スズメダイはお仙さんを殺したか?

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スズメダイを「お仙(おせん)」もしくは「お仙殺し(おせんごろし)」と呼ぶ地域がある。
今回撮影用に分けていただいた妻鹿漁港でも「おせん」だったのだ。
なぜお仙さんは死んだのか?
だいたいお仙はいつ頃の人で、どこに住んでいたのか?
生業は、結婚していたのか?
子供はいたのか?

こんなことを考えながら撮影をし、あぶってかもを作る。
背ごしにもする。
今回のスズメダイはやせている。
どうやら産卵後らしくて旬ではない模様だ。

suzumedai090.jpg

背ごしにしても脂がない。
まあ薄く切り、氷で締めて皿に盛る。
韓国酢みそ(コチュジャンと酢)で食べると、なかなかいける。
脂がないけれど、ちゃんと旨味があり、脊椎骨はこりとして、噛み切れないけど、この食感も悪くはないのだ。

suzumedai091.jpg

翌日にはできあがった「あぶってかも」を焼いて食べる。
これも決してまずくはない。
ただ初夏のようにジュウジューと脂が滴り落ちることもなく、非常にさっぱりしている。
さて、やせていたせいか、やたらに骨が気にかかる。
そしてついに鋭い痛みが舌に走る。
思ったよりも太くて先の鋭い骨が、舌に刺さっている。

確かにこれだけ硬い骨なら、お仙さんの喉に刺さって、死に至らしめてもおかしくはないな。
舌に一度刺さってもひるむことなく、あぶってかもを食べ尽くしてしまった。
そしてお仙殺しの意味を深く理解できたのだ。

背ごし作り方
1 鱗を取り去り、頭を落し、ワタを抜き、鰭を切り取り、軽く水洗い。
2 頭の方から横方向に薄くスライスしていく。
3 これを氷水に冷やして、水気を切る。
4 コチュジャンに酢を合わせる。好みでごま油を加える。

あぶってかもの作り方
1 鱗を取り、ワタを抜く。鱗もワタもそのままでもいい。
2 振り塩をする。(好みで)
3 半日以上寝かせる。
4 乾かしても、そのままでもよく。焼いて食べる。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、スズメダイへ
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このページは、管理人が2009年9月23日 09:52に書いたブログ記事です。

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