2006年9月アーカイブ

●スズキ目ホタルジャコ科オオメハタ、ナガオオメ
 これにワキヤハタを含めて沼津では「でんでん」。大きいものは刺身にもなるが小さいものは利用法も限られるので安い。

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市場魚貝類図鑑のオオメハタ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/suzukika/oomehata.html
市場魚貝類図鑑のナガオオメ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/suzukika/nagaoome.html

●スズキ目ホタルジャコ科アカムツ
 今、流通する魚のなかにあってもっとも値段の高いもの。刺身、塩焼き、煮つけと味わいでは最上のもの。

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市場魚貝類図鑑のアカムツ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/suzukika/akamutu.html

●スズキ目ムツ科ムツ
 沼津で「むつ」と呼ばれるのはムツとクロムツ。そして今日のものはムツであった。深海性の魚であるが稚魚、幼魚のときには浅い磯場などに棲息する。磯などを無軌道に開発をしているために減少がなはなはだしく、値段も上昇傾向にある。

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市場魚貝類図鑑のムツ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/mutu/mutu.html

●スズキ目ハタ科アラ
 やや深いところに棲息する。ハタの仲間であるがむしろスズキに似通って見える。これもあまりとれなくなって小さな個体ばかりになっている。大きいものは非常に高価。

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市場魚貝類図鑑のアラ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/suzukika/ara.html

●スズキ目カワビシャ科ツボダイ
 沼津ではまとまってとれないために雑魚扱いとなる。非常に美味な魚であり、遠洋でとれるものはみそ漬けや干物に、また近海のものは刺身になる。この刺身のうまさはまさに例えるべくもなし!

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市場魚貝類図鑑のツボダイ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/kawabisha/tubodai.html

●スズキ目アカタチ科ソコアマダイ
 ソコアマダイモドキと区別しないで扱われている。ただしあまりとれない。個人的には沼津底引きの魚では最上の味わいであると思っている。大きければ大きいほど美味。

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市場魚貝類図鑑のソコアマダイ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/akatati/sokoamadai.html

●スズキ目トラギス科アカトラギス
 底引きでは他のトラギス科の魚と共にまざってあがる。天ぷらなどにしてうまい。そして値段は安い。

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市場魚貝類図鑑のアカトラギス
http://www.zukan-bouz.com/suzuki/toragisu/akatoragisu.html


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 市場魚貝類図鑑はスズキ目以外の魚類、またエゾバイ科エゾボラ属、ナガバイ属などを改訂中。あまりの膨大な改訂量に茫然自失といった状況。特に魚類は「日本産魚類検索」の系統をできるだけ反映したものに変えてしまうので、今年中には目次が3つに分裂する予定だ。3つに分けたときに検索が難しくなる可能性が出てきていて、目や科の目次を作る可能性もある。と言うことで、この作業どれぐらい時間を要するのかぜんぜん不明である。

市場魚貝類図鑑
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 とうとういちばん忙しい時期となり、昨日は帰り着くなり日本酒を一杯。肴はキハダマグロの頭から切り取った八の字肉。これをあぶってワサビを切らして、しょうがないのでしょうが醤油で。このキハダマグロはヘンリーブロス社が沼津で購入したもの。その八の字があんまりうまそうなので勝手に頂いてきた。そしてやっぱりその美味に満足満足。そのままなにもしないでダウン。

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 今朝は6時に起きる。「本の雑誌」で椎名誠さんが若い頃から早起きだった、というのを見つけたが、ボクも30代から早朝に起きている。このリズムは変わらない。そしてテレビをつけて飛び込んできたのが丹波哲朗の逝去。ボクの世代だとなんといっても「三匹の侍」、そして「キーハンター」。
 8時過ぎに市場に向かう。八王子魚市場に見事なムツがあり購入。これを「市場寿司 たか」に持ち込んで、ここでもまた丹波哲朗の話になる。たかさんとボクとはほぼ同世代であり、やっぱり「三匹の侍」が話に上る。でも共演者の長門勇と丹波哲朗では年齢が上なのはどっちだろう。また長門勇は元気なのだろうか?
 そんなことを考えていたら出かける時間が差し迫ってきているのだ。

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これは昨日の画像。沼津から持ち帰ったハガツオの皮目を焼いている


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 青森の田向さんに送って頂いたもので取りだした途端にうまそうだ、と思ったのがマフグの一夜干しである。一匹分のマフグが皮を剥かれ三枚におろし、一夜干しにされ、それを冷凍したものである。
 夏になると青森津軽海峡、北海道噴火湾にはマフグやゴマサバが大挙して回遊してくる。たぶん北海道でも青森でも市場にはフグが山になっているものと思われる。この北でとれるフグたち、夏であるがために値もほどほなのだが、味わいは決して悪くない。想像だが、それに目をつけたんだろうな田向さんは。

 この一夜干し、軽くあぶってむしくってスダチをしぼり酒の肴にしたのだがとてもいい味なんである。
 そして田向さんから「2時間ほど塩抜きして鍋に使ってください」と予め教わっていたので、これもやってみる。ところがこれは大失敗であった。フグの身にうまみがない。そこで考えてみたのは干物として食べてみて上々なのだから「塩抜きはしなくていい」ということ。残っていたのを、関東で言うところの湯豆腐仕立てにする。
 フグを適当に切り、熱湯をかけて冷水に取り、素早く水気をとる。昆布だしにフグいれて、豆腐、ネギという単純極まりない材料とする。くつくつといってきて煮上がったフグの身をスダチ醤油で食べる。それがマフグの切り身自体が微かな塩味を残してうまいし、それを受けて湯豆腐としても最上の味わいとなる。9月になって急に涼しくなって今期初の鍋なのである。それが絶品で鍋の幸先吉と思われた。
 田向さ〜ん、肌寒の10月の黄昏にもマフグの湯豆腐が食べたいな。

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青森「田向商店」
http://www.tamukaisyoten.co.jp


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 深夜0時過ぎの東京駅、ここから沼津に向かう。今回はヘンリーブロスの方達と一緒。彼らはまったく新しい形での水産物流通を考えている。ボクはそれをお手伝い。深夜の東名はクルマも少なく、2時過ぎには沼津に到着。驚いたことに彼ら行きつけの「ホルモン番長」で深夜の食事。この店、まことに美味なのでビックリ。またヘンリーブロスの面々の若さにも圧倒される。

 深夜3時過ぎに沼津魚市場に到着。今日は志下トロ(沼津市志下のトロール船)は出船せず、戸田トロを待つ。黒板を見ると定置も巻き網も出ていない。その上、やってきた戸田トロの水揚げも非常に少ない。ここで出来るだけ、若いヘンリーブロスの社員に魚貝類の種名・方言を教えていく。午後5時になって八王子の居酒屋「メリメロ」の安藤君も到着。全員集合したかたちでまた若い方達に魚貝類の知識と値頃感を教えていくが、これがなかなか難しいのだ。
 そこに沼津魚の達人・菊地利雄さんが来て、水揚げの状況や今日の値段の行方を知らせてくれる。

 底引きの水揚げ、「本えび(ヒゲナガエビ)」が多く、アカザエビ、サガミアカザエビ、「赤えび(ツノナガチヒロエビ)」あとはユメカサゴ、キアンコウ、「目光(アオメエソ)」など。
 赤沢(伊東市)の定置があがる場所に行くとやはり今日は水揚げがないことがわかる。「頭屋分店」さんが寂しそうだ。その隣に狩野川の「づかに(モクズガニ)」。内子の状況はいかがだろう。また伊豆七島からだろうかテングダイが2匹、沼津周辺の港からアカイシガニ、イラ、カマスザワラ、ウルメイワシ、モロ、ヘダイなどが少ないながら並ぶ。そして陸送の中にイルカを発見する。

 7時過ぎに競りが終了する。安藤君の仕入れは佐政水産の青木修一さんにお願いする。青木さんは問屋の社員と言うよりも魚類学者と言った方がいいかも知れない。たぶん沼津の魚類を標準和名・方言ともども知るのは彼以外にはいない。
 競りが終わると菊地利雄さんの悪戦苦闘が始まる。競り落とした魚貝類を梱包し、また発送する。しかもボクがいろいろ質問するので余計に疲れるだろうな。そろそろ還暦も近いのに体力的に大丈夫かな?

 やっと一息ついて、11時前まで休息所で仮眠。
 早いお昼ご飯を魚市場近くの「双葉寿司」でとる。そのあまりのうまさに声も出ない。

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 食後、菊地さんに「お世話になりました」と言って東名にのる。結局、帰宅は3時過ぎとなる。帰宅すると同時にシャワーを浴びて2時間ダウン。しかし疲れ果ててしまったのだ。


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●ギンメダイ目ギンメダイ科ギンメダイ
 釣りではまったくの外道、当然というか漁でも見向きもされないのがギンメダイなのである。沼津ではアラギンメダイも混ざる。味わいは評価ほどには悪くなく、ときに刺身でうまい。

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一番右がギンメダイ、他にはギスやユメカサゴ

http://www.zukan-bouz.com/fish/sonota/ginmedai.html

●タラ目チゴダラ科チゴダラ
 沼津で揚がるチゴダラ科はチゴダラ、オシャレチゴダラ、ナガチゴダラ、ソコクロダラ。なかでもチゴダラがいちばん多い。沼津では「のどくろ」。

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http://www.zukan-bouz.com/taraasiro/tigodara/tigodara.html

●タラ目ソコダラ科トウジン
 沼津では「げほう」。白身でうまい魚のであるが、歩留まりが悪くて安い魚。これを握りのネタにするとうまいのだ。

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http://www.zukan-bouz.com/taraasiro/sokodara/toujin.html

●タラ目ソコダラ科テナガダラ
 沼津ではトウジンよりもまずいとされている。確かに旨味などやや落ちるものの、なかなか美味。トウジンに混ざって取り引きされる。

http://www.zukan-bouz.com/taraasiro/sokodara/tenagadara.html

●アシロ目アシロ科ヨロイイタチウオ
 市場などで「ひげだら」と呼ばれるもの。生などではうまくないが、昆布締めやみそ漬けにすると美味。大きいと高級魚、小さいと雑魚と大きさによって値段に雲泥の差がつく。

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http://www.zukan-bouz.com/taraasiro/asiro/yoroiitatiuo.html

●カサゴ目フサカサゴ科シロカサゴ
 アカカサゴとともに沼津では「赤かさご」と呼ばれる。身がやや水っぽくてカサゴなどより落ちる。値段も安い。

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http://www.zukan-bouz.com/kasago/sirokasago/sirokasago.html

●カサゴ目フサカサゴ科ユメカサゴ
 底引き網漁では単に「かさご」と呼ばれている。まとまってとれる。非常に美味な魚であり、値段も高い。

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http://www.zukan-bouz.com/kasago/fusakasago/yumekasago.html


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 どうしてなんだろう、このところへとへとに疲れている。初めての人にあったり、ついでに無駄歩きをしてみたり、貧乏生活はそのままにどんどん忙しく慌ただしくなって行く。そして金曜日には左目が血だらけになってしまって、これを眼底出血っていうのだろうか? とどうしてこんなことを書くかというとメールの返信、掲示板などまったく作業が滞ってしまって、ブログも過去に書いたものをそのままコピーしている状態に陥ってしまっているというのをお断りしておきたいのだ。まったく一人っきりで作業しているがためにSOSもできやしない。しかも明日は沼津に行くつもりなのだ。きっと帰宅してもなんにも出来ない週末になりそうである。ごめんなさい。

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駒形橋から東武線の鉄橋、水上バスを見るの図


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 三島市広小路は伊豆箱根鉄道広小路駅を中心として、また沼津に向かう大通りが東西に走り、それが分岐するところとして賑わいがある。言うならば三島にあって下町のようなところだろうか。その分かれ道が作り出す三角地帯の路地にあるのが「魚正」である。
 魚屋を見つけたら入ってみる、それがボクの旅の目的でもあるので何気なく品揃えを見る。沼津底引きのしまえび(ヒカリチヒロエビ)が置かれている。発泡から魚を出しているオヤジさんに「沼津から帰ってきたんですか?」と聞くと「そうだよ」とのこと。その受け答えにとても気安さがある。
 まだ午前中なので沼津魚市場からもどって間もなく、ちょうど品物を整理している最中。それでも丸のイサキの脇に初めて見る「自家製味付おするみ」というのがある。これは底引き網の魚であるギスをすり身にして卵白やデンプンを加え味付けしたものであるという。三島ではすり身を「おするみ」というのである。底引きの初競りの日なので、これは今日ほんの少し前に出来たばかりなのは間違いない。

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 これから魚が出そろうというときで店は慌ただしい。そんな目の前に出てきたのが「味付まぐろ」である。マグロの種類はわからないのだが、味見させてもらうと甘辛く煮あげて、すこぶるつきにうまい。その上、決して硬くないのはどうやって作るのだろう。ボクがあんまり食べたそうにしていたので味見させてくれたおっかさんが「どうおいしいだら」とにこやかに笑っている。ついでにお買い物中の近所の女将さんもボクの方を見て笑っている。なんと居心地のいい魚屋であることか。あんまりうまいので2パック買ってきたのが大失敗だった。4パック買えばよかったのだ。そうすればもっと楽しめたのに、「味付まぐろ」は当日、そして翌日の朝ご飯できれいさっぱりなくなってしまった。

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 こんどは品揃えがととのった時間にお邪魔していろいろお話しして、たっぷりうまいものを買ってきたい、そんな魚屋なのである「魚正」は。


魚正 静岡県三島市広小路町8-6


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 八王子魚市場場内に入ったらマグロ売り場に人だかりが出来ている。それに「うまいもんの気配」があるので当然の権利だと思いながら人だかりを蹴散らし前に出る。
 そこにあったのが不思議なものである。四角い発泡にのっているのは明らかに煮付けである。でもマグロ売り場だから「マグロだよね」と聞いてもみんな薄笑いを浮かべるだけ。「さあ、なんだろうね」なんて『源七』の若だんながすーっと消えていく。

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「なんなのこれ」
 マグロ売り場担当のムッシュに聞くと、
「キハダマグロをおろすだろ、そうすっと腹のあたりにうねのようになって白い肉というか軟骨というのかついているんだよね」
「でもこれ骨じゃないだろ」
 食べてみるとぷりっとしていて柔らかく、煮方が上手なのもあってすこぶるつきにうまい。ついつい手が出る旨さだ。
「骨じゃないね。面白いのはキハダにだけついているんだよね」
 これを煮たのはムッシュなのだ。この人の料理の腕は向かうところ敵なし。プロの料理人も尻をめくって逃げていくと言われている。じゃあ料理の仕方がうまいのかというと、煮たとはいえ、これはこの白い物体自体の味であるとしかいいようがない。

 これを少し分けてもらって帰宅して焼いて食べてみた。もう一度味わってやっぱりこれは絶品である。塩コショウして油で焼いただけ。それなのにどうしてこんなに味わい深いのか不思議でならない。串に刺して焼き鳥風にするともっとうまいのではないか。

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 このような新しい素材を見つけられるのもムッシュの料理の才能のお陰であると思う。「ムッシュ、ありがとう」。


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 異尾類とはヤドカリ、タラバガニ、コシオリエビなどの仲間を言う。正確ではないがエビからカニへと向かう変化の途上にある甲殻類。駿河湾の底引きでは大型のタラバガニ科が揚がり、なかなか美味である。またコシオリエビ科ではオオコシオリエビだけが食用となり競りにかけられる。
 残念ながら初競りでの異尾下目には珍しいものはなく三種類だけが見られた。

●十脚目異尾下目タラバガニ科イバラガニモドキ
駿河湾ではオスメス組で必ずあがるので「夫婦がに」、また「たらばがに」と呼ばれる。非常にうまいもので値段もやや高め。

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市場魚貝類図鑑のイバラガニモドキへ
http://www.zukan-bouz.com/koukakurui/tarabagani/ibaraganimodoki.html

●十脚目異尾下目タラバガニ科エゾイバラガニ
別名「みるくがに」。これは内蔵ともども茹でるとミルクのような臭いがするため。内臓を外して蒸すと非常に美味。

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市場魚貝類図鑑のエゾイバラガニへ
http://www.zukan-bouz.com/koukakurui/tarabagani/ezoibaragani.html

●十脚目異尾下目コシオリエビ科オオコシオリエビ
静岡県戸田村、沼津では「くもえび」、三河湾では「つぶれえび」などと呼ばれる。コシオリエビ科で唯一食用になる。主にみそ汁や鍋材料。

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市場魚貝類図鑑のオオコシオリエビへ
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ハナガイのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/heterodonta/marusudaregai/hanagai.html

シラオガイのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/heterodonta/marusudaregai/siraogai.html

掲載種 1788


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 さてマルハラフーズさんに送って頂いた干物でもっとも気に入ったものを紹介したい。ボクが勝手につけた名称が「肝臓壊し単味干し」。サンマの脂はほどほどだろうか? 何気なく魚焼きにのせてジワリと焼き上がる。味見なのだからと家人と1本手で半分に割って口に放り込む。いけないことにこのとき左手には缶ビールを持っていたのだ。その熱いこと、またうまいのでビールをグビリ、グビリ。焼き上がったサンマをむさぼる、またグビリ。
 実に困った状態に落ちいてしまったことはすぐにわかった。頂いたのを全部焼いてこんどは日本酒の肴にする。脇から勝手に取っていくのは子供達。子供達には「さば漁師まかない干し」の残りを焼いてやる。家人もどちらかというと酒よりもご飯なので「本漬け 塩さんま旨味干し」から手を引いてくれた。
 これはまさにボクのようなオヤジには堪らない代物である。世のお母さん、お父さんを愛しているなら、こんな干物を用意して頂きたい。塩とサンマだけなのにこんなに味わいが深いし、しかも後味がいい、ついまた口恋しくなって、サンマの身をむしりとる。こまったのは食べ過ぎるのと、酒が進みすぎる。後一本となって宮崎「八重桜麦焼酎」を開ける。残り少なかったのもあるが長野の「夜明け前」がなくなったのだ。麦焼酎にも合うのだこれが。
 重い二日酔いの頭を抱えてこれを書いているのだが、ご飯にはみそや醤油味の干物が合うが、酒には塩の単味が最高だ。今時の酎ハイ党である家人の意見は違っているが、ボクはガンコにそう思う。

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マルハラフーズ
http://www.maruhara-f.com/index.html


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 秋田のなべ婦人に頂いた「甲斐の開運」のパンフレットに河口湖高田屋の名物として「いるかごぼう」というのがあった。それで問い合わせたら、電話の向こうの女性が「毎日あるものではないので魚担当に聞いてきます」と言って、いろいろ問い合わせてくれ、「今日イルカの肉があるので、おいでになるんだったら作ります」とのこと。我が家から河口湖町までは一時間ほど。午後からの予定を総て取りやめて中央高速に入る。上空には晴れ間があるものの遙か西の山際には黒雲が迫っているのだ。そして河口湖町に行く前に立ち寄った富士吉田市では大雨。名物のうどんを食べて駅の建物に入っているスーパーに下りるとさっそく岩手産のイルカを見つけた。かたまりと切り身があって、「お煮付けでどうぞ」とラベルにある。

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 そして河口湖町「フードストア 高田屋」では惣菜部の女性がわざわざ「いるかごぼう」を作って待っていてくれた。この「フードストア 高田屋」には地納豆や日本酒、また高級なエキストラバージンオイルまでおいてある。小さいけど優れた店なのでビックリ。
 イルカ料理を探し、たっぷり無駄歩きをして、帰宅は6時過ぎ。なんと『つり丸』の締切を忘れていたのを知って大慌て、なんだか凄まじい一日となってしまった。

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ハマグリ属を改訂

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ミスハマグリのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/heterodonta/hamaguri/misuhamaguri.html

掲載種 1786

このページに関してはメイプルフーズに感謝します
http://www.maplefoods.co.jp/


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 市場の寿司屋である『市場寿司 たか』のお客は当たり前だが市場で働いている人たちが多い。彼らはみな食品を扱う仕事をしているだけに、なかなか味にはうるさいし、また毎日のように『市場寿司 たか』で食べているとさすがに「飽き」が出てくる。そんなときに彼らの我が儘をいちいち聞いている内に寿司屋としてはいささか変化球的な代物が作り出されてくる。
「あのさ、巻物が食いたいんだけど、太巻きでさ、卵もマグロもキュウリも食べたい」
 こんなことを言ってくるし、
「オレさ、歯が悪いから乗せるのを全部細かく切って、そこに玉子焼きをいっぱい乗せてよ」
 こんな我が儘というか、やんちゃな注文をしてくる肉屋もいるのだ。
「今日は熱があってさっぱりしていて、そしてパワーが出るヤツ」
 これは無理だろうというのもある。

 そんななかで、たかさんが風邪をひいた市場人に隠れメニューとして作っているのがこれなのだ。
「これって栄養的にもいいんじゃないかな。納豆が植物質でねぎとろは脂があってイカにはタウリンがあるだろ。絶対に精がつくよな」
 まあ、本当に風邪に効くかどうかわからないのだが、この「ねぎとろいか納豆丼」がうまいのは間違いない。ボクも我が儘なのでここに刻んだたくわんを散らしてもらう。とろと納豆のそれこそトロトロ感にイカが意外なほどに味わいを深く複雑にして、そこにネギのアクセント。これじゃトロトロでうますぎてやりすぎじゃないの? ないの? と思ったところにたくわんの爽やかな甘味が加わってくる。まあ、これだけうまけりゃ風邪も治るだろうな? という味わいになる。
 これは隠れメニューなので値段がない。それで市場人が勝手に名物の「豪海投げ込み丼」と同額の600円を置いていくのだ。当然、ボクはもっと身内だから500円にしてもらっている。

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「市場寿司 たか」のことは
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/rink/gest.html
八王子の市場のことは
http://www.zukan-bouz.com/zkan/sagasu/toukyou/hatiouji/hatiouji.html


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 沼津魚市場に入るトロール船は戸田と沼津市志下、静浦から出ている。なかでも大トロというのは沼津には2船しかなく、あとは戸田から出る船なのだ。解禁日に出船するほはこの大トロール船(通称大トロ)だけ。これらが駿河湾に散らばって水深400〜500メートルから200メートルを曳くのではなく、網を巻き込むように底をさらう。これを駆廻し式沖合底曳き網漁業と言う。当然、底ものから時には中層の魚まですくってしまう。そのために底をかいて引くオッタートロール船よりもむしろ魚種は豊富かも知れない。
 そこでとれる魚をランダムに取り上げていく。

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●ソトイワシ目ギス科ギス
 沼津では主に練り物に使われる。これでつくったかまぼこはうまい。また近年干物にもなる。値段は安い。
http://www.zukan-bouz.com/fish/sonota/gisu.html

●ニギス目ニギス科ニギス
 これは鮮度がよければ刺身にもなるし。天ぷら、干物ととても美味。主に加工用となるので値は安い。
http://www.zukan-bouz.com/fish/nigisu/nigisu.html

●ニギス目ニギス科カゴシマニギス
 あまり量がとれないんでニギスに混ざって取り引きされる。やや水っぽく、うまくない。
http://www.zukan-bouz.com/fish/nigisu/kagosimanigisu.html

●ウナギ目クロアナゴ科マアナゴ
 これは当然だが需要も高く、値の張る獲物である。底引きではかなり大きなものが揃う
http://www.zukan-bouz.com/unagi/anago/anago.html

●ヒメ目アオメエソ科アオメエソ
 その昔は安い魚であったものが刺身にもなるようになって値が上がっている。大型のものは高価である。
http://www.zukan-bouz.com/hime/aomeeso/aomeeso.html

●ヒメ目アオメエソ科トモメヒカリ
 アオメエソからすると味が悪く値も安い。

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http://www.zukan-bouz.com/hime/aomeeso/tomomehikari.html

●アンコウ目アンコウ科キアンコウ
 大トロではキアンコウだけがとれる。小トロにはアンコウ、キアンコウが混ざる。キアンコウは冬に向けた値の上がる魚で旬も当然冬。

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http://www.zukan-bouz.com/fish/ankou/kiankou.html

●キンメダイ目キンメダイ科フウセンキンメ
 キンメダイよりも小振りであり、色も薄い。当然値もキンメダイからすると低い。
http://www.zukan-bouz.com/kinmedai/fusenkinme.html

●キンメダイ目ヒウチダイ科ヒウチダイ
 沼津では「あぶらごそ」。年々値が上がり、今ではアカムツに次ぐ高級魚となってしまっている。
http://www.zukan-bouz.com/kinmedai/hiutidai.html

●キンメダイ目ヒウチダイ科マルヒウチダイ
 ヒウチダイと同じ。区別されない。
http://www.zukan-bouz.com/kinmedai/maruhiutidai.html

●キンメダイ目ヒウチダイ科ハシキンメ
 沼津では「ごそ」。「あぶらごそ」ほど脂も旨味もないので値は安い。

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http://www.zukan-bouz.com/kinmedai/hasikinme.html

02へ続く


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http://www.zukan-bouz.com/makigai/bansokurui/uminina/henatari.html

掲載種 1785


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 朝方8時前、慌ただしく我が家を出た。国道16号は渋滞中、なかなか前に進まない。やっと北野で右折して、これも国道16号に入る。左手に東京工科大学。この大きな品のない建物の周りの草むらから秋の気配。そう言えば16号は八王子のあちらこちらにあるように思える。どっちが本物の16号なんだろう。
 片倉の運送屋で沼津の菊地さん(沼津の魚の達人、菊貞・山丁 菊地利雄さん)からのでっかい荷物を受け取って『市場寿司 たか』に持ち込む。出てきたのはシイラとカマスザワラ。ともに尾ビレと頭をとってしまっているが、それでも重い。

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 市場の寿司屋なので『市場寿司 たか』には魚を下処理する場所がない。流しは最小限、そこにカマスザワラの胴体を持ち込むと左右がきりぎりなのだ。「もっと小さいのを持ってきてよ」というたかさんの呟きは聞こえない振りをして、やっと出来上がった握りは「????????」だった。

 市場にはそんなことで10時過ぎまでいた。そこから帰宅、あっちこっちに連絡をとってメールの返信をすると時刻は11時近い。

 そこからめちゃくちゃ、てんやわんやに台所でカマスザワラの料理を作る。味見に塩焼きにするがうまくない。それで腹身は煮付け、背の肉はフライ、みそ漬けを作る。みそ漬けは「伸優」で買った安い信州みその甘口。ここにどぶどぶに日本酒を入れて、味を見ながら砂糖を加えて漬け地とする。出来上がったフライと煮つけでお昼ご飯にする。

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 出かける時刻まであと1時間弱。
 このフライがなんともあっさりして、しかも魚の旨味も感じられる。この旨さは、寿司の味わいからは想像ができないもの。煮付けもいいのである。どうもカマスザワラは生ではなく熱を通した方がいいみたいだ。そこから外出の支度をして1時過ぎには外出。駅まで自転車をこぐと息切れがする。
 中央快速で熟睡。お茶の水、帰りに秋葉原で買い物。ちょっと無駄歩き。帰宅は10時前。

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 みそ漬けを取りだして1つだけ焼いて味をみる。驚いたことにこれも絶品なのだ。この一切れのために新潟の「能鷹」をいっぱい。
 朝方から撮影した画像を整理して時刻は時刻は0時近い。最近起床は6時前。ボクは絶対に7時間寝ないと頭が働かない。早く布団のもぐり込むべく、烏の行水。すんなり眠りに落ちるために、「能鷹」をまたいっぱい。もういっぱい飲むべきか深く深く悩む。

●市場魚貝類図鑑のカマスザワラへ
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 沼津魚市場に買い出しに来ている三島の魚屋を菊地さん(沼津の魚の達人、菊貞・山丁 菊地利雄さん)に紹介してもらった。これは三島市を無駄歩きをするに何軒かの魚屋を見て回りたかったためである。無駄歩き出来る時間はいつも少なく、今回は本町の「魚貞」さんを目差す。三島市は小さな街であり、商店街もそんなに多くはない。中にあってもっとも賑やかなのが三島大通りなのである。ここから一筋北にある通りに「魚貞」はある。
 午前10時過ぎ。とりあえず自転車で店の前にくるとちょうど沼津魚市場で仕入れてきた魚を下ろしているところ。ここから荷を出し、店に並べ、また魚などを水洗いする。とても忙しい時間なので、三島市街を見て回って、ふたたび店に舞い戻ったのが11時半。
 ちょうど落ち着いた時間だろうか? と店内に入ると、あにはからんや「魚貞」さん、今まさに巨大魚と格闘していたのだ。
「これはたぶん島(伊豆七島)のものかな。「もろこ」だけど、こんなもの仕入れる魚屋も少ないでしょう」
 見たところ魚は30キロを優に超えている。そのウロコをすきびいている。背ビレ、顔つき、色合いから伊豆半島、伊豆七島での「もろこ」はクエであることは明白である。
「これを切り身にして店に出すんですか?」
「いや、これはこのまま下ろしたら料亭や旅館だね。一般家庭じゃ買えないね」
 そう一般の魚屋ではとても扱えない高級魚、しかも目の前にあるのはクエとしてもかなり巨大なもの。この魚、ウロコが硬く、シャキシャキと引いて取ることは出来ない。それでウロコと真皮の間に包丁をいれてすきびきにする。なかなかこれが難しいのであるが、「魚貞」さんは手早く的確にすきびいていく。
 これを店の前から撮影させてもらったが、その迫力やみものである。こんどはじっくり三島での時間をとり、「魚貞」の刺身や切り身を買って帰りたいものだと思いながら、八王子で沼津のエビを待っている「市場寿司 たか」を目差して帰途につく。

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魚貞 静岡県三島市本町4-5 電話055-975-1895


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 駿河湾の奥懐にある沼津港は伊豆半島と西は御前崎、そして伊豆七島までの広範囲な魚貝類が見られる。そのなかでも突出しているのが甲殻類であり、そのほとんどはトロール船によるもの。たぶん沼津に揚がるエビではイセエビ以外は総てと言っていいほどトロール船であがる。
 沼津のトロール船(底引き)には浅いところを曳く船(浅びき)と、深いところを曳く船(大トロ)があるがエビの種類は少し違っている。浅引きではクルマエビ科のエビが中心になり、量的には少ない。中でも大型なのはクルマエビ、中小型のサケエビ属とそれでも種類は多く、秋も深まって解禁となる浅引きも待ち遠しい。そして解禁の日は大トロだけの出船となる。そこで見られるのは根鰓亜目のチヒロエビ科、クダヒゲエビ科、抱卵亜目のタラバエビ科、アカザエビ科他。そして11日の解禁初競りで見られたエビを総て列挙していく。

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 まず根鰓亜目から。
●チヒロエビ科ヒカリチヒロエビ
 これは沼津では「しまえび」と呼ばれる。値段は安く、生で食べるよりも天ぷらに向いている。

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●チヒロエビ科ツノナガチヒロエビ
 沼津では「赤えび」。独特の油があり、生で食べると腹がもたれ、ときに当たることがある。むしろ軽くボイルしたり、天ぷらにすると甘味があってうまい。

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●クダヒゲエビ科ヒゲナガエビ
 沼津では「本えび」。なかなか味のいいエビで生でもいいのだが、やはり天ぷらがいちばん。
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●クルマエビ科ベニガラエビ
 沼津では明らかに雑魚エビであり、あえて名もない。確かに甘味旨味に欠ける。
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 抱卵亜目のエビ。
●タラバエビ科ボタンエビ
 駿河湾のトロールではもっとも高価なもの。甘味旨味とも最上のもの。食べ方はずばり刺身しかない。

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●タラバエビ科ジンケンエビ
 沼津では「甘えび」。非常に軟らかく劣化しやすいエビだが、甘味が強く美味。沼津の飲食店ではこれをかき揚げなどにして出す。手間はかかるが生もうまい。

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●タラバエビ科アカモンミノエビ
 沼津でとれるミノエビ属はアカモンミノエビとミノエビ。ただ11日にはアカモンミノエビしか見なかった。うまいエビなのだが殻が固いのととれる量が少ないので評価が低く、漁師さんなどのおかずになる。焼いて、みそ汁にして非常に美味。大型はとうぜん刺身にして美味。
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●アカザエビ科アカザエビ
 アカザエビ科はアカザエビとサガミアカザエビの2種類が見られる。それが11日に限ってはアカザエビが多くサガミアカザエビは見ていない。これは珍しいこと。刺身でも焼いても茹でても非常に美味。

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●トゲヒラタエビ科トゲヒラタエビ
 沼津では「かぶと」「げんこつ」。小型で殻が固いので雑魚として扱われ、漁師さんのおかずとなる。ただしトロール漁師の間では「うまいエビ」だとされている。茹でて甘くとても美味。
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 残念ながら解禁初競りのなかでじっくり魚を見ることが出来なかった。たぶんもっと種類があったと思われる。


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 ドコサヘキサエン酸などイワシに含まれる有益な成分が巷ではしきりに取りだたされる。とうぜん、市場にもイワシ製品はいっぱい見られるのだが、ありそうで探すと見つからないのがイワシのハンバーグだ。
「似たようなのがいっぱいあるんだよ。うちは値段で仕入れているだけだから」
 と八王子の仲買が持ってきたのがこれ。
 小振りなハンバーグが3つ入って小売りで150円から200円くらいだろうか? 売値がわからないのが市場の弱点である。「いわしハンバーグ」とあるがタラ(たぶんスケトウダラ)、サバ(たぶんノルウェーなどの輸入品)、パン粉や卵白、食塩に魚醤まで使っている。これが味がよくて子供にも歓迎されるすぐれものであった。
 このような加工品から今時の「食育」というのも始めてはいかがだろう。

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藤七 静岡県静岡市清水区蒲原東17


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 沼津魚市場に通い始めて4年になる。そして沼津の達人であり、甲殻類学者の飯塚さんに魚市場周辺を案内していただくようになってこれも3年目ではないか。その飯塚さんがもっとも愛している寿司屋が『たか嶋』なのである。だいたい沼津魚市場周辺には優れた寿司屋が多く、目移りするほどなのだが、市場の関係者と仲良くなっていちばん彼らが足繁く通っているのが『たか嶋』だとわかってくるとボクも他の店に行けなくなってきた。
 この店、市場関係者のために早朝から営業している。沼津魚市場でさんざん魚を見てから、「飯塚さん疲れましたね」といつも声をかけるのが7時過ぎ。深夜3時から底引き網の水揚げをみているので、この時刻にボクの疲労がピークとなる。すると、飯塚さんが優しく「行きましょう」と『たか嶋』に誘ってくれるのだが、ここの職人さんも我々が変わった生き物を探しているのを知っているためか、魚の呼び名や旬に関していろいろ教えてもくれる。そして周り総てが市場関係者という慌ただしい朝方でもゆったりなごませてくれるのだ。

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 この『たか嶋』は座って、ただただお願いすると勝手に職人さんが旬のものを握ってくれる。そして一通り終わるとお勧めがあって、ときはそれが出てくる。また自家製の玉子焼きは絶品なのだが、焼き上がるとちょんちょんと切って目の前に来る。このタイミングのよさも市場の寿司屋ならではだ。
 9月11日のずばりお勧めは揚がったばかりの生しらす、きめじ(キハダマグロの腹も)。たっぷり堪能して天かすをお土産に店を後にする。この店、寿司と天ぷらの店なのだが、朝方は寿司のみ。朝から天ぷらというなら金曜日に行くしかない。残念ながら、いまだ金曜日に行き当たっていないのである。

「ここのね。寿司もいいけど、天ぷらにはびっくりしますよ」
 飯塚さんは金曜日に来てみなさいと言うのだ。
「それとね。本当にその日の水揚げを握って欲しかったら昼に来なくちゃ。また昼に案内しますから、ゆっくり来てください」
 これを聞くと、また沼津に来たくなる。こんどは金曜日に来るかな。
 

●飯塚栄一さんの「飯塚さんの海の世界」へ
http://www.numazu.to/sea/

たか嶋 静岡県沼津市千本港町115-3


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 東名高速が2つに路線が分かれたときに、遙か西の山が閃光をはなった。雷だろうか? と思う間もなく雨粒が落ちてきたが数滴。それが御殿場を過ぎる頃には土砂降りとなる。雷の閃光が山並みを浮き上がらせる。時刻は2時半。このままでは沼津港に早く着きすぎるので裾野インターで下りる。裾野インターから沼津までは長い長い下り道。ほとんど信号にも止められずに、沼津市街に入り、漁港についたのが3時ちょうどである。

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 かれこれ4ヶ月ぶりの沼津魚市場だ。いつもより早く10日に解禁したトロールは今日が初競り。静浦の大成丸、志下の大共丸がすでに魚の選別を始めているが、漁獲物の漁は解禁初日なので半端な量ではない。いつもなら知っている顔に挨拶をして回るのだが、とても声をかけられない。そしてすぐに戸田の慈愛丸、清正丸、光徳丸、日ノ出丸などもきてトロールの競り場は埋め尽くされていく。

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 今年初めての水揚げなのだが、どの船でも赤ものが多い。赤ものというの超高級魚のアカムツ、「かさご」と呼ばれるユメカサゴ、「赤かさご」のシロカサゴ、アカカサゴ、「あぶらごそ」のヒウチダイ、マルヒウチダイ、「ごそ」のハシキンメを言う。本日はとくにユメカサゴが山のようになっていて、これを大中小に分けるのが大変なのだ。また今では高級魚になったヒウチダイも今日はそれなりにとれている。またアカカサゴは少なく、シロカサゴばかりだ。

 タラバガニ科のエゾイバラガニ、「夫婦がに(みょうとがに)」イバラガニモドキ。クモガニ科の駿河湾名物タカアシガニも見られた。「夫婦がに」はとれる量が少なく、今日などは高値取引違いなしだ。コシオリエビの仲間でオオコシオリエビを「くもえび」というのだけれど、今日はなかなか高値であるという。
 トロールのエビは「手長えび」のアカザエビ、サガミアカザエビ、「本えび」ヒゲナガエビ、「しまえび」ヒカリチヒロエビ、「赤えび」ツノナガチヒロエビ、「甘えび」ジンケンエビ。今日は何と言っても「しまえび」ヒカリチヒロエビが他を圧倒しており、仲買さんも「しまえびは安いよ」と言う。また「本えび」がやや少な目。ボタンエビは今日はほとんどの船でまとまらなかったようだ。

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 軟体類ではチヒロダコ、スルメイカ。

 魚は見事なアラは1本だけ、ソコアマダイ、ソコアマダイモドキ、「目光」アオメエソ、トモメヒカリ、ニギス、カゴシマニギス、ヤナギムシガレイ、キアンコウ、チゴダラ、「あごなし」ギンメダイ、ギス、オオメハタ、ナガオオメ、マアナゴ、トウジン、テナガダラ、「ひげだら」ヨロイイタチウオ、クロムツ、オキトラギス、ツボダイ。

 トロール以外では珍しいヒオドシ、カサゴ、トゴットメバル、「ぼうちょうかさご」ウッカリカサゴ、「おにかさご」イズカサゴ、イトヨリ、マゴチ、イネゴチ、ワニゴチ、マダイ、スズキ、イサキ、マダイ、キダイ、タチウオ、アカカマス、シロギス、イヤゴハタ、マハタ、タカベ、「もろこ」クエ。

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 午前5時になると沼津の甲殻類などの研究家、飯塚栄一さんがきて一緒に見て回ったが、やはり今日は珍しいものはなく、ただただトロールの初競り見物に終わってしまう。
 また出来れば安値のヒカリチヒロエビを買って帰ろうと思っていたら大共丸さんが「しまえび」ヒカリチヒロエビ、売り物にならないベニガラエビをうんとこさ分けてくれた。まことに感謝。

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今回のラストショットは飯塚さんと、沼津魚の達人、仲買の「山丁」菊地利雄さん


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 愛媛県の宇和島、八幡浜などで作られる「じゃこ天」の原料というのはホタルジャコを筆頭に様々な小魚なのである。その小魚の小骨も多少のウロコもそのままにすり身にして揚げてある。ここには多量の旨味が含まれ、煮物を作るときなどはカツオ節や煮干しなどを使う必要はない。じゃこ天の旨味だけで素晴らしい煮物が出来るのだ。それで我が家では何はなくとも、この「じゃこ天」と里芋、ジャガイモ、大根などをたく(ボクは四国出身なので「たく」なのだ)。これで至極簡単に、すこぶるつきにうまい煮物が出来るのである。
 用意するものはいたって少ない。さし昆布、じゃこ天、ジャガイモか軽く下ゆでした里芋か大根だけ。水に昆布、ジャガイモ、適当に切った、じゃこ天を入れて火をつける。ことこと沸いてきたらアクをすくい。酒、砂糖、醤油で味つけする。これだけで、あとは何もしないのだ。
 そしてじっくり、じゃこ天の旨味がジャガイモに乗り移ったら、いっきに食ってしまう。我が家などではおかずとも言えず、おやつとも言えず、いつの間にか鍋はからっぽ。残っているのはややだしがら状になってしまった、じゃこ天だけなのだが、これに辛子を塗りたくって酒の肴にするのである。子供は嫌がるが、ボクには役割を終えた、じゃこ天がこれまたいい味わいなのだ。これは大人だけしかわからない味だ。
 さて、じゃこ天でたいたのはメークイン。これが里芋ならもっといいのである。それがまだ夏が終わったとはとても言えない9月初旬。なんと気温は34度まで上昇。八百屋をのぞいても里芋は高く、三多摩一野菜が安いという八王子綜合卸売センター「ビックリや」でも7、8個入って一袋600円もする。そろそろ石川早稲ぐらいは安くなってもよさそうであるが、今回は里芋を断念。10月には土垂里芋、冬になると八王子名物の石川大根でたくのもいい。困ったことにまた腹が減ってきた。

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薬師神かまぼこ
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アミモンガラのページを作成
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掲載種 1784


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 画像は大分県の丸昌水産からきた大きなイトヒキアジなのである。相模湾などでも小さな糸を長く引っ張っているジュディ・オング(古いな)のようなのはよく見かけるが九州や四国ではこのように1メートル近いのも珍しくない。主に黒潮のさす九州、四国、和歌山などでよく揚がるもの。これが駿河湾などでも年々増えているように思えるのは温暖化のせいだろうか?
 魚体が平たく歩留まりが悪い、しかも見慣れぬものなので市場でも「なんだなんだ」と野次馬ばかりで実際に買っていくのは勇気が必要であるらしい。でも味わいはアジの仲間でけっして悪くなく、この秋口から初冬にかけてはそれなりに脂がある。身質としてはシマアジにも似ているのだから安ければお買い得な魚である。また飲食店や魚屋で陳列ケースにスペースがあるなら、見事な飾りとなる。
●イトヒキアジの地方での呼び名を集めています

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市場魚貝類図鑑のイトヒキアジ
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 毎週土曜日はうだつの上がらない肉屋とともに「薩摩しょうゆ漬け」を売り出すためにほとんど何も出来ない状態にある。しかし食べてこれほどうまいのにどうして売らないのだろう。残念で仕方ない。ちなみに売上は全部肉屋のもの。我が家にはいっさい利潤は来ない。
 さて早朝6時半。八王子魚市場マグロ部では大量のメバチマグロを水で戻している。これがなかなか難しいんだね。

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 鈴木さんのところには北海道十勝沿岸産のフジイロエゾボラ。広尾の「大樹 山口商店」からのもの。でもこのフジイロエゾボラにも疑問がどんどん湧いてくる。

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 惣菜には今年初めて「おでん」を見る。その脇にはおはぎがあって蒸し暑い中、ここだけ秋なんだな。

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 八王子綜合卸売センター、「総市」には宮城県女川からサンマ。

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 サンマが女川に来るということは、もっとも脂ののっている時期が来たということか

 八王子綜合卸売センター「高野水産」には和歌山県串本「出口水産」から大きなイトヒキアジ。

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 ここまで来て「高野水産」前の「平成食品」にこもって「薩摩しょうゆ漬け」を売り始める。ぜんぜん売れなかった。悲しいな!


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 さて、ここで予め書いておくべきことは、田向商店の味わいの方向性について。それで「青森」というのは本当に「東北なのか」というのから話を進めたい。
 初めて青森市に行ったのは青函トンネルの開通したときだから1988年なのである。青森駅の近くには三角形の汚い建物が出来て、開通記念の博覧会のようなものをやっていたのだ。岩手からやっと青森へとクルマを走らせて、なんという美しい山野だろうかと感動したのに、その象徴的な建物(これを作ったヤツは馬鹿者だ)のアホさ加減、拙い発想に急激に気分が暗くなってしまった。その急落感を立て直してくれたのが青森駅前の不思議な空間、市場群なのである。
 その市場で感じたのは三上寛の歌から感じられる強烈な個性であり、決して吉幾三(この人の歌、能動的に聞いたことがない。コマーシャルなどから受ける印象である)のわかりやすい東北のイメージではない。その市場の薄暗い路地、迷路にはまるで東南アジアのような激しい色合いがあるし、どこにも単に「北国」を思わせるものはなかった。
 市場に盛り上げられた赤いホヤのかたまり、大量のサメの頭、蠢くシロウオ。太いおっかさんの二の腕に、ぜんぜん理解できない言語。これがボクの青森の第一印象であるが、2度3度と訪れてもこの印象は薄れない。その市場のお総菜の甘辛さ、食堂で食べた煮つけの甘さ、濃厚さ、また汁の辛さ。ニンニクの風味。青森では味つけも熱帯の熱さを持っている、と勝手に思いこんでいたのだ。

 そして田向商店を知ったのは築地魚市場なのである。アブラツノザメの皮を剥かれた身が2〜3本。細長い発泡に入って脇に大きな文字で「田向商店」とある。これはここでは触れないがこの「むき鮫」というのは八王子と深い関わりがある。それで田向商店に電話で問い合わせたのだ。そしてアブラツノザメなどを送ってもらった上に田向商店で作られているサメの煮つけなどのレトルトパックもいただく。この味わいが思っても見ない上品なものであったのだ。決して甘すぎず、そして塩分濃度も低い。それでも味気なくないのはアブラツノザメから出てくる旨味があるからなのがわかる。すなわちアブラツノザメの旨味を活かすために味付けが淡いのである。これは田向商店の「サメで培われた繊細さ」なんだと改めて思ったのが、今回送ってもらった「赤魚の煮つけ」である。
 アラスカメヌケ(赤魚)は白身なのだがゼラチン質の皮目に多量の旨味を保持している。これを濃厚な味付けで閉じこめてしまうということも考えられるが、淡い味付けで汁と身に旨味を等分に閉じこめるという方法もある。田向商店のは明らかに後者の味わい。赤魚の身をほぐしながら汁ごと食べるのだが、これがまことに地味豊かである。これなど昼飯に出てくると今時の都会のサラリーマンの緊張感を適度に抑えて、ほっと一息つかせてくれそうだし、夕食にあると家庭に和やかな空気を作り出してもくれそうだ。
 今回、田向商店から送られてきたのが「まふぐの一夜干し」「キアンコウのブツ、肝」「赤魚の煮つけ」、もうひとつ不思議な固形物があるが、解凍してみなければ。この1パック1パックを開けるのがなんとも楽しみである。

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田向商店
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 八王子の老舗魚屋「天野」さんに戦後すぐ店で売られていた魚貝類のことを聞いた。
「昔は品揃えは少なかったな。干物やのり。鮮魚はアジにスルメイカ、マカジキもあったかな。でもぜったいになくてはならないのはスルメイカとくさや。これがないと機屋(織物の工場)から文句が来たよ」
 織物の町、八王子ならではの話であるが、それほど多摩地区ではスルメイカはなくてはならない食材であったのだ。このスルメというのは大正、明治、江戸時代には乾物の「鯣」であったかも知れないが、戦後からは間違いなく鮮魚としてのスルメイカだった。これは戦後、貨車で魚が八王子駅に運ばれてきて、駅そのものが市場だったときを知る老人に聞いている。
 そんな東京都の山間部や多摩地区、日野八王子での夏祭り、秋祭りに欠かせないのがスルメイカとジャガイモなどの煮染め。
 秋山村生まれの八王子総合卸売協同組合「やまぎし」のよしさんなど、子供の頃は祭にこれが食べられるのが楽しみだったという。それが一般家庭の日常に取り入れても、とても簡単な料理で、しかも手間いらずなのだ。
 今回のものはゴボウ、ニンジン、シメジなどを加えたがジャガイモとスルメイカだけでも一向にかまわない。砂糖、醤油、少量の酒、水を煮立たせてスルメイカのげそやエンペラを切り込み、根菜類を入れて一気にたきあげるだけ。スルメイカからはビックリするほど多量の旨味成分が染み出してくる。ここに昆布やかつお節は無用の長物である。そして出来上がり。見た目は悪いがまことにうまい過ぎる惣菜となる。

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市場魚貝類図鑑のスルメイカへ
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フグ目を改訂

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ハナキンチャクフグのページ作成
http://www.zukan-bouz.com/fygu/fugu/kitamakura/hanakinchakufugu.html
モヨウフグのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/fygu/fugu/moyoufugu/moyoufugu.html
ウチワフグのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/fygu/fugu/sonota/utiwafugu.html

掲載種 1783


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 シーフードショーではたくさんの面白いものを見つけたのだが、これは本年度見つけたもっとも優れたもの。
 我が家で使っているペーパータオルというのはリードと、もっとも安い粗悪なものの2種類。魚などの水分を取る、また鮮度保持、煮物でかつお節を一緒にたくときなどにはリードペーパータオルを使っている。でもこのリードペーパータオルが水分を取るのはいいが、とった水分をまた魚にもどしてしまう。またじめじめした感じになるのだ。それがソフト剛・剛にはまったくない。また強くて薄いので使いやすいのである。
 価格を見ると200枚で1450円というのが少々高いのであるが、脱水シートよりも安いことを考えると、一般人にも魅力的かも?

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しょうゆ漬けを作るために、ほぐして洗ったイクラの水分を取っているところ

三和紙工
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小野商事
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 千葉県外房や伊豆半島から来る「尻高(しったか)」はバテイラというニシキウズガイ科の巻き貝。これが本州をまたいで日本海側に出て「尻高(しりたか)」となると同じくニシキウズガイ科のオオコシダカガンガラなのである。築地など関東の市場ではまったく区別しないでともに「しったか」と呼ぶがまったく種類の違う巻き貝。
 非常に貝殻が高くとんがり帽子を思わせる。これは本来太平洋側にはいないはずが、なぜか三重県にぽつんと同じような形態のバテイラがいるのである。でも確かに外見はとんがり帽子なのだけどオオコシダカガンガラの特徴の裏側に刻まれた筋がない。これを見ていると、どうも波の荒いところにゴツゴツしたとんがり帽子が生まれるのだろうか? これはサザエのツノとともに気に掛かる傾向である。
 話がそれてしまったが、『佐渡の味』(浜口一夫 野島出版)に「シリタカをとりあげ『これがシタダミです。佐渡の言葉で巻き貝をそうよんでいます」という記述がある。平安期の「しただみ」は本来はキサゴ(イボキサゴ?)のことではないかとされていて、塩辛になって都に献上されていた。これが日本でももっとも歴史のある佐渡地方ではオオコシダカガンガラなど磯の巻き貝であるのも面白い。
 さて、この「尻高」は日本海産、太平洋産ともに年々価格が上昇している。しかも一昔前の築地などで「尻高」といえばバテイラだけであって、オオコシダカガンガラも多くはなかったはず。それがニシキウズガイ科のクボガイ、ヘソアキクボガイ、ヒメクボガイ、コシダカガンガラも「尻高」のひとつになり、クマノコガイは冷凍輸入までされている。すなわち磯でとるものがアワビ、これがいなくなるとサザエ、これがいなくなると「磯もの」と呼ばれていたバテイラ、オオコシダカガンガラ。浅海の無謀な開発や汚染のために、いつの間にか市場に入荷する「尻高」はどんどん種を増やしているのだ。
 さてオオコシダカガンガラの味わいはというと、まさに磯の風味を楽しむもので身の旨味や甘味が二の次なのである。とうぜんバテイラもその他大勢の巻き貝も同様。

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佐渡の「尻高」、オオコシダカガンガラ
●市場魚貝類図鑑のオオコシダカガンガラへ
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三重県尾鷲のバテイラ

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太平洋側の「尻高」、バテイラ
●市場魚貝類図鑑のバテイラへ
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最近輸入品を見ているクマノコガイ
●市場魚貝類図鑑のクマノコガイへ
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大分から来た「みーな(水鳴)」。ヒメクボガイ、コシダカガンガラ、イボニシなど


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 巷に「貧乏暇無し」なんていう言葉があるが「我こそ、それだ」と痛感する日々である。悲しく、悲しく、悲しくてやりきれないのである。「胸にしみる空の輝き」と朝の雑木林を下りていく。向こうには高尾山、そして遠く冨士は「秋の気配」、「風立ちぬ」というのもそろそろかな。

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 バカな哀愁心は放っておいて、八王子魚市場場内に入ると鈴木さんがエゾボラモドキを剥いている。産地は噴火湾荷主は澤田水産。見ると老眼鏡の奥の目が真剣。鈴木さんが真剣な顔つきをしているとついついからかいたくなる。ちなみにエゾボラ属の刺身用つぶはこのように貝殻を活かして剥かなくてはいけない。

 鈴木さんのところには北海道日高産の白貝(サラガイ)、同じく北海道産青柳の剥いた物、ロシア産アカガイ。特種には北三陸産とある、なめた(ババガレイ)。なんだかババガレイが来ると秋だなと思う。

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北海道日高産の白貝(サラガイ)。値段も手頃でうまいのだ

 また鳥取県網代港からは大きなハタハタ。時期的にはかなり早い入荷だし、大きさ的にも特筆すべき。

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 その近海の前に惣菜や干物を売る場所があって「横山水産」の「キムチ味いか鉄板」というのがある。コレは間違いなくうまそうである。

「源七」ではあんちゃんがアカニシの蒸した身を切っていてこれから煮付けるのだという。「海老辰」には大間からの本鮪(クロマグロ)。あまりに高そうなので味見とはいかない。
 帰ってくると「源七」の若だんなも銚子からデカイ本鮪(クロマグロ)を持ってきている。でもまだ下ろしたばかり。早くさばけよ。

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 八王子綜合卸売センター「高野水産」にも魚は少ない。「東京かじの」の迷宮に入りたくなるがぐっと我慢。なすすべもなく帰宅。

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「東京かじの」の店長はまるで妖怪使いのように思える。この面白さをわかる方は食の達人である

 午後1時まで画像の整理とサイトの改訂。
 三鷹乗り換えのつもりで各駅停車の中央線に乗り込んで気がつくと阿佐ヶ谷、そのまま再度眠ってしまって気がついたらお茶の水なのだ。
 よしなしごとは7時過ぎまで。沼津の飯塚さんから魚が来ているので大急ぎで帰宅。帰宅後雑事多々。いつ眠りにつけることやら。


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 先週末のこと、「お父さん、薬師神さんから荷物が届いているわよ」と家人からケータイ。押っ取り刀で帰り着くとなかには鯖寿司と「薬師神かまぼこ」のじゃこ天。じゃこ天がうまいのは当たり前であるが、それ以上に驚かされたのが鯖寿司である。
 家人など大阪や京都に立ち寄れると買ってくるのは鯖寿司なのである。かの京都四条通り側の名店のなどは今や4000円近いのではないか? とても手が出ないね、なんて昨年ため息をついた。そんなときに届いた鯖寿司。これには家人が目の色を変えてしまった。
「早く」というので一切れ。その顔つきからしてもっと欲しいのがわかり、また一切れ。ボクも我慢できなくなって食べてみたら、これは久しぶりに最上の鯖寿司なのである。とにかく鯖の締め加減が絶妙である。愛媛県宇和島産なのだろうかマサバの脂ののりが見事と言うしかない。噛みしめるとジワリと甘い脂が浮き上がってくる。
 すし飯もさすがに四国なのである。はんなりと上品(四国の味わいを表現するにこの言葉がぴったり)。「お父さん、全部食べてしまいそう」と言いながら本当に全部平らげてしまった。ボクも負けずに食べてしまったのだが、ぜんぜん勢いが違う。
 この「薬」マークの鯖寿司、取り寄せが出来るのか? これは電話でもするしかないな。

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薬師神かまぼこ
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マガリハダカを削除
ソトオリイワシ科
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市場魚貝類図鑑
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掲載種 1780


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エゾバイ煮方談義

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「源七」のあんちゃん、若だんな、当然社長の千葉県船橋組はまことに貝の扱いに長けている。
 煮る、蒸す、貝殻をむくなど何気なくやっていることが、よくよく見ると真似の出来ないことばかりなのだ。
 そんな店先から甘辛い匂いが漂ってくる。見ると磯つぶ(エゾバイ)の醤油炊きである。一個食べてみると、少々甘めながら身は柔らかくついつい数を食べてしまう味わいである。

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「あんちゃん、うまいな」
 そのうまさに驚いて聞くと
「オレはさ、どちらかというと甘めにたいたのが好きなんだよな。だからこれ、酒・砂糖・しょうゆ」
 そこに横川町「鮨忠」さんが来合わせて
「うちは酒としょうゆだな。だけんど、これもいいな」

「これ少し買ってくよ」
 たまにはお金を払わなくてはいけないな、と思って袋に入れると、
「いいよ、持ってけよ」
 まったくさすがにあんちゃんは優しいのだ。
 ありがとうあんちゃん。
 これを「市場寿司 たか」に持ち込んで握りにしてみた。これも寿司ネタとしてなかなか捨てがたい。また明日も煮てくれないかな?

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 八王子綜合卸売センター「フレッシュフード福泉」で面白いものを見つけた。これはどう考えてもうまそうに思えないもの。でも、それだからこそ買ってみたいなと思うのが、ぼうずコンニャクの偏屈なところである。
 さて、この「いかときのこのクリームソテー」とはなんぞや? 見るとイカの切り身とシメジ、チーズがのっている。どう見てもうまそうに見えないがミスマッチな取り合わせにオヤジ心をくすぐられる。これは昔、縁日のカーバイトに照らし出された原色のお菓子、「買ってはいかんぞ」と言われた反動だろうか? こんなものについつい手が伸びる。
「キムチ味とかしょうゆ味ならわかるんだけど、これが売れるかどうかはわからないね」
 福さんも首をひねりながら仕入れてきたようだ。卸値からすると300円台後半の小売値になるだろう。
 ちょうど来合わせた八王子の中華レストラン「海宴」さんも同じような衝動に駆られていたようだが、「賄いでも、これは冒険しすぎかな」と買わないで帰っていった。

 イカはペルー産とあるがアカイカに近いものではないか? これに粉末醤油やコーンスターチ、マスタードに米の粉、デンプン、牛乳、ネギや赤ピーマン。材料を見ていると「なんとか思いついた味わいを造り出そう」とする苦闘の後が見えてくる。
 パックからチーズを取りだし、イカなどの材料をフライパンで2分炒める。するとイカが白濁したスープのようなものでくるまれる。そして火を止めてチーズを絡めるのだ。
 さて食卓に出して、ビールの肴にするにはしたが、これは多くは食べられない。イカ自体がスポンジを噛むようで味がない。そこにクリームのような出汁のような、それなりに濃厚な味わいのソースがあるのだが、はっきりいってまずいのである。
 これは冷凍イカをなんとか加工して「売りたい」という積極的なチャレンジではないかと思うのだが、今回に限っては我が家は全員ギブアップ。こうやって流通するからにはある程度の需要があるからなのだろうが、料理としてのニッチがないように思える。
 この横山水産のチャレンジ精神にはエールを送りたいし、また「横山水産」のものを見つけたら買ってみたいと思う。ボクとしてはこのような試行錯誤をするメーカーは大好きである。

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横山水産 福島県いわき市泉町下川字大剣392-1
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 千葉県船橋市を本拠とする八王子魚市場内「源七」には教えられることが多い。その「源七」がこのところ続けて持ってきているのがアカニシである。
 これ船橋では単に「にし」と呼ばれている。各地で「うまい貝」という評価がある割に「売り物」としては「弱い」アカニシのだ。築地や八王子でときどき見かけるが、あまり引き取り手がないのか数日店頭に晒されたままという風情である。
「源七」では、これを茹でて貝殻から取りだして売っているのだが、火の通し加減がいいのか軟らかく、また旨味も充分感じられる。味に嫌みがないので京都の白みそで和えてみた。これが冷や酒の肴にぴったり。

 これはまったくの余談だが、「源七」のあんちゃんにもらったアカニシを切り、酢みそ和えにしていた。そこに娘が来て「夕ご飯はなに」と聞くので「●●と●●と、アカニシの酢みそ和え」と言ったら。「いやーん、じん君を酢みそ和えにしたの」と身もだえながら言うのだ。まったく変なことを言うバカな娘だと思っていて、それでもこれが謎でもあったのだが、調べてみるとタレントに「赤西仁」という若い衆がいるのである。「赤西」というとボクなどは「赤西仁」ではなく伊丹万作の「赤西蠣太」が思い浮かぶ。この主人公の名などたぶん愛媛県松山市生まれの伊丹万作が日常食べていたのがアカニシやカキだったからつけたのではないか? と勝手に思っているのだ。

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 関東を中心にした沖釣り専門誌「つり丸」というのがあります。この9月15日号にコラムを書いています。
 この雑誌、彼の椎名誠さんや盛川宏さんのコラムや記事もあって読み物として充実しています。宣伝になるのですが、見つけたら立ち読みでも、ことよったら買ってみてください。

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つり丸
http://www.tsurimaru.com/


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 我が家の朝の食卓に必ず並ぶのが納豆とめかぶ、夏ならオクラ、モロヘイヤ、ツルムラサキ。この共通点は「ねばねば」なのだ。この内最低2種類を食卓において、家族は混ぜ合わせてご飯にかける。ねばねばのものにねばねばを合わせたら、「ねばねば」過ぎて困りそうなものだが、なかなか味がいいのである。そんな食卓に家人が不思議な納豆をおいた。それがコレである。
「どうせ、納豆とめかぶを合わせるならと『めかぶ納豆』を買ってきたのよ」というそれを裏返すと青梅の菅谷食品のものなのだ。前にも書いたけれど菅谷食品の納豆はまことにうまいのだ。日野で一番うまいと評判の豆腐屋が「いちばんうまいと思うけどね」というくらいだから菅谷食品は正統派なんだと思いこんでいたら、こんな面白い製品も作っていたのだ。
 中には納豆と袋入りのめかぶ、タレに辛子が入っている。このめかぶの量と納豆の量が絶妙であるし、タレ辛子と合わせてもご飯に合う。まことに朝食にはもってこいの納豆というか食品なのである。
 ちなみに納豆とめかぶ、モロヘイヤ、オクラ、とろろ芋などねばねばを合わせるとまず間違いなく美味なのだ。

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菅谷食品  東京都青梅市友田町1丁目1010-1


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なかなか改訂できないでいたリンクのページをなんとか更新しました。
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/rink/rinkmokuji.html


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今年初めてのアユ

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 八王子綜合卸売センター駐車場に着くやいなや、八王子が誇るうまい魚釣り名人・他ちゃん(「まつ浅そば店」)からをかけられた。

「早く来てくれよ。こっちは待っているんだからさ」
 とクルマのクーラーを開けて、中にあったのがアユなのだ。そう言えば、今年はアユを食べていないな、と思っていたら
「7匹くらいだけど、全部持っていってよ」
 なんて響きのいい言葉。改めてみると9匹もいる。
「これは相模川で釣ったんだけど、アユ釣りは始めたばっかだから、あんまり釣れないのよ」
「これだけ釣れりゃ凄いだろ」
「違うよ、釣る人は40以上も釣って帰るよ」
 驚いたことに、自慢話抜きでさっと店にお帰りになった。

 このなかで小振りのを選んでさっそく焼いて食う。
 じゅうじゅう焼き上げるうちに青いワタが流れ落ちてくる。そこをまずかぶりつく。強い苦みだが濃厚な旨味、川の香りがともなってズシーンっと舌を侵略してくる。そこに背肉の微かな日向臭さ、スイカの匂いとくると9本なんてあっという間なのである。17〜18センチ前後が多くて1匹だけ25センチ近いのがいるが、断然小振りの方がうまいし、身に風味がある。家人とともに焼いては食って焼いては食って。「もっと食いたいな」ともの足りない感が残る。
 また相模川のアユは香りが薄いのだというのが今回わかったのも収穫だろうか。我が故郷の吉野川と比べると味わいでは数段落ちる。でもなんといってもアユは天然に限るのだ、と痛感したのである。

 そう言えば7月のを聞くと誰がしらから「アユあるから取りにおいで」とがかかる。ひとしきり自慢話を聞いて、持ち帰り備長炭を起こして焼いては食い焼いては食い。これが今年はちっともお呼びがかからなかった。もう子(卵)を持ってしまうし、アユが大きくなりすぎる、なんてやきもきしていたのだ。「いったいみんなどうしたんだろうね」と思ったらアユ釣りはやらないと思っていた他ちゃんから来たのだ。このままでは今年はアユを食いっぱぐれるところであった。まったく松ちゃんには感謝。

 冨士川に通うM君、茨城県まで遠征するKさん、鹿野川に通っているEさん、「どうしたんでしょうね今年は」。
「まだまだ待っているからね〜」

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まつそば店 東京都八王子市大和田町6丁目12-28 042-644-0008


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