鍋図鑑: 2009年12月アーカイブ

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月並みすぎて作らないというのが、鱈ちり。
使うのはマダラ。
漢字で書くと「真の鱈」となる。
スケトウダラでもいいのだけど、やっぱりマダラがいちばん。

体長50センチほど、重さは1キロ弱。
まあぎりぎりタラと言ってもいいのだけど、市場でこれを選んでいたら「ポンダラ買うなら、別に白子持って行きなよ」と声が飛ぶ。
そうなのだ。
マダラは白子がなくちゃね。
「ポンダラ=小振りのタラ」という意味合いで、白子も真子も抱えていないだろう。
だから「(パック詰めの)白子持ってかないと鍋が寂しいぞ」とでもいいたかったんだろう。

実は今回作りたかったのはリエットであって、鱈ちりではない。
でもリエットだけでは1尾のマダラは使い切れないので、白子抜きの鱈ちりとなった。
マダラ半身、肝に胃袋に粗。
野菜はあるものだけですます。

この白子を欠く鱈ちりがうまかったのだ。
マダラのなんのクセもない白身に、ポン酢。
じわりじわりと汁の味もよくなって、この汁がまた酒の肴となる。
多摩地区は農作物からすると準寒冷地だそうだ。
寒いのである。
窓の外においた一升瓶がきりきりに冷えている。
多摩地区には鱈ちりがよく似合う。

作り方
1 タラは細かい鱗があるのでよくよく丁寧にひく。三枚に下ろして適当にぶつ切り。
2 でかいボウルにタラの身を放り込み、塩ひとつかみをまぶす。
3 小一時間おき、水分が出てきたら、熱湯に少しずつくぐらせて冷水に落とす。
4 水分をよく切って、マダラの仕込みは終わり。野菜、豆腐などを用意する。
5 鍋に昆布だし、酒2合ほどに塩。ここで材料を煮ながら食べる。ポン酢、生醤油つけるものはなんでもいい。
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