「いやあー、うまいねー。アメリカナマズのフィッシュアンドチップス」その旨さに思わずこんな言葉が口をついて出る。
フィッシュアンドチップスは確かイギリスの料理だったはず。たぶんたぶん北大西洋だから材料はタラだろう。それがアメリカ大陸に渡り、いつの間にやらミシシッピー川などでたくさん、それこそゴチャマンととれるナマズで作られるようになった。
このアメリカのナマズというのが「Channel catfish」。水路などに多い猫に似た魚が霞ヶ浦、利根川に輸入、そして養殖されるようになったのは1980年代。これが霞ヶ浦に逃げ出して、それこそ爆発的に増えている。
本来霞ヶ浦の漁業というのは寒い時期にはワカサギ、夏から秋はウナギ、その他の季節はモツゴなど雑魚とエビが対象であった。すなわちとれるもんは全部売れたわけだ。
それがどうだろう、21世紀の霞ヶ浦たるや世界中から到来した売れない魚で溢れている。特に困っているのがアメリカナマズなのである。コイツ、うじゃうじゃ増えて肉食性なので困りものだが、鋭い棘で武装までしている。網に入るといちいちペンチで棘を切り取るのだけど、そんなもんじゃ追いつかない。
困った困ったと頭を抱えているばかりじゃ解決しそうにない。なにかコイツを売る方法はないのかね。今のところほとんどがフィッシュミールになって肥料になるものがほとんど。
「困りましたね」
霞ヶ浦の漁師さんに声をかけると、
「こりゃとても味がいいんだ。最近じゃナマズのフライを出す食堂もあるっぺー」
そうか、やっと人々にアメリカナマズがいかにうまい魚であるか膾炙してきているようだ。
それでも今現在、霞ヶ浦、利根川であがったアメリカナマズのほとんどはフィッシュミール原料となっている。これは私、ぼうずコンニャクが勝手に『もっと食べようアメリカナマズの会』でも作って多くの人に、このうまさを宣伝するしかない。
さて目の前にあるのは2キロほどのアメリカナマズの半身である。骨のある部分を切り捨てて適当に切る。これにコーンスターチをからめてジャガイモのchipsと一緒に揚げる。chipsは薄切りという意味もあるが木っ端という意味もあり、ボクは好みからジャガイモは適当に切りとばしている。
これを揚げる油の温度は始め弱く、徐々に高くしていく。出来うる限りカラリと揚げるのがいい。揚げたら紙などに取り、また紙を代えて塩コショウする。
揚げたてを食べるのがいい。当然、片手に持つのはビール。
さてアメリカナマズは他のどんな白身よりもフライや唐揚げにしたとき上だと重う。ベトナムから輸入しているバサなどもナマズであり、アメリカ人ならずともこの白身の旨さにはうなるはずだ。
この最上の揚げ物材料がどうしてほとんど廃棄処分となるのだろうね。まったく日本というのは不思議な国だなーー。
●本内容にはフィクションが含まれる
霞ヶ浦市民協会
http://www.kasumigaura.com/
第3回全国タナゴサミットータナゴを通して地域の希少生物との共存を考える
http://www.kasumigaura.com/calendar/webcal.cgi?form=2&year=2007&mon=12
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、アメリカナマズ
http://www.zukan-bouz.com/namazzu/sonota/amenamazu.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/