高知市を流れる川が土佐湾に注ぎ込もうとするのが浦戸湾。もうすぐ太平洋というところで真水と海水の混じり合った汽水の豊かなところである。
高知市の永野廣さん、昌枝さんはここで漁師をしているのである。とれますものはアサリにハモ、ヒラメ、そして高知名物えがに、トゲノコギリガザミである。"えがに"はカニの中でももっとも美味なもの。そして取り分け冬にとれるメス、その内子がなくちゃ土佐料理は語れない。毎年、永野さんにこの至味をいただき、締めくくりに作るのが贅沢なトゲノコギリガザミの内子入り蟹玉。
ハサミの先、足の先までせせりとった身と、やや半熟の内子。これを卵に溶き込み強火で玉子焼きを作る。強火なので真ん中あたりは半熟なのだ。そこに甘酢あんをかけて、またまた上から内子を散らす。
たぶん蟹玉としては世界一うまいんじゃないかな、これ! でもこんな美味を朝ご飯用に作ってしまうのは犯罪行為に近い。
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市場魚貝類図鑑のトゲノコギリガザミへ
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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春カツオの塩たたき