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静岡県沼津の底引きには様々な珍魚がはいる。
また底引きならではの食用魚も多く、そのなかに「ノドクロ(チゴダラ)」がある。
チゴダラはタラの仲間(タラ目)で、北にいくと、そっくりな「ドンコ(エゾイソアイナメ)」がいる。
見た目はナマズに似ており、赤褐色でついている鰭がやけに小さい。
身体は肥満していて、ぶよぶよしているのも特徴だろう。
なかなか味のいい魚で、知る人ぞ知る。
好きになったら、とことん、というそんな魚なのである。
その「ノドクロ(チゴダラ)」の脇に選別されて、てんてんと捨てられているのがナガチゴダラである。
明らかに「ノドクロ」よりも色が淡い。
体つきがほっそりしてる。
もっとも特徴的なのが醜悪な顔つきである。
よく見ると妖怪を思わせるような不気味な雰囲気を漂わせている。
捨てているのだから、まずいのだろうと、思っていたら、これが意外というか、思いがけずうまいのだ。
なにより、身に脂がのっている(底曳網のシーズンには)、肝が美味。
料理法は持ち帰ったら、まず開く、肝を取り置いて、軽く振り塩。
開いたところに肝をもどしてもう一度、身を閉じる。
一日置いて、ジワジワ焼くのだ。
ビックリしたのはジュウジュウと身から脂がにじみ出てくる。
まるで表面は唐揚げ状態ではないか。
焼き上がったのが、またものすごくいい香り。
身をほぐしながら、肝と和えながら食べるのだけど、これは絶品としかいいようがない。
ナガチゴダラがいつもいつもうまいわけじゃないけど、3月24日に食べた肝入りの焼き物は素晴らしいの一語。
仕事の立て込んでいたときで酒抜きだったのが返す返すも残念。
人生って、うまくいかないものですなー。
2009年3月22日
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ナガチゴダラへ
http://www.zukan-bouz.com/taraasiro/tigodara/nagatigodara.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/
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