三平汁は北海道を代表する郷土料理だ。
その昔、魚を保存のために塩漬けにした、そこから染みでてきた汁で野菜などを具に汁にしたものだった。
塩漬けの魚からしみ出してくるのは魚醤(ぎょしょう)なわけで、東南アジアのナンプラー、秋田の塩汁(しょっつる)なんかと同じもので作った汁だったわけだ。
これがニシンの糠漬け(すしにしん)を使うようになり、現在では塩ニシンや塩鮭類など塩蔵、塩干しにしたものを、だし兼用具材として利用するようになった。
「三平」とはいかなる意味なのか?
ニシンで栄えた松前地方にはじまり、藩のまかない方、斎藤三平が考案したから。
おいしいので三杯もお代わりした、三杯汁が語源。
などなど諸説ある。
使う魚によって名前が変わって、ニシン三平、サケ三平などとなるらしい。
今回のものは塩カラフトマスを使ったので、鱒三平となる。
用意するものは季節の野菜、昆布(長昆布でいい)、少量の酒、塩鱒(塩鮭でもいい)。
作り方は簡単しごくで、水から材料をアクを救いながらことこと煮だすだけ。
この汁が夏向きで非常にうまい。
嫌みがなくさっぱりした塩味で、野菜の甘みがこのましく浮き立ってくる。
三平汁の語源が「三杯おかわりする汁」というのもうなずける。
それにだしがいらないので、手間入らずで朝寝坊したときなんか、まことに便利だ。
さて、本日も三平汁。
ようするに朝寝坊してしまったわけだ。
三平汁の作り方
材料/野菜あるものならなんでもいい。本日はドジョウインゲン、タマネギ、ニンジン、大根。塩鱒(カラフトマス)の切り身、ナガコンブ、酒少々。
1 ナガコンブと塩鱒を鍋に入れ、水を入れて弱火で旨味を煮だす。
2 アクをすくい取りながら、旨味が出てきたら酒を入れ、ほんの少し間をあけて、野菜を適宜に切り放り込む。
3 野菜が煮えたら出来上がり。
塩鮭でも簡単にできる。
ぶわたら(マダラの塩蔵品)も使えるな。
野菜たっぷりで作りたい。
薬味にはコショウが合うのだ。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、カラフトマスへ
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