2008年7月28日アーカイブ

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 山口のセトポンは頼りがいのある男の子(おのこ)である。
 まだ冬まっただ中の山陰、山口の旅で萩まで迎えに来てくれて、その上、ボクを連れて行ってくれたのが山口市にある川端市場。
 我が、「市場魚貝類図鑑」が目差すものをずばりと間違いなく捉えてくれていて、この県庁所在地のもっとも生活臭のする場所に誘ってくれたのだ。
 山口は室町時代には守護大名大内氏の本拠地であり、国宝瑠璃光寺の五重塔をはじめ芸術、建築物などに見るべきものが多い。
 ただし、観光というものはしてみたくもない、ので山口市で唯一尋ねたところが市場であるというのが、まさに最上の選択なのだ。
 かえすがえすもセトポンには感謝。

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 さて、川端市場は路地を挟んで2つの建物に分かれている。
 セトポンが「こっちがええでしょ」と入ったのが鮮魚、乾物などの入った建物。
 これがまことに懐かしい雰囲気を保っている。

 脇から市場に入り、すぐ左側に『鮮魚 松西』という店がある。
 お刺身などがいろいろ並ぶ冷蔵ケースの中にはタチウオ、タイラギ、たい(マダイ)、ひらそ(ヒラマサ)、シマアジ、ばい(エッチュウバイ)などが並ぶ。
 すでに刺身になっているもの、卸し身になって刺身になるばかりのもの。

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一見平凡に見えるがよく見ると凄い品揃えだ

 どれも鮮度がよくて魅力的だ。
 サーモン以外は地物でしかも天然物に見えるのがすごい。
 その先に『池田』というウナギ屋さん、その前の『二宮』、『石田鮮魚店(いしだ)』と並んだ魚屋さんに並ぶ刺身、魚も素晴らしい。

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注文の舟盛りを作っているらしい。その光景が庶民的でいながら、とても職人的な部分を併せ持つ。ほんまに素敵な光景だ

 その上、よく見ると値段はまことに庶民的。
 旅の途中でなければ総て買って帰りたくなる。
『重枝』に小さなアカガイと逆に大きすぎるサルボウがあったがこれは瀬戸内海産。
 ザルに無造作に入っているのは「たれくち(カタクチイワシ)」の刺身である。
 トラフグの皮が500円はものすごく安い。
 その店にも置かれていたのが「穴子の湯引き」。
 マアナゴを鱧のように湯にくぐらせているのだけど、うまそうだ。
 萩産のアカアマダイが2匹で650円というのも信じられない価格だ。
 マテガイ、たなご(ウミタナゴ)、さごし(サワラ)、めいぼ(ウマヅラハギ)、はね(スズキ)など魚種が多様なのも素晴らしい。

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 一階が市場、二階以上が団地のような不思議な建物である。
 だから見栄えはよくないし、入っている店舗も少ない。
 でも例えば鳥取県境港にある観光市場と比べると何十倍も魅力的だ。
 地元なら毎日通ってしまうだろう。
 こんなことで、セトポンがやたらにうらやましくなってきた。
 考えてみると中国地方は細長い棒のような形だが西に行くほど細い。
 山口市はその西よりにあるので瀬戸内海からも日本海からも至近距離にあるわけだ。
 だから毎日のように多彩な水産物に恵まれる。

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 その上、肉屋(長州どりというのを売っていた)がまたいいし、乾物屋、八百屋に置いてある品物もいい。
 もう一方の市場にある八百屋、パン屋などがまたまたいいのである。

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国弘商店のお母さんにはおいしい刻みワカメをいただいた。天然のものをていねいに刻んだものだという。これは優れものだった

 まことに山口市民がうらやましいし、市民の方にはこの市場をもっともっと注目して大切にして欲しい。

 旅の途中で魚を買うわけにもいかず、欲求不満となる。
 それで『松西』で見つけた、タチウオの刺身を1パック買い求めて味見してみる。
 少々行儀が悪いが、醤油と発泡トレイで市場内のテーブルに座る。
 セトポンに
「ちょっと我慢できなくてね」
 と断りの言葉を放つと、
「ボクもこんなことが大好きです」
 言ってくれるではないか、うれしいね。
 堅い職業のセトポンにボクと同族の血を感じた瞬間であった。

川端市場 山口県山口市中河原
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑
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 暑い日々が延々と続いている。
 暑さゆるむ気配すらなく、太平洋高気圧よ元気過ぎだぞ。
 いい加減にしろ!
 そんな朝からヒーヒー大汗かいて市場巡りをしているときに見つけたのが「きめじ」。
 1本3キロ半ほど。
 キハダの「目近(めじ 若魚)」なら価格は激安に違いない。
 聞くとキロあたり650円なり。
 1本買い求めて2500円でおつりがきた。
 この「きめじ」が脂がのっていてうまかったのだ。
 大きいので漬け(づけ)にして、鍋にして、唐揚げにして、握りにして、カルパッチョにもして、と大活躍。
 なかでも真夏のひとり鍋がうまかった。

 水、醤油、味醂、酒の地を鉄鍋に張る。
 キハダの切り身を並べる。
 青唐辛子を刻んで、切り身の上にのせる。
 ガスの火をつけて、アクをすくいながら火を通していく。
 出来上がりに大量の大根おろしをのせる。

 煮上がった切り身に大根おろしをてんこ盛りにして酒のアテにする。
 脂がのっているので、甘味があり、舌の上で適度にほぐれていく。
 酒は滋賀県今津町の「琵琶の長寿 純米酒」なのだけど、旨口ながら後味がすっきりしている。
 ピリカラの鍋に出合いの酒だ。

 面白いもので、キハダの「目近(めじ 若魚)」は外見からは脂の乗りがわからない。
 わかるようでわからない、というのが本音なのだけど、今回のものも値は安いし、その割りに鮮度もいい。
 見た目のよさから、逆に脂の乗りが悪いのだろうと思ったら、真逆だった。

 さて、土曜日に隅田川を始め、多摩地区でも大きな花火大会があり、本日日曜日にもどこかで小さな花火大会、祭が催されているようだ。
 道を行く人が多い。
 祭嫌いのボクはのんびり酒に酔い、本日三度目のうたた寝をクーラーのきいた部屋でいたそうとしている。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、キハダへ
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