アオリイカの干物を作る

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 このところ東北からアオリイカがまとまって入荷している。1匹300グラムほどの小振りのもの。これを八王子総合卸売センター『総市』でもみつけて、ほとんど捨て値の700円(キロあたり)だ。
 さて、アオリイカに3種類あることはかなり前から判明していて、今回まとまって入荷してきているのは、いちばん北方域、例えば北海道南部とか三陸であがる「あかいか型」と言われるものだ。
 見てすぐにアオリイカだと思えるのは「しろいか型」であって、このややくすんだ赤みのあるものは一見、それらしく思えない。今回のものも荷の作りから明らかに福島県など三陸産なのであり、色合いのためと、「アオリは夏のもの」という思い込みから値段が劇的に安いようなのだ。

 これを6ぱいほど買って『総市 水産部 部長』のミノルちゃんがオマケしてくれて代金750円なり。その場で慌ただしく開く。このときいかにイカをきれいに掃除するかが最大の課題。

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 持ち帰ったらゲソはいきなり湯引きしておでんに放り込む。そして肝心の胴体は塩と酒で味つけ。ビニール袋でひと晩寝かす。これを晴れ上がった風の通るベランダに干す。半日ほども干して、やや乾き加減にして出来上がり。

 後は焼くだけだから我が家の太郎に申しつける。酒をなぜ入れたかは焼いてみるとわかる。塩だけよりも焼き色と風味がいいのだ。

 これを肴にいっぱいと言いたいところだが、酒飲みのボクよりも子供達が焼き上がりを待っている。それもマヨネーズを持って。
 さすがにアオリイカは肉厚だし、身に旨味がたっぷりある。これほどうまい干物はあるまいよ、なんて考えていると目の前の皿が空っぽになる。

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 太郎が「今度は父ちゃん焼いてよ」と命令するので、2はい、3ばいと焼き役に回っていたらすっかりアオリの干物は無くなってしまっていた。残念だな。
 仕方なくおでんの鍋を覗くと、こちらもすっかり空っぽである。家人曰く、「げそからいい出汁が出ていて、おいしかった」そうである。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、アオリイカへ
http://www.zukan-bouz.com/nanntai/tutuika/aoriika.html
八王子市場案内
http://www.zukan-bouz.com/nanntai/tutuika/aoriika.html


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コメント(5)

アオリイカはやわらかいしうまいしで好きですが、さばく時にかならずスミで汚してしまいます。学生時代に魚屋さんにコツを教わったのですが、料理をしなかった数年間で忘れてしまいました。しかし、お父さんは悲しいですね。

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いい写真です。最初の一枚。まさに傑作です。
「あかいか型アオリイカ」の季語は秋なんですね。

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アオリイカ安いですね。これをたぶん「アカアオリイカ」と命名するんでしょうね。川さんとこの子供達もイカの干物は好きなんじゃないですか?
尻高鰤さん、温暖化のためか、11月になってやっと外で干せるようになりました。そろそろからすみも干しの作業になります。

地元の市場行ってみたんですが、小ぶりのアオリイカ、倍ぐらいしました。種類が違うのかもしれませんけど(真っ白でした)。
もちろんボラもケムシカジカもありません。

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川さん、白いアオリイカは相模湾産の「しろいか」タイプだと思います。そうだとしたら安い。またボラとケムシカジカは毎日は入荷しません。
さて今月は東久留米にいけるかな? またそちらの様子もお教え下さい。

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このページは、管理人が2007年11月 5日 10:25に書いたブログ記事です。

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