あんちゃんとの会話1 “なかずみ”でも子持ち

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 浦安、船橋などで暮らしてきた、『源七』のあんちゃんと立ち話するのが大好きなのだ。ここにはたくさんの発見がある。今日は有明海産の“なかずみ”を卸している。

「あんちゃん、なかずみ(コノシロの12センチから15センチほど)に子(卵巣)入ってる」
「入ってるよ。ほら、これは有明(海)だけど、みんな入ってるだろ」
「じゃああんまり身の方はよくはないってことだ」
「そうだね。これから秋まではダメだね。寿司屋さんはないと困るだろうし、こっちも大きさ揃えるのが大変だよ」

 コノシロの不思議さは、20センチ上の“このしろ”サイズが子持ちであるのは当然だとしても、この“なかずみ”でも、ときには“こはだ”サイズ(10センチ前後)でも子を持つことだ。しかも産卵時期が長いのだろうか? 国内のどこかで江戸前ずしに欠かせない“こはだ”、“なかずみ”サイズがとれる。

「子供の時、コノシロの卵食ったことあるかな」
「食ったね。あの頃はさ、おかずったら海のもんだろ。ご飯に、こいつの甘辛い煮つけだね」

 そうか東京湾でもコノシロの卵はよく食べられていたんだな。

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コメント(2)

なかずみの呼び方、初めて聞きました。魚の地方名は数えきれないほどありますね。コノシロは、卵が入ってくると美味しくなくなりますが、9月の後半からまた美味しくなります。

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ノリさん、東京ではコノシロを本当に細かく大きさで分けています。でも多くの寿司職人がしめて本当にうまいのは、このなかずみクラスというのを知っています。ちなみに出水市から入荷してくる新子というのは初物ともなるとキロ当たり40000円前後もします。

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このページは、管理人が2007年5月12日 14:23に書いたブログ記事です。

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