2007年2月 3日アーカイブ

築地フレッシュ丸都
中目黒漁師炉端 ぼうずこんにゃく

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 先日金曜日の朝方のことである。築地「大都魚類」藤井恵次さんに最近のサケ類の市場での動向をいろいろ教わっていた。それが予想以上の養殖魚の増加や国産サケの消費低迷という悲しい現状がありでかなり興味津々であったのだ。
 そんなときケータイがなる。ちょうど藤井さんにも用事があり、そのケータイの呼び出し音に話を打ち切った。相手は築地市場の怪人尻高鰤さんであった。
「あの。晴海通りに出るよね………。勝鬨橋を渡って………」
 それはボクに対する秘密の指令であった。
 言われた通りに都バスを降りると、そこに尻高鰤さんが待ちかまえていた。そしてとある殺風景なビルに連れ込まれたのである。まるで「太陽に吠えろ」で山さんが軟禁されたような不気味なビルである。そのビルの通路がまことに狭い。また各所に秘密の部屋があり、その一つでは美女軍団がなにやらセロファンに包んでいる。まさか「ヤク(薬)」?
 そんなビルのいちばん奥にある殺風景な部屋に連れ込まれると、そこにはまことに厳つい男たちが居並んでいた。そして出されたのがキンメダイのお頭の一夜干しだ。なんだ犯罪とは関係ないのか? 少々がっかりしたが目の前の焼いた一夜干しがいい匂いである。でもそこに罠が?

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 うまそうなので手に取ると「アチチチチ」と火傷したのだ。これはボクの自己責任かもしれないが一言「熱いよ」くらい言って欲しかった。
 でもこれがうまい。やめられないほどにうまくて手がベトベトになって困っていたら、すーっとペーパータオルが来た。偉い!
「これなんだっけ(固有名詞が出てこなくなったら老人だ)、ええと、なんだっけな」
 尻高鰤さんが困っていると、やけに濃厚な顔つきの首謀者とおぼしきオヤジが
「伊豆稲取のキンメ」
 そうか、これはうまいはずである。
「これ昨日はいったのかな、漬け魚の原料、キンメがあまりにいいんで頭を干したんだ」
 なんだかこの厳つすぎるオヤジ達がいい人に見えてきた。
 その上、またまたこんどは西京漬けが2切れ来た。
「メロです。これはまだ味噌が入っていない(漬かっていない)かもな。味噌の味はいいでしょ」

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 本当にみその味わいがすこぶるつきにいい。一箸つけると止まらなくなる。味噌の味は気温や魚の状況でいろいろ変えているという。よくこの厳つすぎる男たちを見ていると、どこからか中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」が聞こえてくる。そのひとりひとりが魚に関しては凄腕のプロたちだったのだ。
 うまいうまいとベロリと2切れ食べてしまうと男たちは消えてしまった。忙しいのだろうか? これ2切れだけじゃ嫌だな。お土産も欲しい。
 見知らぬビルの細い通路を抜けて重いビニールのカーテンをあけると、さっき美女たちのいた部屋に出た。そしてその美しい女性たちはよく見るとただのオバサンだった。でも詰め合わせているのはギンダラの西京漬けである。

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「ここはね、全部手作りなのよ」
 なんて色っぽく教えてくれる。
 やっぱりなんとかお土産はもらえないだろうか? また廊下に出るとなにやら箱につめて包装の最中。

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「まあ、お土産ですから食べてみてください」
 やった! これがなくちゃ世の中味気ない。

 この「築地フレッシュ丸都」のことを尻高鰤さんにもういちど聞いてみると、やはり従業員の方はみな魚に関してはプロばかり。味付けのプロも何人かいて、水産加工品作りに関して侃々諤々の話し合い、試行錯誤をしているらしい。その甲斐あってというのは失礼だが「ものすごーうみゃー」のであるこの西京漬けが。そしてこれは都内でなら簡単に手にはいるという。とすると東京名物のひとつとでも言えるかも?

築地フレッシュ丸都
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 世に珍味佳肴というのは多々あるだろうが、意外にいざ食ってみると「それほどでもないな」と首をひねる物も少なくないのである。そんななか幻の味とは言えないだろうが、尾鷲人の隠れ味とでも言えそうなのが「生からすみ」である。
 からすみということで原料はボラの卵巣。これは本唐墨の原料であることは天下に知れ渡っている。というかイタリアでも南半球でも作られているもので、インターナショナルなものと言ってもいいだろう。これを唐墨を作るように作るのではなく、塩イクラのように仕上げたのが「生からすみ」だと思う。これはイクラでもないキャビアでもない。ましてや唐墨でもないもの。
 小瓶に入っているのは黄金色のツブツブツブである。それがほんの少しある粘液質のものでしっとりしているのだ。口に含むと独特の風味と微かな渋みが口の中に膨らんでくる。そこに脂分を含んだ旨味が点々と舌を刺してくれる。この甘味をともなった脂に渋み旨味がマーラーの交響曲7番を聞いているような不思議な世界に誘ってくれる。そこにくるのは「辛口の日本酒でんな、なんともいえまへん」、ついつい杯を重ねてしまって、しまったしまった飲み過ぎたという状況になる。
 そしてこれを送って頂いたのが尾鷲の岩田昭人さん。説明不要だと思うが「一日一魚」の制作者である。まだ実際にお会いしていないが、かなり左利きだろうというのが明白にとれる。そう言えば月刊「伊勢人」の連載を読んでいても、ほどよい揺らぎを感じる。メイチダイにカタクチイワシ、料理する魚の横手には、まず間違いなくコップ酒がありそうである。
 これは蛇足だが、本日の「一日一魚」にはオオグソクムシが載っていた。言っておきますが「岩田さん、けっしてうまいもんじゃありません。酒の肴にはしないように」、くれぐれもご注意。

はし佐商店 三重県尾鷲市中井町1-19 TEL 0597-22-0304
一日一魚
http://www.pref.mie.jp/OKENMIN/HP/ichigyo/index.htm


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 コンビニで富山で作っている、お握り型ますの寿司を探していてみつけたもの。ラベルにコンビニの名がないということは製造メーカーの「昔亭(せきてい)」と言う方が前面にくるべきものだろう。本家本元の富山のメーカーらしく味わいはなかなかいいのだ。だいたい酢飯というのはお昼ご飯としても捨てがたい。ボクなどサケか昆布にこの「ますの寿司」を組み合わせるのが大好きである。

 さて本場富山での「ますの寿司」というのは本来サクラマスを使ったものであった。また我が国で「鱒(ます)」とは主にカラフトマスとサクラマスを差すのだというのもわかってきた。
 繰り返し述べるが「陸封(淡水)」=「マス」、「海産」=「サケ」というのは英語の「トラウト」=「陸封」、「サーモン」=「川もしくは湖から海へ下る、上るもの」というのが入ってきて生じた誤解でしかない。紛らわしくも「サーモン」=「サケ」、「トラウト」=「マス」という誤訳によって生まれたものである。

 その本家本元富山「昔亭」の「ますの寿しおにぎり」の原材料名が「鱒(サケ類)」といういい加減な表示なのはどうしてだろう。ちなみに原則的に天然のサケ科魚類の生食は不可とされる。寄生虫などの問題から生食用としての販売は出来ないのだ。でも寄生虫ということからすると冷凍する限り死滅するはずだ。でも冷凍魚を使うにしてもわざわざカラフトマスや北海道産のサクラマスを使わなくてもいいだろう。またなんらかの方法で酢締めにしたときの寄生虫や細菌に関する情報があって、生に近い販売が出来ているとしても「鱒(サケ類)」というのは解せないな。

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 これを勝手に推測すると原材料はチリ産の養殖ギンザケもしくはサーモントラウト(海面養殖ニジマス)を加工したというこのではないかと思われる。じゃあ産地と養殖か天然か? 「サーモントラウト」もしくは「ギンザケ」という表示はなぜされないのだろう。“原材料名が「鱒(サケ類)」”というのはある意味原材料隠しではないか?
 たぶんコンビニのおにぎりにしたときには表示の義務が法律的にないんだろうな。でも買う側としてはこれはいかにも不親切極まりない。もっと誠実に積極的に原材料の表示をするべきだ。なぜならば日本の魚食のかなりの比率がコンビニに依存していると思われるからだ。そうなるとコンビニ業界の責任は重大である。当然もっと真剣に表示する義務がある。

昔亭
http://www.sekitei.ne.jp/


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