めずらしく、イボダイで作った「えぼ鯛開き」を見つけて買い込む。
我が家では、だれもが「えぼだいの干物」が好きなのだ。
しかもイボダイで作ったものは非常に少ない。
最近ではチリや大西洋でとれた近縁種ばかりが目立つ。
少々言語がこんがらがってきた。
イボダイは標準和名で「エボダイ」というのは東京周辺での方言というか呼び名なのだ。
ここで問題なのは加工品にしたときの「疣(いぼ)」なのだね。
どうにも汚らしい。
幕末、下田に来たハリスが「唐人お吉」のモデルになった女性に、疣や吹き出物があるのを嫌って暇を出す、なんてエピソードがある。
まあ、「疣」でいいイメージを抱く人なんかいないのだよね。
さて、じゃあ「エボダイ」の「えぼ」は何かというと、これまた「疣」なんだから困る。
田中茂穂が東京の市場を研究をかねて歩いていたとき、東京では「いぼ」の「い」が発音できなくて、「え」になっていた。
江戸っ子はハヒフヘホはサシスセソになるのはわかるが、「い」もダメだったのだろうか?
この辺、研究の余地あり。
とにかく「いぼ」も「えぼ」も疣のことで、わからなければいいのだ、という典型だな。
このイボダイがなかなか美味であった。
朝ご飯に塩加減のちょうどいい「えぼ鯛開き」というのも理想的な情景だろう。
ちなみにイボダイの産地は中国。
海域は東シナ海だ。
作ったのがボクが昔、磯釣りで通った、鴨川市浜荻の会社なんだから、流通の発達ってすごい。
昔、以西底引き網船が盛んに漁を行っていたところ。
今、東シナ海の現状はどうなっているんだろう。
長谷屋商店
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、イボダイへ
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