このところ、小イワシ(マイワシ)の入荷が最盛期となっている。
たかがイワシと侮るなかれ、刺身にして並べると航空便のマダイが恥ずかしそうに縮こまる。
晩酌のアテに五、六本選んでいたら少ないながらカタクチイワシが混ざっている。
「ミノルちゃん、これどこのイワシ」
「三崎だろ(神奈川県三浦半島三崎)」
八王子総合卸売センター総市のミノルちゃんにもう一枚袋をもらって、カタクチイワシを集める。
我ながら、ちょっとせこいな、と思いながらひとつかみほど。
一匹だけウルメイワシも混ざっていたのだけど、掌でキラキラして三浦半島での水揚げ光景を感じさせてくれる。
ミノルちゃんにマイワシ分の200円を支払い帰ってくる。
まさかカタクチイワシの天ぷらの方がうまいなんて、夢にも思わないで。
頭を取り、ワタをとって強塩水で洗う。
これに小麦粉をまぶし、薄衣をつけて高温で揚げるだけなんだから、これほど簡単な料理もありませんな。
揚げたてを食らうのだけど、まことに香ばしく、カスンと潰すと、濃厚な青魚の旨味がトンと浮き上がる。
一瞬のことなのだけど、これがいい。
ほんの小皿に盛るほどなのが恨めしい。
このような小体なものって、「肴」という文字よりも、やはり「アテ」だ。
「アテ」というのは大阪弁で、軽いおつまみといった意味合い。
こういったものが酒飲みオヤジにはまことにうれしい。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、カタクチイワシへ
http://www.zukan-bouz.com/nisin/katakuti.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/
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秋の深夜の芝海老甘辛煮
ご無沙汰しております.
むちゃくちゃ旨そうですねー.
カタクチイワシとウルメイワシは,
オイルサーディン作るのに
はまったことがありましたが,
天ぷらの方が旨そう.
今度買ってきます.
おふるさん、久しぶりですね。
東京の市場ではあまりいいカタクチイワシが手に入りませんけど、神奈川なら大丈夫でしょう。
そろそろ三浦半島にも行きたいんですけどね。