わけぎを見つけた。日美丸さんにいただいた針いかのゲソと和えた

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 今期初めて分葱(わけぎ)を買った。送ってもらったときは忙しくて、冷凍保存してあった倉橋島日美丸さんからの針いか(コウイカ)のゲソと和えた。
 これが不可解なことに、これから冬の寒い時期になろうかというのに春を感じて、爽やかな気分になれてうれしかった。(この“うれしい”は与謝蕪村の「夏川を こすうれしさよ 手にぞうり」の“うれしさ”と同じだ)
 分葱は秋に苗を植えて、春を待ち、そしてようよう彼岸の頃にとれるもの。当然、八王子綜合卸売協同組合『河村青果』のお姉さんのところで見つけたのは促成野菜だ。今でこそ、「温室育ちか」と興ざめだけど、ほんの数十年前までは「促成栽培」は高級野菜に冠された言葉である。
 もちろん春の分葱ほど香りが強くなく、辛みも薄い。でも旬の針いかのゲソの旨味の中にある「生“臭み”」を、その「青“臭み”」で消し散じてくれる。

 これがとにかく例えようもないほどにうまい。
 慌ただしく、疲れ切っていて、体調不良の日々に、こんな味わいが欲しかったのだ。こんな“うれしさよ”と思わせるもの。

 産卵期は春から初夏のコウイカは寒の時期がいちばんうまい。だから身に甘味がある。そこに春野菜の分葱がきて、京都の白みそと合わせて、酢みそ和えとなる。
 東京都といえども丘陵地の日野市、八王子市は寒いのだ。四国では見たこともなかった霜柱の、毎朝10センチ以上にも伸びるのを見て市場に向かう日々が始まっている。冬来たりなば、春が恋しい。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、コウイカへ
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このページは、管理人が2007年12月17日 06:35に書いたブログ記事です。

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