八王子魚市場の鈴木さん(貝などを扱う)が「これ珍しいよね」とフタを開けるとヤツシロガイがいっぱい。しかも安い。
「デカイね。これはデカイ。1個500(グラム)くらいある」。フタを見ると“大阪 八代”とある。そこに近所の魚屋がのぞき込んで「亜紀ちゃんね。〈雨雨ふれふれ〉よな」。すると別口のオヤジから「〈さかなはあぶったイカでいい〉だこらほい」。ボクはこういったのりが一番嫌いだ。ついでに八代亜紀も嫌い。ついでについでに「八代亜紀」は「やしろあき」であって「やつしろあき」ではない。
ちょっと脇にそれずぎてしまった。演歌オヤジ達よ退散。
この大阪産のヤツシロガイには詳しい産地が書かれていない。どうも大阪産とあるものにはこのような例が多い。大阪の荷主さん、早く是正して欲しい。大阪というのも広く、せめて泉佐野なのか湾奥なのかなど明記すべきだ。でも刺し網か底引きで揚がったとしたら岸和田か泉佐野だろう。大阪では何と呼ぶんだろう?
東京湾富津などでは「ふたなし(フタがないので)」、意味不明に「すがい」とも呼ばれる。身を取りだしてそのまま切ってもほとんど生臭無がなく、また味わいにも欠ける。だから「素貝」だろうか。
我が家ではきれいにもみ洗いして、適当に切り、辛子を利かせた酢みそであえる。貝自体に味がないので酢みそがいい。これは肴にして日本酒に合うのだ。
また酢みそ和えという料理はクセのない貝、クセの強い貝にともにいいので市販の酢みそも家庭に常備してもいいのではないだろうか。簡単に作れるものだが、最初は手抜きしてもいい。
さて場内ではまだ“八代亜紀現象”が続いている。八代亜紀ってヤツシロガイと違って人気があるんだなー。
市場魚貝類図鑑のヤツシロガイへ
http://www.zukan-bouz.com/makigai/bansokurui/yatusirogai/yatusiro.html
●ヤツシロガイの呼び名を教えていただけるとありがたい。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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徳島県美波町にいや蒲鉾店「珍味かまぼこ」3本セット定価1995円 後の記事 »
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