どうやら大阪が好きらしい。
大阪に住みたいなとも思う。
従兄弟がいて、その柔らかい話しぶりに往年の曽我廼家明蝶を感じて、また大阪のよさを思う。
だから故郷徳島に帰るについては帰途必ず大阪泊を付け加える。
本の一昨年のこと。
まだ古いままの木津市場の片隅で、もうもうとウナギを焼く煙があがっていた。
店の前には「まむし」の文字。
この文字を見ると織田作を思い浮かべる、これは当たり前だろう。
さて、この大阪のウナギは蒸しの行程をいれない。
頭がついたまま、丸一本を長いまま焼いてあるのも特徴だ。
地焼きなんていうが、焼きっぱなしで、やや硬い。
ボクは東京風の柔らかすぎるウナギが心底好きにはなれないので、千日前の『いずもや』にでも入ろうか? なんていつも考えているのである。
そして消極的に、お持ち帰りのウナギの蒲焼きを買ってきた。
残念ながらきれいになりすぎた木津の市場、そして新装なった『川上』の店先で。
持ち帰って、軽く焙りなおした地焼きのウナギがうまい。
やっぱりウナギらしい硬さが、さっぱりとした味わいを生み出してくれている。
ベトっとまるでパテを食べているような東京風よりも好きだな、やっぱり。
そう言えば、大阪京都のウナギを売る店には必ず八幡巻きも売っている。
今回はこいつも買ってみた。
このゴボウのこりこりとした味わいも、またよろしいものである。
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