アナゴの干物はうまいぞ!

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 寒くなって干物日和の日が続いていて、市場に行くたびに大型のマアナゴを探している。
 これを鍋やら干物にするのだけど、家族は干物を待っている。それほどにマアナゴの干物は老若男女かかわりなく好まれるものなのだ。

 愛知県知多半島、三河湾ではマアナゴのことを「目白」という。この「目白」を開いて浜に干してある光景は、まさに見ているだけで“うまそうな”もの。これを買い求めた20年ほど前からマアナゴの干物作りに凝り始めた。
 そしてひとつの法則を見つけたのである。それは大きいほど脂がのってうまいこと。またやや強めに干すと小骨が気にならないこと。

 だから干物作りの時期を迎えると大きなマアナゴを探す。それが千葉県竹岡からの入会にあって、値段の交渉をする。相手はなかなか手強い、八王子綜合卸売協同組合『マル幸』のクマゴロウだ。本当にクマゴロウの見る目は確かで、なかなかたやすく値引きをしてくれない。それでもキロあたり「800円でいいや」というマアナゴとしては信じられない値段で買い求めてくる。クマゴロウありがとう。

 これに振り塩、振り酒をしてビニール袋で一日、天日に干すこと一日で干物が出来上がる。

 あとは香ばしく焼き上げるのだ。
 毎年、何匹も干物にして、そのつど感動しているのだけど、やはり今期の初物もうまいね。
 干物の外側は皮目も身の方も非常に香ばしくパリパリしている。それを口に入れると口中に一気にマアナゴの旨味と脂がほとばしり出てくるのだ。この旨さ、甘味、脂自体の芳醇さ、この感動は食べたものにしか味わえぬだろう。

 寿司ネタなどには大きすぎる500グラムのマアナゴの半身、頭部に近い部分、半身があっけないほど皿の上の時間が短かった。この余韻以前の欲求不満をどうしてくれるんだい、このやろう! となぜか夢見心地になるほどの美味を感じて怒りがこみ上げてくる。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マアナゴへ
http://www.zukan-bouz.com/unagi/anago/anago.html


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コメント(4)

毎度おいしそうな情報ありがとうございます。
アナゴは半身は、いつぞやのイワシのように別の料理にされるんですか?
干す時は干しやすいサイズに切り分けるのでしょうか?
毎回質問ばかりですみません。
アナゴの干物ははじめて聞きました。

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川さん、年末ですけどさぞやお忙しいのでは。
さて、マアナゴは頭部に近い方は干物に、シッポに近い方は鍋物にしました。これはこのブログに書いた覚えがあります。
また干物は開いたまま干し上げています。一本丸ごとでも大丈夫です。我が家はつり下げですけどザルに乗せて乾き具合を見ながらひっくり返すというのも大丈夫。本当にマアナゴの干物はうまいんです。

ご返事ありがとうございます。
皆さんがカラスミで盛り上がっているのを指をくわえてみていた欲求不満がたまって矢も楯もたまらずひさしぶりに近所の市場へ行ってきました。大分から来たアナゴが2200円/kgで、1匹800gくらいのものがあったので、さっそく塩して日本酒ふりかけて冷蔵庫の中にあります。明日も寒そうですが快晴らしいので、さっそくアナゴの干物を賞味できそうです。
「マアナゴのちり鍋」13日のエントリこれですね。読ませていただいているのに失念してました。今度はこれだ!
北海道の白糟から生の本シシャモの卵つきがありましたが3000円/kgを超えていたので手が出ませんでした。八王子には見劣りする我が地元市場ですが、久しぶりに行くと色々発見があって楽しいです。

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川さん、アナゴの鍋はおいしいんです。でもハモのように骨切りする必要があります。これを一度熱湯にくぐらせて、冷水にとり鍋に放り込む。中骨を素焼きにして、だしに使うという手もあります。
また本シシャモの干物ですか? それがキロ当たり3000円は安いけど、生は高すぎですね。

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このページは、管理人が2007年11月21日 23:24に書いたブログ記事です。

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