多くの本に「カワハギの旬は夏だ」と書かれている。
これがわからないのだ。
5月くらいから腹に真子を抱き、6月になると真子で腹がふくれ、そしてぼちぼち産卵盛期を迎える。
産卵期にうまいさかなと、不安定でまずい魚というのがあるが、夏のカワハギはそんなにうまくはない。
だいたい真子に旨みがないのだ。
カワハギは肝が主役で真子は脇役以下だ。
だから夏のカワハギはうまくないといいたい。
付け加えるとまずくもない。
これが産卵を終えるとググーンとまずくなって、食えたものではなくなる。
真子が大きい分、産卵後の腹減り加減がすさまじく、荒食いをして秋に太り。
深場に移動するために肝に旨みをため込むわけだから。この秋から冬が旬となる。
さて6月のカワハギだけど、身にもそんなに旨みがあるわけではない。
今回のは雌で大きな卵巣を抱えていたためだろう。
身に張りがなく、旨みが少なく、肝も大きくない。
じゃあ、まずかったのか?
というと夏のカワハギもそれなりにうまいものであった。
結局秋から冬のカワハギと比べなければいいのだ。
うっとうしい、梅雨時だからさっぱりした白身が涼感を呼ぶ。
これでいいのだ。
さて、今回、刺身が平凡であったので、皮目をあぶって焼き切りにした。
これはなかなかよろしいなー。
生醤油でもいいし、塩スダチというのもいい。
柚胡椒なんかもあるとよろしい。
材料
カワハギ1尾、肝、スダチ、妻にミョウガと青じそ適宜
作り方
1 三枚に下ろしたカワハギは皮目を焼き、氷水にとる。
2 水分をよく拭き取り、ガラス鉢などに盛り込む。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、カワハギへ
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