シロギスの産卵期は初夏から秋である。でも相模湾での産卵は7〜8月が最盛期。当然、秋のキスは痩せている。痩せているけれど、不思議なことに秋のシロギスも刺身にしてなかなかいけるのだ。でもこのとき注意点が1つだけある。それは皮を生かした造り方にすることだ。
今回のシロギスは相模湾産。鎌倉小坪→川崎北部→八王子綜合卸売協同組合『やまぎし』がもってきた入相に入っていたもの。体長20センチを超えて立派ではあるが触ってみるとザラザラする。これは脂がないということに他ならない。例えばこれが5月のシロギスなら体表がぬめ皮のようだ。
持ち帰ったシロギスは三枚に卸して、血合い骨を抜く。これに軽く振り塩、焼き串を刺して皮目を焼き、冷水にとる。焼き霜造りの出来上がりだ。これが深夜の酒の肴になる。
一切れ、二切れ、口に放り込むと、やはりシロギスの身に脂は少なく、そこから派生する甘味も薄い。それを補ってあまりあるのが皮の香ばしさと旨味である。スダチをたらした醤油との相性も抜群。空腹感のない深夜の酒の肴としてはうますぎる一品だ。
酒は福井の『常山 超辛口冷やおろし』。やはりシロギスには辛口の酒が合うのだな、と改めて思うのだよ。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、シロギスへ
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2007年10月12日の日記
こんにちは。
シロギス釣り、よく行きますよ!
冷凍庫の中には、今夏の釣果でいっぱいですが、天ぷらと塩焼きくらいしか食べ方を知りませんでした。
焼き霜造り、是非トライしてみます。