山陰島根の旅05 いざ! 島根へ

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翌12日の松江市は雪だった

 山陰本線の本数の少ないのにはビックリした。時刻表を見て、鳥取駅を目差したときには、猛ダッシュ。
 やっと鳥取ライナーというのに飛び乗ったときには、息が切れて、切れて、座席に座り込んだときには、どっと疲れが全身に広がった。考えてみると、昨日から今日にかけてのバスではほとんど睡眠がとれなかったし、岩美町では、それこそフル回転で動いた。このときまだ午後4時前なのが信じられないほどに、今日一日が長く感じられる。

 鳥取から、倉吉、大山ときて、米子を超えて、安来駅で5分間停車。やっと島根入りだ。
 島根県は妻の母親が育ったところで、なんどか訪れたことがある。
 漁港という点でも浜田、多岐とじっくり水揚げを見ており、いかに島根の水産物が優れているか、また量的にも多いというのを知っている。
 ところが残念なことに水産県島根ということでは一般的な認知度が非常に低いように思えてならない。来る前にやったアンケート、料理人、魚屋に聞いた限りでも、島根の水産物を挙げられる人が少なかった。
 もちろん、仲買や荷受けでは、量が多いし、また浜田市での「どんちっちアジ」などのブランド化されたものもあり、よく知られている。
 でもその次にくる料理人、飲食店主には「島根」の文字が浮かんでこないのだ。ましてや一般人にとって島根というのは小泉八雲や古都松江、出雲大社、世界遺産岩見というのは出てきたとしても、「おいしい島根」すら浮かばない。浮かんだとしたら和菓子と宍道湖七珍となる。
 宍道湖七珍というのがくせ者で、島根の一部である松江市周辺部だけのもので、そんなに量がとれるわけでもない。逆にこれが出雲松江地区の水産物に対する概念を狭めてしまっている。例えば松江市は恵曇や美保関、大社など豊かな港を近場に控えさせている。そこから揚がる日本海の幸はすさまじいばかりに多く、しかも美味極まりない。実際に、松江市内松江魚市場には、それこそ魚好きなら、涎をたらしそうなうま魚が毎日大量に入荷している。それなのに観光地である松江にくる観光客は日本海の幸を食べたいという認識はあるのだろうか? これは大いに疑問。
 せっかく日本海に長くのびた島根という水産県でありながら、一般人が「水産物が豊か」であると感じないのは、非常に惜しい。ましてや、まだまだ料理人や飲食店主などにも島根を知らぬ人が多いのだ。
 これからは「島根に来たらおいしい魚貝類を食べなきゃ」とか「島根の魚だからうまいはずだ」とか県自体の認知度を上げる必要がありそうだ。
 ライバル意識を持てというわけではないが、富山県氷見で「きときとの魚」を食べるよりも、島根に来て、うまい魚を食べて「だんだん」と観光客に言ってもらうべきだ。

 松江駅前のホテルにたどりついたとき、なんと小雪がちらつき始めた。
 岩美町の漁師さんが「明日から大荒れだよ」と言ったのが現実のものとなりそうだ。

 ホテルの部屋で11日のメモを清書する。そのノートを整理し終わらない内に眠くなる。
 時計は11時半を超えたばかりだが、明日は早朝から松江魚市場へ向かう。
 やっと、慌ただしい旅の第1日目が終わる。

島根県庁
http://www.pref.shimane.lg.jp/
島根県水産課
http://www.pref.shimane.lg.jp/industry/suisan/
JFしまね
http://www.jf-shimane.or.jp/


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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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このページは、管理人が2008年3月 3日 11:54に書いたブログ記事です。

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