2008年8月 1日アーカイブ

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 ベラ科の魚は毀誉褒貶が激しい。
 細長いタイプの場合、例えばキュウセンというベラは関西では珍重されるし、それなりのお値段がする。
 対するに体高のあるテンス、オハグロベラ、コブダイ(寒鯛)、イラなどは一定の評価はないに等しい。
 ボクがこのなかでも味がいいと思っているのがコブダイとイラである。
 コブダイは寒い時期などにまとまって入荷してくることもあるが、イラは入荷しても数匹、一箱にまとまらず、入相(いろんな魚が入っている荷)に混ざることの方が多い。

 知名度がないので関東の市場では堂々と「ぶだい」として売られていたりする。
 今回のイラは和歌山県産。
 一匹1キロ以上あり、値段はキロ当たり1000円ほどだから安いものだ。

 持ち帰って刺身で食べると、モチモチしている。
 これはこれでうまいと思うが、皮付きのまま昆布締めにしてしまう。
 ひと晩寝かせて、翌日、皮目を焼いて切り付ける。
 これがなんとも上等な酒の肴になる。

 白身で上品な味わい、しかもちゃんと旨味もあるのに、イラの問題点は身質にある。
 よほど活けでもないかぎり、モチモチしてシャッキリしないのだ。
 これを一塩して昆布を巻いて寝かせることで、身が締まる。
 包丁がすとんと切り込めるようになるのだ。

 皮目を焼いたイラの昆布締めのうまさは表現のしようがない。
 皮直下の脂質が溶けている。
 これがひとつの層であり、薄いものなのだけど、皮とともに旨味の凝縮された部分を形成している。
 また昆布の香り旨味がついた身の部分だって、まことに深い味わいなのだ。

 さて、先週から毎日のように昆布締めを作っている。
 このどれもがまことに申し分のない味わい。
 また皮付きのまま昆布締めにし、そしてあぶるというのもボクとしては新しい発見なのだ。
 次は何を昆布締めにするべきか?
 
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、イラ
http://www.zukan-bouz.com/bera/bera/ira.html


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