2010年5月アーカイブ

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5月なのに肌寒い日々が続いている。
そして5月なのにフグの入荷が続く。
実はフグの入荷はこれからますます増えてくる。
北上して噴火湾などに行き着いた、産卵後のフグがわんさかあふれかえるほどやってくる。
痩せているので、思い切り安くて、なぜか味だってそこそこいいのである。

手頃なショウサイフグがあったので買い求める。
「産地は」わからない。
でも底値とはいえ、キロあたり800円(卸値)は安い。
毒を除去してもらい、帰宅して適当に水洗い。

晩酌の友にぶつ切りにする。
こいつをゴボウ、ニンジン、こんにゃくなどと、白味噌でたく(煮る)。
ようするに具だくさんの白味噌の汁煮込みといったものだろう。

やはり5月なのに8時を回ると、冷え込んでくる。
ここにあつあつの白味噌仕立ての汁を肴に、引っ越し貧乏から、コストパフォーマンスの高い澤ノ井「本醸造 大辛口」。
姫と歩き回って、少々疲れ気味なので、なんだか辛口の酒が身体に染み通るのであった。

材料
ショウサイフグ小3尾、ニンジン3分の1本、ゴボウ40センチ、大根5センチ輪切り、ネギ適宜、白味噌適宜、酒適宜、塩少々。
作り方
1 フグはぶつ切り、こんにゃくは湯がく、ゴボウは下ゆで、ニンジン・大根は短冊に。
2 鍋に太白ごま油を入れ、こんにゃくを炒め、フグを加え、大根、ニンジンなどを加えて炒める。
3 鰹だし、酒を加えて、白味噌を溶かして、ことことと十二三分煮込む。
4 煮えてきたら塩で味を調え、仕上げにネギを加えて一煮立ちで出来上がり。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ショウサイフグへ



ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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八王子総合卸売センター『高野水産』が面白い入り会いを持ってきた。
大田市場で大都魚類が受けたものでイシダイの小さいのやら、タカノハダイが無造作に並べられている。
「もうダメだろう」
近所の居酒屋主人がタカノハダイを手に持ってつぶやいた。
高野社長が「大丈夫だよ、臭くない」といっても誰も手を出さない。
ボクの方を見つめてくるので、「一本だけ買うか」。
勢いで味見に持って帰ってくる。

三枚に下ろしながら、ぜんぜん臭くない。
タカノハダイの臭いヤツは下ろすそばから臭い。
焼き切りにしてみようか?
三枚に下ろして皮目を焼く。
香辛野菜と合わせてスダチを絞り込んで、ウイスキーの友にする。

「アハハ......」とうれしくなるくらいにうまい。
脂がのっているので皮下に甘みがある。
萩のタカノハダイは夏近しでも味がいいのだ。
そう言えば一昨年、萩の『しーまーと』で食べたキコリの洗いもうまかった。
また萩に行きたくなってくるのである。

焼き切りの作り方
1 水洗い、三枚に下ろして、血合い骨を抜く。
2 皮目を強火の直火で焼く。冷水に取り、水分をよくとる。
3 ミョウガ、青じそなどと合わせて、ショウガの絞り汁を振る。

生醤油をかけて食べる。またドレッシングで食べてもいい。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、タカノハダイへ


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天気予報では夏日、真夏日の声が聞かれる。
そろそろ春も終わりなのだな、と思う。
そんな季節の変わり目、市場にはバライカがあふれかえっている。
仲卸で1キロ500円。
小売りで一盛り200円なんて、大売り出し中である。

市場で「買おうか? 買うまいか?」悩んで買わなかった。
そして日曜日、近所のスーパーに1パック298円で並んでいるのを見つけて、ついつい買ってしまった。
売り場で見ていても、なかなかバライカの売れ行きはいい。

バライカというのは流通の場での呼び名。
スルメイカの若い小さなもので、並べて出荷するにはめんどうなのでトロ箱に投げ込むようにバラバラに放り込む。
それでバライカという。
関東では麦の刈り入れ時に水揚げがあるので、「麦いか」という。
こちらの方が情緒があるために、築地などでも好んで「麦いか」という呼び名を使う仲卸も見かける。
小さいので柔らかく、旨みが少なく、またワタも小さい。
旨みをおぎなうために、アミノ酸豊富なしょう油を使う。
ニンニク風味のオリーブオイルで焼く。
塩焼き、煮つけにすると、甘みも旨みも増すので、熱を通す。
いろいろやり方がある。

ここではバライカの刺身を作ってみたい。
単に生では味気ない。
胴の部分を、一瞬熱湯に通してみる。
透明な身が微かに白くなるくらい。
これにミョウガ、青じそを合わせて、ワサビ醤油で食す。
明らかに酒の肴ではあるが、ご飯に加減しょう油とともにぶっかけてもうまい。

バライカの湯引きの作り方
1 げそを外し、胴の部分の汚れを取り、皮を剥く。
2 これを熱湯に一瞬くぐらせ、冷水にとり、水分をよく拭き取る。
3 やや太めの帯状に切り、ミョウガ、青じそと合わせる。

わさびしょう油で食べても、だしじょう油、加減しょう油、ポン酢などで食べてもいい。


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今期初ハモ

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引っ越し中で落ち着かない、仕事もたてこんで、疲れは頂点にある。
5月だというのに気持ちが晴れない。
そんな慌ただしい朝の市場で見つけたのが三重県産のハモ。
まだまだ身に張りがなく、触ってみても脂ののりは感じられない。

八王子総合卸売センター『高野水産』社長が、「そろそろ(ハモの)季節だね」なんていうので、少々お高いが買ってみる。
夕暮れ時に骨切り。
とっぷり暮れたなと思ったら、7時半を超えているのだ。

これを〝落とし〟にする。
湯の中に〝落とし〟ては氷水に取る。
水分を切って梅肉酢で食べる。

一人っきりの夕食は、はもすきに〝落とし〟。
ブルックナーを聴きながら、冷酒を傾ける。
「やはり脂はのっていないな」
でも初物は、なかなか喜ばしきものだ。

ハモ落としの作り方
1 梅肉を砂糖、煮切りみりん、だしで割り、すり鉢でする。
2 ハモの骨切りをする。手前から弧を描きながらシャキシャキとリズムを刻む。
3 一口大に切り離し、熱湯に落とし、身を開花させて、冷水に取る。
4 よく水分を切り梅肉酢を合わせる。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ハモへ


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5月8日、本日、引っ越しです。

こんどの場所からは簡単な会合が開けます。
また仕事などの打ち合わせにも使えます。

新住所はケータイ、もしくはメールにてお問い合わせください。

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