八王子魚市場『源七』の閉店は痛手だ。多摩地区はかつては山間部というか、海から遠く、水産物の文化を持たない。そこに千葉県)船橋を本拠地とする店があるだけで、どんなに八王子魚市場全体の価値を高めていたか計り知れない。市場というのは“食べ物”を売るだけではなく、食文化を与えて暮れる場所なのだ。
どうして『源七』が閉店することになったかというと、市場の半分がパチンコ屋に成り下がってしまうからだ。例えば、東京都のカジノ建設を反対する愚かな人たちがいる。なぜ、この人達が愚かかというと、カジノは入場させるに制限を儲けることが可能だ。前科とか、自己破産とか、謝金の多い人とか、ある一定の制限で正しい博打場(へんな表現だが)たりうる。
対するにパチンコ屋というのは悪質である。入場にまったく制限がなく、郊外にでも繁華街にだってニョキニョキ建ってしまう。博打を根絶することは難しいし、動物としての人間の本能から、なくしてはならないものだろう。でもパチンコ屋の多さには辟易する。しかも市場を狭めて、こんなものを作るなんて、ほんまにパチンコ屋憎むべし!
さて、閑話休題。
残念無念に思っていたら、ひとつだけ救いがあった。それは、あんちゃんが八王子魚市場に居残ってくれたことだ。
季節季節のアカガイのこと、こはだ・なかずみ(共にコノシロ)のこと。これを聞ける相手がいてくれるうれしさは掛け買いのないもの。あんちゃんの仕込んだ「こはだ」が買えるのもうれしいねー。
さて、明日もあんちゃんと立ち話しに、市場に行くのだ。
八王子の市場に関しては
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