2010年10月アーカイブ

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先日、東急ハンズに言った折、新宿南口にある宮﨑のアンテナショップに立ち寄った。
ここでさんざん海産物を買い占め、徐々に撮影、食べて見ては画像を保存するか否かを判断している。
このようなちょっとした買い物の後始末に膨大な時間がかかる。
ためにこの頃、買い物が楽しくなくなってしまっている。

さて、買い求めた中に「かつお花」というのがあった。
宮崎市の「海鮮」というメーカーの作ったものでカツオ節と胡麻を合わせて、ほどよい醤油味がきいている。
これがなんともうまいものであった。
地味なパッケージながら内容量が100グラムで使いやすい。
それにご飯にとてもあうのである。
お茶漬けにしたら、かなり惹かれる味わいで、一家に一袋なんて思った次第だ。

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ちなみに解説に「漁師のまかない」というのが出てくる。
漁師さんがカツオ節を使うなんて考えられるだろうか?
ちょっと不思議だ。
想像するに例えばなまり節を自家製しているとか、ソウダガツオ類で自家製しているカツオ節なのだとか、本当に「漁師のまかない」なら面白い事実が出てきそう。

さて、さての、さてっと、この「海鮮」という会社、ネットで調べたら「鯖尾庵(サバビアン)」という店の変わってしまったようだ。
ボク的には「海鮮」という会社名、店名は最低だと思う。
言語感覚がいかにも幼い。
ついでに新しい店名も懲りすぎていて、素直さがない。
音が郷土色豊かな店としては非常に悪く、字面がこれまた非常に悪い。

ボクは思うに宮﨑なら、宮﨑らしくでいいんじゃないのかね。
最近、凝り過ぎの店名が氾濫していて(うんざりしているんだよな)、凝っても凝っても目立たない。
店名を考えるときにおすすめするのが、あっちこっち旅をしてみることだ。
平凡がむしろ目立つ世になっているような気がするのだよな。

「鯖尾庵(サバビアン)」

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、カツオへ


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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メダイを白身と言っていいかは微妙である。
スズキ目イボダイ亜目にはメダイ、イボダイ、マナガツオなどがあって、一応白身魚と考えてもいいだろうが、代表的な白身であるヒラメとくらべると質的には大きく違っている。
このあたりは別項をたてるのでお待ち願うとして、スーパーなどで普通に売られている切り身を鍋の具にするときのコツをご披露してみたい。

メダイはやや高めながらスーパーなどで1切れ200円から300円で売られている。
決して珍しくはない。
普通、煮つけや塩焼き、ムニエル、フライなどに利用するが、肌寒の候である。
やっぱり鍋でしょう。
さて、メダイは比較的クセがなく、また旨みが強いわけでもない。
無個性な八方美人的なメダイ切り身は椀種(吸い物)には向いているが、鍋物にはちょっと一工夫が必要になる。
吸い物の場合には役者で言えば、脇役でいいのだが、鍋物だと主役を張らなくてはだめ。

鍋物には、だしを使う「寄せ鍋」と、使わない「ちり」というのがある。
寄せ鍋の汁は基本的にカツオ節だしを使った八方だしで、具材を煮る前から飲んでもうまい。
ちりの場合は具を煮る前は、まだ単に昆布の風味があるだけの不完全な汁なのである。
寄せ鍋の主役は下味をつけるが生のまま入れる。
ちりの場合は煮出すということから霜降りにしてアクをのぞいて利用する。

メダイの切り身はどっちに向いているか? というと寄せ鍋仕立ての方である。
だから買い求めてきたら食べやすい大きさに切り、下味をつける。
カツオ節をベースに酒塩で味つけした汁を用意しておく。
汁は当然インスタントでいいので、顆粒状のものをさらさらで大丈夫。
メダイの下味と言っても酒、醤油、みりんを合わせてまぶして半時間以上置くだけだから、なんの技もいらない。
後は野菜をたっぷり用意しよう。
豆腐はあってもなくてもいい。
意外にコンニャクやお麩などもいいのだよ。
そうだ練り製品もいけます。
何を入れてもいいので寄せ鍋というのだろうね。

さて、小鍋仕立てでも、大鍋仕立てでも、どっちでもよいのが寄せ鍋の利点。
これをご飯としても酒の肴としてもよい。
具に素麺やうどんが入ると、ご飯だろうな。
この鍋に入れたうどんって、子供の頃大好きだった。
さて、これでは家族団らん幸せ者だけの鍋と思われそうだが、本当は寄せ鍋こそ小鍋仕立てに向いているのだ。
幸不幸綾なす秋の夜、なーのだ。

材料(2人分)/メダイ切り身2切れ、カツオ節だし400㏄、酒100㏄、塩適宜
野菜などはなんでもよい。
今回は海老名の海老さんの柚を脇役に生かした。

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作り方
1 メダイを酒1、みりん1、しょうゆ1に合わせたものに漬け込む。30分以上漬け込む。

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2 だしと酒を合わせ、塩で飲んでちょっと物足りないなというくらいに味つけ。
3 だしを加え、後は具材を自由お好みで放り込んでいただく。
汁と具材を一緒にすくい、物足りなかったら柑橘類、醤油などを垂らす。ポン酢をかけるなどして食らう。



ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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鯉のあらいと鯉こくがやってきた。
と思ったら雷電神社にお参りしたらしき方達が、神社方向の入り口から入ってきた。
小林屋は参道と、雷電神社に向かってと2つの入り口がある。
あまり広い店とはいいがたいのだが、決して窮屈に感じないのはこのせいだ。
ちょうどそのとき、こちらはヤブ蚊との格闘中で、なんだかヘンテコリンに見えたんだろうね。
ご婦人達に受けに受けた。

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栃木県の方達で、ヘリコプターに乗ってきたのだ、という。
板倉町はこの時期、コスモス祭をやっている。
水郷とコスモスとヘリコプター、雷電神社にナマズ料理、とても暖かみを感じる栃木弁、なんていい取り合わせだろう。
さて、この栃木県人との出会いが、長年追い求めていた課題を解決してくれそうだ。
こんなことがあるから旅はやめられないのだ。

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さて、小林屋の鯉こくには豆腐が入っている。
濃いめのみそ汁にコイと豆腐があって、粉山椒がふっている。
このややひなびた鯉こくがうまいのだ。
ビールの後に冷や酒をお願いしていて、鯉のみそ汁が酒の肴としてこれほどよいのだ、とは知らなかった。
ここでふと考えたのだけれど、鯉こくのような料理は、古くさいやりかたで、無造作に作った方がうまいようだ。
こんど鯉こくを作るときには、このように作りたいものだと思い至った。

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そして洗いも素朴でうまい。
キリリとしまったコイの切り身に臭みはなく、シコシコと心地よい。
お隣に陣取っている栃木市から来たという団体さんがいかにも楽しそう。
あんまり楽しそうなので、ナマズの天ぷらを食べているところを撮影させてもらった。
このような、ぼんやり無為な時間もまたよいのである。
今度の板倉町来訪は12月初旬だ。
当然、小林屋に寄らないなんて考えられなくなってきた。

さて、板倉町は車などで通りすぎても、なんの印象も残しそうにない。
しかも最寄りの駅の名前に町名が入っているのはいいとして、私立大学の名がわざわざ付け足してある。
そして町の中心地から非常に遠い。
ようするに陸の孤島のようなところ。
オマケに商店街もなく、めぼしい名物もない。
ここまで来ると見事なくらいの田舎であるが、どっこい大きな財産があるではないか、豊かな淡水域という財産が。
これこそ他の町が望んでも、望みようのない地域力というか、地域資源。
これなどは有名企業がひとつ来るよりも長く利用できる資源財産、そして力だろうな。
しかも雷電神社という古式ゆかしい、しかも美しい社がある。
その境内にはうまい淡水魚を食わせる店があて、旅の〆として文句のつけようがない。

板倉町にきて美しい水辺を散策。
季節季節の情景を楽しみ、雷電神社で美しい彫刻を愛でる。
当たり前だけど「地震雷避け」を祈願。
最後に名物のナマズ料理を鱈腹食らうというだけで、楽しい一日が送れようというもの。
このちょっと田舎くさいけど、どこか懐かしい板倉町って、一日観光の穴場だと思う。

小林屋 群馬県邑楽郡板倉町大字板倉2335

参考にさせていただきました グッドグンマ

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、コイへ


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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時計を見ると午後3時を回ろうとしている。
品書きを見るに、いちばん魅力を感じるのは、なぜか「カツ丼」。
考えてみると4時前に起きて、摂取した糖質といえるものは御殿のような川魚料理店でのナマズの握りだけ。
そのあまりにもつたないすし飯に、悲しい思いをしたが、それでも我が腹の虫は、これでなんとか治まってはいるわけで、不幸中の幸いとはこのことだ。
「カツ丼」を食いたいという衝動を抑えて、本日2度目の川魚料理を注文する。

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予め、『聞書き 群馬の食事』で予習した、天ぷらに、たたき揚げ。
腹の虫が「これでは少ない」というので「鯉こく」に「鯉のあらい」。
この「とにかく淡水魚食ってやるぞ」という注文にお姉さん二人は淡々と反応。
待つ間に、ビールをグビっとやり、大量の藪蚊を追い回す。
そういえば蚊の同定が出来たら面白いだろうな。
昆虫の分類は最近ますます細分化され、また発見が発見を呼ぶ状況らしい。
魚貝類を見るとすぐに分類地図が浮かんでくるわけだけど、昆虫の分類地図がカに刺されるたびに浮かんだら、O型人間なので人生観が激変しそう。

さて、まずやってきたのが、板倉町名物のナマズの天ぷらと「たたき揚げ」。
腹の虫が「撮影などしないで早く食え」というのを抑えて、ゆっくり何度も撮影。
そしていきなり、半分くらいかぶりついて腹の虫をなだめる。
これが実にうまい。

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腹が減っていたせいではなく、そこには分厚いクセのない白身があって、豊潤かつ旨みありありの大満足的美味が現実に存在する。
私、ここに小林屋のナマズの天ぷらは名物にしてうまし、と言っておこう。

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そして「たたき揚げ」だが、外見からするとサクっとした食感を予想してしまうが、実はムチッである。
このムチッとして妖艶な食感が蠱惑的だ。
味わいはまことに上品、淡々としたものだが、ナマズの真価はこの食感にあるのだろう。
みじん切りのニンジンやゴボウがこれまた脇を固めていい味出している。

ボクの故郷は徳島県の山間部に位置する。
吉野川水系の貞光川というのがボクの家のようなものだったのだけど、商店街に本当の住まいがあって、この地区には実は川魚を食べる習慣がなかった。
ナマズは夜行性なので、昼の魚取りではなかなかとれない獲物。
それでも淵に潜って、えぐれた洞のようなところを狙えば、とれなくはない。
あのときナマズを食っていれば、ボクの人生も変わっていたかも知れないな、なんてふと思うのだった。

さて、小林屋の昼酒はまだまだ続くのだ、の心だ!

小林屋 群馬県邑楽郡板倉町大字板倉2335

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ナマズへ

参考にさせていただきました グッドグンマ



ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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ナマズを見に群馬県板倉町に行ってきた。
群馬県と言えば首都圏内ではないだろうか?
特に県南部にある水郷地帯は通勤圏内でもあるだろう。
ただし八王子からは遠い。

京王線、新宿線、半蔵門線から東武日光線。
そういえば鉄道会社にもインフォメーション力の差がある。
例えば、事故が多いせいか、中央線の車内アナウンスは適切でていねい。
まだまだ何を言ってるのかわからない、発音の著しく悪いダメな車掌もいるが、乗っていて安心できる。
そこへいくと京王線は非常に劣っている。
京王線は明らかに乗客を軽視している。
車内アナウンスがおざなりで発音が悪く、非常に程度が低いのだ。
そしてそしてもっとひどいのが半蔵門線。
何を言っているのかぜんぜんわからない。
半蔵門線は明らかに乗客をバカにしているのである。

閑話休題。
遠路はるばる板倉町に到着して、まるで御殿のような川魚料理店に入る。
ナマズの刺身から、天ぷらなど気になるものを全部注文してみた。
が、そんなにうまくはない。

その後、ナマズ漁に地元の方と出かけて、あれこれ話をお聞きして、最後に町を歩いてみる。
残念ながら板倉町は歩いて楽しいところではなかった。
そして行き着いたのが雷電神社なのである。
ここがなんとも素晴らしい場所だった。
だいたい神社自体が美しい。
これはまた後々書くことにして、その神社前の参道に2軒の川魚屋があった。
その神社に向かって左にあったのが小林屋だ。
2軒ある川魚店だが、旅人は昔ながらの情緒を残した店に入る、これは致し方ない。
それほどに小林屋の外観には魅力がある。

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店の隅っこに陣取って、まずはビール。
久しぶりのアルコールがうまい。
脇についてきたのが「くちぼその佃煮」。
よくよく見ると、間違いなく「くちぼそ」すなわちモツゴの佃煮だ。

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店のお姉さんはてきぱきとして、一見優しくなさそうだったが、実はまことに親切なのがわかってきた。
これは期待できそうだ!

小林屋 群馬県邑楽郡板倉町大字板倉2335

参考にさせていただきました グッドグンマ

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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久しぶりに八王子魚市場に立ち寄ったら、アカヤガラがなんとキロあたり1000円というのに出くわした。
うううう、と忙しいさなかなのに1本買って、これが千円ほど。
産地は静岡県らしいというが無記入。
その日は一日中パソコンに向かい、結局お昼ご飯も食べないで夜9時を迎える。

貧乏暇なしの猫灰だらけなんて、わけのわからないことを言いながら、土鍋に昆布を放り込む。
冷蔵庫の野菜、茸などをいろいろ入れて、昆布だしに酒をどぼどぼ入れて、小さじ1ぱいの塩で味加減。
後は群馬県板倉町の鈴木徳雄さんに分けていただいた魚の画像を整理しながら、鍋をつつく。

酒は一本もなくて、料理用に買って置いた多摩自慢の無加糖。
電子レンジでチン、画像を整理、鍋をつつく、なんて忙しい夕食なんである。
この煮えたすぐのアカヤガラがめちゃくちゃにうまい。
ときどきすくってすする汁も。これまた驚愕のうまさだからアカヤガラ恐るべし。

熱燗2本と鍋で11時過ぎには、なぜかダウン。
今週は都心に出なくてもよいので、11時就寝、翌5時から仕事開始という健康的な毎日が続いているのだ。

材料
水500㏄、昆布15センチくらい、日本酒200㏄、塩小さじ1〜1パイ半
アカヤガラの粗、身、胃袋に肝、野菜茸豆腐適宜
青柚、醤油、七味唐辛子



作り方
1 アカヤガラを適当に切り、湯通しして冷水に取り、水分をよく取っておく。
2 土鍋に昆布を入れ、水からゆっくり温めて沸騰する前に取り出す。ここに酒と塩、要するに酒塩八方。
3 湯引きしたアカヤガラの粗から入れて、野菜などと煮ながら食べる。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、アカヤガラへ


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ある日、BSを見ていたら、吉田類が三重県の居酒屋で南勢町で作られているという「塩切り」というものを肴に一献傾けている。
まことにうらやましい酒場放浪であって、ボクもこのようなところで、このような肴に出合いたいものだな、なんて思いながらよくよく見ると、これが「塩かつお」なのである。
毎年暮れに沼津の仲買 山丁さんにいただいている(感謝、感謝!)、西伊豆の「潮かつお」と同じ物。
いろいろ調べてみると、「塩切り」、「塩かつお」は同じようなものらしい。

「塩かつお」は要するにカツオの塩漬け。
これを干すこともある。
決してローカルな食材ではなく、1960年代くらいまでは八王子の魚屋でも普通に見かける当たり前の保存食のひとつだったという。
たぶん産地は静岡県など東京近県であったと思われるが、調べてみなければいけない。
想像の域だが、「塩かつお」は、太平洋側のカツオの産地ではどこでも作られていて、全国的に流通していた。
それが塩分の強さから、敬遠されるようになり、今日に至っているのだと思う。

何年か前に沼津で作り方を教えてもらっている。
三重県南勢町のホームページにちゃんと「塩切り」が載っていたのも、やるな! なんて思った次第だ。
作り方は簡単、カツオやサバ科の魚に思いっきり塩をするだけ。
3年前にヒラソウダで作ってはいるが、カツオはやっていない。
いざ作らん! なんてカツオの半身を買い求めてくる。
3キロ物の丸々と太った戻りガツオで、片身を『市場寿司』に提供して、沖縄の塩を両面にまぶし、その上に塩を山盛りにする。

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毎日、上下ひっくり返すこと、1週間で出来上がった。
我が家においでになった杉浦太陽さんにも味見してもらったが、いかがだっただろう?
日本酒飲みにはたまらん味わいとなった。
1週間を過ぎたら、味に深みが出てきて、2週間目となって旨みがどっしり重量級になった。
徳島県美馬市で買い求めた青いレモンが、非常に好相性だ。
日本酒のみならず、近所の酒屋で買い求めたバーゲンもののサントリー山崎の10年ものとも合うのである。

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しかも、しかもだ。
これを炊き込みご飯にしてみたら、びっくり。
恐るべき、恐るべきうまさだった。
青いレモンをしぼり食らうのだが、なぜにこんなにうまいのやろね!
メタボにとっては恐くなる。
このように誰でも作れる、うまきものはもっと誰もが作ればいいのではないかねー。
酒が進みすぎる秋の夜に、しみじみ思うのだ。

材料
カツオ半身、塩3つかみ
作り方
1 カツオに塩をまぶす。上にまた塩をのせる。
2 毎日、上下を入れ替える。1週間くらいで出来る。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、カツオへ
三重県南勢町のホームページへ


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姫と近所のイトーヨーカドーを探検していると、むき栗を売っていた。
秋映えというきれいなきれいなリンゴもあった。
栗、リンゴ、茸を買い、ワケギを買い、外に出るとフリーマーケットの旗がひるがえり、入り口で地元の野菜を売っていたので穂シソ、青柚を買う。
青空が広がり、湿度が低く、気持ちがいい。

帰宅して冷蔵庫をのぞく。
シロサバフグが1本ある。
二枚に下ろして、強い塩をしておく。
半日寝かせて、炊き込みご飯を作る。

塩をしたサバフグを焼く。
こんがり焼き、むき栗、マイタケと合わせて鍋に米と一緒に放り込む。
後はたくだけ、火をつけて沸騰したら火を弱めて約7分。
火を止める前に強火にする。

蒸らしに15分くらい。
かなり秋らしい炊き込みご飯の出来上がりだ。
椀に盛り、青柚の皮を天にのせる。
天高くオヤジ肥ゆる秋なのだ。

材料
ご飯1合、水1合と4分の1、薄口醤油大さじ1、酒大さじ1、サバフグ骨付き半身、むき栗、マイタケ適宜。
薄口醤油は米1合に対して大さじ1、2合の場合は大さじ2杯弱、3合の場合は大さじ2杯半を目安にする。
作り方
1 フグは強い塩をして1時間以上おく。こんがり焼く。
2 米1合はとぎ、ザルにあげて水を切る。鍋に入れて水水1合と4分の1、醤油、酒、具を入れる。

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3 ガス台にのせて強火にし、沸騰したら弱火にする。そのまま7分から8分、15分以上むらして出来上がり。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、シロサバフグへ



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ちょっと前まで夏だと思っていたら、風立ちぬと感じる間もなく、ストンと肌寒の候となってしまった。
地上は秋もたけなわだが、海の中は一か月遅れ、夏の終わりだ。
水温が上がって本来熱帯、暖海にいる魚がわんさか相模湾や東京湾、外房などに押し寄せてきている。
黒潮の恵みともいえそうな暖海の魚たちが、海中が冬となるまでとどまり、水温の低下とともにうまくなる。
海にも豊穣の秋が確実にやってこようとしている。
黒潮の恵みといえば、メアジなどその代表的な魚だ。
本来西日本に多い魚であるが、肌寒を感じた途端に千葉県から入荷してきた。

八王子総合卸売組合『マルコウ』の店頭にあったのが内房からの入り合い。
「いりあい」というのはいろんな漢字が当てられるが、ようするに様々な魚を集めて一箱にまとめたもの。
中には高級魚もあれば、ほとんど値のつかない魚もいる。
最近、日本各地から入り合いが入荷してくる、増えているが、まことに面白い、そしてありがたい。
また多種類の魚を捨てることなく利用するには、もっともっと入り合いでの出荷を増やすべきでもある。
この入り合いの中からイトフエフキとメアジを選ぶ。

さて、メアジというのはまことにうまい。
マアジと比べられて損をしているが、これからの時期、メアジの方が味の点でも上となる。
メアジの味の特徴というのが淡泊で上品であることだろう。
あっさりを好む人はいいが、やや物足りない。
なんとなく一工夫したくなる。
だから単に刺身ではなく、なますや焼き切りにする。
そして塩焼きにしてみよう。

メアジの塩焼きはうまい、けれども、何度も繰り返すが淡泊に過ぎる。
物足りぬ味わいを解消してくれるのが酢なのだ。
塩焼きにして、たっぷり三杯酢を回しかける。
生酢でもいいし、市販のポン酢でもいいけど、どちらも味が強すぎる。
ちょっと上品でソフトリーな加減酢を作って、メアジの味わいを殺さないようにしたいものだ。

この酢を焼き魚にかけるというのは、かれこれ三十年近く前に同じクラスの北海道人に教えてもらったこと。
そういえば北海道の人はなんでも酢をかけるのだ、と聞いたけど本当だろうか。
ラーメンは当たり前、ツナ缶にも、漬け物にも酢をかけていた。
アヤツだけの仕儀なのか、それとも北海道人の性なのだろうか?
北海道に行って調べてみなければ。

さて、週末の宵に三杯酢をたっぷりかけた塩焼きで一杯。
酒は滋賀県湖南市の「御代栄」。
これで幸せな気分にならない人は皆無だろう。
テレビを消すと、外から虫の声が聞こえてくる。
アオマツムシは主役の座を降りて、カネタタキやコオロギが一生懸命に恋を語らう。
ちょっと寂しさを感じるが、心地よい秋の宵なのである。

材料
メアジ1尾(1人前1尾)、塩少々、三杯酢、大根おろし、おろししょうが適宜
三杯酢材料
酢(我が家のはすし屋専用ミツカン山吹)200㏄、カツオ節だし300㏄、みりん30㏄、砂糖30グラム、塩適宜、薄口しょうゆ30㏄
●三杯酢の甘さ、酸っぱさは好みにより加減するべき。
作り方
1 まず三杯酢を作る。酢とだしなど塩以外の材料を鍋に合わせて、温める。沸いたら、味見して塩で加減する。これは冷蔵庫などで保存しておくと便利。
2 メアジは水洗いして、よく水分を拭き取り、振り塩。30分以上置く。
3 盛りつける側を上にして焼き、こんがり焼けたら皿に盛る。
4 大根おろし、しょうがをそえ、食べる直前に三杯酢をかける。

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