魚貝類を探す旅の最近のブログ記事

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佐世保駅で駅弁売り場を見つけて「平戸のあごめし」700円を買う。

1026分のシーサイドライナーで佐世保に別れを告げる。

大村湾を右に見ながら「あごめし」を食べる。


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包装紙を取ると干ものだろうか、

アゴ(ホソトビウオ)に皮付きが数片ちらばり、

飛び子、青じそがその間に散らばる。

素朴ななかに「あごのだうまみ」の風味が生きている。

ホソトビウオの煮干しをだしにして、

その煮干しをほぐしたものか、と思ったが、

どうにも皮付きの身が柔らかい。

原材料を見ると「飛び魚(一夜干し)」とあり、

干ものを薄味で煮て、その煮汁でご飯を炊きあげたものかも知れない。

素朴な味わいのなかに佐世保(製造者の『松僖軒』は佐世保)という

地域性が感じられる。

なかなかよろしいなー。


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6時半過ぎ、米倉鮮魚店の米倉宏太郎さんに

佐世保朝市まで送っていただく。

佐世保魚市場から15分ほどで

『佐世保朝市』の看板が見えた。

 

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九州北部にある佐世保はまだ夜明け前。

非常に寒い。

暗闇からのぞく朝市は屋根だけでがらんと広く、

床面の6割がたしか出店者がいないように思える。

いつもながらに市場歩きの前は

うきうきふわふわして落ち着かない。

あたりはまだ暗く、市場の中の明るさとの対比が大きく、

入り口近くにあった水仙の花の前で

一息ついて浮き立つ心を静める。

 

台に板を渡しかけたくらいの簡単な店舗ばかりで、

なかにはちくわを入れた段ボール、かごだけという人もいる。

野菜、相物、練り製品、魚などが売られている。

寒さのせいだろうか、野菜の種類は少なく、

お客もまばらで閑散としている。


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花やさんを見ていると「沖縄菊」という文字を見つける。

たぶん厳冬期、沖縄から菊の切り花が送られてくるのだろう。


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練り製品が豊富なのも長崎県の特徴である。

今回気になったのが高島竹輪。

高島という島には竹輪やさんがたくさんあり、

どれも味がいいのだという。

1本だけ買い、食べて見るととてもうまい。

なんといっても表面のやや強い焼き具合が、

いい風味を作っている。


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魚店はそれぞれ大きく地魚中心で魅力的だ。

野田鮮魚店、松本鮮魚と魚屋が二軒並び、品揃えが豊富だ。

イカが並んでいて、スルメイカ、アオリイカ、

ケンサキイカ、メガイアワビ、アサリがある。

マガキは地元九十九島産で小振り。

これがまことにうまそう。

九州ならではのもので「びら」というものがある。

タイラギの貝柱以外の部分で

ヒモ(外套膜)が「びらびら」しているのでこの名があるのだろう。

これが実はまことにうまいもので、

関東で売っていないのが残念でならない。


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ウチワエビ、キシエビ、サルエビ、アカエビ、イセエビ。

ヒラマサ、マダイ、シマアジ、イサキ、サヨリ、スマ、

ホウライヒメジ、サワラ、スズキ、アカムツ、クロダイ、

アオハタ、キジハタ、メイタガレイ、マイワシ、キビナゴ、

マサバ、マアジ、キダイ(レンコ)、カサゴにメバル。

活魚槽のなかもにぎやかそうである。

場内には他にも鮮魚を売っている店がある。

佐世保に観光に来たらホテルの朝食の前にここを散歩して、

素晴らしい魚をお土産に自宅に送ってはいかがだろう。

わざとらしい観光客目当てのものよりも

数倍魅力にあふれていると思う。

 

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さすがに長崎にはアゴ(ホソトビウオ)の干ものが多い。

乾物などを売るお母さんのところで

「あごのみりん干し」、「あご丸干し」を買い、

和菓子などを売る店で白い餅状の生地に

あんこを巻き込んだ「けいらん」

仏壇などに飾るという鯛をかたどった

「こうさこ」というものを買う。



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「こうさこ」の意味、漢字は売っている人も知らなかった。

地納豆があったので買い求める。

 

朝市内の食堂でうどんとおでん。

うどんを食べていると市場で店を出している人だろう、

「今日のおかずは?」なんていいながら顔を出す。

8時前、疲れが足に来て朝市を後にする。

この朝市、厳冬の季節なので、

この寂しさなのかもしれない。

また来なくてはならない。

 

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さて、朝市の食堂で昔の写真が貼っていた。

昭和30年代ではないかというその白黒写真が魅力的だ。

路上にそのまま置かれた野菜。

たくさんのトラック。

木造家屋の上にある空が広い。

朝日がまぶしく、差し込んでいて早朝なのがわかる。


こんな写真を見ると、最近の街作りは

空間を作りすぎていると思う。

実は人類には密集が心地よいのだ。

密集する場がないと心が空虚で攻撃的になる。

この密集した市場の健全な空気感と

無味乾燥な大阪駅・京都駅周辺とを比べてみて欲しい。

時代はすでに縮小、密集に変わりつつあり、

堺屋太一などのいうコンパクトな街作りを行うべきなのだ。

まったく最近の街作りをするヤカラ、

建築家の頭にはコンクリートが詰まっているに違いない。

その作り出す物には腐敗臭がして困る。

 

午前8時、ホテルに帰り、少々休息。

メモの整理。

10時前に戸尾商店街に向かう。

魚屋でクジラとマントの湯引きと

すぼかまぼこを買い、送ってもらう。

高島竹輪とともに平戸でつくっている

「すぼ蒲鉾」は非常に興味深い。


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「すぼ」とは「わらすぼ」のことで

「わらすぼ」とは「わらしべ(藁蘂)」のこと。

すなわち魚のすり身を板にのせるのではなく、

棒状にして藁(わら)をまとわせ、

くっつかなくして蒸したものだ。

ちなみに関東でお馴染みの板にのせた蒲鉾を

西日本では「板つき」もしくは

「板つけ」ということが多い。

後でアミガレイ(コケビラメ)の干ものを

買い忘れたことに気がつく。

長崎でもコケビラメのことを「アミガレイ」ということ、

アミガレイの干ものが珍しくないことがわかったのはいいが、

非常に残念。


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●本文章はメモの一部です。

17日は4時起き、支度をして外出。

駅向かい側でタクシーにのり、相浦の佐世保魚市場へ。

15分ほどで着いた市場は想像していた以上に大きいが、仲卸は以外に少ない。仲卸はどこもゆったりしたスペースで荷を広げている。

どうやら仲卸の規模がそれぞれに大きいようだ。

米倉鮮魚店さんで名札をいただき競り場に。

並んでいる魚を一通り見るが珍しいものはまったくなし。

あえていうとマハタモドキくらい。


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今回は種よりも量に圧倒される。

膨大な量のマダイ、レンコダイ(キダイ)、アカムツ、サワラ、

アカアマダイ、シロアマダイなどにびっくり。

またアオハタ、オオモンハタ、キジハタなど小型のハタ類が多い。

ナベタ(イラ)、イシダイ、イシガキダイが多い。


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また大村湾産のナマコがたっぷりあって今最盛期らしい。

九十九島のマガキが小振りでうまそうだ。

隅っこの方を見るとホシザメ、ナヌカザメ、ドチザメがあって、

明らかにこれは湯引きになるのだろう。

 

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市場を回って種の確認をする。

マアジ、カイワリ、スズキ、マエソ、ヨロイイタチウオ、

アカヤガラ、メイタガレイ、ムシガレイ、ヒラメ、カナガシラ、

マトウダイ、イトヨリ、

地元ではキンメダイと呼ばれているチカメキントキ、

シロサバフグ、トラフグ、シマフグ、カワハギ、

カサゴ、メバル、マゴチ、カゴカキダイ、ハガツオ、ウッカリカサゴ、

イズカサゴ、オニオコゼ、

ミギマキ、タカノハダイ、クロダイ、ヘダイ。


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マダコ、ミミイカ、コウイカ、ジンドウイカ、アオリイカ、

ケンサキイカ、ボウシュウボラ、テングニシ。

小エビではキシエビにアカエビ、サルエビ。

西日本ならではの真珠貝(アコヤガイ)の貝柱。

どうやら冬期は種よりも量である模様、

改めて季節をかえてまた来なくてはと思う。

 

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一息ついて米倉鮮魚店にもどると大量の荷さばきを行っている。

どれも見事なものばかり、大型のヨロイイタチウオ、マダイ、

アカアマダイに大きなシロアマダイと上物が山積みになっている。

 

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また米倉鮮魚店の前の店で結納用の鯛の飾りを作っていた。

これが見事としかいいようのないもの。

思わず、その出来上がっていく様に見とれてしまう。

 

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お腹がすいたのでご飯どころを探す。

ネットでも見た「もったいない食堂」は6時だというのに

まだまだ開店する気配がない。

市場内の購買部にある食堂で

おでんと、総菜、みそ汁、ご飯で600円。

これがなかなかうまかったのである。

6時半過ぎになり、米倉鮮魚店の米倉宏太郎さんに

佐世保朝市に送っていただく。

改めて米倉鮮魚店さんには感謝!



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●これは文章ではなくメモの抜粋です。

お昼は『四軒目』という食堂でおでんに麦焼酎のお湯割り、チャンポン。

早朝に起きて、もう2時近い。

ここまでかなりの強行軍。

ほかほか暖かい店内の、丸椅子に座ってのお湯割りがうまいね。

店内には女将さん、お姉さんにお年寄りの男性。

愛想がよくもなく悪くもなく、

店の方とのほどよい距離感が抜群にいい。

おでんもいい味だ。

 

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チャンポンに入っているのは

普通、赤、緑、白などの蒲鉾だが、ここでは鳴門と竹輪、

エビは、たぶんキシエビだろう。

観光案内などを見る限り

長崎市の有名店だとエビの大きさにこだわって、

ブラックタイガーやバネメイが入っているようだ。

そんな輸入養殖エビと比べると、

小エビであっても地物のキシエビが入っている方が何倍もいい。

あっさりした、塩と+少々の醤油味に思える

白濁していないスープに

中太麺というのもいい、うまい。

 

『四軒目』というのは屋号のようで屋号ではない。

戸尾市場(商店街)の南側は、

もともと防空壕であった横穴を

商店、食堂に改造したもの。


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これを「とんねる横丁」といい、

横丁の南端から4軒目にあるからという、

あまりにもわかりやすい理由で

「つけた」のか、「ついた」屋号か、どっちだろうね。


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店内はまさにトンネル状で、

奥で建物の外をのぞかせていただくと防空壕の名残の石垣が見える。

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ここでもうひとつの発見があって、

売られているいなりずしは「いなりずし」といい、三角形であった。

ボクは三角形タイプを「きつねずし型」、

関東でお馴染みの俵型を「稲荷型」と区別して、

くっきり2つの文化圏に分かれると考えている。




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注/これは旅のメモ書きの抜粋です。文章ではないのでそのつもりで。

 

スーパーを見つけて、魚店で「あら湯引き」、「ふか湯引き」を買う。

食品売り場にある小さな魚店だけど、

東京にあったらびっくりするぐらい魅力的。

同じフロアにある大村の物産を売る店でヒジキ麺を買う。

 

 

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また練り製品の店があり、ここに徳島のカツにそっくりの

「お魚メンチ」というのを見つける。

これは全国各地のものを食べて見ているので

1個105円で買ってその場で食べてみる。うまい。

 

 

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この正面にあった大市通市場が素晴らしいところだった。

総菜屋さんの品揃えがよく、どれもうまそうだし、

八百屋さんも新鮮で親しみやすい。


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奥にあるクジラや練り製品を売る店でクジラ製品各種を買い、送ってもらう。店の奥でチャンポン用のかまぼこを切っている。

赤、青などすごい色だけどチャンポンにこれがなければ始まらない。


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1145分の佐世保行き快速に乗ろうとして乗り遅れ、

また商店街をゆっくり歩き、骨董店があって思わず入ってしまう。

意外にいいものがある。が当然いいものは高い。

しかも5客単位といわれると買えない。

でもこの大きな骨董店数店合わさった場所、なかなか面白い。

かき氷の器を6つだけ買う。計1200

 

 

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もうひとつの名物ゆでピーナッツも買い求める。

佐世保に向かう列車で食べたけど、非常にうまいうまいのである。

大村駅に行き当たった。

こじんまりして美しい建物だ。



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注/これは旅のメモ書きの抜粋です。文章ではないのでそのつもりで


長崎空港には1045分に着く。小雨。

からからの東京から着くとしっとりして気持ちよい。

タクシーで大村市内にある『大村角ずし やまと』へ。

ほんの10分足らずで着く。当然角ずし。

『岩国ずし』とともに地名のつく押しずし。

 

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日本全国の伝統的なすしをしらみつぶしにしているので、今回の目的のひとつ。

いちばんスタンダードに角ずしをお願いして、出てきたものには驚かなかったが、箸をすしに当てて、その硬さに不安を感じる。

正方形が合計5つであって、このひときれを胃の腑に放り込んだだけで、かなり堪える。


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いわゆる精進押しずしで、しいたけ、ごぼう、飾りの赤、緑の蒲鉾なども面白く、ほどよく甘く懐かしい味。

重い腹をかかえ大村市街を歩く。


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鹿児島の旅 01

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20111011

鹿児島には8時30分に着く。

レンタカーを借りて日置市東市来に向かう。

朝ご飯は桜島SAでうどん半分。

「桜島鶏うどん」という名に惹かれたのが失敗だった。

 

1030分日置市東市来町にある「江口蓬莱館」に。

この時間なのに駐車場の空きが少なく、右手水産売り場からしてヒトヒト人。


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ここで前回送ってもらったものと別種のミクリガイを発見。

隣に北海道産のエゾバイがあって、あまりに「?」過ぎてビックリ。


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近隣の水産物だけで十二分なのに、まことに日本人というものはわけがわからん!

干ものなど面白い産物を膨大に購入。

宅配便で送る。


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11時半、空腹を思えて同館内のレストランで「秋太郎定食」。

鹿児島県ではバショウカジキのことを秋に取れ、味がいいので「秋太郎」と呼ぶ。

たっぷり豪勢な盛り、あおさ(ヒトエグサ)、マアジの南蛮漬け、サラダ、お新香がついて1280円は安い。

広い食堂が満席に近いのも頷ける。

個人的な見解だが、「江口蓬莱館」は道の駅では最高クラス、まさにサミットのひとつと思っている。


江口蓬莱館


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信州佐久への旅 03

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佐久支場にはかなり迷って10時半近くに到着。

千曲川縁にあるのはわかっているのだが、

田園地帯の道路は意外に複雑。

それにも増して、堤防上の道路というのが、

地理不案内、その上、運転が苦手なのでかなり恐いのだ。

 

支場は広々として微かに真水の匂いがする。

真夏のような日差しの下にコンクリートの水槽が整然と並んでいる。

水槽の間に車の通れる道路があり、

突き当たりが事務所となっていた。

そこで佐久支場長の小原昌和さんが待っていてくれていた。

事務所でお話を聞き、職員の方に水槽まで案内していただく。

シナノユキマスの水槽は澄んだ色合いの水が満たされており、

植物を食べる改良ブナの水槽は

植物プランクトンで満たされている。

こんなことも来てみなければわからない。

支場ではシナノユキマス(Coregonus lavaretus maraena)と

改良ブナの親を分けていただく。


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シナノユキマスにはCoregonus lavaretus maraena(マレーナ)と

Coregonus peled(ペレッド)の二種があり

佐久支場では2000年くらいからマレーナだけを

生産するようになっている。

今や日本中がニジマスにあふれている。

たぶん日本人の多くが一週間に

何度もニジマス(トラウトもしくはサーモントラウト)を

新しい赤身として食べていて、画一化が進む中、

サケ類でありながら白身であるコレゴヌスは重要だと思っている。

 

霞ヶ浦、利根川、琵琶湖、岡山など

淡水魚を食べる習慣が残っている地域を旅して回っている。

地域地域で小ブナを食べているが、

改良ブナほどの美味は出合っていない。

小ブナの頂点に改良ブナはあるように思える。

ヒブナ生産を試みる内に、ヒブナの先祖返りである

黒いフナを水田養殖に転用するという発想も素晴らしく、

佐久人の淡水魚を食べる感性の高さにも驚く。

 

小原昌和さんさんに

「隣に行きましょう、自転車についてきてください」と

言われて、お隣の佐久養殖漁業協同組合にまわる。

こちらの養殖場は支場と瓜二つで、

コンクリートの水槽が並び、同様にとても広い。

そういえば、かれこれ20年以上も前に来たのが、

支場に来たのか、この佐久養殖漁業協同組合に来たのか

曖昧であるような気がしてきた。

小原昌和さんに案内していただいたおかげで、

ここで養殖されているハヤ(ウグイ)をいただく。

 

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長野県水産試験場佐久支場、

佐久養殖漁業協同組合の方達に

改めて感謝をいたします。

まことにありがとうございました。


長野県水産試験場佐久支場


佐久養殖漁業協同組合


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、シナノユキマスへ


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9月13

目覚めると7時。

たっぷり眠ったはずなのにまだ眠い。

ベッドに入って、暑くてたまらず、

エアコンを最強にして部屋を冷やし、

こんどは冷やしすぎてふるえて、

とヘンテコリンなサイクルの中にいた。

本当にこれが佐久平の9月なのだろうか?

シャワーを浴び、メモの整理を終えて、9時過ぎにホテルを出る。

長野県水産試験場佐久支場をめざす。

国道141号線から県道139号線に左折する。

 

途中、なんとなく気になる店を見つける。

これが大正解。

A- COOP中込支店であって、

なんと店の前に小ブナの生け簀がある。

生け簀を泳ぐフナを見て驚いた。

まったく自然界に存在しない形態をしているのだ。

例えばギンブナとはずいぶんかけ離れた形態で、

むしろキンギョに近い。


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生け簀の前にはひっきりなしにお客が来る。

お客の総てが老人で、男女の比率は同じくらい。

1キロという人は少なく、5キロ、6キロは当たり前、

「うちは8キロだね」なんてオバアチャンがいる。

ザルに上げて重さを量り、ビニール袋に水と一緒に入れる。

最後に酸素で膨らませる。

 

兵庫県瀬戸内海側でのコウナゴ(イカナゴ)を売る光景は

春の風物詩としてマスコミなどでよく取り上げられる。

この信州佐久の小ブナの売り出しは高原に秋の到来を告げる。

こちらも今では数少なくなった季節感を感じさせるもので、

もっと注目を浴びてもいいのではないか?

ちなみに「小女子のくぎ煮」もうまいが、

この改良ブナの甘露煮も非常に美味だ。

 

ここで氷を買い、いろいろ話を聞く内に、

近所で小ブナの収穫をやっているという。

押っ取り刀で駆けつける。

石神地区の水田でご夫婦らし男女が

小ブナを水路の生け簀から引き上げている。

残念ながら水揚げはほとんど終わっていたが、

お話も聞けたし、

「稲刈りの時期が小ブナの収穫期でなければならない理由」もわかった。


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水を落とした水田には大量のタニシがいる。

最初はマルタニシかな、と思ったのだが、

じっくり見るとヒメタニシであるようだ。

これをわざわざ取っていただき、持ち帰ることが出来た。

 

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佐久地方では古くは田んぼでコイの養殖をしていた。

餌はカイコのサナギ。

田んぼは有機質に富み、同時にタニシも大量に発生したはず。

この比較的栄養分に富んだ田で繁殖するのは

マルタニシよりもヒメタニシの方ではなかったか?

当然、これも貴重なタンパク源であったはずで、

『長野県魚貝図鑑 1980』に

「ヒメタニシは食用になっていて、魚屋でも売られていた」

という記述がある。


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柳沢さん夫婦の黄金色の田んぼに大きな岩がある。

これが石神神社のご神体であるようだ。

倒れている稲が多いのはどうしてだろう?

柳沢さんたちも「おかしいな」と言っていた。

高原の9月なのに、こんなに暑い、

この異常気象(?)のためだろうか。

 

近くを道幅の広い国道が走っている。

なんとなく殺伐とした景観のすぐそばに、

こんな場所があるのが不思議だ。

柳沢さんご夫婦には感謝。


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9月12

6時過ぎに自宅を出る。

発砲の箱を忘れたことに気づき、市場で再調達。

たかさんに「行ってくるよ」といって再出発。

八王子西から圏央道、関越、藤岡JTから上信越道。

8月40分、横川サービスエリアで休憩。

エリア内売店で尾瀬の水と峠の釜飯900円を買う。

「布の下から取り出すんだ」と、

初めて佐久平をめざした時にも確か横川で釜飯を買った、その時を思い出す。

久しぶりの釜飯なかなか美味。


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9時27分、佐久市中込にあるツルヤ中込原店。

正確には開店前なのに客が入店し始めている。

ゆるゆる入っていくと小ブナの袋がコンテナーに入っていた。

おばあちゃんが「重いから水を抜いてくれ」といっている。

店員が「水抜いたら死にます」というのを

近くだから抜いてくれと言っているようだ。

店員に「フナは明日もある?」と聞くと

売り出しは本日限りであるという。


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1キロ入りの袋を5つも6つも買っていく人がいる。

見ている間に小ブナはどんどん売れていく。

とにかく一袋(1750円)を確保し、氷2袋とともに買う。

さすがに長野のスーパーだけに鯉の筒切り、ニジマスなどがある。

 

そのまま中込駅まで行き、こんどは市役所を目指すがたどり着けない。

ボクはどうしてもナビの使い方がうまくならない。

佐久市の街に活気がない。

午前11時半まで佐久市を回り、上田市に向かう。

 

途中、深山錦という酒蔵で日本酒を買う。

望月、茂田井という集落を通ってみるが、

町並みはきれいでも、街が死んでいる、人がいない。

寺社を拝観するように街を歩く気にはなれない。

生きていない街になんの価値があるのだろう?

 

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茂田井から上田に行く途中、立科町で

『酢屋茂』というみそ、醤油の店を発見。

みそと醤油を買う。

街が途切れたらりんご園が続く。

リンゴの自動販売機があるが、なかなかどこで車を止めたらいいのかわからない。

そのまま通り過ぎてしまう。

「リンゴ買いたかったな」。

 

1時前に上田に到着。

駅前のエディターミュージアムに行くがお休みだった。

いつものごとき行き当たりばったりの、旅の次第ではあるが残念。

市内『刀屋』で、普通もりという富士山のごときざるそばを食べて、

少し街を歩く。

『刀屋』は雑誌などでもたびたび取り上げられるが、

味は平凡、盛りは非凡な名店。

 

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古書店などを見て回るも空振り、

歩きながらも行く当てがない。

ふと思い出したことがあり『べに屋』の良さんにケータイ。

以前お会いした上田市内の骨董品店を教えてもらう。

良さんに「上田城近くだ」と教えてもらい、勘で歩く。

夏のような日差しが、強い樹影を作り出している。

非常に暑く舗装道路がまぶしい。

 

駅から北に続く大通りを左に折れると、ほどなく上田城入り口にたどり着く。

上田城趾に近づくにつれて学生の姿が目に付くようになる。

堀沿いの道を下る。

城は急な斜面にあったようだ。

真田昌幸が徳川秀忠と戦った1600年のことを想像するに、

この城を攻めるのはたいへんだろうな、と感じる

城趾の近くだというので、人に聞きながら探すと、

駅に降る坂道の途中に『真田屋』を見つけた。

 

店内にはたくさんの磁器、

古いものというよりも、日常使いできるものが多い。

女将さんにも相談してあれこれ買う。

この時点で3時近くになっている。

基本的に街歩きが好きなのだけど、観光地は嫌い。

猛暑であることもあって、けだし、歩いて楽しい街がないな、とどっと疲れが押し寄せてくる。

市内にたくさん翻る六文銭の旗にむなしさを感じる。

駅近くにある『飯島商店』でお土産をどっさり買う。

 

上田駅に隣接している駐車場を出たのが3時半。

小諸を目指す。

懐古園横『べに屋』さんに到着したのが4時。

店内に魅力的なもの多々。

ただ買い物に疲れていて、今回は何も買わずに佐久に向かう。

 

小諸から佐久までの途中に千曲錦の酒蔵があり、

ここでまた酒を買う。

佐久市外に入って岩村田で『寒竹』の酒蔵でまた1本。

この酒蔵は1989年にも立ち寄っている。

日が暮れかかってきている。

この時点でまだ宿を決めていない。

いろいろ考えた末に佐久平の無機質な場所にある東横インにする。

 

夕食は岩村田の三河屋。

鯉料理の店だというが、どちらかというと居酒屋風。

鯉こく、うま煮、洗い、塩焼き、生ビール1、熱燗1、

料理はなんとか及第点だろう。

鯉こくは美味だし、若い女将さんが元気だし。

「鯉を食べるぞ」という意気込みがなければいい店だと思った。

 

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帰りにイオンにより、忘れてきものを買い、

食料品売り場を見る。

あまり面白いものがないなかで

地酒、小ブナ煮、イナゴの佃煮、鯉うま煮を買う。

地方に行き、イオンを見ると興ざめする。

不愉快になるが、ついつい利用してしまう。

こまったものだ!

 

ホテルに帰り着いたのが8時過ぎ。

メモをテキスト化して、シャワーを浴びたら眠くなる。

非常に緩やかな日程だったのに、ダメだね。



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