カレイ類の干物はまことにうまい。
ただしなんだか高級な感じがする。
でも、その高級な、というのはヤナギムシガレイ(笹がれい)なんかを思い浮かべるからだろう。
例えば、今回のソウハチガレイには、むしろ庶民的な感じを受ける。
さて島根県はカレイの干物で有名である。
築地場内で見事なカレイの干物を見つけると、これがほとんど島根産なのである。
島根県で作られるカレイの干物、その原材料は多様だ。
思いつくままあげると、ヤナギムシガレイを筆頭に、ムシガレイ、マガレイ、ヒレグロ、そして「エテガレイ(ソウハチガレイ)」。
酒飲みのボクが、いちばん好きなのが「エテガレイ」なのだけど、それには理由がある。
それは独特の脂からくる風味と渋みがあって、これが好きな向きにはたまらない。
決して万人向きの味ではないのだけど、好きとなったら、とことん好きになってしまう。
まるで麻薬に中毒したかのごとくだ。
春とはいえ彼岸前の日本橋界隈。
吹きすさぶ風が強い。
なんとなく立ち寄った、「日本橋 しまね館」でついつい買ってしまったのが『岡富商店』の「エテガレイ」。
一仕事終えて、帰宅したら午後10時を回ってしまっている。
寝酒に2合ほどの酒、その肴に「エテガレイ」を焼く。
この焼きたてが堪らなくうまい。
淡麗な酒で流しながら、微かに渋みを感じなら、それ以上に旨味の強い「エテガレイ」の白身をむしる。
お父さん一人っきりの酒の友には、山陰島根の「エテガレイ」の干物がまさに打ってつけなのである。
岡富商店
http://www.ohdacci.com/kigyou/okatomi/index.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ソウハチガレイへ
http://www.zukan-bouz.com/karei/karei02/souhatigarei.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/
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http://www.zukan-bouz.com/
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旧きにならってイセエビのフライ