2007年11月 7日アーカイブ

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 ケムシカジカはカサゴ目であり白身であるにかかわらずいたみが早い。これはオニカサゴやカサゴとは大違いだ。だから締めているのに身がゆるく悪いってことが多々ある。
 今回もやはりそうであり、刺身にも洗いにもならない。こんなときには湯洗いにする。

 だいたい70度ほどだろうか、ちょっと手を入れてみて「熱い」とは思うが火傷はしないというお湯を用意。別のボウルに氷水を作りおく。
 三枚に卸した身をそぎ切りにして、ザルなどに入れて湯の中で数回揺らす。と間髪入れずに氷水にとる。ここで身が「チチチリチリ」と縮む。

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冷水に取った途端、身が縮む。

 この水をよく切ると湯あらいの出来上がりだ。そして肝心要、本当はこちらが主役の肝も茹でて脇に添える。
 醤油に茹でた肝を潰して、その破片を湯洗いで巻き上げるように食らう。これはまことに佳肴としか言いようがない。これに合わせるのは『王禄』の本醸造かな。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ケムシカジカへ
http://www.zukan-bouz.com/kasago/kajika/sonota/kemusikajika.html


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2007年11月7日の日記

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「もうメチャクチャでありますがな」という流行言葉を知る人はだんだんいなくなっているのではないだろうか? 子供の頃、花菱アチャコはまだ現役であり、この人の口からこれが出ると、ボクの世代よりうんと前の人ながら笑えたものだ。でも笑えないのが我が日常。本当にメチャクチャ慌ただしい。忙しいというとまるで家業に励む米つき屋のように生真面目に聞こえるが、我が人生は「慌ただしい」の一語だ。

 本日も実に慌ただしい朝を6時過ぎに迎える。ところがなんだか起きあがる気になれないのだ。次に目が覚めたのが7時。大急ぎでパソコンをつけて子供達にベーコンエッグを焼き、サンマを焼き、ケムシカジカの卵巣の醤油漬け、八王子総合卸売センター「神定」の白菜漬けを出し、みそ汁は家人が作る。
 あたたかいご飯にケムシカジカの卵巣の醤油漬け、白菜漬けになんと白菜のみそ汁でほんの5分ほどの朝ご飯を済ませる。

 昨日書いておいたブログをアップ。8時過ぎには市場を目差す。

 八王子魚市場にきれいなチダイがある。これを2匹だけ買う。惣菜部を除き、魚屋の「みよし」さんと立ち話。近海部のダイチャンにサンマの売れ行きの話。
「どうして何でしょうね。うまいと思うんすが売れないんですよ。これで高い方ですからね。安いと千円ちょっとで一箱ってのもある」

『源七』では若だんなが「あんきも(鮟鱇の肝を蒸したもの)」を作っている。ちょうどアンキモ(キアンコウの肝臓)から毛細血管と汚れをとっているところ。

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 あんちゃんが開いているのが「なかずみ(コノシロの中型)」。そこに辛辣な性格の善さん(西八王子の『魚善』)がいて「こはだ」と「このしろ」どちらがうまいか? という立ち話。あんちゃんは圧倒的に寒い時期の「なかずみ」。

 八王子総合卸売センター『高野水産』に脂ののったヤマトカマスがほとんど捨て値で売られている。思わず買いたくなるが我慢。

 八王子綜合卸売協同組合『マル幸』には千葉県内房産の見事なホウボウがなんとキロあたり800円とある。思わず一本、224円で購入。クマゴロウの奥さんにも世話になるな。
『清水保商店』にはうまそうな柿。これがあまりに旨そうなので二個ポケットに入れてくる。『清水保商店』は惣菜塩干の店であって果物屋ではない。
『十一屋ジャパン』には山形の「青菜(せいさい)漬け』があった。これが試食するといい味だ。思わず130グラム買い込む。漬物は最小限買い込むのがいいのだ。

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『やまぎし』でボラの卵巣、入相を見て、八王子総合卸売センターに戻る。

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 八王子総合卸売センター『総市』のミノルちゃんのところに珍しく「真ぞい(岩手県では「すい」。タヌキメバル)があって一匹買い込む。

 そのまま『市場寿司 たか』へここでホウボウの刺身を撮影。これが感動的にうまい。これから春までホウボウの旨い時期は続くのだ。たかさんといろんな魚を季節ごとに食べてみる。これが大切なのだ。たかさんとバカな話をしていると、
「昨日埼玉からカップルで来たお客がいて。『なにか追加したいんですけど』と言われて、〈とろたく〉握ってやったの。そうしたらその娘さんの方がうまいうまいって追加してきてさ。やっぱり〈とろたく〉はいいよな」

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 というので「いいよな」と返すと、ボクにも〈とろたく〉を1本握ってくれる。ついでに昨日の残りのマイワシだ。
 この〈とろたく〉のうまさをいかに表現すべきか? 文字には表せません。一見ミスマッチに思える。ミナミマグロの脂の部分と、やや甘酸っぱいたくわんがどうしてこんなにうまいんだろ。ついでに握ったとおぼしきマイワシも「凄いんですから」という感動をもたらす。

 帰宅は9時半過ぎ。大急ぎでタヌキメバルとチダイの撮影。
 少しパソコンに向かい、きんのり丸さんから送っていただいた新のりを天ぷらにし、また「海苔の佃煮」にする。昨日は生のまま食ってみたが、やはり新のりは天ぷらがいい。もちろんお昼は「海苔の佃煮」でご飯。

 昼過ぎに外出。お茶の水に出る。電車で熟睡したいのだが読み直さなければならない本がたまっている。
 お茶の水には7時過ぎまで。帰りは東京駅まで出て始発電車で熟睡して豊田につく。
 帰宅は8時半過ぎ。これから大量の画像整理、よしなしごと、メモなどをとる。いったい何時になったら布団にもぐり込めるのだろう?

きんのり丸さんの新のりに関しては
http://kinnori.cart.fc2.com/
八王子魚市場の市場に関しては
http://www.zukan-bouz.com/zkan/sagasu/toukyou/hatiouji/hatiouji.html
市場寿司 たか
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/rink/gest.html


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 ケムシカジカの定番的な料理が唐揚げである。市場では唐揚げ用に開いた状態のも見受ける。こんなもの作り方を記すまでもないだろう。

 我が家では出来る限り魚貝類を子供達に食べさせたい。そしてその点でもっとも優れた魚貝料理は煮つけ、ブイヤベースなどだと思っている。すなわち骨ごち煮るというもの。こうするとほとんど無駄が出ない。
 でも若い世代や子供がもっとも苦手とするのもこの手の骨ごと煮る料理なのだ。
 また最近の面白い現象は刺身が売れているということ。これが一見、魚離れのなかで救いのように思っている人たちがいるが大きな間違いだ。刺身は非常に無駄が多く。家庭ゴミが総て消却されてしまうという現実からも「刺身は自然に優しくない」のだということも知っておくべきだ。ちなみに千葉県小見川ではほんの昭和30年代くらいまで刺身の無駄の多さに「殿さんの食い物」と呼ばれていた。

 とすると唐揚げは「煮る」「たく」という料理法に匹敵するほど無駄がない。それこそ内臓を除けば前部ひっくるめて「可食部分」と化する。しかも子供達にも大受け! の優れた料理だ。

 作り方は不必要だと思ったが念のために記しておく。
 まずは魚を適当にばらす。ケムシカジカは皮がザラザラしている、ちょっとゼラチン質でもあるので分けておく。上げる時間の違う骨のある部分と身の部分を完全に分けておくのもコツだ。
 ここにコーンスターチもしくは片栗粉、もしくは小麦粉をまぶしておく。これは好みの問題。
 そのまま時間を置く。粉をつけて少し置くと身の方からじんわりと水分が出てきて表面がしっとりとしてくる。こうすると油が悪くならない。表面が湿っているとからっと揚がらないと思っている人がいるが大間違いだ。からっと揚がらない原因は温度管理にある。

 じっくり時間をかけて1度あげ、いちど引き上げて唐揚げの表面の油が落ち着いてから2度揚げする。
 こうすると味のあるケムシカジカの面の骨まで食い尽くせる。

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