ホソトビウオの“よあけ”風なます

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 大阪鶴橋のとある路地にある『よあけ』には感動した。
 関東出身のやがらさんと、現に東京多摩地区に住むボクが思わず「東京の飲み屋なんてろくなもんじゃねえ」なんて叫んだほどだから、その『よあけ』の素晴らしさのほどがわかってもらえるだろう。

 そこの働き者の店主さんお勧めの一品が「いわしのぬた」。
 ぬたとは「沼田」と漢字を当てる。
 ぬかるんだ泥田のような酢みそを魚貝類と和えたもの。
 そんなものを想像していたら、まったく違うものが登場してきた。
 マイワシを細かく叩いたものに青ネギを散らして、白の辛子酢みそをどろりとかけたもの。
 うまかったかって、あのとき、やがらさんと半分こしたのが未練に思えるほどの味だったのだ。

 これを島根県美保関定置網から持ち帰ってきた(実は拾ったのだ)「小目(ホソトビウオ)」で再現してみた。
 ホソトビウオは脂が薄く、旨味もマイワシには負ける。
 だからたたかないで超薄切りにしてミョウガ、ネギを合わせて信州の麹みそで和え衣を作った。
 薄切りのホソトビウオに辛子酢みそをどろりとかけたものは、梅雨空をはねとばすほどに爽やかな料理となった。
 これまた絶品である。
 我が家の姫が「からいよー」と泣きながら、それでも箸が伸びていた。
 これは我が家に新料理法が伝わった歴史的瞬間とも言えよう。

 しかし、“よあけ”おそるべし。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ホソトビウオへ
http://www.zukan-bouz.com/fish/tobiuo/hosotobiuo.html


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このページは、管理人が2008年6月25日 21:45に書いたブログ記事です。

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