昨年の3月30日から始めた寿司図鑑であるが、振り返ってあれこれ書くと膨大な文字量となる。そこで今回は簡単に昨年掲載の275かんでいちばんうまかった寿司を発表する。これは『市場寿司 たか』の渡辺隆之さんからも同じ1かんを挙げられているのでふたりの一致した結果となった。
年間での最高峰なのだから、天然シマアジ、アカムツ、新子(コノシロの幼魚)など至極ありふれたネタになるのだろうと予想していたのだ。それがいかなる訳か、まったくの雑魚になってしまった。
それがホタルジャコである。ホタルジャコを水産物として水揚げしているのは唯一愛媛県のみだろう。静岡県でも他の県でも網に入ったからといって誰も見向きもしない。このうまさを教えてくれたのは愛媛県宇和島市の『薬師神かまぼこ』さんである。練り物としての、じゃこ天の材料だけでなく旨味のある魚として実際に送っていただいて、事実、非常に味わいのある魚であることを知っていたのだ。それが静岡県沼津市沼津魚市場に捨てられているのを見つけて、大急ぎで『市場寿司 たか』に持ち込んだのが8月の終わり、まさかうまいと思いもしなかったので4〜5匹しか持ってこなかった。未だにこれには後悔している。
この握りに最初に「うまい」と声を上げたのは、たかさん。また、すぐに「うまい」と声が出た。これなら丁寧に扱えば立派な寿司ネタになる。これは確信となっている。
寿司図鑑のホタルジャコへ
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市場魚貝類図鑑のホタルジャコへ
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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2006年1月1日(日曜)のこと