滋愛丸が戸田港のもどりついたら様々な人たちが待ちかまえていた。そこにマグロ漁をしていたという人がいて、タチモドキを見て、
「これはな、三枚におろすじゃろ。そして端から切る。それを酢と砂糖と味噌で食べる。これがうまいだらよ」
なんだか親切に教えてくれる。ちょうど滋愛丸さんからおかずに小振りのエビとタチモドキをもらったところ。持ち帰ってそのとおりに作ってみる。
三枚に卸したタチモドキの血合い骨は思ったよりも強い。それで血合いを切り取り、ほそく切る。それに塩をして少し待つのだ。
待つこと20分ほど。いちど水洗いしてから、酢と味噌、からしと砂糖のからし酢みそで和える。
見た目は悪いが、これがなんともいける。特に日本酒の肴にはもってこい。
思ったよりもタチモドキの身はシコっとしており、旨味がある。そこにさっぱりとした酢みそでなんともたまらんいい味わいなのである。
夕べの気温が高いせいか、窓を全開としている。そよ風が心地よい。そこにさっぱり味のタチモドキの酢みそ和えはなんとも言うに謂われぬ味わいである。酒がすすむなー。
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2007年4月17日の築地市場便り 後の記事 »
「魚貝類の呼び名」を改訂
タチモドキはおいしいですよ。
焼いても、揚げても、みそしるでも
我が家でも人気の魚です。
骨もとりやすいし・・・。
つづきさん、ボクもそう思いますね。この魚、表面の銀色が汚く剥げるので損をしています。
タチモドキは食用価値が低いとされ漁師や釣り人はほとんど捨ててしまいます。キンメ漁では道糸を切られるので嫌われ者。
しかし、釣った魚は全て食べる事を信条とする僕は持ち帰ることに。
塩焼きとムニエルは駄目、タチウオをイメージすると刺身も駄目、味噌汁は出汁は出るが身は駄目、から揚げはなんとかいける。
美味しいキンメを目の前にした人がみんな捨てるのも解る気がするかもという印象。
しかし酢味噌は盲点でした。あの身質、味ならきっと美味しいでしょう。
無駄な殺生をしない為にもひと手間かけてでも美味しく食べてやりたいですね。
かんなぎさん、確かにキンメ漁では嫌われものですね。でも、ボクはそこまではまずくはないと思います。煮つけ、干物、天ぷらなどおいしい。
また酢みそ会えは本当にうまいんです。