本日朝、市場に入っていちばんに目がいったのが「初さんま」の紙の旗。ダイちゃんを囲んで魚屋さんもサンマの箱の値段を見入っている。
「今年は安いのかね」
「安くはないでしょ。そっちじゃ1本900円だもの」
この近海の箱売りの横には特種、すなわち高値のものを小分けで売るところがある。
1本200グラム強だからキロ当たり4000円前後か、去年が安かったので「今年は高く思える」というのもある。でも過去には1本1200円というのも普通だった。そう言えば1本2500円というのも記憶するくらいだから今年もサンマは安定して安いとも言えそうだ。
サンマには解禁日が二度ある。7月初旬の10トン未満の小型刺し網船の解禁、そして8月中旬の大型某受け網の解禁である。小型刺し網の頃のサンマはまだ北上する群れなので魚体も小さく、脂もほどほど。これがお盆の頃にはずんぐりと太って脂がのってくるのだ。そして値段が庶民的になるのも某受け網解禁以降である。
八王子魚市場での高値でサンマを諦めていたら八王子綜合卸売センター『高野水産』では小振りながら1本400円で売られている。それでは1本とって、『市場寿司 たか』の渡辺隆之さんに手渡すと、それじゃもっと買い込むぞと数本を店まで持ち帰る。
そう言えば毎年「初さんま」をたかさんと食べていることになる。もちろん1本2千円なんてときには諦めたけど、まあ知らず知らずに恒例行事のようになってしまっている。
まずは数かん握って、たかさん「初さんま」を
「やっぱりサンマはうまいね。脂は薄いけどオレにはちょうどいい。生臭さがぜんぜんない」
ボクもものは言わねども「初さんま」の味わいに感激至極だ。やはり刺身にするなら北上する脂ののりのほどよいサンマが最高である。
「これはお客来なくてもいいかな。持って帰って家族とじっくり“初さんま”といきますか?」
これって寿司屋の経営者としてはいかがなものだろうね!?
市場寿司 たか
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市場魚貝類図鑑のサンマへ
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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2007年6月17日 岡山の旅16 日生へ