3月の隠岐の旅では、美しい景色、また島の歴史などに感動すること多々であった。
さすがに二上皇の流された、悲劇の島でもあるし、イカ寄浜など伝説や昔話も豊富であるようだ。
さて、その雄大な景色、歴史、様々な食材に感動した旅で、もっとも驚嘆したことはなにか? というと隠岐西ノ島の“踊る岩ガキ売り”との出会いである。
ボクは、この“踊る岩ガキ売り”という意表を突く存在に、まるで「ネッシーの存在を確認する」以上の興奮を思えてもいる。
西ノ島の“踊る岩ガキ売り”は二人組である。片やイワガキ養殖を営んでいる朝日日本海さん、片や西ノ島の広報・振興を担っている、若だんな。一見、ただのオヤジコンビであるが、イワガキを持たせると凄い。
両手に持ったイワガキを交互に持ち上げながら、わけのわからん歌を歌って、踊って踊りまくる。「もうやめて」といってもなかなか止めないのが難点だが、ついつい一緒に踊ってしまいたくなる魅力がある。
西ノ島にも芸能や民謡はあるだろうけど、過去にこれほどの至芸はあっただろうか? このコンビの歌と踊りを見るだけで「西ノ島」に渡ってよかったー、と感動できるだろう。
ちょっとここで断って置くが、この西ノ島の養殖イワガキは絶品である。このうまいイワガキを買って、楽しい踊りと唄がついてくるなんて、この世で最高の贅沢だともいえそうだ。
実は、この“踊る岩ガキ売り”の芸をもう一度見たさに、6月にでも再度隠岐に渡ろうかと思い悩む日々が続いている。
ここで結論めいたことを書くのははばかれるのだが、あえて書く。世界中の人が隠岐でイワガキを買い求め、そしてこのおバカなコンビの歌と踊りを見て頂きたいと思う。そうすると、どうなるかと言うと、きっとバカバカしすぎて世界中から戦争が無くなり、憎しみも悲しみも消え去ってしまうに違いない。
世界平和が、隠岐西ノ島の“踊る岩ガキ売り”にかかっている。このコンビを見ても、けっしておバカなオヤジ二人組だとは思わないで欲しい。
島根県隠岐西ノ島町
http://www.town.nishinoshima.shimane.jp/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
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疲れているときは「豚牡蠣鍋」
隠岐のイワガキはこれからさらに玉太りをしていき6月一杯出荷が続きます。今年から、ノロウイルス対策で、浄化蓄養後の検査後に出荷されますので、あの苦しい思いをしなくても済むのではと信じています。まあ、隠岐島周辺の水質は清浄ですので、ノロウイルス自体の確認も希有なところですから、皆さんも安心して食べて下さい。
朝日日本海さん、若だんなの名コンビを“踊る岩ガキ売り”というのは少し大げさですが、威勢良く、楽しく販売するのが本当に上手な2人です。