市場でご飯・市場食堂の最近のブログ記事

ikyuusukumo.jpg


 産地市場である高知県宿毛市小筑紫町田ノ浦の『すくも湾中央市場』から道路を隔てたところにある。まごうことなくバラック建築で、なんの飾り気もなければ店の看板すらない。市場から1分以内の至近にあり、明らかに市場関係者、漁師さんのための店。

 品書きにはラーメン、みそラーメン、うどん、とんかつ定食やオムライス、チキンライスなどがある。


ikkyuuusukumo.jpg


 同行していただいた地元の方に教えてもらったのが、この店の朝定食。主菜のカマスの塩焼き、じゃこ天、オクラの酢のもの、卵焼きにたくわん、味つけのりまでついて500円なり。この味のよさ、ボリュームともに市場飯の最高峰のひとつだろう。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

shanhai2.jpg


 比較的地味な店の多い高知中央卸売市場内の食堂の中で、もっとも外観の派手な店。「上海」に中華の店を思うが、いざ中に入るといたって普通の食堂。

 丼もの各種、ラーメンやチャーハンなどもある。冷蔵ケースのなかに、いろんなおかずやちらしずしなどが並んでいて実に楽しい。また西日本ならではのおでんもある。これがみな美味しい。


 9月12日はラーメンとちらしずしをお願いした。

 ちらしずしはほんのり甘いすし飯に自家製の素朴な卵焼き、高野豆腐、青菜の漬物、ナスの漬物、赤い田麩。実に素朴なものであるが、なかなか味がいい。


koutishanhai0.jpg


 ラーメンはやってきた途端、ごま油の香りが立つ。小振りのチャーシューにメンマ、もやし。ごま油の香りのたっぷり満たされたスープが美味しい。麺が少しゆですぎだが、これはくせになりそうな味である。


shanhai1.jpg


 蛇足だが、ラーメンどんぶりに「中華 上海」の文字は開店時の世相を感じさせてくれる。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

gonpati2.jpg


 京都中央市場に隣接して食料品関連の店が並ぶが、その一角にある。謂わば京都中央卸売市場内の店といった方がいいだろう。カウンターだけの小さな店で現在の店主は、先代のときに就職でこの店に来て、店を受け継いだようである。

 品書きはうどん、丼ものだけ。ラーメンなどの中華系がなく、和のだしを使うものだけなのも特徴だろう。

 お客は市場関係者と仕入れにくる業者、料理人の方達。寄るのはいつも朝方だが、未だに一般客は見ていない。


gonpati.jpg


「きぬ笠丼」は油揚げとねぎを煮て卵でとじたもの。大阪では「きつね丼」というのだと思うが、京都の「きつね丼」は「きぬ笠丼」の卵でとじていないものではないか?

 京都、大阪のうどん・そば、丼ものの呼び名は複雑で、早いところ言葉の整理をしないといけないと考えている。

 昔ながらのうどん屋「権八」のいいところは、だしがうまいこと。このだしで煮た油揚げとねぎが実にうまい。卵のとじ加減も絶妙である。ご飯が美味しいのもあっていっきにかき込んだあげくが名残惜しい思いに駆られた。この店に来たらうどんに限ると思っていたのは大間違いであった。

 今回は「ざるうどん」とセットにしたが、この満足度の大きさは他店では味わえないものだろう。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

yamagataitibashgokudou0.jpg


 近年の市場に多い、屋上の店舗。この屋上に食堂を持ってくるということを考えたバカ者はだれだろう。まことに頭の悪い愚か者に違いない。このような市場知らずが新しい市場作りをするから、地方の市場が衰退するのだ。この愚か者(ほとんど犯罪者に近い)をなんとかしないと市場に未来はない。

 なんて考えながら階段を上る。山形市公設地方市場には2店舗の食堂があるが、片や日替わりの簡単な単品のみの店、片や昔ながらの食堂である。当然、後者に足が向く。

 今時の市場の食堂で、まことに造りは悪いが、なかでやっているご夫婦は実に親切で温かい感じ。初めて来たという緊張感はまったくない。食堂に来ているご常連さんたちも、気さくで親切であった。「ここはすしがいいんだ」などと自動販売機の前で迷っていたら声をかけてくれる。

 品書きは定食500円~1000円で、500、550、600、680、780、880、1000とやたらに細かく刻んでいる。そして名物だというすしは握りの「並ずし」、「特中ずし」、「特上ずし」、「大盛すし」でこれも細かい。ほかには鉄火丼に海鮮丼もある。「かつ丼」も「かつ煮」もあり、ラーメン、みそラーメンに塩ラーメン、ニラモヤシラーメンもある。

 これぞ市場の食堂。この多彩さが市場めしの醍醐味なのだ。


yamagataitibashokudou.jpg


 おすすめを聞くとすしであるという。朝なので気持ち的には定食にしたかったところを「並(ずし)600円でいいんだ」というのでこれに従う。少しおもしろみに欠けるので、店内にあった「麦きり」を半分にしてもらい(200円)追加した。

 この握り「並」にはメンマやつぼ漬け、みそ汁もついて実に豪華である。しかもすし飯の味がよく、種もなかなかのものを使っている。これなら山形の市場で「朝ずし」もあり、かもしれない。

 追加した「麦きり」は、要するに細めののどごしのいいうどん(たぶん乾麺)で、つゆは甘くもなく辛すぎるでもない。いい味である。ちなみに「麦きり」は庄内地方のもの。ここ山形市をはじめとする村山地方はそば文化圏なので、うどん・そうめんなどの小麦粉系はあまり食べないはず。ひょっとしたらご夫婦のどちらかが庄内出身なのかも知れない。

 次回は定食にする、と決めて店を後にする。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

satouya11.jpg


 山形県酒田市酒田漁港横にあるのが「酒田水産物協同組合」という仲卸さんなどが入るこぢんまりした建物。この建物の手前の端にある。椅子はあるが、店内で食べられるのは2人か3人といった狭さで、昔はさぞ美しかったであろうオカミサンがやっている。このオカミサンが実にいい。

 品書きはうどんとそばのみ。ここに肉、卵、天ぷらなどが入る。いちばん高いものが全部入り420円である。

 このオカミサンが実に優しくて親切。食べに来る市場人すべての好みを知り、健康面にも気を配っているという。

 普通、お冷や(水)が出てくるものだが、ここでは水出しの漢方のキハダ(黄柏)、というのもお客の健康面に気を配っている証拠。

 小さな店ではあるが、全国にある市場のなかでも屈指の店だ。長く続けて欲しいし、後継者が出来るといいな、と思う。


satouya00.jpg


 ほどなく出てきたものは澄んだ汁に典型的な立ち食い系のゆでそば、上に、下ゆでした豚肉がのっているのが庄内らしくていい。なんといっても庄内は豚肉文化圏なのである。

 ここに香り高い春菊の天ぷらなどがのっていて420円なのに、実にゴージャスに思える。

 さて、この店のそばの特長というと、やはり汁のうまさだろう。そばと一緒にすするとオカミサンの料理の腕がわかってくる。

 そばもそこそこにいいものを使っているし、豚肉から溶け出してくるエキスもいい感じである。

 次回はぜひとも、うどんとそば1ぱいずつ食べたいものである。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

朝方5時半から米沢市水産市場を見て歩く。この山間部の市場が非常に面白いし、品物も豊富であった。

市場内に食堂などはないので、『かねしめ水産』の社員食堂で朝ご飯をご馳走になる。

『かねしめ水産』の一角にあるこぢんまりした部屋に入ると、ブルーとグリーンのチェックのエプロンがよく似合う、優しげなオカアサンが出迎えてくれた。


kanesime.jpg


ボクの分は蠅帳の中に用意されていて、後はご飯とみそ汁をいただく。

トレイにはいたって普通に見えるおかずが並んでいるが、このひとつひとつが実にうまいのだ。

鮭の粕漬け、マカロニサラダ、イカのキムチ漬け、きゅうりの漬物、目玉焼き、そしてモズクのみそ汁にご飯。

ボクの理想の朝ご飯そのものではないか。

きゅうりの漬物は山形ならではの「辛子漬け」だろうか。

モズクのみそ汁がやや塩辛いのは山形の山間部置賜地方ならではだろう。また棒だら煮が米沢らしい。

この棒だら煮などは、福島県会津地方と山形県置賜地方の共通した食文化を感じさせてくれるものでもある。それをここ米沢で食べることは大いに意義がある。


さて、おかずが美味しいのも魅力的だったが、それ以上にご飯がうまいのがうれしい。

こんなにうまいご飯なら、『かねしめ水産』の名品「塩かつお」があれば5杯飯も軽い。

米沢に移住すると太りそうだ。

『かねしめ水産』の皆さんありがとうございました。


山形県米沢市『かねしめ水産』

http://www.kaneshime.jp


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

久しぶりに築地に行く。

本当は場内に張られているポスターを見に行くつもりが、

ついつい買い物に没頭する。

さて場内を歩いていて、ふと上を向く。

その湾曲した屋根を見ていると、

東京都のお金の計算と、

コンクリートと鉄骨などしか考えられない、

無機質で機械的な役人にこの歴史的な建造物は

壊されようとしているんだ、と思い悲しみがこみ上げてくる。

 

けだしオリンピックを大歓迎している

愚か者(こヤツら今の世のもっとも危険な鬼だと思う)、

オリンピックを見ない聞かない運動を起こすぞ!

文化など、見えないものを軽視して顧みない

愚か者のなんと多い世の中なのだろう。

ちなみに大地震は必ず来るのだ。

一刻も早く首都機能をどこかに移転すべきなのに政治家も愚かである。


anakokara.jpg

 

朝ご飯は久しぶりに『かとう』。

「あんこう煮」というのがあり、珍しいのでお願いする。

「煮」とあるが、汁であった。

みりんだと思われる甘さがかった味で、

「うまい」と「まずい」の境界線上にあるが

朝ご飯のおかずとしては、明らかにうまい、というもの。

そこいらの食文化を破壊してやまないチェーン店にはできない味だ。

店を出て、腹をなぜなぜ、満足、満足、満足したのであった。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

2013031342690.jpg


普段通っているのが八王子の市場。

八王子魚市場、八王子総合卸売センター、八王子総合卸売組合があるが、

年々食べるところが減ってきている。

食堂と呼べる店が3軒、すし店1、喫茶店1。

市場と言えば「市場めし」が何よりも楽しみ、

という向きにはいかにも寂しい限りだ。

そのなかでもまことに食堂らしい食堂で、

外れ無しにうまいのが『あけぼの』である。

とんかつをはじめ揚げ物がうまいし、タンメン、ラーメンなどもいい。

食堂につきものの丼ものが豊富なのもうれしいのである。

 

さて本日の「市場めし」は連日の魚食いに飽きて、

ショウガ焼きかとんかつでも食べたいところだが、

自重して野菜炒め。

650円でこれだけ味のいい野菜炒めが食べられる、

それが市場めしのよさである。

若い頃なら大盛りご飯が欲しいところだが、

もう年なので並もりでも、それなりに朝から元気だぜ!



ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

P5095907.jpg


最近築地めしといったら、もっぱら築地場内『かとう』に決めている。

これはなにも『かとう』が大好きなわけでも、

もちろんドラえもん声のお姉さんにひかれているからでもない。

むしろあれほど好きであった「揚げ物」を食べる気が

完全に消滅してしまった、ためである。

なんでもかんでも「揚げた」だけでうまい、

そんな年頃ではなくなっただけだろうけど、

愛情関係も含めて努力しても超えられない壁が見えてきている。

かなり寂しい気分なのである。

 

さて、5月9日の朝ご飯はタチウオの照り焼き、

ほうれん草の胡麻和えをお願いした。

かなり時間がかかったあげく、

ドラえもん声のお姉さんが持って来てくれて、

すぐの一箸がうまかったのだ。

タチウオに脂がのっている。

タレの味わいは控えめながら、魚自体がうまい。

場内を歩き回り買い倒した後の、普通のみそ汁がこれまたうまい。

 

疲れた後の1900円、安いものである。

 

『かとう』の詳細はつきじろうさんのサイトをご覧戴きたい!


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

takeno071211.jpg
●クリックすると拡大

 大都魚類での反省会の後、8人で二次会へ。ボクが築地の怪人、つきじろうさんにリクエストしたのが「多け乃(たけの)」である。私が初めて築地に足を踏み入れてはや30年なのであるが、飯を食うならこの店がいちばんうまいと思っている。この思い込みなど、毎朝築地で3食は食べている、つきじろうさんには“お笑い”かも知れないが、とにかく「魚のうまい築地の店」というと場内にはなく、この店が浮かんでくる。

 問題は過去に定食しか食べたことがなく、ビールはともかく日本酒が飲めるのかが不安だった。そんな不安は、つきじろうさんがすぐに払拭してくれる。さっそく『多け乃』の二階を予約して、場外に出る。ここでヒモマキバイさんは忙しそうに「明日の宴会用の魚が足りない」といってもう一度場内に。
 途中、場外の「三軒屋」で血合いありのかつお節を買い込む。この店はお願いしてから削ってくれるし、店の人も親切。この日、古草さんと、キヌバリさんが一緒で、店のオジサン、あんまり2人が美しいので、ボクが削ってもらった残りをプレゼントしていた。

『多け乃』は晴海通りから路地を入ったところで、なかなか見つけづらい場所にある。しかも方向音痴のボクは過去に晴海通りからしか来たことがなく、鮟鱇さん船頭で路地裏に突然みつけたときには別の店かと思った。しかし中に入ると、いつものようにたくさんの品書きの紙が下がり、そこから階段をトントンと上がると、ヒモマキバイさん、つきじろうさんたちが待っていてくれた。既にカワハギの刺身などが注文されていて、つきじろうさんが馴れた手つきでコップを配り、ウーロン茶を冷蔵庫から出して、どんどん机の上を宴会らしくしていってくれる。そして乾杯してのビールがうまいね。

 さて、料理はなにがいいだろう。考えるまでもない。名物の天ぷら盛り合わせ、刺身盛り合わせに、煮つけに、ポテトサラダ。

takeno0712144.jpg
●クリックすると拡大

 二階にいるのは我々だけで、従業員の方はいない。どうやって注文するのか? というのを、つきじろうさんが説明してくれる。それは階段を上がって冷蔵庫の真横。そこに塩化ビニールのパイプがあって、そこに紙切れに書いた注文を入れるというわけだ。それが一階についてからの段取りもいいのだろうな。刺身も天ぷらも、ほどよい間でやってくる。この素早さこそいい店の最低条件なのである。

 大皿に盛られた刺身。墨いか(コウイカ)、メバチマグロの赤身、なかずみ(コノシロの15センチ前後)、わらさ(ブリの50センチ前後のもの)、あわび(メカイアワビかな?)はなんとなくわかるが白身が難しい。ヒラメ、ホウボウ、そしてもうひとつがどうしてもわからない。ひょっとしたらマトウダイかもしれない。やはり白身というのは難しい。

takeno071212.jpg
●クリックすると拡大

 どれも鮮度が良く、吟味されている。また赤身がうまいのは特筆すべきかも。

 長太郎さんとは利根川の話、古草さんの絵、話題は尽きず、酒がクイクイ進むほどに楽しいな。(でも、帰り着いたら、何を話したかぜんぜん憶えていない)

 次にまたまた大皿三枚の天ぷらがくる。穴子(マアナゴ)にシロギスに、かき揚げ。このかき揚げが丸くネギ一杯で、中にはイカらしいものが入っている。天ぷらもカラリと揚がって、軽い味わいなのがさすがだ。

takeno0712123.jpg
●クリックすると拡大

 そこに真っ黒な煮魚。ヒラメの頭などいろんな魚のアラが放り込まれ、ざっかけなく煮つけられている。煮汁の黒さとは裏腹にさっぱりした味わいなのも、技ありだね。

 たくさんおしゃべりし、皆さんと仲良くなり、ビールも冷酒(伏見の『富翁』)も机に並びきらないくらい飲み、うまいものてんこ盛りで満足度200パーセントの宴となった。これで支払はひとり4000円ほど。やはりボクは築地じゃ『多け乃』がいちばんだな。改めて思うのだった。

 蛇足ですけど、ぼうずコンニャクは一度一緒に酒を飲んだ人は親戚になるのだ、と思ってしまうクセがある。ということで今回も親戚が増えたなー!

一日十食、つきじろうさんの『春は築地で朝ご飯』
http://tsukijigo.cocolog-nifty.com/blog/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

月別 アーカイブ

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうち市場でご飯・市場食堂カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリは全日本魚かつ大全です。

次のカテゴリは市場人の歴史です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。