参考文献となるようなものは少ない。

また地方出版物自体が少ない県があって、これは食文化だけではなく文化的に程度の低い県ではないかと思うのだが、いかがだろう。

我が故郷、徳島県も地方出版物の少ない県で、出ている出版物の程度が低い。

もっとがんばって欲しいものだ。


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2013年7月9日

さて、ボクは博物館の方を訪ねる場合にも必ず入館料金を払う。

750円なりだが、展示物の質を鑑みるとまことに安い。

館員の中井克樹さんを呼んでもらい、

しばし待つほどに想像したとおりの男性が現れる。


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例えば、千葉博の黒住さんや駒井さんと同じ雰囲気の人類で、

実はボクも同じ雰囲気を漂わせている可能性大。

中井さんと1時間あまり、濃すぎる内容の話に夢中になる。

11時近くになり水族館を案内していただく。

蛇足だが中井さんは、千葉博の黒住さんと同郷・同級生であるという。

これは大発見。

蛇足の蛇足になるが、中井さんにも

我がデータベースの相談役になってほしいものである。

 

今や幻の魚だが、古くは琵琶湖のゴミと呼ばれるほどわんさかいたというワタカ、泳いでいるノゴイを見ると、"死んだ魚にしか興味がない"ボクにも感動がわき上がってくる。

ヌマムツ、ウグイ、アユなどを自然環境に近い形で展示している水槽の前で、思わず固まってしまう。


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川で暮らしている、と故郷で言われていたボクには、まことに懐かしい光景。

オイカワ、ヌマムツには追い星が出ていて、ウグイが産卵行動をとっている。

チョウザメや国内に定着していない

サンフィッシュ科の魚など思わず夢中になる。


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2013年7月9日

早朝だというのに蒸し暑い。

新横浜から京都駅まで新幹線、湖西線に乗り換え草津駅着8時半。


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電車を出ると凄まじい暑さ。

まだ博物館に向かうには早すぎる。

駅構内などをうろうろ。

東口から回り、西口でバスの時刻表を見ていたら、

ちょうど博物館行きのバスが発車する。

時刻表を見たら、次のバスでは30分以上遅刻、

しかも本日の日程が大いに狂う。

待ち合わせの時間に間に合わない。

しかたなくタクシー。

 

市街地を抜けるとすぐ新しい住宅地が広がる。

人口が減少していて、東京では

一戸建て住宅の孤独死なんて現実もあるのに

住宅地開発する必要あるんだろうか? 愚かに思える。

やがて水田地帯に、そしてビニールハウスが点々と散らばる。

タクシー運転手さんに言わせると、

「このあたりはメロン栽培が盛ん」だとのこと。

「このあたりで琵琶湖のさかなを食べられるところありませんか?」

と聞くと「博物館だけでほかにはないやろうな」。

10分以上走ってもタクシーは水田地帯のなか、

なかなか琵琶湖が見えてこない。

 

20分近くかかって、湖面が、アシの間から、えり、またえりが見える。

運転手さんが、「せっかくですからハスの花を見せます。

ぐるっと回りますけどメーターは倒しますからね」という。

烏丸半島の岸辺一面にハスの群生が広がり、

ぽつんぽつんと赤い花が見える。

「満開になったら、そりゃもーきれいですよ」

ハスの季節になるとバスの便も増えて、

観光客がいっぱい押し寄せるのだと言う。

タクシー料金3020円はかなり痛手だ。

 

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押っ取り刀で博物館の前に立つと

「本日は休館日です」

の看板が入り口を塞ぐようにある。

昨日休館日なのでしまい忘れだろうが、

やっとたどり着いた旅人には不安がいっぱい浮き上がってくる。

9時半に館が開いて、この看板は誤解を招く旨を伝えたら、

「申し訳ないです。でも説明を読めばわかるんですけどね」と逆襲される。

博物館を運営しているスタッフは

ボランティアなどもいて大変なのだろが、

あくまでもサービス業なのだということを忘れてほしくない。

しかも駅からの遠さを鑑みると、

ここでもしも休館日だったら、大変なのである。

「よく説明書きを読め」など訪問者に逆襲するなどはやめて欲しいな。

ちなみ県知事の嘉田由紀子という人は、

日本の政治家で唯一自然の大切さを知っている方だと思っている。

ということで、こんな不愉快なこともゆるせますな。

注/近畿・関西圏に入ると急激に関西弁になってしまうのだ!


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