2009年8月アーカイブ

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マアジは大小関わりなくうまい。
これが証拠に昨年いちばん印象に残っているのが、島根県松江市馬島定置でとれた小アジなのだ。
港で出会ったオバサンの後をのこのこついって行ったら。
水揚げされたばかりの小アジを剥いて食べさせてくれた。

これが口のなかで抵抗する、まだ動いている。
シコシコとして甘みがあって、これが脂がのっているせいなのだ、とわかるまでに間があった。
だから、小アジを見ると、ついつい買ってしまう。
今回のものは造りからして千葉県産。
浅い箱1つでなんと380円しかしない。
これをみんなで分けて、たぶん一人頭100円以下ですんでしまった。

当然、今夜は刺身でしょう。
持ち帰ったら、まずは頭とはらわたを取り、氷の入った塩水で洗う。
水分を切ってペーパータオルに来るんでチルドルームにしまう。

ここまでやったら刺身に造る時間は10分とかからない。
平凡な、たぶん黒アジ系ながら、やっぱり刺身は絶品である。
思った以上に脂が乗っている。
刺身にしたのは10尾足らずで、百円で買い求めた三分の一にもあたらない。
なんとたった30円原価の刺身なのだ。

マアジがたっぷりとれる、この国に生まれたありがたさを感じる、初秋の宵なのであった。

作り方
1 頭をたすきに落す。尻鰭前にある棘を少々の身ごと切り落とし、ワタを出す。
2 塩水を作り、氷で冷やして、ここで汚れを落とす。
3 三枚に下ろして刺身に造る。
マアジは見た目とは裏腹にゼンゴや腹鰭前の棘でケガをしやすい。
まずはゼンゴと棘を切り取ってから料理する。

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八王子総合卸売市場『やまぎし』に活けのマアナゴが入荷してきてる。
通るたびに、ついつい目が引きつけられるのだけど、なかなか買い込む気にはなれない。
そんなとき、同店のヨシさんが、ちょっと暇そうにしているではないか?
「ヨシさん、アナゴ一本開いてくれないかな」
ヨシさんが選んでくれたのが、200グラム強のベストサイズだ。
キロあたり2000円だから、1尾400円と少し。

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ヨシさんにあっという間に開いてもらって、持ち帰る。
これを「湯洗い」にする。
「湯洗い」というのはちょっとクセのある魚のとき、水温70度くらいに一瞬つけ、これを氷水にとって洗う(しめる)というもの。
ただしマアナゴは血液にも粘液にも毒があるので、熱湯で湯引きする。

氷でからからと洗って、ぎゅっとしまったアナゴがうまいのだ。
ハモちりが上品であるなら、マアナゴの方は濃厚なうまさを持っている。
冷たい一片を口で咀嚼するとジワリジワリと旨味が浮き上がってくる。
梅肉を添えたのだが、柑橘醤油で食べてもうまい。

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マアナゴの骨、前半部分は天ぷらにする。
1尾の活けアナゴで夏の宵に極め付きの酒の肴となる。

作り方
1 開いたマアナゴの腹部から後ろを使う。まな板に貼付けて、薄く切り付ける。
2 熱湯を用意して、数秒湯がく、これを氷水に落す。

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3 よく水分を取り去り盛りつける。
梅肉酢(梅干し、砂糖、昆布だし)、もしくはスダチ、青柚としょうゆで食べる。

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週末になった

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金曜日の朝、非常に疲れていた。
睡眠時間はどれほどだろう。
十分なはずだけど、疲れている。
年かなと思う。
よくよく考えると「年かな」と思うのは40代後半から50代なのではないか、それがわかりかけている。

時刻は8時近い。
テレビがついていて、相変わらず酒井法子のことをやっている。
ボクはこのタレントのことをほとんど知らない。
慌ただしく市場に向かう。
『高野水産』の前にくると、荷が着いたところだ。

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真横ににこにすし屋、芳さん(立川市寿司芳)がいる。
「なんだよ、疲れているみたいじゃないか」
「疲れてないよ。芳さんみたいに年寄りじゃないぞ」
「年寄り、年寄りって言うな、オレ今年いくつだと思う」
「72かな。69だろう」
「わかんねーだろ」
「わからねーーー」
「今年70になるんだよ」
へんな会話だ。

芳さんが下ろされた荷のマサバに突進する。
「おおい、これいいサバだぞ」
『高野水産』にはたくさんの荷。
でも面白いものは少ない。
なかに福島県産アカシタビラメ。
これを買う。

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アカシタビラメ、クロウシノシタが揃って入荷

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総市鮮魚部は金曜日から戦闘態勢。最近安さでは東京一じゃないかな

中華『さくら』で疲れたときの、つけ麺。
酸味で疲れがとれる。
緑茶がうまい。

帰宅すると発泡にツチバチの雄がとまっている。

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雌には羽がなく土の中で待っている

ツチバチが生きていける環境も年々減っているのだろうな、なんて思いながら逃がしてやる。
アカシタビラメの撮影。
11時まで画像の整理。
選挙の宣伝カーがうるさい。

都心に出て、深夜近くまでいて帰宅。
帰宅後1時半にダウン。

土曜日は5時半に起きて、パソコンに向かう。
7時半過ぎに市場に。
8時前に到着。
Takさんと海老さんが来ている。
海老さんに柚をいただく、ありがとう。
中華『さくら』で餃子、これがうまい。
Takさんが注文したレバニラ炒めのおすそわけ。
これはたまらんうまさであるな。

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海老さんは朝から午後の紅茶

Takさん、イチロウさん、海老さん、と市場を回る。
土曜日見つけためぼしいものは、ムツ(キロあたり1800円)、産地不明の小振り釣りマアジ(1000円)、活け締めアイナメ(1300円)、タチオウ(1000円)、松輪のマサバ(1000円)、たぶん噴火湾のトヤマエビ(1800円)。

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アカマンボウはマグロはえ縄などに混ざるもの。30キロくらいになる

めぼしいものはなく、総市でアカマンボウ、『高野水産』でタチウオとトビウオ。
早々に帰ろうとしたら『カワベ』が混んでいる。
そこに中華『さくら』のオカアサンが来て、「わたしは業者よ」といいながら厚切りの豚ロースを三枚買って行く。
つられて厚切りの豚ロースを買ったら、「作り方は『さくら』さんで聞きなよ」とコマちゃん。

中華『さくら』をのぞくと海老さんがうれしそうに、ソースカツを作ってもらっている。

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ずるいなーー。
最近、海老さんわがままだ。
相模原の『田子作』さんが、ちょっと寄ってけよ(話をしていけ)というのを「またね」といって帰途につく。

八王子大和田の『ふれあい市場』で野菜。
近くのダイエーでお酒を買い帰ってくる。
ラジオから永六輔と北山修の声が聞こえてくる。
ふと「さよならと書いた手紙……」と歌ってしまい。
姫に「父ちゃん何歌ってんの」。

帰宅してダウン。
目覚めたら3時過ぎだった。
疲れがとれてすっきりしたので、仕事。
『つり丸』の原稿。

すぐに夕方が来て、夕食は厚切りトンカツ、アカシタビラメのムニエル、タチウオの刺身(ニンニク、ショウガ、コチュジャン)、タチウオの塩焼き、鶏肝の甘辛煮。
9時近くまでボンヤリしてしまう。
そのままダウン。
0時近くまで『値段の風俗史』を斜め読み。

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ボクのお気に入りの加工品のひとつがこれだ。
今回は『ヤマカ食品』のものだが、類似のものが多々あって、みんな好き。
たぶん機械を使って細く切るのだろうけど、なかなかこれほど見事にはできない。
イカは冷凍しても味わいが大きく変化しないのを、まさに利用しているというのもいい。

この手の商品を見つけると、食卓に+一品となるからうれしい。
忙しい日々である。
この一品が家庭を明るくするのだよ。

さて、「いか姿造り」だけど、スルメイカの味わいが生きている。
そのまましょうゆをかけて食べてもいい。
ついているタレを使ってもいい。

我が家では、自家製のそばつゆ(ソウダガツオ厚けずり、枯れ節、砂糖、みりん)をかけ、ここに尾花沢の「だし」をのせる。
この山形県の郷土料理がスルメイカに合いますな。
香りづけに海老名の海老さんにいただいた、まだ若い柚を使ってみた。
そーめんつゆではなく、そばつゆをかけたのだから、イカそばかな。

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朝ご飯にこれがあると、ご飯がすすむ。
明らかに酒の肴ではなく、おかずであるな。
かき混ぜて、ご飯にのせてかき込みたい。

さて、ボクが考えるに加工食品こそが国内の自給率を上げ、また魚食普及を促進するのだ、と考えている。
また食通はくいものを知らぬヤカラだとも思っている。
食べ物は「通ぶる」=「選択しすぎる」のではなく、いろいろ食べてみて、楽しむものなのだよ。
「いか姿造り」食べてみるべし。

作り方省略

ヤマカ食品
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市場でこんな会話があった。
ボクが銚子産マイワシを選んでいる。
「社長(高野水産社長)、どうしてこのイワシこんなに安いの?」
「大きさがバラバラなんすよ。ものはいいんだけどね」
小さいものばっかり選んでいたら、
「なんすんだ」
立川駅南の居酒屋『太鼓』のオヤジだ。
「フライだよ。子供たちも好きなんだ」

「フライかいいすね」
これは昭島駅前居酒屋『酒元』さん。
「うちでもフライだしますよ。揚げたてに粉チーズを振るんですけど、うまいっすよ」
「オヤジ(太鼓さんに)、オレたちにはこんな若者の発想はできねーな」
「できね、できねっさ(太鼓さんは福島出身)」

ということで我が家の姫にマイワシを開かせる。
これをフライにして、粉チーズをパラパラ。
姫や太郎は粉チーズを追加して食べている。
ボクは粉チーズのついていない、もしくは落して食べる。

マイワシのうまさは、粉チーズなんていらないよな。
「父ちゃん、これ嫌いなの。変だよ」
「太郎、父ちゃんは粉チーズが好きな年ではないのだよ」

揚げたてのマイワシのフライに頂き物の白角(缶)。
香ばしさの中から芳醇なマイワシの旨味が飛び出してくる。
ゆっくり食べていたら、フライはもうないのであった。

作り方
1 マイワシを開く。頭を半分切り、そのまま下後ろ方向にひっぱる。するとワタがきれいにとれる。

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2 左右の親指を背骨に差し込み、左右に骨を外していく。反対側も外すと、開ける。

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3 包丁で腹骨、尻鰭の鰭担筋肉などを取る。背鰭を引っ張って取る。

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4 塩コショウ、小麦粉をつけて、パン粉をつけて揚げる。
5 揚げたてに粉チーズを振る。

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水曜日のことが思い出せない。
こまったものだ。
朝方起きたのは6時を過ぎていたような。
でも朝ご飯を食べた記憶がない。
午前11までずーっと文字ばかり打っていた。
腹が減ったので、カタクチイワシのショウガ煮で、お茶漬け。
野菜ジュース。

都心に出て、午後10時過ぎまで。
帰宅は11時半過ぎ。

帰宅後書いておいたブログをアップ。
深夜2時まで資料を読む。

今日は寝坊して、6時半に目覚める。
『聞き書 兵庫の食事』を少し読み。
朝ご飯を作る。
カタクチイワシのショウガ焼き、イボダイの干物、小アジのエスカベッシュ、卵焼き、具沢山みそ汁。

市場には8時過ぎに到着。
やはりめぼしいものはない。
「マルコウ』に宮崎県都城市から天然のサワガニ。
面白いので購入。
『高野水産』でタカベ。
店頭で立ち話をしていたら町田市の『秋田』さんに「ウツボあげるよ」と言われてありがたくいただく。
『総合市』でゴマサバ1本。
きれいな胡麻模様が出ている。

『市場寿司 たか』でタカベ握りの撮影。
たかさんが忙しいので、太田さんのトラックへの配達はボクがやる。
太田さんは山梨県上野原のまた奥の奥でトラック行商をしている。

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このトラックの構造が楽しい。
トラックの左側が冷蔵ケースになっていて、干物、練り製品、総菜、牛乳、ジュースに豆腐に油揚げなどが所狭しと並んでいる。
「トラックの中面白いな」
「そうだろ、オレもそう思うよ」

帰宅後、ゴマサバ、タカベの撮影。
サワガニを冷凍庫で少々弱らせて撮影。
サワガニの素揚げ、ウツボの湯引き撮影。
ウツボのたたきを作り、ゴマサバの立田揚げ漬け込みを終える。

都心には正午過ぎに着く。
帰宅は0時過ぎ。

帰宅して、冷蔵庫を見るとウツボもゴマサバもきれいにない。
家族に捨てられたらしい。
ものすごい虚脱感に襲われる。

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産卵期近いらしくクロウシノシタの入荷が続く。
産卵回遊で群れているところで網に入るのだろう。
とにかくフライパンの大きさを考えて、2尾買い込む。
さっそく皮をむいてから、塩コショウ。
シタビラメ類は皮をむけば、それほど手がかからずに料理できる。

シタビラメ類(ウシノシタ科)の魚は総てムニエルにできる。
特にうまいのがアカシタビラメとイヌノシタ。
そしてクロウシノシタだってうまいのだよ。
ウシノシタ科の魚がどちらかというと南方系なのに、黒だけは北海道にまで分布する。
見た目は明らかに、黒の方が南方系で派手なのに。

さて、改めてクロウシノシタ礼賛。
まことにうまいな。
白身でバターにまみれながら、口に頬張ると、途端に香ばしさと、薄い身からの甘さがふくれあがってくる。
身が薄くてきめが細かくて、しかも適度に繊維質なので板状になったものが、これまた適度のボリューム感で口の中にある。

ビール(偽物ですが)を流し込むのを忘れるほどのうまさだ。
最近、ついつい煮付けにして、日本酒という段取りが出来上がっている。
それを久々に踏み外したのだ。
大正解だった。

作り方
1 頭の当たりに切れ目を入れて皮をめくって、そのままひっぺがす。思ったよりも何倍も簡単だ。
2 塩コショウして、数十分。
3 フライパンにサラダ油(澄ましバターがないので)をたっぷり。
4 中火で裏表焼く。
5 シタビラメを温めておいたオーブンで保存(当然電源は切ってある)。
6 フライパンに白ワイン。デグラッセ(液体でフライパンにこびりついた旨味をかき取る)、バターを入れて、沸き立たせる。
7 レモンを絞り込んで、皿に入れる。その上に保温しておいたシタビラメをのせる。

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「週明け、早めにきてよ」
『高野水産』社長がこんなことを言う。
週明けて市場に行くと、NHKが取材に来ていた。
この一団に、どこかで見たことがある可愛らしいアナウンサーがいる。
なぜかボクを探しており、なんとなく名刺交換。

帰途、旗野農園で間引きニンジン、でかいキュウリ。

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帰宅後、日曜日に撮影した倉橋島の貝などの画像整理。
ファイルメーカー。
朝、4時から起きているので、この正午前までに一度疲れのピークがくる。


お昼ご飯はカタクチイワシの生姜煮。
阿波番茶の茶漬け、十一屋ジャパンの蕪の漬け物。

都心に出て、夜11時過ぎに帰宅。
そろそろ島根水産物アドバイザーとしての仕事が立て込んできた。
もっと言えば、ひょっとしたらここ一年以上、一日の休みもない、のではないだろうか?
島根行きの日程を決めながらそう思う。

0時過ぎにダウン。
目覚めると5時前。
『聞き書 広島の食事』を少し読む。
7時までブログ、ファイルメーカー。
朝ご飯には東シナ海産イボダイの干物、クロウシノシタのムニエル、卵焼き、漬け物、超具沢山みそ汁。
8時に市場に。

今日は何もない。
『ヤマギシ』のヨシさんに活け穴子を開いてもらう。

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これがボクの昼ご飯。
ビックリ屋に丹波栗。

帰宅後、画像整理と資料読み、10時過ぎに、活けマアナゴの洗い、天ぷらの撮影。
これを早めのお昼ご飯にする。

正午前に都心に。
夕食をとりながら『週刊文春』を斜め読み。
山城新伍の終末が書かれていて、なんだか寂しい気分になる。
ボクの世代としてはなんといっても白馬童子だろう。
「はくばどうじ」と言えなくて「はくまどうじ」と言っていて、兄に笑われた記憶が残っている。
確か最終回で山城新伍が白馬から颯爽とおりて、挨拶をしたシーンが思い出される。

帰宅は9時過ぎ。
シャワーを浴びて、ぼんやりしている。
網戸の外からは今年もアオマツムシの声が喧し。

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倉橋島の磯もの

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イワガキの間に、うれしい倉橋島の産物があった。
それをこれから紹介して行きたい。
まずはニシキウズガイの仲間たち。
磯玉、磯ものなどと言われるもので、磯遊びという主に春先に村総出で楽しむ行楽がある。
磯あけ、磯開きなどともいい。
例えばひな祭りなどの時期にお弁当持参で磯に繰り出して、様々な食べられるものを採取して遊ぶ。

この磯遊びでとれる巻貝の多くは、ニシキウズガイ類とカサガイの仲間なのだ。
今でも磯開きなどの行事がどこかに残っているはずで、ボクなど一度は経験したいと切に思っているのだ。
倉橋島から送られてきたものは、クボガイ、クマノコガイ、コシダカガンガラ。
これは典型的な磯玉のたぐい。

小さな巻貝なので、あまり売り物にもならなかった。
それが近年はかなり高価なものとなっているから驚きなのだ。
このような磯にある何気ない貝に、都会人は引かれるところがあるのだろう。
小さ貝を蓋つきの両手鍋でくつくつ煮ながら、なんだか楽しくなるのだ。

食べてみると、なによりも磯の香りと、ほんのりした甘み、そして微かな苦みがある。
どうにも小さいものなので、煩わしいばかりでもあるが、せっせと爪楊枝でほじくりだしては食らい。
なかなかやめようとしてやめられない。

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クボガイ、クマノコガイ、コシダカガンガラ、味に違いがあるようでないような。

過ごしやすい日曜日だったので、窓辺で蝉の声を聞きながら、酒のアテにさせてもらった。

作り方
1 貝をよく洗う。
2 鍋に貝、水と酒を入れて、弱火にかける。
3 くつくつ沸いてきたら、しょうゆを加える。
4 鍋止めして、少し置く。煮上がったばかりよりも味がしみる。

広島県倉橋島 日美丸へ
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クボガイへ
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コシダカガンガラへ
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クマノコガイへ
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広島県倉橋島、日美丸さんからたっぷりのイワガキが届く。
思った以上に大きなもので、いちばん大きいのは卓球のラケットくらいある。
なかにはクボガイ、コシダカガンガラ、マツバガイ、オオヘビガイなど倉橋島磯の味覚もたっぷり。
うれしかったのは倉橋島の麦みそまでいただいたことだ。
日本全国のみそを食べてみたいと思っているので大感激。

慌ただしく撮影を済ませて、慌ただしく、倉橋島のイワガキにかぶりつく。

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とにかく大きいもので、1個手づかみで食べたら、濃厚で、その割りに渋みの少ない味わいに圧倒される。
このところ東北、四国(徳島)などのものを連続して食べている。
みな少しずつ味わいが違っている。
ただ、その微妙な違いがうまく表現できない。
ただただ倉橋島のイワガキがうまいな! なんてありきたりな言語でもうしわけない気がしてくる。

生で食べた後に、直火に近い焼き方で、焼きガキを作る。
すぐに貝殻を押し上げて、汁が滴り落ちてきて、シューシュー焦げる音がしてくる。
焼き加減が難しいのだが、焼けるそばから食べて、また焼きたくなる。

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もったいないのでめったにできないのだけど、イワガキを焼くと、非常にうまい。
渋みも、濃厚すぎる味わいも消し飛んで、あっさりしている。
後から旨味がくるというか、もの足りないなと思って続けて食べてしまう。
イワガキを飽食するなら焼くのがいい。
焼いて腹一杯、イワガキを食い尽くすなど、贅沢の極みだ。

このような稀な経験をさせていただいて、日美丸さんには感謝。
珍味オオヘビガイなど倉橋島の味覚探訪が以後続くのである。

倉橋島 日美丸のサイトへ
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大変なことを書き忘れた。
月曜日(8月17日)朝9時半にのこと、近くの雑木林からクマゼミの声を聞いたのだ。
ビックリした。
よく音をたどると、雑木林の横の桜の木から聞こえてくる。
クマゼミの声はシャンシャンシャンというのに、通奏低音のようなものがある。
クマゼミを生息域外に逃がして遊んでいる人騒がせな老人がいるというが、これも悪戯だろうか?
子供の頃育った徳島県の町の家は庭が西山の方を向いており、目覚めるとクマゼミの大合唱だった。
まるで山自体の音のような。
バカなことに田舎の中学生は川端康成の「山の音」というのはこれではないか? と思ったりした。
そして岩手のきんちゃんから、ミガキボラの画像が送られてきた。
どうしてミガキボラが岩手にいるんだ。
我が図鑑の生息域を書き直さなければ。
なんか変だぞ!

金曜日、都心でいるときから肩こりと腰痛に悩まされていた。
頭が重いし、鏡を見ると顔が赤い。
金曜日の酒の肴総てがまずかった。

そして土曜日は全快だった。
起きたらまだ4時だし、ファイルメーカーの打ち込みも1種終わらせる。
ブログを書いて市場には8時前に到着。
中華『さくら』に着いたら、海老さんのポニーテールが見える。
まささんに、なんかうまいもの食わせろ、といったらカレーが出てきた。

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うまかったなー。
そういえば海老さん、珍しく午後の紅茶を飲んでいない。
体が悪いんじゃないかな?

イチロウさん、ソラさん、海老さん、ヒモマキバイさん、真菌さんと市場に大集合。
総市で小アジ、セグロ(カタクチイワシ)を箱買い。
一箱380円なんだから安すぎるよ。

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小アジをささーっと三枚に下ろして(これはサブちゃん)、皮をむいて食べたらうまい。
箱買いしたものは海老さんたちと分ける。

『高野水産』でクロウシノシタ、ハモの骨切り済みのもの。
市場は一般客が多く、夏休みの行楽も一段落なんだな、と思う。
『カワベ』のコマちゃんのところで肉を買っていたら、気分が悪くなる。
肉の注文をして『さくら』で水を飲むとなんとか一息つけた。

帰路八王子『ふれあい市場』で野菜を買い、帰宅。
ラジオからは永六輔のしわがれた声。
本当にお体は大丈夫なんだろうか?
心配だな。
雑木林で耳を澄ますが、クマゼミの声は聞こえない。
アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ニーニーゼミ。
初めて見るアメバチが目の前を横切って行く。
ふと夏なんだなーと感じる。

帰宅して、カタクチイワシと小アジを処理。
鏡を見るとやっぱり顔が赤い。
熱を量ると38度近くある。
すぐにシャワーを浴びてダウン。
ベッドで資料を読む。
『聞き書 奈良の食事』をなんども読み返す。
面白い。

夕方には全快。
夕食は小アジの刺身、カタクチイワシの塩炒り、マイワシのフライ、枝豆。
太郎に鶏の唐揚げ、豚肩ロースの生姜焼き。
食後、けだるいので酒を飲みながらぼんやりする。

眠くなるまで画像の整理。
いつの間にかダウン。

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港に行く、漁師さんから話を聞く。
「アジはどうやって食べるんですか?」
「煮つけだな」
●●は? 「煮つけだな」、●●は? 「煮つけだ」。
どんな魚も煮つけだ煮つけだ、となる。
そういえば島根県島根半島東端、美保関で食べた朝ご飯にもイサキの煮つけがついてきた。

新鮮な魚だったら刺身にした方がいい、と思うのは都会人のやりがちな誤り。
刺身は歩留まりの悪い料理である上に、本当の意味合いのご飯のおかずにはならない。
海辺で暮らすということは、毎日魚貝類でご飯を食べているわけで、そうするとご飯に合う料理が最優先で作られることになる。

ご飯に合うおかずには適度な甘さが必要である。
だから砂糖しょうゆの単純きわまりない、味付けで、酒も入れるか入れないか。
ただ、ただ素朴な煮つけが漁師さんの日常食となる。

我が家でもマアジの煮つけは大好きなのだ。
ただし、作るときには、もう少し手間をかける。
臭みをなくすために湯通し、調味料に酒、砂糖、しょうゆ。
仕上げにみりんも使う。

ちょっと味付けが複雑になる分、野性味にかけるのだけど、都会までやってきたマアジにはこれくらいの手間と、調味料をよけいに使うことになる。
これがご飯にも酒の肴にもなり、非常に重宝きわまりない。
うまいし、DHAやEPAが豊富で健康にもいい。

そういえば、マアジは赤身の魚と白身の魚の中間的な味がする。
ほどよく上品で、しかも旨味にあふれている。
しかも夏の脂ののった味なのだから、調味料以上に甘みがある。

作り方
1 鱗を取り、楯鱗(ぜんご)を切り取る。ワタを出して水洗い。

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2 ザルに並べて熱湯をかける。
3 鍋(我が家では便利なのでテフロンフライパン)にマアジ、水、砂糖、酒、刻みショウガを入れ火をつける。水分がマアジに対してひたひたになるようにする。

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4 アルミホイルを落としぶたにして、強火で一気に煮上げていく。
5 水分が減ってきたら、最後にみりんをかけまわす。
6 最後に一煮立ち。出来上がりだ。
調味料水を沸騰させたなかに魚をいれるか、冷たいなかから火をつけて湧かすのか、これは鮮度にもよる。
鮮度がいいものは、沸騰した調味料に入れた方がいい。

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茫然自失の日々だ。

火曜日の朝ご飯はなんと茶粥。
五大力船の海苔の佃煮、ちりめんじゃこ、アヤボラの煮つぶ、炒り卵。
阿波番茶でたいた粥には五穀米。
朝5時に炊き、なんども水を替え、冷蔵庫で冷やした粥がうまい。

8時過ぎに中央線、井の頭線と乗り継いで、人に会う。
昼食を浜田山のそば屋でごちそうになった。
なかなかいい味だった。

そのまま神保町へ。
仕事がまったく変質してしまって、ついて行けない。
たった6時間労働なのにへとへとになる。

帰宅は9時過ぎ。
サンマの酢締めで軽くいっぱい。
眠くなるまでファイルメーカー。

水曜日は午前4時に起きる。
これは調子のいい証拠。
画像の整理、ブログ、ファイルメーカー。
朝ご飯はまたまた茶粥。

市場には8時過ぎに到着。
徐々に魚が増えてきている。
『高野水産』で汐っ子(カンパチの子供)を買い、『市場寿司 たか』で握りに。
非常にうまい。
『高野水産』でマボヤ、『総市』で太ったサンマ。

市場から帰宅してサンマ、マボヤの撮影。
太ったサンマの撮影は何度やってもうまくいかない。
また撮影後酢漬けにする。

子供たちにサンドイッチをこしらえて外出。
行き帰りの時間は資料を読むためにあるのに寝てしまう。

帰宅は10時過ぎ。
シャワーを浴びてホヤで軽くいっぱい。

翌、木曜日は朝寝坊して、目覚めたら6時前。
朝ご飯はあごだしでとったつゆで素麺。
8時過ぎに市場へ。

このところ『高野水産』の戻りが遅い。
『マルコウ』に徳島県徳島市津田地先の大きなイワガキ。
殻長20センチ、重さ1キロ近く。
1個850円。
クマゴロウにむいてもらって、中華『さくら』へ。
後で来るからね!

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『高野水産』が戻ってきて、見事な千葉県銚子産マイワシがなんとキロあたり400円なり。
1本40円しかしない。

『さくら』で皿にもったイワガキを撮影。
居合わせた『多子作』さんが、「コイツはこんな所に来て迷惑かけてるんだな」なんて宣う。
山梨県上野原の奥でトラック行商をやっている太田さんも交えて、試食。

帰宅後姫とマイワシを開いて、フライの下ごしらえ。
これを撮影。

都心には正午過ぎに。
終わったら逢う魔が時だった。
九段下駅にたくさんの消防車。

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なにやら騒がしい。
半蔵門線で事故か?

帰宅は8時前。
深夜0時までパソコンに向かう。

本日金曜日も寝坊して6時過ぎに起きる。
ご飯の用意をしてから7時過ぎまでブログ。
朝ご飯はイカそうめん、納豆、卵焼き、山ごぼうの漬け物。

市場には8時過ぎに。
『高野水産』に福島県相馬市から形のいいクロウシノシタ。
3枚ほど買う。
清水保商店でシズ(マルイボダイ?)の干物、竹輪。
八百屋でスダチを買って帰宅。

クロウシノシタの撮影。
姫と太郎の昼ご飯を作って外出。

帰宅は9時前。
シャワーを浴びてぼんやりしている。
三鷹駅で買った焼き鳥(おいしくない)と、ホヤ、サンマの酢締め、板ワカメ(島根名産)で軽くいっぱい。

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徳島県徳島市津田町といえば、市街といってもいい場所柄なのだ。
市内中心部を流れ来る新町川と園瀬川の交わるところ。
こんなところに県内有数の漁港があるところが、徳島の素晴らしいところだろう。
ハモ、ワタリガニ(ガザミ)、エソ(マエソ)、ボウゼ(イボダイ)など徳島市には前海に豊かな魚貝類がたっぷりある。

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さて、ここ津田漁港地先から1個1キロ以上のイワガキがやってきた。
重い、重い。
1個850円はたいした値段で行きつ戻りつ、考える、考える。
クマゴロウの『マルコウ』なので、「何やってるんだ。このオヤジは」と声がかかる。
「イワガキのこれって間違いじゃないよな」
「そうだよ。ハチゴ、読めないのか」
「サンゴ(350円)にならないかい」
「無言」

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いやいやながら買い求め、クマゴロウに剥かせて、中華『さくら』へ持ち込む。
大皿に盛りつけてもらったら、それはそれは見事だった。
イワガキのいちばんうまい時期は過ぎ去ってしまった、とはいえ、うまいな。

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よろこんで盛りつけをする、中華『さくら』のまささん。手前は関係ないけど相模原橋本の『多子作』さん

こんな光景を横から見ていた山梨県のトラック行商人太田さんも交えて、4人で試食。
食べた順からため息がもれる。
本当に名状しがたい味とはこれだよなーー。
津田地先のイワガキは心底うまい。
しかも長々と続く微かな渋み、旨味が殷々心地良いな。

「夏を感じる味だよな!」

イワガキの食べ方
1 貝殻をむく。
2 身を外して真水で貝殻や汚れをささーっと落す。
3 食べやすい大きさに切って、あとは食べるだけ。

味付けはなにもいらない。
イワガキにはちゃんと塩味がついている。
今回はレモンを添えてみた。
なぜかオレンジ色の国産レモン。中華『さくら』にあったものなのだ。

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小振りだけど、見事な天然のマボヤをみつけた。
「産地どこ?」
「箱入れ替えたからわかんなくなっちまった」
青森県か、岩手県あたりだろう。

2個200円で買って買える。
実は買って帰るとすぐに料理(食べられる状態)にしてしまう。
ようするに殻から取り出して、マボヤが含んでいる海水に切って漬け込んでおくだけ。

深夜帰宅して、これで軽く一合。
というのが、いいのだよ。
小皿にとるだけなのだから、簡単しごく。
味付けは少量の塩と海老名の海老さんにいただいた柚。
個人的な意見だがマボヤにしょうゆは合わない。

マボヤの苦み渋みが、まことにさわやかだ。
やや甘口の近所のコンビニで買ったワンカップがうまいね。
酒を含むとマボヤの甘みがフンワリと浮き立ってくる。
この加賀鳶、石川県に旅しても決して手を出さない酒だけど、意外に面白い酒かも知れぬ。

マボヤの食べ方
1 岩などにくっついている方を切る。海水が出てくるのでボウルなどに受ける。

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2 中の黒い部分などを取り、筋肉を刻む。
3 これをマボヤ自体から出た水分に漬け込む。この時点で味を見て、少量の塩を足してもいい。

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後は冷蔵庫などで保存する。

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サンマ飯というのを作る。
比較的脂の少ない時期に作るもので、日本海のものとか、初夏の上りのサンマがいいと思う。
ところが若い太郎は、そうではない。
夏の脂の強いサンマを炊き込んだ、やや重い炊き込みご飯を、なんと紅ショウガたっぷりのせて食べる。
牛丼でもあるまいし、ボクはいつも傍らで、ミョウガとか青じそなんかを天に持って、しずしずと食う。

脂も、旨味もノリノリのサンマ飯がうまい。
このホロホロっとした甘さは、調味料ではなく、サンマの脂からくるのだろう。
丹波焼きの丼に中盛り。
半分はそのままで、半分は酸味のある阿波番茶で茶漬けにする。
茶漬けで食べるサンマ飯には毎回感激する。
これを食べるから、またサンマ飯を作りたくなる。

隣でもりもり、我はさらさらと丼を抱える親子なのであった。
そういえばツクツクボウシに混ざってアオマツムシの大合唱が始まっているのだ。

サンマ飯の作り方
1 水洗い(鱗をとり、内蔵をとる)し、トントンと4、5等分。
2 生しょうゆに漬ける。約半日以上。

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3 普通に米をとぎ、水加減。少量の酒、塩はやや多め、サンマのしょうゆ漬け、ショウガの千切りをのせる。

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4 我が家は羽釜なので、最初は強火で沸騰したら弱火で9分。
5 炊きあがったら15分以上蒸らす。一度サンマを取り出し骨を取り去る。
6 混ぜ合わせれば出来上がり、
  サンマは塩漬けにしてもいい。

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お盆があけても

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お盆が明けたら、本当の大波が来ている。
ボクの仕事が大揺れに揺れて、膨大な時間が取られている。
そしてお盆あけの市場は寂しかった。

サンマ二本買って帰ってくる。
1本は酢締め用に塩をしておく。
1本はゴロンと切ってサンマ飯用。

都心に出ていろいろ。
非常に疲れる。
毎日がファイルメーカーとの戦いである。

深夜夕食も食べないでダウン。

火曜日は朝、5時に起きる。
画像の整理とファイルメーカー。
ブログ。
朝ご飯はサンマ飯。
ボクには脂っこすぎる。
太郎は喜んで食べている。

浜田山。
編集のプロと打ち合わせ。
そばをごちそうになる。
おいしい。

夕方まで神保町。
なぜか咳が出る。
新型インフルエンザじゃないだろうね。

夜帰宅してサンマの酢漬けで晩酌。
深夜0時まで11月に行う島根フェアのことを考える。
難しいな。

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アヤボラといっても誰も知らないだろう。
でも意外に食べている巻貝なんだよ。
最近都内のスーパーとか地方を旅していても、市場などでたびたび見かける。
表側は「つぶ」とある。
「つぶ」といったら普通、エゾバイという巻貝の仲間を思い浮かべるが、こっちはなにひとつ、縁もゆかりもない。

アヤボラの困ったところは丸のまま食べると「えぐい」。
コホンコホンとむせるほどにエグイ。
ところが足(所謂身の部分)は甘みがあって美味なのだ。
底引きなどで一緒にとれて、困ったものなのだが、ようするに食べ方さえ知っていればうまい巻貝なのだ。

吉祥寺の文化ストアーに魚屋があってそこで見つけたのがこれ。
魚屋さんで作ったのではなく、仕入れたものだと思うが、会社名がわからない。
味付けがほどよく甘く、アヤボラのうまさも生きており、なかなかよい製品だと思う。
その上、このような生鮮では売れない魚貝類をうまく利用して、このあたりも素晴らしいね。

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春も長けてくると島根県には「あご」の群れがやってくる。
小さなトビウオで、標準和名をホソトビウオというが島根県にはなくてはならない食の下支え的な魚だ。

その大挙押し寄せる、ホソトビウオを隠岐諸島では煮干しにする。
強く乾かして、保存性の高いものだ。
この「あごだし」が非常に上質なのだ。
澄んだ美しいだしがとれる。

煮干しでとるよりもさわやかな味で、その上品さを持ちながら味が濃い。
この味わいは、夏のそうめんにはもってこいだろう。
我が家では今年の夏は、昆布とあごだしを冷水に漬ける日が多くなっている。

あごだしのいいところは、のこった、だしがらがうまいことだ。
酒としょうゆと少量の砂糖でささっと炒りつけて、ごはんのおかずとなっている。
いい材料を使ったものは、どこまでも利用できるのだ。
隠岐の「さざえ村」はまことに風光明媚な浜に建つ。
こんなところで手作りしたものなのだから、安心安全なのは言うまでもない。

作り方
1 あごだし、こぶを水に漬ける。夏は、一日以上冷蔵庫などで置く。
2 弱火にかける。じっくりゆっくり沸騰直前に昆布を取り出し、沸騰したら火をとめる。
3 漉せば出来上がり。

 蛇足。
1 だしがらをテフロンフライパンでよくよく炒る。
2 かりっとしたら酒、昆布だし、しょうゆ、砂糖を加えて、もう一度からっとしたら出来上がり。胡麻を加えると香ばしくていい。

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さざえ村(隠岐の島づくり) 島根県隠岐郡隠岐の島町中村
隠岐支庁
http://www.pref.shimane.lg.jp/oki_kemmin/
隠岐の近況、産物などは『隠岐の島』@夢歩
http://fmcnet.exblog.jp/
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ハモの落し

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八王子総合卸売組合『マルコウ』になぜかハモの開きがある。
「高いだろ」
「安くないよ」
「上がったやつ(活けものが死んでしまったもの)」
「そうだよ。ものはいいけどね。安くないよ」

安くないけど買ってきた。
落し、塩焼き(若狭焼き)にして楽しむ。
今年のハモ初めだ。
遅すぎる。

今年の慌ただしさは、大変。
てんやわんや。

古梅干しをすり鉢ですり、昆布だしでのばして、少々砂糖。
これに海老名の海老さんの柚。
遅ればせながら、脂ののったうまいハモを堪能する。
初鱧が 名残の鱧と なりにけり、なのだ。

作り方
1 開いたハモの背鰭、腹鰭などを抜き去り切り去る。
2 できるだけ切れる包丁で骨切り。
3 沸騰よりやや温度の低い湯に落して、氷水に取り、ザルに揚げる。
 作り方は簡単だけど、毎年うまくいかない。

8月12日
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疲れていると、冒険したくなくなる。
ただ単にうまいものが食べたい、と思って魚屋の店先にきたらウスメバルがあった。
市場では浅い岩礁域にいるのを「黒メバル」、対するに単に、「沖メバル」とか、「赤メバル」なんて呼ばれている。
こいつが景気が悪くなって、物価が下がってきているというのに、相変わらず高値安定の魚でいる。

昔の本をひもといてみよう、「メバルは総菜魚」なんて書いてある。
確かに塩焼き、煮つけと、ご飯によく合うわけで、総菜ではあるが、最近ではとても家庭で手軽に食えるものではない。
今回のものが250グラムほどでやや大振り、キロあたり2000円だから、なんと1尾卸値で500円もするのだ。
家族全員にお頭つきなど出したら、我が家では樋口一葉が消えてなくなる。

だから、今回のウスメバルは総菜ではなく、酒の肴なのだよ。
食事の時間に合わせて水洗い。振り塩をして食事が始まるや焼き始める。
焼き上がりをすぐに食べる、これがうまい。
焼いた白身の香りって、なんと陶然とすることか。
白身の繊維質でほどよくほぐれ、口に入れるとまずは甘い。
これはたまらんでしょう。
猫にもお裾分けしたくない味とはこれ、だよな。

塩焼きの作り方
1 焼く、1時間前に水洗い(鱗をとり、はらわたを抜く)、切れ目を入れて振り塩。

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最近では、鱗取りにこの道具を使っている。ガス台の油汚れなどをとる道具らしいのだけど、各地の市場などでも大人気だ。しかしこの道具の正式名称がわからない

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塩焼きのときには鰓の後ろから包丁を入れて、鰓ごとワタを引っ張りだす

2 焼く直前に鰭に化粧塩。
3 強火の遠火でこんがりと焼く。

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ホッケの弁慶干し

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北海道小樽の南樽市場で見つけたものに「ホッケのす干し」といものがあった。
南樽市場のオバチャンは生でむしって食べてな、と手渡しで味見させてくれた。
食べて噛み締めると、ジワジワっと旨味がしみ出してくる。

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ホッケを三枚に下ろして、たぶん寒風のなか強く干し上げたものだろう。
軽くあぶってむしりながら食べるとうまい。
微かに調味料を使っているようなのが残念なのだが、ホッケといえば開きしか見られない関東人にとっては興味深いお土産になった。

北海道といえばスケソ(スケトウダラ)、カンカイ(コマイ)などの寒干しのことは有名でもホッケは改めて知る、といった加工品だ。
ホッケの加工品の世界も奥が深いのだ。

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新子の季節だな。
まさに新子というものから、そろそろ小鰭(こはだ)というものや、なかずみまで様々な大きさのコノシロが並んでいる。
ないのは、まさに「このしろサイズ」だけだ。

新子を見るたびにため息がでるのは、開く時間がないためだ。
ある日、八王子総合卸売協同組合『マルコウ』を通りかかったら、新子の開いたものがある。
「いくらだい」
「千と五百万円なりーー」
「高いな、あきらめるよ」
「仕方ないなー、千と三百五十万円にまけてやるよ」
ということで、たった150円の差で購買意欲が湧いてくるから不思議だ。

持ち帰ったら、さっそくつけてしまう。
その時間約10分くらい。

これが本日、深夜帰宅後の酒の肴になる。
漬けてすぐには味がわからない。
帰り着いてのお楽しみだ。

やはり新子には味がない。
柔らかくて、旨味に欠ける、けどこれもまたよいのだよ。
海老名の海老さんにいただいた柚を薄いパガルディラムに二三滴落したものをたったグラス一杯。
走りの柚の香りに新子が季節をいやが上にも感じさせてくれる。

深夜なのにアブラゼミがやかましい。
息苦しいほどの肩の凝り、抜けように抜けない不安感。
ボクには夏は遠い遠い存在だ。

新子の漬け方
 まずは開くのだが、ここまでは魚屋にやってもらう。
1 立て塩につける。濃いめの塩水に約5分ほど。大きさや脂ののりで時間を変える。
2 塩水を切り、真水のなかに一回浸す。
3 水分を切り、冷やした酢で洗い、もう一度新しい冷やした酢で洗う。
4 酢を切り、バットなどに重ねるように並べる。少し待って酢がなじんだら出来上がり。
8月5日は気温摂氏30度、立て塩に漬け込む時間は5分でちょうどよかった。

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時間がちょっとでもあくとデータベースの整理を進めている。
調べなくてはいけないものが五万とある。
そして撮影し、料理を作り、ブログも原稿も書き、しかもときには家庭人にもならないといけない。
家庭を持ったのは間違いだったかな、なんて思う一瞬だ。

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日曜日の八王子祭は比較的涼しくて例年になく楽だった。
ボクはハレ(晴)が嫌いであくまでケ(褻)を愛する。
だから祭りのなかでいるのが不愉快。

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姫が荒井呉服店の前の猫と一緒にポーズをとる。
「あれ、去年もこんなことをやったよな」
なんて思う。
祭衣装の焼き鳥屋オヤジから「てめえ、なにやってんだよ」と声がかかる。

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かなりきこしめして、楽しそうだ。

月曜日から水曜日までは、ただただデータベースと向き合う。
改めて自分が集めてきた情報の多さに息苦しくなる。
辛いなーー。
しかも撮影、撮影で1日あたり300枚近い画像を整理する。
本業(?)もある。

そういえば毎日、夏休みで家族が起きてこない。

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そんな朝は八王子総合卸売センター『中華 さくら』でつけそば。
つけそばの酸っぱ辛いつけダレが身体の疲れを癒してくれる。
特にめんを食べ終わった後に、ちょっと酢を加え、スープを足してもらって飲む、これが最高なのだ。

木曜日は、べんさんからファイルメーカー基礎データをいただく。
これがまさに驚異的な代物で、本日まで、格闘の日々。
まことに、べんさんには感謝。
当面はファイルメーカーを勉強しなければ。

金曜日は体調不良のまま吉祥寺へ。
家庭人の義務として井の頭公園のスワンにのる。

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そのあとダイスケさんの猫カフェ。
姫はまことに満足そう。
姫はケンタのでかい桶のようなセットを買い満足そう。
ボクは文化ストアーでおつまみ。

夕方体調不良がますます顕著になる。
8時過ぎに川本三郎さんの文庫を読み始めて、そのまま読み終わる。
我ながらすくわれない日々なのだ。

今週撮影した魚貝類。
ハマフエフキ、タカノハダイ、コノシロ、カサゴ、ウスメバル、マイワシ、ゴトウヤドカリ、コエゾバイ、クロマグロ心臓、海老さん。
撮影した料理。
カサゴの煮つけ、マアジの煮つけ、カサゴの刺身、ハマフエフキの刺身、潮汁、ポワレ、こぶ締め、
ウスメバルの塩焼き、なかずみ(コノシロ)の酢漬け。

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お盆で魚がない。
そんななか、目を引いたのがハマフエフキだ。
沖縄では「タマン」として高級魚のひとつ。
フエフキダイ科でもっとも北にまで生息する魚でもある。

夏の白身の代表的なもので、ジワジワと関東の市場にもなじんできている。
よく見かけるのは、交通手段からして、九州でも便利な地域である大分県産。
『丸昌水産』のものはきちっと締めている。

毎日サンマ、マアジなんて買うのにも飽きたので、少々高めながら買い求める。
久しぶりに食べた、刺身がいい味だった。
背の青い魚の脂っこいものばかりに、さっぱりとした味わいが、夏に清涼感をもたらしてくれる。
白身のうまさを再認識した瞬間である。

さて、ハマフエフキは黒潮の影響が強くなるこれからの魚。
これから暮れにかけてうまい。
見つけたら、ぜひとも食べてみてほしい魚なのだ。

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さて、珍しく市場でヒラソウダを見つけた。
この魚あまり、流通しないのだ。
産地などでどんどん消費されて、都会にまで回ってこないのだ。
ようするに、それほどにうまい魚なんだともいえる。
旬は寒い時期、秋から冬にうまくなる。
脂がのってくる。
残念ながら8月のヒラソウダは刺身にするほどでもない。
いただいたばかりのジャガイモと、ざっかけなく揚げてしまう。

フィッシュ&チップス(Fish & chips)は我が家では定番料理のひとつ。
ややかりっと揚げて、ビールのアテにする。
また子供にも人気が高くて、食卓での存在時間は非常に短い。

イギリスで生まれたフィッシュ&チップスだから、魚は基本的に白身のマダラであろう。
ヨーロッパでは最近同じく白身のナマズ(バサやチャー)の人気が高いという。
これは不漁のマダラに代わる材料となっているのかも知れぬ。
こんなことを考えながら、さて料理にとりかかろう。

ジャガイモの相棒はなんでもいい。
白身、赤身をとわない。
特に人気なのがサバ科のマサバ、ゴマサバ、ヒラソウダにマルソウダ、そしてカツオなど。
揚げると真っ黒になる赤身は独特の旨味があるのだ。

ほぼ一年ぶりのヒラソウダガツオのフィッシュ&チップスがうまい。
魚に飽きたらジャガイモを食べ。
2皿分作っても、やはり食卓存在時間は非常に短い。
あああ、そうだ赤身魚は鉄分補給にとてもよい。

フッシュ&チップスの作り方
1 ヒラソウダは三枚に下ろして、適当に切り、コショウを振り小麦粉をまぶしておく。
2 ジャガイモは水にさらさないで、そのまま油に放り込む。ジャガイモにも小麦粉をつけるという人がいるが油が汚れる。
3 あらかじめ小麦粉をまぶしておいた、ソウダガツオを油に時間差で放り込む。あらかじめ小麦粉をまぶしておくと、しっとりして油が汚れない。
4 かりっと揚がったら、上から塩を振る。ここでコショウを振ってもいい。
 別々に揚げた方が本格的であるように思うけど、面倒なので味は二の次とする。

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皮のしっかりした魚なら、無理に鱗(うろこ)を取るのはやめよう。
薄いはがれやすい鱗ならとってもいいのだけど、イシダイ、シマイサキ、カゴカキダイなどは無駄な努力はしない方がいい。
鱗ごと皮を引く。
その皮は素揚げにしてもいいし、唐揚げでもいい。
素揚げにするなら、よくよく水分をとることだ。
唐揚げの方はいい加減で片手間に作れるから便利かな。

皮を引いたそばから、小麦粉(片栗粉でも)をつけてどんどん揚げる。
かりっとして、皮ペラなのにちょっと味がある。

鱗ごと食べるわけだからカルシウム補給にもなりそうだ。
夏には皮唐とビールってのがいいぞ。

皮から揚げ
1 三枚に下ろし、皮を引く。
2 皮に薄く小麦粉をまぶして揚げる。
3 揚がったら、振り塩をする。ここでコショウ、サンショなどを振ってもいい。

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お盆を前にして魚が少ない。
八王子総合卸売組合『マルコウ』に立ち寄ったら、クマゴロウが
「おい、面白い入り合いあるぞ」
千葉県館山からきた入合いでヒラソウダガツオ、ヤマトカマス、ウミタナゴ、シマイサキなど内湾性の魚が入っていた。
鮮度的にも買いだな、と思ったのでヒラソウダガツオ、シマイサキを買ってくる。
1キロあたり500円なので300円と少々しかしない。

シマイサキは単に刺身にしても、そんなにうまいもんじゃない。
徳島の実家から送ってきたタマネギを使ってみそたたきにする。
「みそたたき」は東北太平洋側での料理名、千葉県にくると「なめろう」となる。
日本全国にある料理で、それぞれ地域によって料理名も変わるのだろう。
面白いのは宮城県、岩手県などではありとあらゆる魚を「みそたたき」にする。
海に下るオオガイ(ウグイもしくはマルタ)、ウミタナゴ、オキタナゴ、スズキなど。
千葉県ではなんといってもマアジ、そしてイサキ。
本当に材料となる魚を選ばない重宝な料理だ。

さて材料の香辛野菜はなんでもいい。
青じそ、ミョウガ、タマネギ、白ネギ、青ネギ、エシャレット(若いラッキョ)、ノビル、サンショの葉をたたき込んでもいいのだ。
みそはできたら麦みそがいい。
今回は九州大分県のフンドーキンを使ったが、広島県府中みその麦麹なんかもいいのだ。

全部細かく切って、よく研いだ包丁でトントンとたたく。
酒のアテで作るものだが、ご飯にも非常に合う。
なにもないお昼ご飯なら、小魚二三本を買って、トントン作って即席のおかずというのも乙なものだ。

8月のシマイサキは思った以上に脂がのっていた。
箸でつまむ、その表面に脂が浮いている。
当然まったりと甘みがあり、みそと香辛野菜の風味が浮き立ってくる。
ここで問題となるのは酒がついついすすむことくらいだ。

みそたたき(なめろう)の作り方
1 三枚に下ろし、皮を引き、腹骨をすきとる。血合い骨はそのまま。

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2 タマネギを刻み、ミョウガも刻む、おろしショウガ、おろしニンニク、麦みそを用意。

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3 とにかくできるだけ切れる包丁でとんとんとたたく。

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青森県から野締め(のじ 漁のときに死んだもの)のガザミが入荷してきた。
ガザミ(ワタリガニ)は死んだら安い。
八王子総合卸売センター『高野水産』に2箱、3箱。
活けじゃないので、「みそ汁にするといいな」と思っていたら、社長が撮影用にどうぞといって1ぱいくれた。

もちろん撮影、そしてお昼ご飯のためにみそ汁にする。
カニのみそ汁はたった数分で出来上がる。
カニと【水と酒、みそとネギもしくは青み(家庭に常備)】があればよい、というのも便利でいいのだ。

そういえば、今回のカニを買っても2百円くらいのものだろう。
ペット飲料1本半分でこんなに豪勢なものができるのだよ。

ガザミ(ワタリガニ)のみそ汁の作り方
1 ガザミを適当に切る。
2 鍋に水、酒、カニを放り込んで火をつける。とにかく水から。生きているもので直前に切ったものなら沸いてから入れてもいい。
3 煮立ってきたらみそをとく。

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築地場内『片岡』という店にポツンとヌマガレイがあった。
締めているところを見ると活けものらしい。
「これおいくらですか?」
「どれだい。ああ、これか。二百円でいいよ」
ポンポンと小気味よく袋に入れてくれて、ほいときた。
まことに『片岡』さんには感謝。
ヌマガレイは北海道なんかではありふれたものだけど、関東にくることはあまりない。

ヌマガレイは別名「カワガレイ」。
川と沼とつくのは淡水域まで上ってしまうカレイだからだ。
目の神経を二度も交差させて、ヒラメのように目が左、カレイなのに川でとれるなんて変わり者だね。

活けものらしいので、刺身に、唐揚げにして食べて、久しぶりにヌマガレイの味をチェックした。
そんなにうまいもんじゃないけど、上品と言えば上品なカレイだ。
ようするに旨味に乏しい。
刺身よりも唐揚げの方がうまかた。

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最近「バチ玉」見ない。
築地にもあまり来ていないようだな。
探して歩いていると場内「濱長」に本場九十九里のバチ玉があるではないか?
少々小振りだが、値段がキロあたり1300円とはありがたい。
たぶん韓国産アカガイの半値だろう。

店員の福地のアネゴにお願いして買い求めてくる。
これは本日の酒のアテなのだ。

場違(バチ)なんて罰当たりな言い方が申し訳なくなるほど、夏のサトウガイがうまい。
そうだ、書き忘れているが、バチというのはアカガイに近い二枚貝、サトウガイのことだ。
旬は夏だと言われているが、実はよくわからない。
入荷が目立つのが夏であるだけのような、そんな気もする。

なぜ場違(バチ)と呼ばれるかというと、江戸前は東京湾内で揚がるアカガイに対して、サトウガイが江戸湾じゃなく、九十九里などの外洋に面した浜であがるためだ。
江戸前じゃない、というのとアカガイよりも味が落ちるがための呼び名らしいのだ。

ついでにサトウガイの「サトウ」が砂糖でも日本の名字・佐藤でもなく、イギリスの外交官アーネスト・サトウにちなむというのも、忘れるべきではない。
サトウは幕末の日本へイギリスの一外交官として赴任してきたのだが、その天才的な語学力と、時代を見極める頭脳によって、維新への扉を押し開けてくれた、日本の恩人だ。
詳しく知りたい方は朝日新聞の文庫版『遠い崖』を読むべし。

ボクは夏になるとアカガイじゃなく、サトウガイを好んで酒のアテとする。
なぜアカガイと比べて評価が低いのかというと、足(可食部)の赤味が弱いためとか、味が落ちるためなんて言われている。
でも、値段ほどには味は落ちない。
むしろ産卵後のアカガイよりうまいんじゃないだろうか?

ちょっと渋みをおびた甘みと、独特の貝らしい風味。
しこっとした歯触りも、とても心地よい。
千葉県大原の名酒、「木戸泉」をやや冷たくして、間の手にバチ玉。
これ、まさに佳肴。

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刺身の作り方へ
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夏真っ盛りのぞろ目の8日、中央線のぼりに乗り込む。
中央特快の始発にあたる列車に乗り込む。
最近電車に乗ると、毎日のように乗っているのにビックリ仰天する人々にで会う。
昨日は自分が座っている真横の席に眼鏡を置いて化粧をしている女性。
アミノ酸飲料をごくごく飲むのはいいのだけど、あなたの頭脳は大丈夫なんだろうか? 頭の薬を飲んだ方がいい。
電車で食い物を食うというのも気持ち悪いが、そして本日はくどいほど職場の人間関係を独り言で話す人、2座席となりにいてドキドキ怖くなった。

中野で東西線に乗り換え、門前仲町で都営大江戸線、築地市場駅には7時40分。
本日一般客非常に多し。
朝日新聞前、門跡通り正門から人があふれている。
しかも普段は見向きもされない新興の店にも行列。
なにげなく『やじ満』に入ると常連客ばかり。
どうなってるんだろうね?
築地って。

場内にはいっていきなり濱長でばちを発見。

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福地さんが出てきて、「これあるのウチだけよ」というので買う。
夏はばちだよなーー。
ばち(サトウガイ)へ
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新いかはどの店にもある。
新いか(コウイカ)へ
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上物で4千円ということは、走り(出始め)を過ぎたということ。
走りには2万円以上(キロあたり)する。

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新子の値段が下がりに下がって、やはり8月なんだなと思う。
新子の走りの値段キロあたり6万円からすると格段安い。
コノシロへ
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天然アユが少なくなってしまったのも、不思議な光景だ。
なぜなら天然アユはこれからがいちばんうまい。

まだまだイサキがいい。
神津島からの活けものが素晴らしい。
新いかは江戸前寿司のネタだけど、東京ローカルな味わい。
対するにイサキは夏そのものといった味だよね。
本日見渡した限りでは、イサキ、カンパチ、まだまだマコガレイ、スズキ、カツオ、メジマグロ(クロマグロの若魚)あたりが狙い目だった。

『石市 界政』でミナミマグロ(インド)かな、と思うカマトロを見つけて買う。
「これ表面をあぶって食べてみて」
なかなか親切だった。

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『祝繁』にヒオウギガイ。
1個135円は妥当なので買い求める。
『片岡』にはヌマガレイが活け締めでぽつんと1尾。
「これいくらですか?」
ときくと、一見無愛想なおやじさんが、
「200円でいいよ」
ありがたく買い求める。
ヌマガレイも改訂を進めなくてはいけないページなのだ。
『片岡』さんに感謝。
ヌマガレイ
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『富士恭』にヤコウガイ。
これは貝殻含みで買い求めるもの。
今回は2500円と妥当な値段ながら断念。
味わいはサザエに近く、サザエの仲間なのだ。

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ヤコウガイ(夜光貝)へ
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またシシャモ生の入荷が始まっている。
そろそろ盛期となりそうだ。

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シシャモの刺身は思ったよりもうまいのだ。
焼くなら干物を買った方がいい。
シシャモへ
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『岩幸』に四万十のテナガエビ。
これは市場で目立っていた。
これがミナミテナガエビなのか、ザラテナナガエビなのか、ただのテナガエビなのかはわからない。
週明けに駒井智幸先生の同定待ち。

非常に一般客が多く、それを歓待している店の前では人盛り。
仲卸は一般客を歓待しなくてもいいとは思う。
適度にご意見番でいてほしいな。

イリヤマイチ斎藤に気になる魚があって、オオヒメダイもしくはオオグチハマダイだと思う。

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どちらにしろ、7キロではとても買えない。

『加藤水産』にアフリカ産ロックロブススター、これが安くて購入。

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なんだかうまいものよりも、とにかく画像を撮りたいものの方が多かった。
帰りに荷受けに立ちより空を見上げるとどんより重たい雲が空を覆う。
うだるような暑さだ。

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標準和名がほとんど使われない魚にトクビレがある。
「トクビレ」なんて誰も知りはしない。
やっぱり「ハッカク(八角)」でしょう。
だからハッカクとしたいところだが、こちらは雄の呼び名であって、雌は違うな、なんて意見がある。
じゃあ雌はどのように呼べばいいのだ。
ということでここでは標準和名を使った。

北海道白老からの入荷が続くトクビレの塩焼きを久しぶりに食べる。
前日に半分に割り、一塩してあったのを皮目から強火で焼く。
トクビレはあまり長い時間焼きすぎない方がいい。

トクビレの塩焼きには焼酎がいい。
宮崎県の八重桜麦を片手に、手でむしりながら食べる。
濃厚な味わいを作り出しているのは、明らかに脂だ。
旨味も強く、身は少量ながら満足度が高い。

夏の時期は値段も安いので、ここぞっとばかりトクビレを食べよう。
しかも夏向きにあっさりと、塩焼きで。

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最近「乙だね」という言語が聞かれなくなった。
このよき言葉が身近で使われなくて寂しい限りだ。
寂しいから、自分でせいぜい使うことにする。
その「乙だね」の最初が五大力船の、その名も「ばか乃佃煮」だ。

「ばか」とは何か、というとすし屋に行くと青柳なんて呼ばれる二枚貝である。
標準和名がバカガイなんだけど、この名は東京湾千葉内房あたりの言語だ。
「バカみたいにとれる」、「足を貝殻からぺろーんと出してバカな貝だ」なんてことからついた名だと言う。
だいたい内房の漁師はもっと縮めて「バカゲ」なんていう。
バカ、バカなんて言ってバカガイがかわいそうじゃないか?
と思われるかもしれないが、ここには一種愛情が込められている。

こいつを醤油で煮たものは、千葉県内房の伝統的な家庭料理で、今でも船橋湊などを歩いていると、バカを煮る匂いが漂ってくる。
同じく内房木更津を本拠地としている、五大力船が作ったものは、実は家庭で作るような、総菜的なものではない。
超がつくくらい粋な味わいだ。
洗練された味と言っても過言ではない。

「乙で粋な味」とはどんなものか、甘さのほどがいいということだ。
甘み控えめで醤油辛くて、バカガイの味が生きている。
これなら純米吟醸でも飲みながら、「ばか乃佃煮」を食いたくなろうというものだ。
ボクもバカ、バカと愛情を込めて呟きながら、これでコップ酒3杯目なのだ。

五大力船
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関東の市場でもシロガイ(白貝)は見慣れたものとなっている。
ほとんどが北海道産で、ホッキガイ(ウバガイ)漁などで一緒に揚がるもの。
値段も安く、味もよく、まことに重宝な貝なのだけど、シロガイの本名を知る人は少ない。
しかも1種類ではないなんて、市場人でも興味のないことだろう。

さて、もっとも入荷の多いシロガイはサラガイ、次に多いのがアラスジサラガイ、そしてベニザラガイ。
サラガイは三角形に近く、見分けが簡単なのだが、アラスジサラガイとベニザラガイはともに楕円形で非常に似ていて、区別がつかない。
これを見つけるたびに、貝殻をむいては確かめ、外見から見分ける方法を探し出そうとしている。

まったくこんなことをやっているのは、ボクだけだろうな。
そして図鑑の改訂の必要性に迫られているのだけど今、サイトの改訂はできない状態になっている。
そこでブログで訂正予告をする。

arasuji0909.jpg

arasuji090909.jpg

画像を見てもらうと、表側ではほとんど違いがない。
裏返すと、赤いのがベニザラガイ、白いのがアラスジサラガイというのがわかる。
長い間、アラスジサラガイも内側が赤いものがいて、殻の表側の筋(成長脈)がより粗いのだ、と思っていた。
でもやはり、貝殻の筋の荒さではなく、内側の赤さで見るべきだと考えるようになったのだ。

ということで北海道苫小牧あたりでとれて、昨日入荷してきたシロガイはアラスジサラガイとベニザラガイということになる。
この2種類はサラガイよりも大型になる。
中身も大きいのですしネタなどにするときには、サラガイよりもよい。
味わいはそんなに違わないのだけれどね。

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都心から帰り着くのが深夜0時前後。
この時間帯に帰ってくるのがいちばん疲れる。
そしてダウンするのが2時前。
起きるのが遅くて7時近くになっている。

昨日の朝はなんとか朝食を作ることができた。
朝ご飯はタチウオの塩焼き、超具沢山みそ汁にご飯。
漬け物、薬師神かまぼこ店製身天ぷら、オクラ。

慌ただしく市場に着くと久しぶりに高野水産に和歌山県串本市出口水産の入り会い。

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カゴカキダイ、ホウライヒメジ、クロサギ。
一箱二千円で買い求めた人の顔がほころんでいた。
このあたりの魚の真価がわかるとヤルナーと思う。
清水保商店にはお盆のお供え物があった。
そうだ旧盆も近いんだ。
やまぎしで神奈川県産入り会いからユウダチタカノハダイ、タカノハダイを買い求める。

帰途、旗野農園に。
トマト、オクラ、でかいキュウリ。
ブラックベリーがすずなりとなっていて、たっぷりもらってくる。

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ユウダチタカノハ、タカノハダイを撮影。
画像の整理、データベースの整理。
昼食は自家製オイルサーディンのサンドイッチ、ブラックベリー添え。

都心に出て帰宅は今週いちばん早い11時半。
ひと塩にしてあったトクビレ(八角の雄雌)を焼いて千歳鶴。
深夜0時過ぎにダウン。

本日は誰も起きてこない。
大急ぎでウネエゾボラを処理して市場へ。
久しぶりに八王子協同卸売組合の光陽で納豆定食。
オヤジサンが片岡千恵蔵の映画を見ている。
志村喬、片岡千恵蔵、宮城千賀子以外出演者がわからない。
マキノ映画なんだという。

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「みんな死んだ人ばっかだな」
「そうだね。志村喬も死んだよね」
「オレだって順番からすらーよ、そろそろだよな」
こんなことを話してたら、オバサンが
「こんなことをよく言うよ。そんな人に限って長生きするんだよ」

三恵包装でお菓子を買う。
『マルコウ』で新子の開きを買おうか買うまいか、悩んで買う。
クマゴロウがゆでだこの頭を切り分けていて、「お前、タコの頭好きかよ?」と聞くので「好きじゃないよ」というと、いきなり刃物を向けてくる。

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危ないヤツだぜ。
よく見ると切っ先にタコの頭。
食べたらうまかった。

『高野水産』でガザミを見ていたら、社長が
「青森産なんだ1ぱい持っていきな」
2はい欲しいなとは思ったが、ありがたく1ぱいいただいてくる。
土屋食品に買い物を置かしてもらっていて、帰ろうとすると、「ちょっと座って行きなよ」とおじさんに言われるが無視する。
ごめんごめん。

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『市場寿司 たか』でウネエゾボラの握りを撮影する。
非常にうまい。(ひじょーーーにうまい、と読んでほしい)
財津一郎はまだ元気なんだろうか?

中華『さくら』でお茶を飲もうと思ったら、若い市場人がうまそうなカツカレーを食べている。
ここでお茶を飲むと、ついついカツカレーを食べてしまいそうなのでやめる。

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ほんまに中華『さくら』のカレーはうまいのである。ボクなどはこれを見ると自制がきかなくなる

八王子の料理屋「立花」さんが怪訝そうに見ていたな。

9時過ぎに帰宅。
たまった画像を文章を書きながら保存。
ガザミを撮影。

早めのお昼はガザミのみそ汁、『五大力船』の「ばか乃佃煮」、奈良漬け。
湯漬けでサラサラ。
『五大力船』の「ばか乃佃煮」がうますぎる。
その上、ガザミのみそ汁はアガリで作ったのに非常にうまい。
なんだか豊かな昼飯になっちまったぜー。

正午過ぎに都心へ。
俎橋を渡っていると、蒸し暑くて息苦しい。
本当に今年は冷夏なのか?

9時過ぎに帰途につく。
途中三鷹で酒を買うため途中下車。
そういえば中央線でオレンジの車両をまったく見かけなくなった。
車内で「オシオがどうしたこうした」と若い女性たちが騒いでいる。
なんだ「オシオ」って。

帰宅は11時過ぎ。
仕事はピークを過ぎた。
猫とシャワーを浴びて、さっぱりする。
シャワーが好きな猫も変だよな。
バスマジックリンで洗ってやると苦しそうだった。
明日まで生きてるかな?

画像の整理をしながらビールと出羽桜吟醸酒で新子。
眠くなるまでがんばるのだ。

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夏になると、ついついマイワシを買い求めてしまう。
うまいからだ。
刺身にするべか、塩焼きにするべか、悩んでいたところに宅配便で珍しい魚が飛び込んできた。
マイワシはとりあえず頭を落し内蔵を取り去って保存する。

翌日、強い塩水に2時間ほど漬け込む。
あとはゆっくりオリーブオイルで温めていく。
煮るのではなく温めるといった感じだ。
約2時間で出来上がりだ。

これを冷凍ロールパンに挟んでお昼ご飯にする。
野菜は旗野農園のトマトとブラックベリーを付け合わせにした。
今、ブラックベリーが最盛期となっている。

面白いものでオイルで温めるように熱を通すと柔らかく、しかも魚の臭みがなくなり、非常に淡白なものになる。
しかも身を割るといい香りがする上に、旨味だけは凝縮したかのように濃い。
夏、食欲の落ちるときで、料理にもあれこれ迷いが出る。
そんなときにもってこいの料理なんだよね。

オイルサーディンの作り方
1 頭と尾を落し、わたをとったマイワシを強い塩水に2時間漬け込む。時間はマイワシの大きさで違ってくる。
2 塩水から取り出し、背鰭を取り、水分をよくよく拭き取っておく。

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3 マイワシ、ローリエ、コショウを入れて、ひたひたのピュアオリーブオイルを注ぎ入れる。

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4 弱火で2時間ほど温めるように火を通す。

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 オイルサーディンは作っておき、油にひたしたまま保存すると、1週間以上持つ。
 便利などで一般家庭で重宝するはずだ。

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三平汁は北海道を代表する郷土料理だ。
その昔、魚を保存のために塩漬けにした、そこから染みでてきた汁で野菜などを具に汁にしたものだった。
塩漬けの魚からしみ出してくるのは魚醤(ぎょしょう)なわけで、東南アジアのナンプラー、秋田の塩汁(しょっつる)なんかと同じもので作った汁だったわけだ。
これがニシンの糠漬け(すしにしん)を使うようになり、現在では塩ニシンや塩鮭類など塩蔵、塩干しにしたものを、だし兼用具材として利用するようになった。

「三平」とはいかなる意味なのか?
ニシンで栄えた松前地方にはじまり、藩のまかない方、斎藤三平が考案したから。
おいしいので三杯もお代わりした、三杯汁が語源。
などなど諸説ある。

使う魚によって名前が変わって、ニシン三平、サケ三平などとなるらしい。
今回のものは塩カラフトマスを使ったので、鱒三平となる。
用意するものは季節の野菜、昆布(長昆布でいい)、少量の酒、塩鱒(塩鮭でもいい)。
作り方は簡単しごくで、水から材料をアクを救いながらことこと煮だすだけ。

この汁が夏向きで非常にうまい。
嫌みがなくさっぱりした塩味で、野菜の甘みがこのましく浮き立ってくる。
三平汁の語源が「三杯おかわりする汁」というのもうなずける。
それにだしがいらないので、手間入らずで朝寝坊したときなんか、まことに便利だ。
さて、本日も三平汁。
ようするに朝寝坊してしまったわけだ。

三平汁の作り方
材料/野菜あるものならなんでもいい。本日はドジョウインゲン、タマネギ、ニンジン、大根。塩鱒(カラフトマス)の切り身、ナガコンブ、酒少々。
1 ナガコンブと塩鱒を鍋に入れ、水を入れて弱火で旨味を煮だす。
2 アクをすくい取りながら、旨味が出てきたら酒を入れ、ほんの少し間をあけて、野菜を適宜に切り放り込む。
3 野菜が煮えたら出来上がり。
 
 塩鮭でも簡単にできる。
 ぶわたら(マダラの塩蔵品)も使えるな。
 野菜たっぷりで作りたい。
 薬味にはコショウが合うのだ。

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北海道稚内から荷がくることは非常に少ない。
稀にやってくると発見多々。
稚内の業者さんと知り合いになりたいとかねがね思っている。
でも業者名が「口へんに行」。
読めない。
残念だな!

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今回の巻貝はたぶんウネエゾボラがうれしい発見。
カラフトエゾボラにチジミエゾボラで3種。
フジイロエゾボラを探しているので、空振りではないがかすった感じ。

なんとかオホーツクのエゾバイ類、巻貝などを手に入れたい日々なのであった。

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先月行ってきたばかりの北海道白老虎杖浜、宮森水産からトクビレの雄雌混じりがやってきた。
これが大小混じりで、しかも全体に見ると小さめなので安い。
しかも鮮度が抜群にいい。
これを東京都大田市場大都魚類に送ったのが、宮森水産の武田さんだ。
出荷している模様を見学しているので、関東に届いた荷を目の当たりにすると、ついつい買ってしまう。

雄雌4本買い求めて、お昼ご飯に子まぶり、肝和えにして食べた。
トクビレはやっぱり小さくてもうまい。

さて、ここで「八角とトクビレの雌」という表現をさせてもらった。
実を言うと「八角」とは雄だけの呼び名で、雌は別物だという人がいる。
関東ではこのように混じりで来ると総て「八角」となる。
ボクが考えるに、雌を「八角」といってもいいんじゃないかな?
おいしいんだから。

さて、子まぶり、肝和えは非常にうまかった。
肝和えにはからしを合わせたが、これが大正解だった。
ご飯に合うのだ。

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子まぶり、肝和え
1 トクビレを三枚に下ろす。ウロコは取れないし、取らない。ただ三枚に大名おろし。
2 肝と卵巣を取り出し、卵はから煎り、肝はゆでてすり鉢でみりん、しょうゆと合わせておく。
3 やや細長く切った身を、卵、肝しょうゆと和える。

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宇宙に4ヶ月半にわたりいた若田光一さんが無事に帰還。
久々にいいニュースだ。
ただし宇宙での生活は過酷で、深刻な骨粗鬆症などを、元の状態に戻すためには宇宙での滞在の何倍もかかるのだという。
このニュースを見ていて、若田さんに今必要なのは「じゃこ天」ではないかな、なんて思った。
カルシウムはサプリメントや薬で補うのではなく、食べ物で補った方がいい。
それなら「じゃこ天」ではないか!

「じゃこ天」を食いながら、合間に酒をクイクイとやりながらこんなことを思うのだ。
そういえば、ボクの場合、骨粗鬆症の恐れは全くない。
それは食べ物で十二分にカルシウムやカリウムなどを補っているからだ。
バランスだっていい。

人間がどんなにがんばって補助食品や薬品を開発しても、日々の食い物にはかなうまい。
基本的に無機質な食べ物は塩のみ、その他は総て生き物からできている。
有機質なんだなーー。
薬品やサプリメントは、人間では到底できない作れない複雑怪奇な複合体である食べ物にはかなうわけがない。

ちなみに「じゃこ天」の「じゃこ」はたぶん「雑魚」だろう。
小魚と言いかえてもいい。
宇和島周辺であがるホタルジャコ、ネンブツダイ、ヒイラギ、ヒメジなどのおいしい小魚類だ。
小骨ごとすり身にするのだから、「じゃこ天」はカルシウムの塊。
そしてなによりもうまいんだ、これが。

さて、ボクが愛媛県の水産行政に携わっていたなら、できるだけ早く、アメリカに「じゃこ天」を送るな。
そして若田さんの元に届くとする。
たぶん若田さんの骨の密度はみるみる高くなるに決まっているのだ。

薬師神かまぼこ店
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夏枯れだ。
市場にめぼしい魚がない。
どれにしよう。
迷っていたら目の前に和歌山県有田産のタチウオがあった。
有田港はタチウオの水揚げ量で国内屈指だ。
500グラムくらいで1尾700円だから、値段は妥当。
触ってみたら鮮度もいい。

タチウオは前半部分は塩焼き用としてとっておく。
問題は後半の方。
これで太郎の大好物を作る。

後半を三枚に下ろして、非常に薄く切る。
ここに野菜を取りあせて、マヨネーズを合わせるのだ。
レタス、セロリなどもいいけど、あんまり野菜が多いと酒のアテにならない。
今回はタマネギと青じそだけを取り合わせる。

タチウオの薄切り、野菜にマヨネーズベースの和え衣。
はっきり言って料理以前の料理なのにほんまに“うまい”。
これはごはんのおかずではない、明らかに酒のアテなのにただただバクバク食う太郎が不思議だ。
太郎、ちょっとは遠慮しろ。

タチウオのマヨネーズ和えの作り方
1 マヨネーズとすり下ろしたニンニク、醤油で和え衣を作っておく。
2 三枚に下ろしたタチウオを薄く切る。
3 タチウオと薄切りタマネギ、せん切り青じそをざっくり混ぜ合わせる。
4 和え衣をかける。脇にあるのはレモンではなくライム。

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非常に気分が悪い。
朝7時を超えているようだ。
とても起き上がる気になれない。
そのうち、猫が入ってきて、足の指に噛み付く、姫が起こしにくる。
なんとか市場を目差したのが、8時過ぎ。

市場に着いたと思ったら財布を忘れていることに気づく。
朝から何をやってるのだろう。
家まで帰って、中華『さくら』に飛び込んだのが8時半だ。
すでに海老名の海老さんが来ている。

姫は中華そば、ボクは食欲なしでお茶。
お茶を飲んだらやっと食欲がわいてくる。
それで「つけめん」に。
つけタレの酸っぱさが疲れを取ってくれる。
海老名の海老さんの朝ご飯は「午後の紅茶」。
「朝は午後の紅茶がいちばんよ」
なんか変!

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これは新製品の蒸し鶏つけ麺。こちらも非常にうまい。おすすめなのだ

そのうち、イチロウさんがやってきて、三人で市場を回る。
『やまぎし』でキハダマグロの中落ちを見つけて買う。
イチロウさんには込み魚(入り会い)からコショウダイを見つけてすすめる。

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ちょうど、よしさんの手がすいていたので、三枚に下ろしてもらう。
さすがに魚を下ろして50年のことはある。

市場は夏枯れで思った以上に荷(魚貝類)が少ない。
少ない中、『高野水産』でタチウオ、『マル幸』でマイワシ、『やまぎし』でキハダマグロの中落ちを買う。

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信号待ちしていると前に生コンのトラック。どんよりした曇り空、なんとなく生コンの内側が回っているのが気にかかる。どうして回ってるんだろう

帰途、八王子ふれあい市場で野菜を買い求め、スーパーで千歳鶴、ビール(偽物です)、アイスクリーム。

ラジオからは永六輔(敬称略。有名人なので)のかすれた不明瞭な声が聞こえてくる。
もっとも尊敬する人なので心配で仕方がない。
そういえば中山千夏の声を久しぶりに聞く。

帰宅は11時過ぎ。
帰宅後、文庫本数冊を枕元に置き、ほとんど夕方までダウン。
夕方、薬師神さんからうれしい荷物。

夕食は薬師神さんの鯖寿司、タチウオのマヨネーズ和え、キハダマグロの中落ち、淡路産ゆでエビ(アカエビ、サルエビ)に海老名の海老さんにいただいたゆず、三平汁、枝豆、中華『さくら』特製の鶏の唐揚げ。

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薬師神さんの鯖寿司にほかの総菜類がかすんでしまう。

その後、千歳鶴ワンカップ。
この千歳鶴は北海道の隠れた良酒だ。

一日、なにもなし、無為に過ごしてしまった。
画像整理はたったの100枚ほど。
資料も最低限しか読めなかった。
五十路になると、動けない日もあるよなー。

八王子の市場に来ませんか!
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今週は何もできなかった。
図鑑の改訂が一時休止状態なのは、サイトの環境が変わるためで、アップロードはしていないだけで、さぼっているわけではない。
ブログは一日一更新を続けている。
そして生きて行くための仕事で都心までの行き帰りが3時間。
+10時間前後は拘束されるわけで、睡眠時間は平均4時間。
十分でしょう?
誰からも、そういわれるけど、ボクは耐えられないな。
ボクの周りの人たちは超人か?

ボクの日常は午前6時前後にはどんなことがあっても起床するわけで、そこから市場に行くなどをして、正午まではまったく休息なしの短距離走の繰り返しのようだ。

今週撮影した魚貝類は北海道厚岸あたりからきたエゾバイ科エゾバイ属の浅い場所にいる巻貝。
たった20個の撮影だけど、2時間くらいがあっという間に過ぎて行く。
クロメジナ、クロマグロの心臓、ゆでエビ(サルエビ、アカエビ)、カラフトマス料理、寿司図鑑の撮影、そして撮影。
今週の撮影枚数はここ数年でいちばん少ない。
これだけは楽だった。
メモの整理と校正に、突然飛び込んできた仕事。
午前中のフル回転がこのところ疲れとなってたまる。

いざ家を飛び出す。
昼前後の中央特別快速には、まず空いている座席はない。
乗り換えて東西線の15分ほどが極楽なのだ。
今週の書籍調べはガンギエイ科。
とにかく時間が許す限り北海道の食に関する本、動物学の本を全部斜め読みする。

九段についたら、後は監禁状態となる。
ここから今度は深夜0時くらいまでがんばるしかない。
帰ってくるといきなりダウン。

そうだ、ここで今週の収穫を書いておくべきだ。
北海道で「真かすべ」というのはメガネカスベ1種類をさし、「水かすべ」とはソコガンギエイ属の何種類かをさす。
北海道産のコエゾバイと思い込んでいた巻貝がコエゾバイ、マルエゾバイ、そしてもう一種類の種名のわからない巻貝、だってことがだんだん見えてきた。

そろそろ午前1時15分になる。
帰宅してたった30分しかたっていない。
明日の土曜日は当然朝から市場。
でも7時までは寝ていたいと思うのだ

疲れ果てて、寝てしまうので、今日もメールの返信、ブログのお返事を書かないことにあいなる。
すまん、すまん。

八王子の市場に関しては
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