2007年2月14日アーカイブ

サケ科を改訂

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信州サーモンのページを作成
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掲載種 1835


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 ある日、市場で知り合いの魚屋が、仲卸に呼び止められて、
「あの、安い“キング”あるんすけど持ってきません。2本だけなんすけど」
 その会話に割り込んで、箱の中を見せてもらう。これがアトランティックサーモン(標準和名のタイセイヨウサケ)なのである。
 アトランティックサーモンは今でこそ「サーモン」で通るのだけれど、長い間「キングサーモン」と呼ばれていた。その名残がなかなか消えないのだ。生食用サケでは今や最高級品としての位置を確保している。

 日常的に市場でみられるサケ科の序列をみると生食用と加熱用で2つに分かれる。
 生食用では
一、アトランティックサーモン(タイセイヨウサケ)
二、サーモントラウト(ニジマス)。量的にはアトランティックサーモンを抜き去っている
三、ギンザケ(宮城県産 値段は高いが量は非常に少ない)

 この中で生食用のトップにくるのがアトランティックサーモンである。生食用にできるのはサケ科でも養殖されたものだけ。天然は原則としては生食は不可となる。もし食べるなら寄生虫などの問題から自己責任となる。そして養殖のサケというとノルウェーでのアトランティックサーモンが嚆矢とも言えよう。同時期に国内では宮城県女川でギンザケの養殖が始まるが、量的にはまったくノルウェーの敵ではない。ノルウェーでの養殖ものが輸入され始めたのが1980年代。生食できると言うことで人気を博したのが1988年あたりからだろう。そして養殖サケが世界的に見ると天然魚の生産量を抜き去り。今日では日本に置いても天然のものを凌駕する勢いなのである。すなわちアトランティックサーモンという養殖魚は日本のサケ科の歴史ある硬い秩序を根底から破壊してしまったのである。
 ノルウェーから本種の輸入が始まったときいちばん問題となったのが「タイセイヨウサケ」という標準和名、もしくは「アトランティックサーモン」という英語名である。これではあまりに馴染みがなく誰も買っていくわけがない。それで苦肉の策で「キングサーモン」として売り出してしまったのだ。この“キングサーモン”が回転寿司、街の一般的な寿司屋でも料理屋でも瞬く間に受け入れられてしまうのである。そして今や生鮮品としての輸入量が2万トンを超えてアトランティックサーモンなくしては寿司業界は成り立たない状況となっている。
 アトランティックサーモンの養殖はノルウェーで始まり、南米のチリの飛び火、そして現在ではイギリス、カナダ、アメリカ、オーストラリアなどへも広がっている。この各地からの輸入ものが築地では一同に交いして見ることが出来る。
●本稿はボクのメモである。アトランティックサーモンに関しては、これからも書き加えていく

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これはイギリスからのもの

市場魚貝類図鑑のタイセイヨウサケへ
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 築地場内は日本広しといえど、見て回るにこれほどワクワクする場所は他に見いだせない。すなわち大人の、食に感心のある人にとっての最高の遊び場である。ただし場内と言うところはあくまでプロが最優先される。一般人は一歩下がって、見て回り、そして買い物をすべきである。
 そんな築地での買い物指南をするなら、これぞというものがいくつかある。もちろん鮮魚の素晴らしさは世界一、これ以上ないものがふんだんに見受けられる。でも初めての築地だったり、あまり魚を扱い馴れていないという人には、鮮魚は冒険過ぎるものかも知れない。そんなプロ的な場内にあって初心者が気軽に買い物が出来るのがマグロ屋と天種専門店である。

 今回の『山五』は天種の店。この手の店にあるのは、めごち(スズキ目ネズッポ亜目ネズミゴチ科の仲間数種類をさす)、シロギス、マハゼ、クルマエビやシバエビ、貝柱(バカガイのもの)などである。他にも季節季節にいろんなネタが到来している。この時期ならマダラの白子なんかもある。「へえー白子も天ぷらになるんだね」なんて驚かれるだろうか? これがプロの手にかかると至味となるのである。
 プロはここで天種を探して持ち帰って仕込みをする。でも初心者や忙しい向きには、ここで開いているのを持ち帰ると便利極まりない。しかも初心者なのに、まるで「天ぷら職人のまねごと」が家庭で出来るのだ。

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 今回ここで見つけたのがギンポである。漢字で書くと「銀宝」。江戸前の天ぷら種としては今では幻ともいえそうな魚。味は当然最上級である。
 見た目はまるでドジョウのよう。背ビレが硬く、素手で触ると痛い目に遭う。天ぷらにするには持ち帰り、背から開き、硬い尻ビレを丁寧に取り去る。これを一般人がやろうとすると大変である! 10本も開くのに小一時間もかかり、身がぐちゃぐちゃなんてこともあり得る。ここは素人と自認して開いたのを求めてくる。持ち帰ったら、開いたものをもう一度丁寧にチェック。残っているヒレや小骨を取り去る。
 後は揚げるだけである。薄力粉を冷やしておく、あまり衣を練らない、油の温度が低くならないように少量ずつ揚げるなど基本に忠実に。これだけで信じられないほどうまい「銀宝の天ぷら」が出来上がる。

 築地場内ではなんども天種を買ってきている。この手の店で売っている小柱なども最上級のものが多い。またシロギスのある店ではそれを、シバエビのある店で一品と買い足していくのも楽しいだろう。注意すべきは店の人が忙しいときや、過度な質問は避けるべき。築地での買い物はあっさり速やかにが原則。蛇足だが、場内で天種を買って、これも築地の八百屋で「天ぷらに使える野菜ありますか?」と買い求めてくると、その日の天ぷらは完璧なものとなる。築地場内場外の八百屋はそれは見事な野菜が揃うのである。
 今回の『山五』は天種の店として、とても親切であった。これは特筆すべき点。


市場魚貝類図鑑のギンポへ
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