「いもぼう」を作る

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京都に行ったら必ず買ってくるもの。
それがもどした「棒だら」なのである。
大きなマダラを開いて素干し(塩をしないで干した)にしたもの。
もともとの産地は小樽などであるが、近年は釧路、根室で作られている。

水につけて戻して煮物にする。
これが手間と時間のかかるもので、過去に何度も失敗しては地団駄を踏んでいる。
しかも、その失敗というのが「棒だらをもどす」という初手の段階なのだから横綱に挑む序二段のような気分で、「棒だら」にトラウマを感じること甚だしい。
そこで錦(近年はここでは買わない)などでもどしたものを買ってしまうことにして、なんとかそれらしいものが作れるようになった。

さて、「棒だら」だけでは「いもぼう」とはならない。
当たり前だ!
肝心なのが芋なのである。
こればっかりは京都市の伝統野菜、海老芋なくしてはできない。
海老芋の特徴が長時間煮込んでも煮崩れしない。
そのくせきめ細やかで繊維をほとんど感じないところ。

海老いもと「棒だら」を用意。
朝方から作り始めて、夕食前にできあがった。
この野暮ったい煮物がうまいのである。

棒だらはホロホロと柔らかく、そしてマダラの旨みがちゃんと残っている。
干した分、旨みが濃いのだろう、煮汁にだしとなってエキスを放出しても、生よりもうまいのである。
そこに海老芋がくるのだけど、ホクっとしているだけで幸せな気分になる。
うまいなー、優れた里芋は。
これには酒もご飯も不要で、「いもぼう」で腹一杯になってもいいな、というものなのである。

作り方
1 もどした「棒だら(漬けだら)」は米のとぎ汁で2時間ゆでる。ゆであがったら水で数分さらす。よく水気を切っておく。
  米のとぎ汁でゆでるのは、自己流かと思ったら京都大京魚類の瀬川さんも同様だという。これは乾物料理(和食)の基本のき、なのだろう。
2 海老いもは水に落として、塩をまぶしてぬめりを取り、六分通り日を通しておく。これもゆでたら水に落とし、水分をよく切る。
3 大量の鰹節だしを用意。煮る素材の5倍くらいあってもいい。だしは多いほど失敗しない。
4 鰹節だしで棒だらをことことと2〜3時間ほど煮る。だしが少なくなったら足そう。
5 少量の砂糖、酒を加えて1時間前後煮る。
6 海老芋を加え、醤油、みりんを加えて約1時間煮てできあがり。
  鍋止めして半日以上寝かせた方がうまくなる。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マダラへ
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このページは、管理人が2009年11月20日 09:57に書いたブログ記事です。

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