2006年4月アーカイブ

 関東では「石持(いしもち)」と言った方がわかりやすいシログチ。東京湾でも人気の釣り魚、また食用魚としても馴染みが深い。これが旬を向かえる。例えば鮮度さえよければ刺身で絶品。とうぜん塩焼き用の魚として有名であるだけに、火を通したときの白身の繊維質の滑らかな味わいも特筆すべきものだ。
 ただ、このシログチというのは水分が多く、身の劣化が早い。よほど近い産地のものでなければ刺身は無理、ときに塩焼きにしても生臭いものがある。
 そんなとき広島県倉橋島、「日美丸」さんから届いたシログチの素晴らしいこと。『市場寿司 たか』に持ち込んだら、さっそく寿司職人の渡辺隆之さんが三枚に卸して刺身にしてくれた。そして当然握りに。
「脂はないけど、刺身でうまいね。これは旨味があるからだな。これお客に出すのはよして持って帰ろうかな、うちの孫は魚が好きなのよ」
 こちらも酒でも飲みたい気分になって、それを辛抱して帰宅した。そして残りのシログチを水洗い、塩をして一晩置いて、考えた。そして思い出したのが韓国食材店で聞いたシログチの干物の食べ方。在日韓国人のオモニが言うに、
「干物はフライパンに油を引いて焼いてもうまいのよ。焼き上がったらゴマ油をたらして、これはご飯にも合うの」
 これを鮮魚のシログチでもやってみた。すなわちフレンチのポワレを作るように弱火で焼き上げ、食べる直前にゴマ油をふる。丁寧に焼いたつもりがまだ表面に水分が多いのか、皮が剥がれてしまった。ちょっと見た目は悪いが、食卓にのせるや家人が夢中で箸を伸ばす。これはうまい。香辛料もなんにもなく、焼いてゴマ油をかけただけなのに塩味とシログチの旨味、そして絹のように滑らかな身質にゴマ油、これが渾然一体となってうまいのなんのって。やめられなくなってもう一枚。これは間違いなく我が家の定番料理になる。

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市場魚貝類図鑑のシログチへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/nibe/siroguti.html
●広島県倉橋島「日美丸」のページへ
http://ww5.enjoy.ne.jp/~kogera0401/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 トイレに起きて時計を見ると8時となっている。驚いたな3時に寝て、5時間熟睡。疲労はとれている気がする。慌ただしく朝食を作る。カナガシラを煮つけに、サラダも作る。
 朝食はキハダマグロの心臓の煮つけ、カナガシラの煮つけ、ハンバーグ、サラダ、きんぴらごぼう、めかぶ、具だくさんみそ汁、ご飯。

 11時前に家を出て、歩いて北八王子の駅を目差す。ゆっくり歩きすぎてやっとこさ11時20分の八高線に間に合った。八王子、高崎間をぐるっと回る単線、八高線は拝島を後にすると武蔵野をゆったりゆったり進んでいく。その原っぱ、川、山の美しいこと。そんなときに飯能の手前で駿河台大学の異様には驚かされる。
 川越駅を出て、バスで行くべきか、歩くべきか……、考えるのも煩わしいので、とにかくだいたいの方向を決めて歩き出す。そして道を尋ねながら、そして迷いながら喜多院(徳川家光と関わりが深いんだったかな? また松平信綱が川越藩主だったはずだから、松平家の墓所なんだろうか?)に至る。

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 喜多院を出ると、もうここは「小江戸」である。大正・昭和のスレート造りの建物、江戸の蔵が立ち並ぶ道筋。かなりの人出、その混雑にどんどん深入りしていく。家族はこんな人混みが大好きなのだ。喜多院を出てすぐの和菓子やでさつまいもソフトを買い、どらやきをぱくつき、またまた和菓子屋に入る。古い蔵の街並みを過ぎて、駄菓子屋横町。子供達はソースせんべい、鯛焼きにたこ焼きと、ず〜っと食べてばかり。これを味見させてもらうと、みな味わい良し。やるな! 川越。

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みそだれの焼き鳥は埼玉ならでは。発祥は東松山

 中央通りの「大松」でみそだれの焼き鳥(埼玉では東松山風という)。時の鐘の入り口の酒屋で「小江戸藏の街 地ビールNo.1」をぐいっと飲み。駄菓子屋横町では古めかしい店内でしょうゆ味の「焼きだんご」を肴に「さつまいもラガー」を2本。街を歩きながらどんどん酔っぱらっていく。

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駄菓子屋横町は大混雑。オヤジは息苦しい

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古めかしい駄菓子屋の奥でサツマイモラガーを飲む。ちょっと気分が浮いてきたぞ

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川越の焼きだんごはさっぱりしたしょうゆ味。これは肴になるのだ

 駄菓子に夢中になり家族はてんでんばらばらに楽しんでいる。ひとりっきりで街をそぞろ歩き「深井屋」といううなぎ屋で熱燗を1本、鰻重。この鰻重、けっしてうまいもんじゃなかったが、こんな一人っきりの午後、小江戸で昼酒というのは極楽極楽。
 うなぎ屋の前の「さいたまco-op」をのぞいて、あまりにばからしい品揃えに怒りを感じて、家族に合流する。「さいたまco-op」はたんにつまらないバカスーパーでしかない。だいたい「co-op」ってなんのために存在するのか?
 結局5時過ぎまで街歩き。喜多院にもどり、「小江戸巡回バス」に乗りもう一度街を巡りながら川越駅に帰り着く。お菓子に豆腐に豆、駄菓子、納豆、ワンカップ。「これ以上持てないよ」と泣く太郎の頭を殴りつけて、やっと八高線に乗ったときにはほっとしたな。ここで今週溜まりにたまった疲労感がどっと押しよせてくる。
 帰宅は7時過ぎ。やっと風呂に入って家族全員ダウン。


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 右目はものもらい、左目もじくじくしているのは眼精疲労。今週、布団のなかで寝た時間を総て足しても20時間になるだろうか? 今日は疲れを通り越してハイテンションに陥っている。
 何年ぶりだろう、目覚めると7時を過ぎている。朝食を家人がなんとか作っている。こちらは画像の整理をしながらブログ用日記。「とっつかっつ」という文字があるか30年も使っている広辞苑で調べていると、古く黄ばんだ紙切れが出てきた。そこには幼なじみの東京での電話番号。東京水産大学(現海洋大)の寮で「呼び出し」とある。

 朝食はなにを食べたやら。アゲマキを軽く茹でて、甘辛く煮つける。

 8時半には市場に。八王子魚市場の鈴木さんに「忙しいでしょ?」と聞くと「連休前って意外に暇なんだよ」と言う。塩干に尾花沢の「だしっ」があって、「これいくら?」と聞くと、「少ししか買わねえヤロウには教えねえよ」と返される。八王子魚市場の職員は比較的紳士だと思っていたのに非常に不愉快な思いをする。一般客とは言えあまりに無礼極まりないのではないか。でも尾花沢の「だしっ」が買えないのは痛手。

 市場をさらっと見て、『市場寿司 たか』へ。
 なんだか忙しそうなたかさんに、そろっとアゲマキを渡す。
「明日、やることにしたんだよ。頼まれてさ。だから忙しいのよね」
 カンパチを卸して、マグロのきりつけ、ご飯の炊きあがる音がして、タイマーをつける。そんな合間を縫ってアゲマキを4かん。ワタを表にしたのと外套膜を表にしたの。撮影していると、わきでアゲマキをさっそく1かん食べている。「うまい」。またネタの切り付けにもどる。撮影後アゲマキを4かん、これがゴッツイうまい。ちなみにこのアゲマキ、当然韓国産。アゲマキの産地であるセマンギョムがあぶない。市場に働くひとのどれぐらいが、これを知っているのか? まあアゲマキを「まてがい」なんて言っているようではダメだな。

 帰宅は10時前。慌ただしく雑事。画像の整理。昼食用に倉橋島からのカナガシラ、シログチを下ごしらえ。
 昼食はカナガシラの煮つけ、シログチの塩焼き。カナガシラの真子のうまいこと。これでご飯一膳。

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 1時を過ぎて外出。駅前東京三菱銀行に立ち寄ると長い列が出来ている。ここで時間を取られて中央線、お茶の水駅には3時前。お茶の水では翌1時前まで。深夜の中央高速はやや渋滞。帰宅は2時を回っている。メール・掲示板のチェックもしないでダウン。


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 沼津の仲買、佐政水産・青木修一さんはまるで魚類学者(仲買としても沼津では当たり前だが名を馳せている)のようである。市場に来て、彼が珍しいと感じてとっておいてくれたものは、私ならずとも魚類学会をも物議を醸すのだ。例えば先週来たクロダイは、相模湾でとれたものであるが「どうもミナミクロダイらしい(本州でとれること自体がニュースだ)」と研究機関で大騒ぎしているし、今回のキンメダマシも駿河湾で何十年も珍魚・珍生物を探す飯塚栄一さんをして数十年に1匹というものだという。
 だいたいこれくらい珍しいものになると画像も少ないだろうから、図鑑に掲載する前にお見せしたい。

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珍魚 キンメダマシ/南日本の深海に棲息する


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 朝から倉橋島の魚貝類を撮影する。メナダを卸す。中に入っていたカナガシラの検索をして苦しみ、撮影をとりやめる。
 朝食はセロリと牛肉のオイスターソース炒め、めかぶ、豆腐とワカメのみそ汁、常備菜、ご飯。

 9時前には八王子綜合卸売センター『市場寿司 たか』でメナダ、シログチの握りを撮影。「これボラだろ」と怪訝な顔つきのたかさんに1かん食べてもらって驚かせる。シログチの味の良さは当然にしてもメナダが上品、しかもうまい。

 帰宅は10時前。カナガシラ、イゴダカホデリなどを撮影。カナガシラの検索では、やはり明確な答えが出ない。手間取ってしまって貝の撮影が出来なかった。ひょっとしたらカナガシラ、トゲカナガシラにもう一つのタイプがいるのかも?

 1時過ぎに外出。銀行が混み合っていて、中央快速に飛び乗ったのが2時過ぎ。熟睡できず。
 お茶の水には深夜1時過ぎまで。帰宅は2時前。3時前にダウン。

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夕食はちょっと足を伸ばして神田猿楽町の『ムガール・マハール』へ。驚いたことに、インド料理なのにワンカップが置いてある。しかも先日行った愛知県津島市の銘酒「長珍」があるのにはビックリ


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 目覚めると6時半。ちょうど睡眠時間が2時間ほど。慌ただしく朝食を作る。ベーコンエッグとつぼ鯛(クサカリツボダイ)の干物を焼く。

 朝食はつぼ鯛、ベーコンエッグ、絹さやとレタスなどのサラダ、おきゅーと、アサリのみそ汁、ご飯。

 市場には1時間ほどいたが、中日で寂しい限り。帰宅は9時半過ぎ。
 たまりにたまった画像を整理する。そして半分を保存。寿司図鑑を作成して、30分ほどうとうとする。気が付いたら正午過ぎ。
 永谷園の「海苔茶漬け」で軽い昼食。豊田駅には2時前に着く。

 中央快速でお茶の水まで熟睡。セイヨウトチノキの道をわざわざ通り文化学園を見て男坂を下りる。この遠回りは唯一残った日本のカルチェラタンらしい建物、文化学園が取り壊されるからだ。毎年春には文化学園の暗い灰色の建物に絡まるツタの新芽が出る。今年は新芽の出ぬままに取り壊されるんだろうか? まったく文化学園の経営者もろくでもない野郎がなったもので、これでまたここにお下品なバカバカな今時の建物をつくり、文化の灯を消すわけだ。それで「文化学園」だなんて言っても意味はないだろう。普通のデカイ建物では「文化学園」なのか「文化服装学園」なのか? 「文化女子大」なのか? だれもわからん。さて、ここに「文化学園の今の建物を壊すヤツは人でなしだ!」と心の中で叫んで男坂を下る。
 お茶の水には10時過ぎまで、帰宅は11時半。

 帰宅すると広島県倉橋島の日美丸さんから荷物が届いている。メナダなどのほか、このこ、ばちこまで? 夜の撮影は不可能なので、珍味で鳥取の日置桜のワンカップ。「日美丸さん、ありがとう」と一杯でダウン。

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 しかし、このこ、ばちこで一杯というのは贅沢極まりない。「幸せだな!」。


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 場内はいると北海道茅部郡森町噴火湾「ハマグチ」からのばふん【エゾバフンウニ 山形県、福島県以北に棲息する。非常に高価。市場では「赤」】、またモーリタニア産カラコロールの煮貝がある。このカラコロール、アッキガイ科だとは思うが現物を見たことがない。

 マアジ【日本各地に棲息。長崎、日本海側のもの、五島、対馬、壱岐、山口が産地として有名。「関あじ」は特種なもの。これから夏までが旬。安くてうまい】がずらりと並んでいて、福井、京都、長崎県。

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市場魚貝類図鑑のマアジへ
http://www.zukan-bouz.com/aji/aji/maaji.html

 銚子からは見事なアコウ【フサカサゴ科メバル属の深海性の魚。青森から静岡県の太平洋側でとれる。価格は高値安定で、うまいうまい魚】。たしかこれからアコウの産卵期にあたるはずで入荷が増えてくるのではないか?

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市場魚貝類図鑑のアコウへ
http://www.zukan-bouz.com/kasago/mebaru/akoudai.html

『源七』には岩手県宮古市からマコガレイ【北海道南部から九州大分県、東シナ海などに棲息。産卵期は冬であり。暖かい時期が旬。これから味がよくなってくる。値段はやや高め。活けは非常に高価】。

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市場魚貝類図鑑のマコガレイへ
http://www.zukan-bouz.com/karei/karei/makogarei.html

 兵庫県香住、「共進丸」からムシガレイ【噴火湾以南の太平洋岸、日本海、東シナ海、黄海に棲息。やや深い場所にいるもの。ヤナギムシガレイとともに焼き物用に使われ高価】。うっすらと真子が見えるのだがうまそうな!

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市場魚貝類図鑑のムシガレイへ
http://www.zukan-bouz.com/karei/karei/musigarei.html

 また見事なケンサキイカ【本州中部以南から東シナ海、南シナ海に棲息。日本海では「だるま」、「しろいか」。関東では「赤いか」。釣りの対象としても人気がある。高価なイカ】。「あんちゃんどこのだい?」と聞くと。
「どこのだろうね。萩とかあっちじゃないの。でもいいだろ。キロ/3000円だぞ」
 見れば見るほどいいケンサキイカなので1匹(200グラム)を600円で購入。

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市場魚貝類図鑑のケンサキイカ
http://www.zukan-bouz.com/nanntai/tutuika/kensakiika.html

 八王子綜合卸売センター『高野水産』には根室からきんき【キチジ 駿河湾以北に棲息。市場では北海道、斜里、根室、青森などのものを見かける。非常に美味、そして高価】。

 八王子総合卸売協同組合『丸幸水産』には北海道羽幌からイバラモエビ【鳥取以北に棲息。鳥取では「五月えび」、新潟、石川では「鬼えび」。入荷の少ないもので高価なもの。ときにロシアなどからの輸入もみる。非常に美味】。

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市場魚貝類図鑑のイバラモエビへ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/moebi/ibaramoebi.html

 久しぶりに八王子綜合卸売センター『市場寿司 たか』でイバラモエビ、ケンサキイカの握りを撮影。ともに感動的なうまさ。たかさん、あまりのうまさに泣いてしまう。年をとると涙もろくなるんだね。


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 朝から慌ただしく雑事をこなしていて八王子魚市場には9時前に到着。
 鈴木さんのところに、ばふんうに【エゾバフンウニ 山形県、福島県以北に棲息する。産卵期は夏から秋。この時期に禁漁期がある。また北海道でのウニの生産量は我が国の半分にのぼり、生食用のウニの多くが北海道産。非常に高価なもので、むいたものは「赤」と呼ばれる】があって見ていると、「噴火湾産だってよ」と鈴木さんから声がかかる。

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市場魚貝類図鑑のエゾバフンウニへ
http://www.zukan-bouz.com/sonota/uni/ezobafununi.html

 岩手県大船渡市赤崎で森栄喜さん(この名前めでたい)がとった小振りの天然がき【マガキ 日本全土。養殖物が多くをしめるマガキだが、近年、天然物に付加価値をつけての出荷が目立つ】、バルダイ【オオズワイガニ オホーツク海やベーリング海に棲息。日本近海にはいない。ズワイガニ同様美味】、日本海からのばらいか【スルメイカ 小さくて形が揃わず、ばらばらに箱詰めされてくる。相模湾などでは「麦いか」】、京都府舞鶴、和歌山県有田市(ありだし)、九州長崎などからマアジ【日本各地に棲息。市場では定番的な魚】、長崎県佐世保からイサキ【本州中部以南に生息する。初夏が旬であり、市場では「夏の魚」とされる】、ワカサギ、スズキ、マコガレイ。

 八王子総合卸売協同組合『丸幸水産』からは黒ばい【バイ 北海道南部から、九州、朝鮮半島まで棲息。「黒ばい」とは日本海での呼び名。有機スズなどのインポセックスで減少が見られたもの。近年高値が続いているが、それをある程度で抑えているのがインド洋、台湾などからの輸入もの】。

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市場魚貝類図鑑のバイへ
http://www.zukan-bouz.com/makigai/ezobai/balylonia/bai.html

 また千葉県富津からアカガイ【北海道南部から九州、朝鮮半島、ロシア、中国、東シナ海などの干潟や浅い場所に生息。江戸前握りにはなくてはならないネタ。高い】、貝殻が壊れてしかも形が小さい。これは明らかに底引き網でのもの。富津や木更津のアカガイは貝殻が薄く思えるが気のせいだろうか?

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市場魚貝類図鑑のアカガイへ
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/pteriomorphia/funegai/akagai.html

 八王子綜合卸売センター『ビックリ屋』には菊の葉。滋賀県坂本から名がきた坂本菊(花)やこれは愛知県豊橋市からの葉。明らかに食べられない刺身の妻。

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 市場にはツバメが飛び交い、どこから来たのか大型のイトトンボ。

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土日のごはん

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 つらいつらい土日だったな。先週は深夜帰宅が続いて、しかもデータ整理、保存と睡眠時間は中央線での居眠りを合わせても4時間くらい。パソコンに向かっていてついつい気が遠くなっていく、これが気持ちが悪い。さて、そんな土日になにを食べたか。

 土曜日の朝は八王子総合卸売協同組合『光陽』でレバニラ炒め。やっぱり疲れ果てたオヤジにはこれがいちばんだ。考えてみると初めてレバニラ炒めを食べたのは18歳の時、南小岩の中華料理店でのこと。そこのレバニラ炒めはレバーを一度揚げたから炒めるもの。これうまかったんだよな。

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 帰宅して、永六輔に『土曜ワイドラジオ東京』を聞きながら午後2時過ぎまで布団の中でうつらうつら。ふと深い眠りに落ちていて目覚めると『小堺一機』になっている。魚君が出ていて非常に高い刺身用しょうゆのことを話している。刺身用のしょうゆは自宅で作るべきだな、なんて思いながらラジオを消して、林芙美子の『放浪記』を少し読む。『放浪記』は武田百合子の『富士日記』とともになんど読んでも新鮮に感じる。

 結局、昼食は我が家からクルマで10分ほどの旧八王子競馬場のあったあたりにある街のパン屋『ベルゲン』のカレーパンひとつ。

 午後は画像の整理、そして海藻のページの改訂にとりかかり、気が付いたら5時過ぎ。
 いそいで包丁とぎをすると太郎が外から帰宅。2キロのスズキと格闘する。魚を卸す、これを子供に教えるのは予想以上に難しい。身割れして、それでも3枚になったのを皮を引かせたら、思った以上にきれいな出来上がりとなった。「やったー」と刺身にしたら少し臭みがある。しかたなく湯あらいにする。60度くらいのお湯を用意してそぎ切りにした身を洗う。それを今度は氷水に落として、よく水分をとる。太郎のそぎ切りでくたくたになってしまった身もなんだが格好がついて食べてみるとうまい。
 夕食はスズキの湯あらい、なぜか姫のリクエストでナポリタン、源七の茹で青柳に水前寺菜(はんだま)の辛子酢みそ和え、竹の子の田舎煮、常備菜にご飯。晩酌は土佐鶴。

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 あけて日曜日の朝。クラブで早出の太郎、姫のために大急ぎで目玉焼き、豚三枚肉と野菜の炒め物、秋刀魚の酒香干し、はんだまのお浸し、具だくさんみそ汁、ご飯。

 昼食は焼きうどん、「寿がきや」のみそ煮込みうどん、炒飯とバラバラ。

 午後、データ整理、海藻のページの改訂をしながら豚三枚肉を茹でる。これを砂糖と酒でくつくつ煮込み。ときどきしょうゆを加えて豚の角煮をつくる。
 夕方、太郎にスズキの片身をフライ用に切らせる。サンチュ、紫キャベツ、ニンジンのサラダを作る。ポテトを揚げて、スズキをフライにする。さあ出来た食べようと思っていたら土曜にかった八角【トクビレ】を忘れていることに気づき、慌ただしく煮つける。小振りの八角をさらりと煮つけると、いい肴になるのだ。
 夕食はスズキのフライ、ポテトフライ、豚の角煮、八角の煮つけ、サラダ、めかぶ、ご飯。酒はお金がないので「いいちこ」のロック。

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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 布団に潜りこんだと思ったら朝だった。そしてクルマに乗り込んで八王子魚市場に到着したのが7時半過ぎ。『源七』では、ばかっけ【バカガイ 都内では青柳】を茹でている。それを見て場内に。

 入り口近くに北海道噴火湾からのキタムラサキウニ【北方系のムラサキウニ。今ではムラサキウニと言えばほとんどがこれ。むいて弁当箱につめたとき「白」と呼ばれ、「赤」エゾバフンウニと区別される。入荷は早春から夏。旬は5〜7月】。みるとよく身【生殖巣】が詰まっている。うまそうだが、まだ高い。

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市場魚貝類図鑑のキタムラサキウニへ
http://www.zukan-bouz.com/sonota/uni/kitamurasakiuni.html

 ホタテの稚貝【養殖ホタテの間引きだと思われる。これをみそ汁や酒蒸しにする】、メダイ【北海道以南のやや深い場所に生息】、ビンナガマグロ【世界中の亜熱帯、温帯を回遊。ツナ缶などにされるほか、「びんとろ」として刺身も人気】、マガレイ【東シナ海、沿海州、日本海、千葉県以北に棲息。もっとも入荷量の多いカレイ】。

 北海道山越郡八雲町「ヤママル勇内山鮮魚店」からバカガイ【オホーツク海から九州、中国大陸まで広く干潟などに棲息。比較的値段の安い二枚貝。江戸前握りでの「青柳」は千葉の地名】。北海道のバカガイは大きいのだが、今回は比較的小振り。やはり北海道ものならデカイほうがいいな。

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市場魚貝類図鑑のバカガイへ
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『源七』で茹でばかっけ【バカガイ】を買って八王子綜合卸売センター、八王子総合卸売協同組合に向かう。

 八王子総合卸売協同組合「光陽」で姫はラーメン、レバニラ炒めで朝食。疲れているときにはやっぱりレバニラ炒めが効く。

 そして『三恵包装』でお菓子。八王子総合卸売協同組合『河村青果』で熊本県八女の竹の子、米ぬかは『日本堂』。

 八王子綜合卸売センター『高野水産』には北海道から八角【トクビレ 東北以北に棲息するカサゴ目トクビレ科の魚。トクビレ科ではもっとも大きくなる】がたっぷり。札幌の「北海いずみ水産」という荷主からきたもので大小オスメス混ざって値段が安いので購入。ちなみに八角はオスの呼び名。

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市場魚貝類図鑑のトクビレへ
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 八戸の「マルゲン水産」からは吉次【キチジ この「きちじ」というのは福島宮城、岩手、青森などでの呼び名。昔はかまぼこの原料になるくらいとれたという(一説には釜石の笹蒲鉾の原料にもなったという)が今では貴重品。市場ではもっとも値の張る魚】。土曜日なので『高野水産』の混み具合凄まじく、太郎が初めて魚を卸すのだというのでスズキを買い帰宅。

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市場魚貝類図鑑のキチジへ
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 香川から天然マダイ【北海道以南に棲息。春が産卵期】、北海道からアツエゾボラ【銚子以北、北海道に棲息。市場ではBつぶ】。
 さて、今週は荷は少なくなかったもののめぼしいものに欠ける一週間であった。そのため寿司図鑑のネタも増えず。寿司図鑑作成では竹の子生活が続き、在庫もそろそろ尽きてきている。
 結局、八王子綜合卸売センターを出たのが9時過ぎ。大急ぎで帰宅。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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スズキ目を改訂

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イトヒキサギをヤマトイトヒキサギに変更(尾鷲の岩田さん、一釣さんのご指摘による)
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/kurosagi/itohikisagi.html

シキシマハナダイ科を改訂
テンジクハナダイのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/sikisimahanadai/tenjikuhanadai.html

キンチャクダイ科を改訂
サザナミヤッコのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/kinchakudai/sazanamiyakko.html

チョウセンバカマのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/sonota/chousenbakama.html

掲載種 1719


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 長閑な春日より。そんな晴れやかな朝に重い頭を抱えて市場に向かう。
 八王子魚市場、特種に長崎県佐世保からコモンハタ【南日本に棲息する中型のハタで美味なもの。ハタであるので当然高い】。

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市場魚貝類図鑑のコモンハタへ
http://www.zukan-bouz.com/hata/mahata/komonhata.html

 千葉県御宿からは活け締めすずき【スズキ だいたい50センチ以上。日本各地の沿岸に棲息。昔は淡水で生かせるために、保存性がよく高い魚であった。ただし今では値が落ちている。安くてうまいのだからもっと食べられていい】。神奈川県から、せいご【スズキ 30〜50センチほど】。これからが旬であり、入荷も増えてきている。

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市場魚貝類図鑑のスズキへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/suzukika/suzuki.html

 高知県からキンメダイ【北海道東部以南の太平洋側。インド洋、大西洋、また南半球にも棲息する。産地は千葉県、静岡県、高知県など】、山口県萩市から白ばい【エチュウバイ 日本海に棲息】、茨城県鹿島灘から地はま【チョウセンハマグリ 鹿島灘以南の外洋に面した砂地に棲息。やはり減少しているもので値段は高い】、みるがい【ミルクイ 北海道から九州、朝鮮半島の潮間帯から水深20メートルの砂泥地。東京湾でも健全で江戸前ずしの代表的ネタ。高価】。
 鈴木さんと立ち話をしていたらマグロ担当のムッシュが冷凍メバチの切り身を持ってきてくれる。一切れ食べたらうまい。久しぶりにいい「ばち」である。

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市場魚貝類図鑑のメバチマグロへ
http://www.zukan-bouz.com/saba/maguro/mebatimaguro.html

『海老辰』にまわると青森から、かき【ミネフジツボ 瀬戸内海、三河湾、浜名湖などにも棲息するが、本来は寒海のフジツボ。青森県だけで食べられていたものだが、現在は関東の市場でも見られる。非常に高価】。

 八王子綜合卸売センター、八王子総合卸売協同組合とも同様の品揃え。
 八王子綜合卸売センター『ビックリ屋』には、鹿児島県からはんだま【水前寺菜、金時草などとよばれるもの。「はんだま」は沖縄での呼び名】。石川県金沢で買うと高いものが、八王子魚市場では2束100円。

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 帰途、旗野農園にはサンチュ【かきちしゃ 葉を手で摘みながら収穫するための「ちしゃ(レタス)」の仲間】、そして今期初めてのトマトが出ているがキズトマトしか残っていない【現在のトマトの旬は4月、5月である。これは涼やかな地方で生まれたトマトにとっていちばんいい季節なのだ。よく真夏のトマトはうまい。または昔のトマトはうまいなんて言う人がいるが、正しいとは思えない。当時のトマトの品種は少なくポンテローザなどなのだが今食べてうまいかどうか疑問。ちなみに旗野農園は無加温】、そしてこれも旬のイチゴ。たっぷり野菜を買い帰宅。

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 なかなか値段の高い納豆で、値段がわからないままに買い物カゴにいれたが、値段を知っても買うなどうかはわからない。実をいうと近年、納豆業界は戦国時代とも言えそうで安くてうまい納豆が目白押し。それで210円は「どうかな」というもの。
 それで一人っきりで、当然、子供抜きで食べてみた。小粒、そして大豆の炊きあげた香りが生きている。そして納豆臭さはほとんどなく納豆菌が作り出す旨味がある。ご飯にもいいが焼酎の肴にも使えるかな。

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210円
高丸食品
http://www.medias.ne.jp/~fwng0718/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 鮟鱇さん、やはり関東で2.2ミリを探すのは難しいようです。またヨコイはスパゲッティ自体も売っているんですね。それから「日本製麻」というのも不思議な会社ですね。この会社にもいろいろ歴史があるんでしょうね。(また、下町居酒屋への旅は5月ですね)
 また一見さん、「ヨコイのソース」は日本食、もしくは洋食(日本ならではの)だと思いますので、スパゲッティでいいと思います。
 なべ婦人、山梨の富士、きれいですね。ついでにと言っては変ですが、山梨の裏側、沼津魚市場の富士山を見てください。

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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 風が強い。芽吹いたばかりの雑木林をぐんぐん押さえつけるような風。そこにありとあらゆる花が咲き始めてきている。冬寒く、夏熱すぎる多摩にあってももっとも美しい季節が近づいてきている。
 そして殺風景な市場に向かう。八王子魚市場、平がい【タイラギ 福島県、日本海中部以南に生息する大型の二枚貝。貝柱を食べる】、ほっきがい【ウバガイ 千葉県九十九里、日本海北部以北に棲息する】、マガキ、アサリ。
 近海には愛媛県宇和島からゴマサバ【北海道南部以南。巻き網などで漁獲する。主にさば節や加工品にして価値があるが、高知県など一部で刺身にもする。季節によっては美味。値段は安い】。

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市場魚貝類図鑑のゴマサバへ
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 四十物【塩干、加工品などを扱う】には「男前豆腐」。

『源七』には茹で青柳【バカガイ 船橋では「ばけっかい」。オホーツク海から九州、中国大陸。干潟に棲息する二枚貝で比較的安い】。これはバカガイの最盛期に船橋に本拠を置く『源七』で作ってくるもの。これがうまい。また、これが来ると春たけなわを感じる。

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市場魚貝類図鑑のバカガイへ
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 八王子綜合卸売センター『高野水産』には三河からオニアサリ【北海道南西部から九州、朝鮮半島、中国。あまり食用にする二枚貝ではないが近年入荷が見られる。貝殻がきれいで大きいので出荷してくるのだろうが、食べると渋いというかピリピリする】。これを少しいただく。

市場魚貝類図鑑のオニアサリへ
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 八王子総合卸売協同組合『丸幸水産』ではクマゴロウが生の本まぐろ【クロマグロ 太平洋北半球の暖海域、大西洋の暖海域を回遊している。マグロ属の中でも漁獲量の少ないもの。非常に高価】を解体中。大きなクロマグロを卸すにクマゴロウが使うのは小さな柳刃。まったくこんな芸当をやれるのはクマゴロウひとり。ちょっと見物だ。

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市場魚貝類図鑑のクロマグロへ
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 またなぜかぽつんとイガグリガニ【房総半島から九州南部の深海に棲息するタラバガニ科の甲殻類。小型で棘だらけなので食べるのは大変だが美味。深海底引きのある産地では食べることが出来る】。同時に、ごそ【ハシキンメ 「ごそ」は沼津での方言。太平洋側の深海に棲息する。深海をひく底引きで漁獲される。美味】がきているので沼津からきたもの。

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市場魚貝類図鑑のイガグリガニへ
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 八王子総合卸売協同組合『三恵包装』で伊藤園の「お〜いお茶」を買い、八王子綜合卸売センター『ビックリ屋』でカボチャ、絹さや。

『市場寿司 たか』でオニアサリの握りを撮影。軽く茹でて握りにしたのだが、やはり少しピリピリする。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 午前9時前に沼津から珍魚たちが届いた。慌ただしく撮影、同定、また魚を転送。ぼうずコンニャク、あまりの慌ただしさに中央線での睡眠が楽しみ。しかし疲れたな! メール、掲示板、ブログの返信は明日に持ち越し。

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深海に棲息するテンジクジンケンエビだと思えるもの


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昨年の春から始めた寿司図鑑、『市場寿司 たか』の渡辺隆之さんと切磋琢磨、やっと一年分が完成しました。とりあえずの目標が「毎日1かん、一年分」だったので一段落です。
さて、次は2年分、そして最後は寿司1000かんを目差します。

市場魚貝類図鑑 寿司図鑑へ
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クロサギ科を改訂

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クロサギ科を改訂。
イトヒキサギのページを作成
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甲殻類、フジツボ亜綱、アミ目などを全面的に改訂中

掲載種 1716


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 昨日買ってきたカレーパンが残ってしまっている。子供達はスパゲッティが食べたいという。しかもこちらは忙しくて、頭がクラクラしてきている。こんなときには感性のおもむくままに台所に立つのだ。
 まずイサキを卸す。台所が汚れるのがイヤなのでウロコを引かないままに三枚に卸して、血合い骨を抜き刺身にする。これが7分近く要してしまっている。今日は不調である。鍋に湯を張り、そら豆【天豆 関東では千葉県が産地。秋に種まき春に収穫なので多摩地区で作るのは難しい。値の張る豆なので贅沢品】を茹でる。多摩地区でいちばん安い八百屋『ビックリ屋』ですら480円もした。そら豆を茹でた湯に今度はスパゲッティを放り込む。そら豆とスパゲッティの塩加減は同じなので便利だ。
 茹で時間は7分。この間にレタスを洗い水を拭き取り、アボカドを切り、ニンジンを切り、ベニズワイのフレークと合わせてサラダにする。
 オオカラフトバイの煮つけを作る。今回は酒、ほんの少しの砂糖、しょうゆと水。テフロンフライパンにサラダ油とニンニク、牛こまを入れて火をつける。牛肉に焼き色が付いたときにスパゲッティが茹で上がり、これを加えて炒める。最後に大量の青じそを加えて出来上がり。
 時間にして30分もかかっている。これはメールの返信をしながら作る朝食なら合格だが、パソコンを消しての夕食では失敗に近い。
 夕食は牛肉と青じその炒めスパゲッティ、茹でそら豆、オオカラフトバイの煮物、カニサラダ、イサキの刺身、めかぶ【ワカメの成長部分。延喜式の「海藻根」があり、これが、めかぶに当たるという】、ヒジキと油揚げの炒め煮、漬物。これに本所森下町『カトレア』のカレーパン。酒は「土佐鶴 辛口 本醸造」。

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我が家ではそら豆の皮は食うべしと子供にも強制している。そら豆は皮ごと食ってこそうまいのだ。


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 場内に入ると、久しぶりに荷が揃っている。ダイちゃんのところに三重県紀北町(旧海山町)島勝港「中良」から黄めじ【キハダマグロの子供。日本では太平洋側、世界中の温帯熱帯域を回遊している。一昔前までは関西で「真しび」と呼ばれ好んで食べられていた。現在はクロマグロ、メバチマグロなどと比べて評価が低い。この小型の黄めじはフレンチでシュエするとうまい】。これがキロ/600円は安い。でも考えた末に買って帰るのを諦める。

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市場魚貝類図鑑のキハダマグロへ
http://www.zukan-bouz.com/saba/maguro/kihadamaguro.html

 特種には北海道檜山から大きいサクラマス【市場では「本ます」。非常に美味】。
 千葉県銚子からは見事なアカムツ【日本海秋田から、太平洋福島以南のやや深海に棲息する。刺身、焼きもの、煮ても非常に美味。入荷量の少ない高級魚。日本海側では「のどくろ」と呼ばれることが多い】。これがキロ/4500円だが、これはお買い得。特種の坂本君、君は偉い。

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市場魚貝類図鑑のアカムツへ
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 大きいマイワシ【北海道から南は台湾まで。日本では琉球列島をのぞいて棲息する。漁獲量に周期性があるとされ、現在は不漁期にあたる。ただし不漁と言っても生鮮品として流通に事欠くということではない。本来魚粉などの原料として産業種だったものが、成り立たなくなっただけ。養殖魚の飼料としても重要だったもので、現在のブリなどの養殖飼料はいったいなにを使っているんだろうね】が特種の端っこにあり、これがキロ/3000円。マイワシは産卵期にあたり、もっとも漁の減る時期。この時期にマイワシを食べるというのは庶民には出来ないことだ。

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市場魚貝類図鑑のマイワシへ
http://www.zukan-bouz.com/nisin/maiwasi.html

 四十物【「しじゅうある」ことから加工品を差す。本来は「相物」、もしくは「間物」。例えば漁期と漁期の狭間に干物や乾物でしのいだことに由来する。服などの「間物」に通じる】売り場に久しぶりに山形県尾花沢の「だしっ」。これも季節を感じるものだ。

 繋がる別棟に歩いて『海老辰』には巨大なみるがい【ミルクイ 北海道から九州、朝鮮半島などに棲息。水管を刺身、寿司ネタなどにするもの。二枚貝ではもっとも値の張るもの】。

『源七』には産地不明ながら脂ののっていそうなイサキ【本州中部以南の暖かい海域に棲息。初夏が産卵期であり、これから旬を向かえる。美味な魚で、しかも値段はほどほど、お勧めの魚だ】。これがキロ/1700円。一本300円ほどで迷わず購入。お姉さんに1円負けていただいてありがとう。

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市場魚貝類図鑑のイサキへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki/isaki/isaki.html

 また産地不明ながらエゾボラモドキ【鹿島灘、丹後半島以北に棲息する刺身用の「つぶ」の仲間。(「つぶ」、エゾバイ科Neptunea属にはエゾボラ、チヂミエゾボラなどがある。唾液腺にテトラミンという毒を持つのが特徴)このエゾボラモドキは市場で「Bつぶ」と呼ばれるもの。刺身で美味】。「あんちゃん、産地思い出してよ」というと「船橋産だっていってんだろ」だって。まあ荷の作り方からして福島産かな。

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市場魚貝類図鑑のエゾボラモドキへ
http://www.zukan-bouz.com/makigai/ezobai/ezobora/ezoboramodoki.html

 八王子綜合卸売センター『高野水産』の前で山梨の『双葉寿司』さんと山梨の仲卸のことで立ち話。
『高野水産』に富山から白えび【シラエビ 日本海、相模湾、駿河湾などで見られる。かき揚げに、手で身を取りだして刺身にもする】。

 八王子総合卸売協同組合『丸幸水産』には見事なキンメダイ【釧路以南の太平洋の深海に棲息。関東では伊豆半島稲取、千葉県銚子、勝浦などが有名。脂のある白身で煮つけにされる魚であったが、近年刺身にされる。うまいぞ】。

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市場魚貝類図鑑のキンメダイへ
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 八王子総合卸売協同組合『代田清水屋』で2.2ミリのスパゲッティを探すが、「どこにもないよ、そんなもの」だと言われて2ミリのものを4キロ買ってくる。「2ミリだって使う人少ないんだよ」だって。八王子綜合卸売センター『ビックリ屋』でブナジメジ、青じそを買い帰宅。


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 仕事が早く片づいて、神保町の古本屋を回るには懐具合が気がかりであるし、考えた末に「無駄歩き」をすることにして地下鉄に下りる。半蔵門線で曳舟に行くにはもう5時前で遅すぎる。それで仕方なく運賃が高すぎる都営地下鉄新宿線に乗る。買った切符は170円。(都営地下鉄が高いのは明らかに「役人」が経営しているからだ。間違いなく都庁にも天下り先があって、これが地下鉄や都でつくる建物などの運営費、建築費を押し上げている。間違いない)

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 その170円行ける最長の駅が森下町である。池波正太郎の鬼平、すなわり長谷川平蔵は本所で若きを過ごし、近くの竪川は永井荷風の小説に出てきてお地名だけはお馴染みの感がある。森下町駅を出ると清澄通り、とりあえず両国を目差して歩く。歩く右手にパン屋を見つける。ここのカレーパンは何度か買ったことがあるな、と思って店に入ってカレーパンを5つ買う。1個145円也。そのまま清澄通りを歩いていると正面に橋が見えてきて、左に漫画「のらくろ」が笑っている。

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「あっ!」、またやってしまったようだ。北を目差して南下していたのだ。これだから方向音痴は困る。それでも「のらくろ」の高橋商店街は面白そう。古い帽子屋、お総菜屋、赤いラーメンの暖簾。見て楽しいが、なにもうまそうなものが見つからない。ちなみに高橋商店街近くに田川水泡が住んでいたということにちなんで「のらくろ」が出迎えてくれる。

 気を取り直して清澄通りを北に進むと有名な「魚三」。そーっと覗いてみると5時を過ぎたばかりなのに満員。うまそうな匂いをかぐととたんに腹の虫が騒ぎ出した。考えてみると、お昼にはほとんどなにも食べていない。もう一度「魚三」をのぞくが、やはり席があいているようには見えない。新大橋通の交差点に来ると向こうに「山利喜」が見える。ところが、ここも満席のように見える。
 その隣、馬肉の「みのや」の手前に「喫茶・洋食 鍵」というこぎれいな店を見つけてハンバーグライスを食べる。この店、取り立ててうまいとは言えないが、清潔で雰囲気のいい店だ。
「鍵」を出ると夕暮れが迫り、街に灯がともりだした。裏通りに入り、八重桜満開の通りに出る。暮れなずなかにうす桃色の八重桜がぼんぼんと垂れ下がる。なんともきれいだ。しばし散策。
 古い建物の奥に畳敷き、そこで金網を編む人が見える。そして向こうに明るい光が見えてスーパーがある。小さいが繁盛して夕食の材料を買い求める客で混雑している。その「フジマート森下」へ入ってみる。このスーパーはなかなか面白い。並ぶ食料品は平凡なものばかりだけど、魚売り場に養殖もののシマアジが丸のまま置いてある。お総菜売り場はすぐ奥で揚げ物を作っていて、客の注文を聞いてから揚げるのだろう。ここで見つけたのが「四ツ目納豆」。真っ赤なラベル、書体も古めかしくいい感じ。しかも1個60円は安い。これを2個買って通りに出ると既に日はとっぷりと暮れているのだ。

 そのまま清澄通りにもどる道すがら見つけたのが、木造の八幡造りを思わせる銭湯「大正湯」。きっと大正期に開業したんだろう。

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 ネジの問屋を過ぎて清澄通りを北に歩く。

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 竪川を渡ると左手にひっそり明かりをともした茶屋、そして相撲番付を貼っているミシン店。

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 京葉道路を左折。向こうに相撲小物を売る「高はし」、そして小さな明るい通りを見つけて、その先に電車の通るのが見える。両国駅にたどり着いてスイカでホームにあがって無駄歩きの旅は終了する。


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 駐車場への階段を下りていくと、雑木林は浅黄に染まっている。これから5月にかけて季節は急ぎ足になる。当然、海の状況もいちばん変化する時期。市場に行くのが楽しいのである。
 それで入った八王子魚市場場内。貝の売り場はさすがに「貝春」というごとく楽しい。
 三重県鳥羽市からデカイ平がい【タイラギ ハボウキガイ科の大型の二枚貝。福島県、日本海中部以南の泥の海底に突き刺さるように棲息。主に貝柱を食べる。当然プロが見るのも貝柱の大きさ、決して貝殻の大きさではない。値段は安くて350円前後、高いと1000円を超える。貝柱1個の値段と思って考えるに高いものだ。ホタテは甘い味わいでクセもない、これに対してタイラギには微かな渋み苦みとともに独特の風味がある。このクセがホタテよりも値を高くしているのだ。寿司ネタにして最高にうまい】。1枚550円(これはあくまで卸値)。

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市場魚貝類図鑑のタイラギへ
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 鹿児島県阿久根市「マルホ せいうん水産」からキビナゴ【相模湾以南に棲息するニシン科ウルメイワシ亜科の小魚】の刺身。このきれいに開いたキビナゴの刺身は意外に便利でうまい。当然生を開いた方が上だが、こんなものを夕食に1パック買うのもいいのでは。近海、特種ともに荷は少ない。これは荒天のためである。

『源七』の店の入り口に、いちご【ツメタガイ 千葉県船橋では「つべた」ともいう。北海道南部以南の浅い砂地に棲息する。アサリなどを襲って食う肉食貝で、しかも値のつかないものなので漁師には嫌われている。茹でて、煮て美味】。
 奥に入ると、あんちゃんがなにか塩ゆでにしている。
「アカガイのワタだよ。うまいぞ」
 というので茹で上がりをつまむ。アカガイ【北海道南部以南、朝鮮半島、中国などに棲息。近年国産物は少なく、市場で見かけるのは中国か韓国のもの。値段は高い】は産卵期前でもっとも味のいい、身の太ったとき。切りとったワタと身がぷっくら膨らんでいる。これがうまいんだな。ワタの微かな渋み、貝臭さが身の甘さと混ざって「酒が欲しいな」という気分になる。

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市場魚貝類図鑑のアカガイへ
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 八王子綜合卸売センター『ケン水産』には北海道根室「カネマ 浜屋商店」から灯台つぶ【オオカラフトバイタイプ。「灯台つぶ」にはシライトマキバイ、クビレバイ、ヒモマキバイ、オオカラフトバイの4種があり、非常に紛らわしい。中でもヒモマキバイ、オオカラフトバイの区別は至難。大産地の厚岸から来るのはヒモマキバイが多く、根室はオオカラフトバイが多い。値段は安い】。キロ/700円なので5個買い150円くらい。

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市場魚貝類図鑑のオオカラフトバイへ
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『高野水産』に14キロのクロムツ【北海道南部以南から本州中部太平洋側に棲息する深海魚。非常に値が高い】。

 八王子総合卸売協同組合、八王子綜合卸売センターともに荷は少なく、それなのに値は安い。市場の天井を滑空するツバメが喧しい。


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 春たけなわでもないかな、この時期は。まだかな、まだかな、と花の時期を思い。若芽の美しさに夏近しを思う。そんなとき八王子高尾山散歩のついでにイタドリ【沖縄、琉球列島を除く日本全国に自生するタデ科の山野草。酸味があるが生で食べられる。また茹でて煮物、天ぷらなどにできる】の若芽を摘んでくる。そして日野市滝合の旗野農園のタラの芽【タラノキの新芽】。タラの芽は栽培ものではあるは放任栽培、いたって野性的なもの。
 夕食は合わせて天ぷらにする。これこそ春の野の畑の香り、旨さである?

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 そして桜の時期にとれるサクラマス。刺身では堪能しているが、やはりいちばんうまいのはムニエル【粉屋というフランス語。小麦粉をまぶした素材を低温で香ばしく焼き上げる】だと思う? 家人がムニエルをディップもなにもつけないで「香りがいい」、バターと合わさって「おいしいね」と呟く。ディップは簡単なものでマヨネーズ、レモン、塩コショウ、ミルクを合わせたもの。冷蔵庫の奥からピクルスを見つけて、それをディップに添える。

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 みそ汁は小松菜、玉ねぎ、メークインを合わせた物。たまにはこんなありきたりなみそ汁の具もいいだろう。
 朝に炊いた竹の子と油揚げ。ひじきの煮物。
 竹の子の穂先と油揚げで炊き込みご飯。
 お父さんの酒は「世界一統」、「越の影虎」。これに愛知県津島市『魚光』の「新ばえ(小フナ)」の佃煮。
 これが我が家の晩ご飯。


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 八王子魚市場には7時過ぎに到着する。『源七』のトラックはまだ荷を下ろしたばかり。場内に入ると、こちらも荷を整理しているところでやや遅れ気味ではないだろうか?
 特種【やや高価なものを小分けにして売る。対象は飲食店】に宮城県本吉郡三陸町志津川湾「大清」から岩がき【イワガキ 日本海、陸奥湾以南に生息する大型のカキ】を見る。鹿児島内之浦湾からは、いとより【ソコイトヨリ 房総半島以南のやや深い場所に生息する。市場では「ばけ」と呼ばれるが値段はイトヨリ同様に高く、区別をしないで取り扱う】。また小振りの青ます【カラフトマスの若魚。カラフトマスは三陸、北海道に棲息。「マス」とはサクラマスと本種を差すことが多い】。
『源七』に本まぐろ【クロマグロ 大西洋の暖海域、太平洋の北半球暖海域に広く棲息】の中骨が置いてある。これをかきとって300円置いてくる。社長に「先日のテレビ東京、船橋を見たよ」というと「昨日再放送したんだ」という。やっぱり息子が出ると再放送まで見るんだな。

 八王子綜合卸売センター、八王子総合卸売協同組合、明らかに一般客と思われる人出。駐車場はやっと一台分を見つける。八王子総合卸売協同組合『河村青果』に高菜【十字科植物。辛みのある漬け菜の一種で、主に漬物になる。三池高菜など品種多し】。
 朝ご飯は『光陽』でもやしそば。

 八王子総合卸売協同組合『丸幸水産』に根室から灯台つぶ【ヒモマキバイ 同定の難しい「灯台つぶ」のひとつ。殻皮に火焔模様がある、また螺肋が太いなどで見分ける】、横に北海道八雲町「ヤママル勇内山鮮魚店」からベニザラガイ【北海道以北に棲息するニッコウガイ科の二枚貝。市場で「白がい」と呼ばれるもののひとつ】らしきもの。またこれも北海道産だというオオミゾガイ【東北地方以北に棲息する大型の二枚貝。ただ三河湾でも見ており、生息域は図鑑通りではない。とても美味な二枚貝でもっと食べられていい】。

 八王子綜合卸売センター『高野水産』には静岡県舞阪からアコウダイ【青森県から静岡県の太平洋側の深海に棲息する。フサカサゴ科では大型のもの。主に釣りで漁獲され高値で取り引きされる】.

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市場魚貝類図鑑のアコウダイへ
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 また産地不明のサクラマス【熊本以北、日本海、太平洋側では神奈川県以北の川に遡上。市場では「本ます」】を大量に持ってきている。
 春に入荷が多くなるタラバエビ3種のしまえび【モロトゲアカエビ 福井県以北、北海道、サハリンなどに棲息する。タラバエビ3種ではもっとも入荷が少ない】、甘えび【ホッコクアカエビ 朝鮮半島東岸から日本海以北、また噴火湾に棲息する。ロシアなどから輸入も多く、もっとも市場で見かける機会の多いもの】、ぼたんえび【トヤマエビ 日本海、北海道以北に棲息する。タラバエビ科では大きくなるもの】。

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画像はモロトゲアカエビ

市場魚貝類図鑑のモロトゲアカエビへ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/morotogeakaebizoku/morotogeebi.html

市場魚貝類図鑑のホッコクアカエビへ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/tarabaebi/tarabaebi.html

市場魚貝類図鑑のトヤマエビへ
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 八王子綜合卸売センター『河辺ハム』に安くてしかもうまそうな牛肉を見つけて100グラム/200円で500グラム。八王子総合卸売協同組合『河村青果』で竹の子、ワラビを買う。隣が米屋の『日本堂』なので米ぬかもすぐ手に入れられて便利だ。クルマに乗り込んで重曹がなくなっていることに気が付き、『マルヤ薬品』で重曹150円。ついでに『ビックリ屋』でレタスでも買おうかと思ったが、なんと10メートル以上もレジを待つ客。これは当然諦める。


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 2日あけての八王子魚市場。キンメダイやマダイなどがあるものの慌ただしくてじっくり見ることが出来ない。
 特種に三重県的矢湾蛸島町「的矢湾あだこ岩がき研究会」からイワガキ【日本海。陸奥湾以南の太平洋側に普通に見られる。昔は産地が限られて高級なものであったが、近年産地が急増、やや値が落ちてきている】。的矢湾といえばマガキの養殖で有名。イワガキを出荷するにマガキの出荷技術を生かすことが出来る、ということか? またマガキと合わせると年間を通してカキの出荷が可能となる。

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市場魚貝類図鑑のイワガキへ
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『源七』には三番瀬からアカニシ【北海道南部から中国大陸までの干潟に棲息するやや大型の巻き貝。味がよいのだがあまり一般には流通しない。値段は安い】、サルボウ【東京湾以南から韓国、南シナ海の干潟に棲息。小型で煮つけなどにされるが刺身も美味】。

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 時間がなくて、『総市商事部』でジャイアントコーンを5缶購入して市場を後にする。
 帰途、旗野農園でサンチュ【かきちしゃ 結球しないタイプのレタス。韓国でよく栽培されるもので焼き肉などを巻いて食べる】、サニーレタス【結球しないレタス。品種が出来たとき、当時売れに売れていた日産サニーにあやかって「サニーレタス」と名付けた】、スティックセニョール【分枝するタイプのブロッコリー。分枝した茎が軟らかくうまい。これは品種的にも素晴らしいもの。確か「サカタ」の品種だったかな】、小町かぶ【小かぶの代表的なもの】、ラディッシュ【二十日大根。赤い小型の大根であり。生で食べるもの】、たらの芽【タラノキの芽。春から初夏までの新芽を天ぷらなどにする】。旗野農園は無加温のハウスなのでトマトはまだである。それでも日々楽しくなってくる。

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 愛知県のスーパーでよく見かけるもの。それはいろいろある。コーミソース、ヨコイのソース、豆味噌、みそ煮込みうどんに、お弁当お総菜コーナーではエビフライ巻きである。(ほかにももっとあるだろう。知っている方は教えて欲しい)
 このエビフライ巻きが大好きだ。愛知に行くたびに買って食っている。どうしてエビフライを巻きずしにするんだろう? 考えてみると巻きずしに豚カツが芯になっていたら重すぎるだろう。またコロッケでは脆弱だ。えび天では普通すぎる。そこに「エビフリャー」が来て、これこそ愛知県の味わいだがね。海苔とすし飯があり、芯にさくっとしたフライの衣、そしてエビの甘味、旨味、プルンとした食感。これは何時食ってもうまい。
 私、コレステロール値も高く、高血圧、しかも肥満に肥満を重ねて、もうすぐ死んでしまいそうだが「エビフライ巻き」はうまい。これをみて買わないなんて出来るはずもない。そう言えば、今回は豊川市豊川稲荷にほど遠からずの「サンフレッシュかねだい」というスーパーでエビフライ巻きを買ったのだが、そこに津島市「マックス津島店」で買ったコーミソースがあった。
 これを帰り道、静岡県東名は駒門パーキングエリアでソースをかけて食べたら「どえりゃーうまかっただわ」。でもいかな愛知県人でもエビフライ巻きをソースでは食わねえだぎゃ。

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これ「チャオソース」、納豆やカテキン式のお茶に押されて扁平になっています。「かねだい」で買ったときはちゃんとした形であったことを、ここに誓います。「愛してるわ、エビフライ巻き」。


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 我が家から甲府までは高速で、上り坂だとはいえ1時間前後しかかからない。海のない県、山梨の市場を一度見てみたいと思っていたので、善は急げで中央高速にのる。早朝のETC割引で甲府南まで1時間弱、料金は1100円。ここから山梨中央市場までは10分足らずである。インターを下りてお茶を買ったのがヤマザキデイリーストア、それから各所で見かける。山梨にはヤマザキデイリーストアが多いのだろうか?

 中央市場の門はすんなり通過。駐車場も空きが多く、すぐに場内に入ることができた。中央市場に入って左が青果棟、右が魚市場、青果棟を背にして入り左が山梨中央水産の競り場、右が仲卸である。当然競りは終了しているので仲卸を見て回る。

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『菊島商店』、『金源商店』、『東香水産』、『富士水産』、『ヤマカ水産』などの店名が読みとれる。甲府の仲卸の特徴は鮮魚、塩干、加工品をともに扱う店舗がほとんどであること。また値つけが手堅いということか、品揃えは豊富でバッタものがなく、とても山国とは思えないいいものも見られる。

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 ここで富山からの白えび【オキエビ科のシラエビ。日本海、太平洋など広く分布するが、流通するに足りるほどとれるのは富山湾だけ】、青森県から本ます【サクラマス】、北海道根室からロシア産オオズワイガニ【市場ではバルダイと呼ばれる。ズワイよりもより北方種。我が国領海ではとれない】。

 6時過ぎから8時過ぎまでいて、あまり一般客はいないな、と思っていたら山梨中央水産の加藤さんから仲卸が別に東隣に店舗を構えているのだと教えていただく。東にあるいて『山水協(山梨水産物商業協同組合)』の建物。これは2階が事務所で1階が店舗。ここも鮮魚塩干加工品を売る。また歩くと東西に細長く数棟の店舗が並び、多くはシャッターを閉めて寂しいなか乾物、アイスクリーム菓子、水産などの店舗が見える。面白いのはダンス教室まである。空腹感を感じて食堂を探すが見つからない。「そば」の旗を見つけたが、どこにも暖簾がない。

 市場のいちばんはずれに活気のある仲卸を見つける。『千里水産』であり、断って中を見せてもらう。すると、これがなかなかの品揃え。今まで見てきた中、鮮魚ではもっとも品揃えが豊富。たぶん九州からであろう、鮮度のいいテンジクタチ【和歌山以南の太平洋側、九州西岸に棲息する大型のタチウオ】がある。大分産のマテガイ【マルスダレガイ目マテガイ科の干潟に棲息する二枚貝】、アマダイ、クロムツ、キンメ。長崎から天然もののマダイ。

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 そしてここで見つけたのが沼津佐政水産のアカムツ【スズキ目ホタルジャコ科のやや深海性の高級魚。日本海側では「のどくろ」という】。今回の目的のひとつが沼津と山梨の繋がりを見ること。やっとここで一箱みつけることが出来た。沼津は漁が少なく、それでもこれほどのアカムツを仕入れているのは立派。

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 山梨中央市場の競りは早く、そして今回はすっかり荷が仲卸などに渡ってしまった後。富士吉田や河口湖など甲府からすると一山超えたところからの仕入れも多いという。だとすると市場内の仲卸でみる荷はほんの一部なのかも知れない。また山梨ならではというものはほとんど見つからない。それでも探しに探すと「煮いか」「酢いか」など、また冷凍物を取り扱う業者も多そうだ。荷受けに並んだ塩鮭塩ますの量も多いようで、これも山梨らしさかな。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 市場を歩いているときがいちばんのんびり出来る。そんな慌ただしい時を過ごしている。それなのに市場はやや停滞。春休みも終わり、そろそろ会社でも新入社員を迎えて飲食店などが忙しくなる。それまでの停滞に違いない。
 八王子魚市場について最近思うのは四十物【あいもの 干物や乾物、加工食品】に面白いものが見られること。この日もヨシダシーフーズの「酒香干し」があり、これを持ってくるとは偉いとしか言いようがない。すかさず5本購入。
 特種には「バルダイ」と書かれたオオズワイガニ。根室の「マルコウ水産」のもので、表記もしっかりしており荷主として誠実。またオオズワイガニ【Chionoeceten bairdiはベーリング海やアリューシャン列島にいるもので日本近海ではとれない】は味わいはズワイガニと勝るとも劣らない。けっして偽物扱いしてはならない。実際食べてもうまい。

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市場魚貝類図鑑のオオズワイガニへ
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 千葉県勝浦【勝浦は生のカツオの水揚げで全国一にもなったところ】からカツオ【世界中の温帯熱帯域に棲息する。日本では太平洋側が産地となり、日本海側ではほとんどとれない】。身の色合いに曇りが出て脂がのってきているのがわかる。切り身を見ていていかにもうまそうな。横須賀からせいご【スズキの30センチから50センチほどのもの。大きさの定義はまちまち。日本各地の内湾などに多い。昔は淡水で生かすことが出来るために冷蔵庫以前では高級魚であった。それが現在では値の安い、しかもまことに味のいい魚。もっとどんどん食べていい】、富山県氷見からはバラいか【スルメイカの小さな物】、北海道室蘭、根室からマガレイ【北海道、日本海、福島県など産地はやや北方系。値段も手頃でうまい】。

『海老辰』には熊本県天草郡苓北町【この町名好きだな。苓とは漢和辞典で調べると「きのこ」とか薬草の名だという、合併して無粋な地名になるのが嫌な感じだ】から美しいヒオウギガイ【房総半島以南に生息するイタヤガイ科(ホタテガイなど)の二枚貝】。

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市場魚貝類図鑑のヒオウギガイへ
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『源七』には養殖のもののアユ【北海道南部から九州まで棲息。稚魚の時期は内湾や川の河口域でいて、春には川を登る】。養殖でもこれを見ると季節の進んでいることを感じる。

八王子綜合卸売センター『高野水産』には和歌山県串本市「出口水産【市場で見る限りもっとも面白い魚を送ってくる】」から「ムギメシ」とかかれてクロサギ【千葉県外房から九州の浅い沿岸部に棲息。産地で消費されることが多い。煮つけ、塩焼きにして美味。刺身は色合いが悪いが鮮度さえよければうまい】。

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市場魚貝類図鑑のクロサギへ
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 それからコロダイ【イサキ科の魚。南日本、たぶん千葉県外房以南に生息。あまり見かけない魚であったが近年入荷が増えている。非常に美味な上、刺身にして血合いがうす紅色で美しい】、福島県からエゾハリイカ【小型のコウイカ。日本海、東北、北海道に多く。市場では福島県のものをよく見かける。年中とれるが産卵期である春にまとまる】。

 また驚いたのは活けのサクラマス【本マスと呼ばれることが多い。ヤマメはこれの陸封型。サクラマスの産地は新潟、山形、などの東北地方、北海道】が入荷していて、福島県産だという。これは当然確保。

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市場魚貝類図鑑のサクラマスへ
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 その隣にはマツカワガレイ【茨城県以北の太平洋側、日本海では東北以北に棲息する。非常に高価なカレイで、とうぜんやたらにうまい】、宮崎県からカツオ。カツオは半分に卸したものがあり何人もの飲食店主が真剣に品定めをしていく。ここで八王子の「スーパーイシカワ」石川さんとスルメイカが高いという立ち話。スルメイカは値が手頃で魚屋でも刺身で売りやすい。しかも美味なんであるから高くなりすぎると困るわけだ。

『市場寿司 たか』でクロサギ、サクラマス、エゾハリイカの握りを撮影。サクラマスがうますぎて「困っちゃうな【1966年山本リンダのヒット曲。昭和20年30年生まれはついつい「こまちゃうな」と言ってしまう】」。


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 愛知名古屋でお土産を探す。一昔前までは青柳のういろうに決まっていたように記憶する。これは子供の頃の記憶で緑や赤の青柳のういろうを見ると名古屋の叔母を思い出す。それがどうだろう、今や名古屋駅でもっとも目立つのが坂角総本舗の「ゆかり」である。我が家でも妻の母からして新宿のデパートで週に一度は「ゆかり」を買っていてお茶でもビールでも、この少々高価なえびせんを飽食してやまないのだ。
 それを引き継いだのが我が妻。贅沢だけど、といいながらときどき買って帰ってくる。そんなときのこと愛知県三河湾一色に縁あってときどき行くようになった。そこでいろいろお世話になっているのが毎味水産である。一色と言えばクルマエビからヨシエビ、サルエビからクルマエビ科アカエビ属の小えびまで様々なエビがとれる。そのなかで小さな赤いエビ、また小エビ自体を「あかしゃえび」と言う。
 初めて毎味水産を訪ねた折り、この「あかしゃえび」を加工する工場を見せてもらった。それが気の遠くなるような量の「あかしゃえび」を地元のエビを扱い慣れた人たちが頭を取り去っている。藤井社長をして
「そのまま食べてみな、鮮度はぜったいに間違いないから」
 というだけあって「あかしゃえび」の身がプリプリしている。

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「これが坂角に行くの。ゆかりって知ってるだろ。あれはね、こんなに凄いエビを使っとるだからね。ほかじゃ真似できんわけ」
 確かに全世界からエビは輸入されていて、その輸入もとでもある毎味水産に、こんな三河湾ならではの工場があるとは思いも寄らなかった。
 すなわち『坂角総本舗』の「ゆかり」は「三河湾 あかしゃえび」→一色「毎味水産」→東海市「坂角総本舗」という流れなくしては作れないのだ。

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 さて、えびせんを語るとき一色ならではのえびせんを作る「手焼きせんべい 味の老舗 青山」がある。出来れば坂角総本舗の「ゆかり」と食べ比べて欲しい。坂角総本舗の「ゆかり」の味わいの第一はずば抜けた香ばしさにある。青山のものは香ばしさにはやや欠けるが旨味が強く、ともに非常に美味である。それぞれの味わいにエビの別の持ち味を感じられる。そしてエビの国、三河の姿の一端が見えてくるはずだ。

坂角総本舗
http://www.bankaku.co.jp/

味の青山
http://www.ebisenbei.com/


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 月曜日の市場であるが、活況を呈しているか? と言えば否である。どうしてこのように停滞しているかと言えば明らかに流通が大型スーパー、コンビニに取って代わられているためである。ともにあまりにも人間味に欠ける上、魚貝類でも食品でも文化を喪失させる原因となっている。ここに新しく参入する個人商店や飲食店があらわれないと市場の基盤自体が危うくなりそうだ。

 その落ち着き払った八王子魚市場、特種に佐世保「丸伊水産」からコモンハタ【南日本の岩礁地帯に棲息する。市場で見かけるのは圧倒的に九州物である。ハタとしては小型であるが値は高い】、ヤリイカ【北海道南部から九州の対馬海峡付近まで棲息する。スルメイカが夏に多いのに対して秋から初夏にかけてとれる。値の高いイカ】、スルメイカは下氷【箱の下に氷を敷きで数を決めて並べたもの】、マダイ、アカガレイ【日本海と宮城県以北に棲息する。味のいいカレイで定評がある。裏側が血液で赤く染まっていて、鮮度のいいものほど赤い。値は安定してやや高値】、根室からマガレイ【日本海、茨城県以北に棲息する。やや高値の味のいいカレイ】。
 能登半島西岸羽咋郡志賀町平野剛志さんがとったイワガキ【日本海側、陸奥湾から九州までの外洋の岩礁やテトラポットにつく。一昔前までは産地は少なかったが、今では全国各地から入荷してきている。そのため値段が落ちてきている】が特種に。

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市場魚貝類図鑑のイワガキへ
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『海老辰』には愛知県常滑市「肥田商店」からアサリ【北海道から九州、朝鮮半島、中国の干潟に棲息している。干潟の減少が著しく、早晩食べられなくなる】。
『源七』には青森県下北「川内水産」からワカサギ【北海道から東京、島根以北の湖、ダム、河口に棲息。山上湖などは人口移植したもの】。

 八王子総合卸売協同組合『丸幸水産』からは、ぼたんえび【トヤマエビ 日本海福井以北、北海道からオホーツク海、ベーリング海に棲息。値段は高値安定。ロシア、アラスカ、カナダなどからの輸入も多い】。イボダイ【松島湾、男鹿半島以南に生息。「えぼだい」というのは東京周辺で疣のことを「えぼ」と発音していたところからくる。関西では「しず」と呼ぶ】、ハタハタ【日本海、北海道からアラスカまで棲息。鮮魚が入荷してくるのは秋から初夏。値段は安い】。

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丸幸水産の店頭。やはり値段は全般に安い

 八王子綜合卸売センター『高野水産』にもハタハタ、ヒオウギガイ【イタヤガイ科の美しい貝。房総半島から沖縄までの岩礁域に棲息する。養殖されていて観光地などで食べられたり、貝殻が売られていたりする。値段は安定しない】。
 市場の八百屋にはグリーンピース、そらまめ、竹の子などが目立ってきている。ギョウジャニンニクも安くなってきていて、そろそろ買えそうだ。

『市場寿司 たか』でザルガイ、シリヤケイカの握りを撮影。ともにどえりゃうめー。


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 南は千葉県銚子から北は北海道厚岸、釧路まで太平洋側でまとまってとれるのがシライトマキバイである。オオカラフトバイやクビレバイ、ヒモマキバイなどが非常に区別しづらいのに対して比較的わかりやすい形をしている。ただ南に下がってくるほどに近縁のスルガバイに似通ってきて、銚子産のものなど産地を明示しなければ専門家でもスルガバイであると誤る可能性が大。このとれる場所による形の変化がエゾバイ科の同定の決め手になる。
 さて、シライトマキバイは殻長20センチを超えるやや大型の巻き貝である。見た目も見事だし、味もまことに結構。煮て、刺身にしてともにうまいのだ。ところが関東の市場ではあまり人気があるとは思えない。むしろ人気薄で荷主が仲卸に「押しつけ」、また仲卸が魚屋やスーパーに「押しつけ」るのを多々目にする。
 なぜ思ったほどに売れないかというと「使い勝手が悪い」としかいいようがない。刺身にしてみたとする。貝殻から出して(このとき貝殻を割らないでも簡単に出せる)、身の部分を塩もみ、ワタもうまいので茹でる。身はシコっとして美味だし、ワタの甘味も濃厚な旨味もなんともいいのだ。ところが身に黒い斑点がある。また真つぶ(エゾボラ)ほどにはコリコリしない。また焼くというのがあって、一度軽く茹でて一度貝殻から出し、適当に切って貝殻に戻し焼き、生醤油と酒で味つけする。また煮るには大きすぎるのだ。この大きさも貝殻のまま煮あげて取りだし、適当に包丁を入れれば使えるのに面倒なのか、はたまた知らないのか好んで使う料理人がいないのだ。まして一般家庭では持てあましかねない。家庭では思い切って酒を入れたお湯に塩味をつけ、ここで煮あげる。これをしょうが醤油などで食べるのが簡単かも。当然料理自慢の方ならいろいろ挑戦して欲しいものだが。
 この貝殻に入った活けよりも最近見かけるのが「むきつぶ」というもの。主に三陸や福島からくるもので黒い斑点のあるワタを除いた足の無分。そのむき身がキロ/2000円から3000円くらい。殻つきから考えても安すぎる。これはそのまま串に刺して焼く、塩で揉んで刺身にするなど簡単に使えるせいか比較的売れ行きがいい。でもどうしてこんなに値が安いのか、あまりにシライトマキバイが不憫でならぬ。またそれ以上に漁師さんに同情してしまうのだ。このようなうまい貝、もっと値がついてもいいはずである。

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これは北海道室蘭産

市場魚貝類図鑑のシライトマキバイへ
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 豊川稲荷の門前で考えた。「せっかく寄り道したのだからうまいもん食いたいやないか?」。豊川稲荷で「いなりずし」。これが少々、もの足りない。門前町を歩くとき目に付いたのが鰻屋、そして香ばしい香り。愛知県豊川市では地焼き【蒸さない】か江戸前風【蒸す】のかも実際に食べてみないとわかりませんわな。
 豊川稲荷に近い、それこそ境内から見えるところにも何軒かあるが、これは土曜日だしさけたい気分。それで青い稲妻号で豊川稲荷から離れること30秒。鉄筋コンクリートの硬質な造りだが、どこか「うまそうな」店構えのうなぎ屋を発見した。
 この「京楽軒」店頭で品書きを見て、気に入ったのが鰻丼のあること。しかもいちばん高い「うなぎ定食」が2400円、いちばん下の「うな茶漬け 並」は750円であるから関東の鰻屋よりも安い。観光地にあってこの値段なら安心できる。
 店にはいると正面奥に厨房。さかんに団扇が動いている。若い娘さんのお客を迎える態度も悪くない。4人席に陣取るとすでに腰掛けている方に「うなぎ丼 梅 1150円」が運ばれてくる。「梅」でもいいかなと思ったが、せっかくだから「松 1500円」にする。
 待つこと15分以上。これは「蒸し」であれば予め蒸しの行程まで仕上げて作り置いた物。地焼きなら生から焼いたものだろう。地焼きならいいな、と思ったらまさに地焼き。一切れ口に入れるとやや硬めの蒲焼きの皮が香ばしい。タレはやや甘口であるがサラリとしているので丼一杯ではもの足りないくらいだ。1500円でこんなにうまい「うな丼」を食えるとは思っていなかったので感激する。きも吸いも塩加減もよくいい味わい。これでお新香がよければパーフェクトなんだけどな。

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京楽軒 愛知県豊川市西本16 電話0533-86-2902
http://homepage2.nifty.com/kyorakuken/


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 愛知県三河湾に到着したのは午前4時前。目の前に暗く沈んだ形原漁港の建物があり、扉の開けられた部分から灯りが漏れてきている。台車やトロ箱を出す音が聞こえてくると長路運転して麻痺してしまった頭脳が活性化してくる。
 形原の港に並んでいたのは明らかに浅い場所での魚貝類。今日は深い場所の底引きの水揚げはなかった模様。それでも、三河湾ならではのこのわた【マナマコの腸などの塩辛】、このこ【マナマコの卵巣の塩辛】が見られ、タイラギ、アカガイなどを見る。

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このことこのわた。小津安二郎の映画では中村伸郎がうまそうにこのわたで日本酒を飲む。このわたと言えば三河という時代があった

 形原から幡豆、一色を見て一息ついたのが7時半。ここで1時間半仮眠。9時に毎味水産に。藤井社長は玄関先でアンコウとフグを処理している。デカイ会社のオーナーであるのに、この人のとまっているところを見ない。凄い人である。

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夜明けは幡豆の港で迎える

 話し込んで時刻は11時前。津島市を目差してまずは知多半島に渡る。途中矢作川ではシジミをとる船を見る。晴天の下、見る物すべて美しい。半田市を過ぎて、東海市。もうここにあるのはコンクリートと都会の喧噪だけでだ。そんなとき信号待ちで見つけたのが小さな畑にマルチ【畑の畝を覆うポリエチレンのおび。黒や白などがある。これで作物の脇に雑草が生えるのを防いだり、保温をする】。その穴からジャガイモの芽。土の色は明るい茶の色。名古屋市に近づくにつれて渋滞してくる。

 空腹感にかられて飲食店を物色するがぜんぜんうまそうな店が見つからない。「コメダ」という喫茶店をなんどか見つけて、これが愛知ならではの親切すぎる喫茶店かもしれないと思い入ってみたい誘惑にかられるが、我慢。ここまで朝3時過ぎにお握り2個を食べただけ。夕食にはあまりご飯を食べないので昨日からお握り2個、空腹感がつのってくる。名古屋市熱田区できしめん屋を見つけてやっと人心地。

 津島市には2時前に到着。まず市役所で産物などを聞いたり地図をもらったり。残念ながら産業観光課に津島市に詳しい方皆無。産業課ではあっても観光課ではない。これでは津島市に見るべき物はないのかもしれない? と思ってしまう。それで市内を見て歩いて驚いた。こんなに美しくて、古い物が残っていて。まさにぼうずコンニャク好みの街ではないか?【こんなきれいな街にもまったくバカなヤツがいるようで道路拡張工事の計画があるようだ。おろかものめ! これから長い年月、観光資源として街に潤いをもたらしてくれるだろうこの美しい景観をこわすのは大バカやろうだ!!!】。
 3時半過ぎに地元のうなたろう君に会う。市内各所を案内してもらうが、その博識なこと。このまだ少年でしかない、うなたろう君の頭脳の広がりや計り知れず。また「うなたろうの部屋」をじっくり読まなくてはならない。もろこずし、ふなみそ、新ばえ(小ぶな)など淡水魚利用で得ること多し。また津島市を知ることが出来たことありがたいし、よかったな!

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鵜戸川でみた四つ手網。「ヌートリアがいます」と、うなたろう君が教えてくれる。その水面の葦には大量のゴミ。画像の中央によくみるとヌートリア
「うなたろうの部屋」
http://www.geocities.jp/morokounataro/2top

 深夜11時過ぎに一色に帰る。一色到着が1時過ぎ。港にはすでに人の動きがある。午前3時まで仮眠。3時過ぎから底引きの選別を見る。大量のメイタガレイ、マコガレイ、マアジ、マルアジ、クルマエビ科アカエビ属の小えび、アカガイ、タイラギ、アサリにシジミなど夢中になっていると。ヘンリーブロスの江嶋さんたちがみえる。そして6時過ぎには堀さん。毎味水産に藤井社長を訪ねて少し雑談。11時には一色を後にする。

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土曜日、一色魚市場は大勢の買い物客で賑わう
一色在住の堀さんの「一色魚市場へようこそ」へ
http://www.geocities.jp/gtsfp998/index.html

 帰り道、豊川市に立ち寄る。豊川稲荷周辺を青い稲妻号で疾走。スーパーなどを除いてウナギを食べて帰途に着く。

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豊川の「かねだい」というスーパーの鮮魚売り場。めひかり(あおめえそ)、海老(クルマエビ科アカエビ属の小えび)が見える

 高速で走る東名。豊橋平野は黄砂にすっぽりと包まれている。その下にある桜、まだ淡い新緑の美しいこと。駒門パーキングエリアで豊川で買ったエビフライ巻き【名古屋のスーパーやお弁当屋でよく見かける】を食べて仮眠。ここに愛知県の旅の終了。

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旅の終わりの黄砂


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ぼうずコンニャクの「魚貝類を探す旅」。明日は三河湾形原、一色、津島市。そしてあさっては一色。そして無駄歩きして帰宅します。帰り着くのは8日の夜になります。


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 八王子魚市場には8時半過ぎに到着。入った途端に大分県からマテガイ【マルスダレガイ科マテガイ科の二枚貝。干潟などに棲息する】、福岡県からはわらさ【ブリの50センチから80センチほどのもの】、富山県氷見からはバラいか【スルメイカの小振りのもの。まだ大きさが揃わず、軟らかいので下氷で並べないでくる】。
 千葉県勝浦からはビンナガマグロ【小振りのマグロであり胸びれが著しく長い。身の色合いがクリーム色であり、脂があるものの他のマグロよりも安い。回転寿司の「びんとろ」というのはこれ】。
『源七』には有明海弥永水産からこはだ【コノシロの8センチから15センチくらいのもの。値段は安いが寿司屋としては手間がかかる】。
 宮崎県からイシダイ【イシダイ科の磯魚。白身でやや硬い身質。これを薄造りなどにする。縞模様のはっきりした幼魚を「三番叟」、大きくなって縞模様が消えると、口の周りが黒いので「口黒」と呼ばれる。非常に高価】。

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市場魚貝類図鑑のイシダイへ
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 八王子綜合卸売センター『ケン水産』には根室から小振りの北帰【ウバガイ】。
 八王子総合卸売協同組合『やまぎし』に回ると根室のマルダイとう荷主からロシア産の活けオオズワイガニ。そして八王子綜合卸売センター『高野水産』にも北海道紋別市「マルイチ鈴木水産」から活けオオズワイがあり、そのとなりに根室「福島商店」の茹でオオズワイガニ、なかにズワイガニも混ざっていて不思議な入り会い。オオズワイガニはズワイガニ同様にうまくて大振りなので食べ応えがある。

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上がズワイガニ、下がオオズワイガニ

市場魚貝類図鑑のオオズワイガニへ
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市場魚貝類図鑑のズワイガニへ
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 明日は三河なの豚肉、野菜などを買い、そして帰宅。


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 しとしとと雨が降っている。その湿り気のなか山桜の美しいこと、例えようもない。クルマで通り過ぎるあちらこちらに花開く木々。これは総てバラ科のいわゆる桜のお仲間だろうか?
 真新しいラーメンショップの赤いカンバンを見ながら駐車場に入る。ラーメン屋の名前は「ラーメンショップ 椿」。ここはすでに一度味見に立ち寄っているが、もう一度行くかどうかは微妙だな。

 八王子魚市場、今週いっぱいの超品薄状態が未だ続いていて中日【水曜日のこと。ちょうど商店飲食店の仕入れの間に挟まれる。市場が一番暇な曜日でもある。ただし一般客がゆっくり買い物をするにはこの日がいい】でもありほとんど荷が来ていない。

 特種には墨いか【コウイカ 千葉県以南に生息する。冬から春が旬。関東では漁獲したものをできるだけ墨を落とさないで出荷。関西や四国では洗って出荷する。このあたりにも東西の差があって面白いのだ】。

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市場魚貝類図鑑のコウイカへ
http://www.zukan-bouz.com/nanntai/kouika/sumiika.html

 千葉県外房天津小湊からは、わらさ【ブリの50センチから80センチほどのもの】、同千葉県富津からは本みる【ミルクイ バカガイ科の二枚貝。「本」とつくのは「白」とつくオオノガイ目キヌマトイガイ科のナミガイと区別するため。水管を江戸前握り、刺身などにして美味。二枚貝では高級な物】、北海道長万部から北帰貝【ウバガイ 「姥貝」というのは福島県での呼び名。北海道では「ほっき」。千葉県くらいから見られるが産地は福島以北。特に北海道の内浦湾(噴火湾)から室蘭までのものが有名。貝殻が黒い物がこのまれる】。

『海老辰』に回ると大分県からマテガイ【普段市場で「まてがい」と呼ばれるのは山口県などからくるオオマテガイや韓国中国からくるアゲマキ。マテガイの入荷は非常に少ない。マルスダレガイ目マテガイ科。北海道南西部から九州、朝鮮半島、中国の干潟などに棲息。東京湾でもいまだに健在である】。キロ/1500円だというので500グラム購入。

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市場魚貝類図鑑のマテガイへ
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/heterodonta/mategai/mategai.html

『源七』には佐賀県から養殖のサワガニ【サワガニは今や居酒屋の定番的なもの。本州四国九州の棲息する我が国唯一の純淡水(総ての生活環を淡水で)のカニ。市場に来るのはほぼ養殖されたもの】。

 八王子綜合卸売センター『高野水産』には九州長崎五島列島からサワラ【スズキ目サバ亜目サバ科の魚。我が国ではやや暖かい海域に棲息する。産卵期は春から初夏。春が旬で大型のものは年間を通して高い】。

『市場寿司 たか』でマテガイを茹でて握りにして撮影。あまりうまくはない。


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 頭痛のせいか、集中力がない。それでも今日も仕事が待っていて、そろそろお出かけである。外は雨、桜は散ってしまっただろうか? そう言えば秋田のなべ婦人のお子さんも今年から大学一年生。我が家も今週は子供の入学式なんである。きっと新しい生活にとまどい、また喜び、またまた初めてあった女の子に恋に落ちたり。「いいな。ぼくにもそんな時ってあったんだろうか」。思い出せないで寂しい思いに陥ってしまう。
 このどん底から抜け出すには旅しかないのだ。それで今週末は三河湾に出かけるつもり。一人じゃ寂しいので沼津@飯塚さん、たまには奥さんをほっといて一緒に行きましょう。また一色では久しぶりに堀さんに会えるかな。毎味水産の藤井社長にも会いたいし。それから三河のどこかの街を無駄歩きしたい。また未知の人との出会いがあるといいな。
 どなたか三河湾周辺の街で「ここが面白い」という情報を持っていないだろうか? 相変わらずヒドイ頭痛を抱えて思うのであった。

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 この「うまいもんカタログ?」は正確で使える情報を発信しているのではないということを予め書いておく。たぶん読んでもためにならない。時間の無駄かもしらないどころか、絶対に無駄ですな。ハハハ……。
 さて、カタクチイワシを開いて甘いタレにつけて干す。これが千葉県九十九里などの名産「みりんぼし」というもの。そしてここで取り上げる九十九里の「みりんぼし」が決して「味醂干し」ではないということを知っているだろうか? ようするに塩とたっぷりの砂糖で味つけされている。そこにつけ加えられているはずの味醂が成分表に見あたらない。他にあるのがアミノ酸(味の素など)と接着剤としてのデンプンである。そんなもんに「みりん」なんて言葉をつけたらアカンだろう???。今時流行の「スローフード」の信奉者なんて頭から角が生えてきそうだ。
 でも私、ぼうずコンニャクは大々的に公言するがこの味醂を使っていない「みりんぼし」が大好きなのだ。そしてこれを酒の肴にもしないし、ご飯のおかずにもしていない。それでは何時食べるのかというと口の寂しくなるアフタヌーンティーのときである。この「ティー」は当然、紅茶ではない。安い安い粉茶を濃く濃くいれて、その「茶菓子」として「みりんぼし」をむさぼるのだ。今回の九十九里片貝の丸山水産・丸山武志さんの「みりんぼし」は卸値が1袋100円。懐具合の寂しいお父さんでも2袋は買える。
 手をべとべとさせながら苦い茶と、甘い「みりんぼし」、「ワテはこれをやめられしまへん」なんて思わずため息と独り言が飛び出す。なんと日本茶にカタクチイワシの「みりんぼし」が合うのだろう。ひょっとしたら岡山の「大手まんじゅう」よりも吹雪まんじゅうよりも上かも知れない。少しだけつけ加えると子供のおやつにポテトチップスやスナック類を選ぶくらいなら、九十九里の「みりんぼし」の方が身体にはいいぞ!

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丸山水産・丸山武志 千葉県山武郡九十九里町片貝6822


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 市場の殺風景な入り口から、貝の売り場にまできて、そのとなりに鈴木さんが集めてきているのが葉蘭【はらん 弁当で食べ物のしきりにする。また寿司や刺身の飾りに使う】、ヒバ【魚などの盛り合わせ、また贈答用の鮮魚の下に敷く】、坂本菊【坂本とは滋賀県比叡山入り口の坂本であると思える。明智光秀が初めて城持ち大名になった場所。ここでとれた小菊ということか? 食べられないのでまったくの飾り】、穂紫蘇【青じその花芽である。これは香りがよく、刺身の妻。青じその穂は本来夏か秋に出る物。総て温室での栽培】、大葉【青じそ】、赤芽【タデの芽、これも刺身の妻】、笹【寿司などをもるのに使ったり、蒸しものをのせたり、また料理を巻いたりもする】などが所狭しと並んでいる。これは明らかに荷が少ないため。

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 近海、特種ともにめぼしいものが皆無。

 諦めて『海老辰』には、青森産かき【ミネフジツボ 青森ではこれを「かき」と呼ぶ。本来天然物をとっていたが細々とだが養殖もされている。大きくなるフジツボでキロ/3000円もする。この重さのほとんどは食べられない周殻と呼ばれる部分、可食部の値段は魚貝類一高い】。

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市場魚貝類図鑑のミネフジツボへ
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 脇に大分産だというハマグリ【昔は日本全国の内湾に無数にいた二枚貝。現在では絶滅危惧種。まさかハマグリが絶滅するとは思っていない人が多いかも知れぬが、このまま自然破壊の大好きな国土交通省や農林水産省のやり方を通すと間違いなく死滅する】があり、種がわからない。大分ならハマグリであるかも? でも形からするとなんか変だ。
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市場魚貝類図鑑のハマグリへ
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 青森県八戸市「かねと水産」からキタムラサキウニ【北方系のムラサキウニ。身の色合いが薄く黄色い。剥いた物は弁当箱型の木箱にはいって「白」と呼ばれる。高価なもの】。

 八王子綜合卸売センター『総市水産』には千葉県鴨川から巻き網でとったと思われるわらさ【ブリの50センチから70センチほどのもの】。この天然のブリの若魚もっと食べれれていいし、値段が安すぎる。

 八王子綜合卸売センター『河辺ハム』の前を通ると見事な和牛がある。どうせ高いだろうなと冷やかさずに通り過ぎる。『河辺ハム』は目立たない肉屋だが凄い和牛を持ってくる。過去にここで凄いステーキ肉を買ったことがある。うまいぞ!

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『市場寿司 たか』でエゾフネガイ、ホッカイエビの握りを撮影。ともに美味。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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アオタナゴのページを作成
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掲載種 1715


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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ネズッポ科を改訂
ホロヌメリのページを作成
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掲載種 1714


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 真っ白な富士山が浮かんでいる。素晴らしい朝だ。手にはヒオウギガイ【イタヤガイ科の中型の貝。南日本で盛んに養殖されて観光地などで食べられたり、貝殻が売られたりしている】。

 八王子魚市場、目に飛び込んだのは冷凍スルメイカの箱。スルメイカ自体少ない時期ではあるが、これは荷が少ないせいである。秋田県八森【はちもり 青森県北部の町。ハタハタの水揚げで有名。面白いのは地元の方に「ここはハチモリですか?」と聞くとハツモリと発音をなおされた】産のウスメバル。ウスメバルは秋田県、青森県のものがいちばん目立つ。脇に青ます【カラフトマス】。
 特種【市場にあってやや高価な魚貝類を扱う。単位は重さであり、寿司屋・飲食店などが取引相手】に北海道厚岸の「マルヒロ」からスナエビ【タラバエビ科のエビでアマモなどがある汽水域に多い。北海道、日本海、瀬戸内海にも棲息する】。これがキロ/1200円。スナエビの中からミツクリエビ【スナエビと同じところに棲息。棲息する北海道東部では「青えび」と呼ばれ食用とされている】、ホッカイエビ【「ほっかいしまえび」と呼ばれるもの。野付湾尾岱沼では打たせ網と呼ばれるエンジンを使わない帆での漁が行われている。市場ではあまり多くないが茹でたもものが流通する】。これを撮影用に購入。

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市場魚貝類図鑑のスナエビへ
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市場魚貝類図鑑のミツクリエビへ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/morotogeakaebizoku/mitukuriebi.html
市場魚貝類図鑑のホッカイエビへ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/tarabaebi/hokkaiebi.html

『源七』には九州の「タカスイ」という荷主から小振りだが見事なマアジ。この「タカスイ」は宮崎県臼杵郡北浦、串木野、阿久根などに営業所、本社があるようだ。

 八王子綜合卸売センター『総市』にタカベ【スズキ目スズキ亜目タカベ科の魚。千葉県外房以南の暖かい海域に棲息。関東では伊豆七島のものが多い。値段は最低でもキロ/1200円くらいする。旬は初夏から夏】が来ていてなんとキロ/500円。小振りなので1匹35円程度しかしない。聞くと千葉県産で小振りなのととれすぎで値崩れしているという。

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市場魚貝類図鑑のタカベへ
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 隣の『高野水産』には岩手県雄勝港「叶屋水産」からウミタナゴ【北海道中部以南に生息するスズキ目スズキ亜目ウミタナゴ科の魚。卵胎生。岩手県や宮城県では漁があり、よく見かける】。

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市場魚貝類図鑑のウミタナゴへ
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ケムシカジカ【北海道では「当別かじか」。カサゴ目カジカ科のゴジラの様相をした魚。石川県東北以北に棲息。関東には福島県などからの入荷が多い。活けなら刺身でうまい。またみそ汁などにもよい】。

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市場魚貝類図鑑のケムシカジカへ
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『市場寿司 たか』でミツクリエビ、スナエビ、ヒオウギガイの握りを撮影。ぜんぶ美味であった。


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 慌ただしい1週間が終わり、やっと一息つけている。市場から帰り着き、1週間分の画像の整理を始めるが、正午前に眠気を催してラジオを聞きつつダウン。永六輔【「上を向いて歩こう」などの作詞者、また各種ボランティア活動での先駆者でもある。私的には、もっとも尊敬する人。山口瞳亡き後、一度は会ってみたい。面白いのは「ふたりの銀座」や「ジェンカ」の作詞者でもあること】の「土曜ワイドラジオ東京』を聞く内に深い眠りに落ちる。目覚めると小堺一機【同い年なのだが、この人のたゆまぬ努力とタレント性は凄いな】の番組に変わっている。そこに津川雅彦がゲストで出ている。ぼんやりとした、このような時間がいいのだ。

 卵とじうどんで昼食。すぐに画像の整理にかかるが、桜が咲き、若葉が萌え、あまりに美しい外の光景に家人と裏高尾に出かける。裏高尾のビジターセンターにクルマを止めて川沿いに野草を見たり、川の生き物を見たり。15分ほどのぼったところに名は知らぬが名水があり、ボトル一杯の水を汲んで坂を下る。名もない小さな花の美しいこと。また裏高尾の花の主役は桜ではなく梅である。これも新発見。
 摺差の『峰尾豆腐店』で木綿豆腐3丁、油揚げ5枚を買い、帰途に着く。途中、西平山の『小宮商店』でセロリ、菜花、ネギ。『小宮商店』は我が家から自転車で10分のところにある。鮮度のよい野菜や今年から肉や海産物も置くようになった。このような優れた八百屋が近くにあるのは幸せなことだ。

 帰宅は5時半過ぎ。大急ぎで夕食を作り始める。
 干しナス、ヒジキを戻す。高尾山の名水を土鍋に張り、コンブを浸す。トマト、セロリを切り氷水で冷やす。エビジャコを素揚げにする。サラガイをむき、開いて熱湯をかけて、氷水にとり、水分を切って刺身に。干しナス、ヒジキ、ニンジン、油揚げを炒め煮に。メカジキに小麦粉をつけ、大目のサラダ油でソテー、取りだし、余分な脂を捨て、そこに、みりん、酒、醤油でタレを作る。皿にメカジキのソテーをのせてタレをかけ、バターをのせる。料理をしながらメール・掲示板のチェック。結局夕食を作るのに1時間もかかる。ファーストクッキング・ファーストフードを目差す我としては大失敗。

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メカジキにはたっぷりのバターをのせる。でもこれがために太りすぎのお父さんはほんの少ししか食べることが出来ない。子供達はこのタレとバターで3杯飯なのだ

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干しナスは日野、八王子の農家で秋に作るもの。甘味があり、これだけでも炒め煮にして美味。また甘辛く煮たものをすし飯に混ぜてもうまい

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エビジャコ【アムールエビジャコ】は素揚げがいちばんうまい

 夕食はサラガイの刺身、エビジャコの素揚げ、メカジキのソテー、湯豆腐、干しナス・ヒジキ・ニンジン・油揚げの炒め煮、セロリとトマト。酒は「浦霞純米酒」。

 テレビ東京の旅番組を見ていると船橋の「玉川」という料亭が出ていた。そこにアカザエビが出ていて、それがいかにも地もの、もしくは国産もののように扱われている。これが、どう見てもニュージーランドなどから輸入された南アカザエビである。出ていたタレント【初めて見る】がアカザエビの刺身を食べて「初めて食べました」なんて言っているのが愚かしい。さぞやまずいだろうな。
 9時半からはトールキンの『指輪物語』の映画。学生時代にトールキンのブームがあり。当然『指輪物語』を読んでいる。本棚には当時買ったものがあるのだが、家族は映画には夢中だが原作には見向きもしない。
 画像の整理に疲れ果てて時刻は11時半過ぎ。当然ダウン。


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「どうしようもないな」と首をフリフリ八王子の魚屋が八王子魚市場を後にする。入れ替わりに場内にはいると確かに「どうしようもない」。どんなにがんばったところで海が荒れ模様では魚が来るわけがないのだ。こんなときにマグロ屋だけは元気いっぱいである。

 宮崎からのカツオ【スズキ目サバ亜目サバ科の回遊魚。まだ冬ではないかと思える1月には遠洋物、御前崎などから梅が咲き始めると宮崎、はたまた外房の沖合から釣り物が入荷してくる。この春のカツオはまだ皮が軟らかく、また脂も少なく、旨味も薄い。出来れば皮付きで食べるべきだ】、サワラ【スズキ目サバ亜目サバ科。今が旬である】、サヨリ、クロガシラガレイ【北海道から冬から春にまとまって入荷してくる。クロガレイと区別しないで、ともに「黒がれい」】。

 茨城県鹿嶋市「小原水産」からイワガキ。鹿島市と銚子とは関東を代表するイワガキの産地。また今見られるイワガキの産地の多くは本来イワガキを食べない地域であった。古くからイワガキを食べていたのは山形県から新潟県、鳥取県、千葉県銚子など。イワガキの旬はこれからである。

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市場魚貝類図鑑のイワガキへ
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『源七』にやや大型のマイワシがある。これがキロ/1500円と高値である。でもうまそうなので3匹購入。これで435グラム。

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市場魚貝類図鑑のマイワシへ
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 八王子綜合卸売センター『市場寿司 たか』で朝ご飯。最近、朝が空いていて、ねらい目なのだ。朝の「豪海投げ込み丼」500円、姫は玉子焼き2かん、本マグロの赤身2かん、甘エビ2かん、イクラ2かん、以上合計で1200円。

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これで500円也、あとは一銭もいただきません

「もっとすし飯仕込んどきゃよかったかな」と持ち帰りの多さに悲鳴を上げる。持ち帰りの「豪海投げ込み丼」は600円。これ市場のお土産には最適

『高野水産』は土曜日で2台のトラックで太田市場からもどってきている。仕入れしてきたものは多いのだがめぼしい物は少ない。やはり荒天には勝てないのだ。

 八王子総合卸売協同組合『三恵水産』でチョコレート、四十物【「しじゅうある」の洒落でこの字を当てる】の『清水保商店』で鰯のみりん干し、桜餅。その正面の『ヤマサン』で安い日高昆布1キロ3500円。
 八王子綜合卸売センター『河辺ハム』で上州牛のパック2、豚ロース1パックともに350円だけれど3パック買ったので1000円。『ビックリ屋』でもやしとニラ。

 市場を後にしたのが9時前。疲れているのに長居をしすぎてしまった。帰り道、浅川土手を歩く人多し。しかし浅川は川の様相を変えてしまうほどに凄まじい工事中なのだ。これ工事をするための工事ではないことを祈る。また私的には、自然を愛する国土交通省というのに生まれ変わってほしいな。


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 睡眠不足も限界に来ていて、頭がぼわ〜んと幻聴も聞こえてくる。とぼとぼと歩く駐車場脇に諸葛菜(しょかつさい)の紫が美しい。クルマに乗り込むとやたらにフロントグラスが汚れていて気になるが外にもう一度出て拭く気になれない。

 八王子魚市場、場内に入って驚いたのは、まったく荷が置かれていないこと。この寂しいコンクリートの床に真っ黒なアサリ【マルスダレガイ科の二枚貝。北はサハリンから北海道、本州四国、九州、朝鮮半島、中国まで棲息する。我が国では棲息域である干潟の減少のため漁獲量が減っている。その減少分を補っているのが北朝鮮、中国産、また韓国産。ただ韓国の乱開発の動向が気になる。味わいは二枚貝でももっともよく、値段も手頃。我が国での産地は北海道厚岸、東京湾内房、浜名湖、三河湾、有明海】。これが『源七』にまわると千葉県内房産のアサリ。ともに大きくやや平たい【アサリは厚みのあるものよりも平べったい方が身入りがよいとされる】。

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我が国の役人、政治家さんは、もっとも身近なアサリの減少すら本気になって対処しようとしていないのでは?  どうもこれは自然保護や資源管理などでは票も稼げないし、利権も手に入らないからであるようだ。自然保護に感心のある政治家っているのだろうか? いたら一票あげるけどな
市場魚貝類図鑑のアサリへ
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 また大分県佐賀関から「豊後のさば」とラベルが付けれれた活け締めのマサバ。これは「関さば」なのか違うのかあんちゃん困り顔。

「ほんとうに、どうしたの荷がまったくないじゃないか」
「そうなんすよ、川崎でも場内がガランとして、注文分も確保できなかたんすよ」
 八王子綜合卸売センター『ケン水産』で立ち話。

 八王子総合卸売協同組合『コリアフーズ』でエゴマ【日本全国で栽培されていたシソ科の野菜。戦国時代から江戸時代中期までは食用油をこの植物から主にしぼっていた。それが江戸時代初めから徐々に菜種に代わる。葉を食べるほか、身はゴマのように摺ったり、煎ったりして食べる】の醤油漬け。

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韓国のエゴマやとらじなんて、食卓に一品あると楽しいぞ!

 八王子綜合卸売センター『総市水産』にはカンテンゲンゲ【げんげとしか箱書きされていない。これは三陸産。非常に水分の多い魚であり、唐揚げにして非常に美味。他には水分が多いので煮つけぐらいにしかならない。また吸い物にも出来るが鮮度によっては生臭い。その場合、ふりショウガを】。

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市場魚貝類図鑑のカンテンゲンゲへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki/gengeamoku/kantengenge.html

また鮮魚が少ないので「とろがつお」【カツオの一番脂のある時期に漁獲した物を船上凍結したもの。「とろがつお」は当然商品名】が出ている。

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気仙沼「ほてい」の商品

『高野水産』も荷が少なく天然ヒラメやキンメなどもやや鮮度が今イチ。さすがのハッスル社長も荒天には勝てない。そんなときにもあるのが、まつぶ【エゾボラ 「Aつぶ」とも呼ばれる。北海道に棲息するエゾバイ科エゾボラ属の巻き貝。主に刺身にされる。また唾液腺にはテトラミンが含まれるので取り除く必要がある】。

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エゾボラは身色も美しくエゾバイ科ではオオエチュウバイにつぐ高価なもの。貝殻を割らないでも身が取り出せるので人気がある。
市場魚貝類図鑑のエゾボラへ
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 八王子綜合卸売センター『八王子淡水』に立ち寄ると、すでにウナギ割きが終了している。作ったばかりだという大ヤマメの剥製を見せてもらう。考えてみると渓流釣りの季節になってしまっている。
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