東京湾と駿河湾で「顎無(あごなし)」と呼ばれる魚がいて、この名もあんまりよろしくないのに、標準和名のクロサギというのもちょっとね。これをたっぷり仕入れてきた八王子綜合卸売センター『高野水産』の社長が嘆く。もっといい「名前つけてくれよ」。
でもでもこの魚にそんなに雅な、うまそうな名前をつけても仕方ないかもしれない。例えばマアジ、イワシと比べても、「劣性で判定負け」するだろう。当然、マダイ、メダイ、アマダイなどとは比ぶべくもない。
ひとつだけ取り得があるとすれば刺身は在る程度うまいということか。今回のものは多分、富津あたりでとれたものだろう。それが無謀にも8キロ判(8キロ入りの発泡スチロール)できたのだから、高野社長の嘆きもわかるってもんだ。
さて、キロ当たり600円、1匹200円ほどのクロサギ君は売り切れとなっただろうか?
ボクは鮮度的にイマイチだったのでムニエルにして楽しんだ。この手の旨味に欠ける魚にはムニエルやフライがいちばんよい。
これはイケましたね。身がやや柔らかいのだけど、バターで焼くと身がふわりとして、香ばしい味に出来上がった。
これなら「あごなし」に目がないという人も出てきそうだ。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、クロサギへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/kurosagi/kurosagi.html
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http://www.zukan-bouz.com/
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「大黒さんま」を食べてみた