チップ(ヒメマス)の刺身ってうまいんだな

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 北海道札幌中央市場で目についたもの、スケ(マスノスケ。キングサーモンのこと)、時鮭(サケ)、八角(トクビレ)、バラメヌケに真ゾイ(タヌキメバル)、数え上げら切りがない。でもひときわ、ボクの琴線に触れたものがあって、それが「チップ」なのである。
 ボクがスケ(マスノスケ)の大きさに感動していると、『丸水(荷受け。札幌中央水産)』の方が
「チップ見ました。そろそろ終わりなんですけど、入荷してきているはずです」
 親切にも声をかけてくれた。
 慌てて、彼の指差す方に走って行くと、銀色に輝くヒメマスがたくさん並んでいる。思わずうっとりするほど美しい。
 夢中になってシャッターを押していると、
「どう、きれいでしょ。今じゃ高級品だね。めったに食べられないよーー」
 こちらは『曲〆(荷受け。高橋水産)』の競り人。
 これがキロあたり3千円から4千円。300グラムほどのもので千円以上にもなる。
 どうしても欲しくなって『丸水』の方に仲卸を紹介していただき、1本手に入れる。
 これを宅急便で送ると、すごいことに翌日夕方には我が家に届く。
 北海道から空路帰り着いて、取る物も取り敢えず、ヒメマスの刺身を食べてみる。
 仲買の方たちは「ヒメマスだけは今日中じゃないとだめだよ」と言ってわりには鮮度もよく、とろっとした中に旨味の凝縮されている。刺身の色合いが紅というのも美しい。

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 そして翌日には塩焼きに、これがまさに美味の極地。これほど端正な真正面きったうまさって、なかなかないんじゃいだろうか。
 ついつい酒を飲むのも忘れて、ヒメマスの味わいにただただ酔うのであった。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ヒメマスへ
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このページは、管理人が2009年7月13日 17:44に書いたブログ記事です。

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