標準和名のオオズワイガニというのは国内ではとれない。総て輸入物だ。
これなどタラバガニに対してアブラガニが国内ではとれないのと似ている。
オオズワイガニは市場で見ている限り、季節を問わず入荷してくる。例えば夏にも秋にも、そして冬にも。ただしその期間は短く年間を通してみるとズワイガニよりも遙かに少ない入荷量しかないだろう。
ボクの場合、とても国産・日本海のズワイガニに手は出ない。なにしろ1匹が1万円前後というのは雲の上の食べ物ではないか? ということで普段食べるのはロシア産のもの。もしくはメスガニ。
そしてロシア産のズワイガニとロシア産のオオズワイガニが並んでいたら、間違いなくオオズワイガニを選ぶ。
大きいし、値段も安いし、希少価値もある。例えば小振りのズワイガニよりもオオズワイガニの方が絶対にうまいと思う。
そんなロシア産オオズワイガニを久しぶりに見つけて躊躇なく買い求める。
それを蒸し上げて、出来上がったばかりのものを夕飯に食べる。
甘さも、そのミソのうまさも、我々庶民にとって国産のズワイガニと値段ほどの違いはあるのだろうか。
国の無策で諸式の値上がり、また高速運賃の大幅値上げ(これなど極悪非道の行いだ)を控えている時期に、これほど庶民に優しいカニもあるまいに。
さて、これほどお買い得なオオズワイガニであるが、市場ではもっぱら「バルダイ」という名で売られている。これは種名であるラテン語をそのまま使ったもの。素直と言えば素直だけど、結局市場ではズワイガニとしてしか売りようがない。また売り手にはズワイガニとオオズワイガニの違いはわからないだろう。
でも立派な割にお安い「ズワイガニ」を見つけたら、ぜひ買ってみるべきだ。それはオオズワイである可能性が大きいし、食べても満足のいくものである。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、オオズワイガニへ
http://www.zukan-bouz.com/kani/kumoganika/oozuwaigani.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
本日はまたまた慌ただしいのでクイズ 後の記事 »
オオニベ、ほんまにうまいなー