青森「田向商店」のアブラツノザメの煮つけ

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 津軽海峡とくると、最近ではクロマグロ一色の報道がなされている。いかにもケレンの多い、しかもドラマ性にとんだ番組作りとなっていて見ていて恥ずかしくなるようだ。その青森沖合でこちらはいかにもしずしずと水揚げされているのがアブラツノザメなのだ。
「サメをなぜとっているの」なんて今時の都会人は思うかも知れないが、ほんの一昔前まではサメは惣菜魚としてありふれた存在であった。それが証拠に八王子市内の魚屋さんでは1970年代くらいまでサメの皮むきが朝一番の大仕事だった。これを道行く人がながめて「今日はサメでも煮てみるか」なんて思ったモンなんだろうね。
 そのサメのなかでも一番うまいのがアブラツノザメだという。煮つけ用やムニエル用にと生でも、そして最上級の練り物材料としても使われる。この青森産のアブラツノザメの頭を取り去り、皮を剥いたのを「棒ざめ」とか「むきざめ」とか言うのだが、これを関東の市場まで送り出してくるのが青森市内の田向商店である。だからサメに関わる商品・加工品が多い(その他の海産物もいっぱいあつかっているのだけど)。そのなかでもボクとしてはもっとも気に入っているのが「さめ煮つけ」である。
 サメは肉食魚なので今時問題となっている水銀の含有量が多い。でもそれを補ってもあまりあるのが素晴らしい栄養価である。特に多いのがコンドロイチン、コラーゲンという美肌のもと。美しい肌を保ちたかったらサメを週一くらいには食べるべきだ、と思うほどである。それにこの田向商店の煮つけの味付けがいい。骨密度が気になるお年寄りにもいいのではないか。またボクのような寂しいお父さんの晩酌にもイケル。
 田向商店の「さめ煮つけ」を食べるなら津軽海峡冬景色なんて演歌を流してみるのも一興である。ボクは勝手に「北風小僧の寒太郎」を唄っているけど。

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田向商店のサイトへ
http://www.tamukaisyoten.co.jp/
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このページは、管理人が2006年12月18日 11:26に書いたブログ記事です。

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