静岡県三島市本町「魚貞」もろこと格闘す

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 沼津魚市場に買い出しに来ている三島の魚屋を菊地さん(沼津の魚の達人、菊貞・山丁 菊地利雄さん)に紹介してもらった。これは三島市を無駄歩きをするに何軒かの魚屋を見て回りたかったためである。無駄歩き出来る時間はいつも少なく、今回は本町の「魚貞」さんを目差す。三島市は小さな街であり、商店街もそんなに多くはない。中にあってもっとも賑やかなのが三島大通りなのである。ここから一筋北にある通りに「魚貞」はある。
 午前10時過ぎ。とりあえず自転車で店の前にくるとちょうど沼津魚市場で仕入れてきた魚を下ろしているところ。ここから荷を出し、店に並べ、また魚などを水洗いする。とても忙しい時間なので、三島市街を見て回って、ふたたび店に舞い戻ったのが11時半。
 ちょうど落ち着いた時間だろうか? と店内に入ると、あにはからんや「魚貞」さん、今まさに巨大魚と格闘していたのだ。
「これはたぶん島(伊豆七島)のものかな。「もろこ」だけど、こんなもの仕入れる魚屋も少ないでしょう」
 見たところ魚は30キロを優に超えている。そのウロコをすきびいている。背ビレ、顔つき、色合いから伊豆半島、伊豆七島での「もろこ」はクエであることは明白である。
「これを切り身にして店に出すんですか?」
「いや、これはこのまま下ろしたら料亭や旅館だね。一般家庭じゃ買えないね」
 そう一般の魚屋ではとても扱えない高級魚、しかも目の前にあるのはクエとしてもかなり巨大なもの。この魚、ウロコが硬く、シャキシャキと引いて取ることは出来ない。それでウロコと真皮の間に包丁をいれてすきびきにする。なかなかこれが難しいのであるが、「魚貞」さんは手早く的確にすきびいていく。
 これを店の前から撮影させてもらったが、その迫力やみものである。こんどはじっくり三島での時間をとり、「魚貞」の刺身や切り身を買って帰りたいものだと思いながら、八王子で沼津のエビを待っている「市場寿司 たか」を目差して帰途につく。

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魚貞 静岡県三島市本町4-5 電話055-975-1895


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このページは、管理人が2006年9月15日 21:50に書いたブログ記事です。

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