生粋の沼津っ子である飯塚栄一さんは、また沼津の深海生物をもっとも知悉する。「まあ、飯塚さんにわからないことは誰にもわからないでしょう?」という沼津の漁師や仲買も数知れずなのだ。そんな飯塚さんがどっさりと沼津の深海魚を送ってきてくれた。これは『市場寿司 たか』に持ち込むしかない。
さっそく仕込み。カナド、ソコカナガシラ、フウセンキンメにトウジン、それにヒメにホウセキキントキまである。朝っぱらから、これを全部食べてみる。やっぱりうまい。
「カナドのうまいね」
最初に食べたのがカナドなので呟くと、
「こっちの方がいいんじゃない」
目の前に来たのが小振りのソコカナガシラ。これは片身一かんである。
ソコカナガシラの片身一かんの握り
「ああ、こっちの方がうまい」
「これがトドメだ」
次に来たのがトウジン、沼津では「げほう」である。
「もう、どれがいちばんうまいのかさっぱりわからない」
こんな混沌とした状態に陥ってしまった。
さて、この珍しい沼津の深海魚。『市場寿司 たか』のネタケースに金曜日にはあるだろうが、土曜日まで残っているだろうか? 早い者勝ちだよ。
飯塚さん、ありがとう。
飯塚さんの海の世界
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市場寿司 たか
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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高知県高知市浦戸湾でしばづけ漁