沼津魚市場に入るトロール船は戸田と沼津市志下、静浦から出ている。なかでも大トロというのは沼津には2船しかなく、あとは戸田から出る船なのだ。解禁日に出船するほはこの大トロール船(通称大トロ)だけ。これらが駿河湾に散らばって水深400〜500メートルから200メートルを曳くのではなく、網を巻き込むように底をさらう。これを駆廻し式沖合底曳き網漁業と言う。当然、底ものから時には中層の魚まですくってしまう。そのために底をかいて引くオッタートロール船よりもむしろ魚種は豊富かも知れない。
そこでとれる魚をランダムに取り上げていく。
●ソトイワシ目ギス科ギス
沼津では主に練り物に使われる。これでつくったかまぼこはうまい。また近年干物にもなる。値段は安い。
http://www.zukan-bouz.com/fish/sonota/gisu.html
●ニギス目ニギス科ニギス
これは鮮度がよければ刺身にもなるし。天ぷら、干物ととても美味。主に加工用となるので値は安い。
http://www.zukan-bouz.com/fish/nigisu/nigisu.html
●ニギス目ニギス科カゴシマニギス
あまり量がとれないんでニギスに混ざって取り引きされる。やや水っぽく、うまくない。
http://www.zukan-bouz.com/fish/nigisu/kagosimanigisu.html
●ウナギ目クロアナゴ科マアナゴ
これは当然だが需要も高く、値の張る獲物である。底引きではかなり大きなものが揃う
http://www.zukan-bouz.com/unagi/anago/anago.html
●ヒメ目アオメエソ科アオメエソ
その昔は安い魚であったものが刺身にもなるようになって値が上がっている。大型のものは高価である。
http://www.zukan-bouz.com/hime/aomeeso/aomeeso.html
●ヒメ目アオメエソ科トモメヒカリ
アオメエソからすると味が悪く値も安い。
http://www.zukan-bouz.com/hime/aomeeso/tomomehikari.html
●アンコウ目アンコウ科キアンコウ
大トロではキアンコウだけがとれる。小トロにはアンコウ、キアンコウが混ざる。キアンコウは冬に向けた値の上がる魚で旬も当然冬。
http://www.zukan-bouz.com/fish/ankou/kiankou.html
●キンメダイ目キンメダイ科フウセンキンメ
キンメダイよりも小振りであり、色も薄い。当然値もキンメダイからすると低い。
http://www.zukan-bouz.com/kinmedai/fusenkinme.html
●キンメダイ目ヒウチダイ科ヒウチダイ
沼津では「あぶらごそ」。年々値が上がり、今ではアカムツに次ぐ高級魚となってしまっている。
http://www.zukan-bouz.com/kinmedai/hiutidai.html
●キンメダイ目ヒウチダイ科マルヒウチダイ
ヒウチダイと同じ。区別されない。
http://www.zukan-bouz.com/kinmedai/maruhiutidai.html
●キンメダイ目ヒウチダイ科ハシキンメ
沼津では「ごそ」。「あぶらごそ」ほど脂も旨味もないので値は安い。
http://www.zukan-bouz.com/kinmedai/hasikinme.html
02へ続く
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