今期も沼津の山丁・菊地利雄さんから「潮かつお(塩がつお)」が送られてきた。これを正月に向けて飾り、年が明けると少しずつ切り取り食べていくのだという。本来は保存食として作られたものであるが、新年に「勝魚」を食べる縁起の良さは、今では無病息災や開運を願って食べるのではないだろうか?
菊地さんが送ってくれるのは「伊豆ではいちばんのものですから」と言う安良里の魚武水産の作ったもの。そのカツオは大きく、見事に脂がのっている。また干し上げたことで、カツオの身が熟成、味わいが生よりもいっそう濃厚になっている。
この「塩かつお」、江戸時代などには一般的な海産物であった。天保期の滝沢馬琴の日記にも登場している。また沼津ではソウダガツオでも塩かつおが作られていて、こちらも美味である。
江戸の昔から年越し魚は塩鮭と決まっていた。それが大海かけるカツオとしたところに伊豆漁民の勇壮な心意気が感じられる。ボクも今年はそれにあやかりたい。
今年も一年がんばるぞ!
我が家では新年に三枚に切り分け、薄切りにしておく
これを炭火であぶって酒の肴に、お茶漬け、熱湯をそそいでお吸い物にする
潮かつおに関しては
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