ナマズ食うなら小林屋 お仕舞い

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鯉のあらいと鯉こくがやってきた。
と思ったら雷電神社にお参りしたらしき方達が、神社方向の入り口から入ってきた。
小林屋は参道と、雷電神社に向かってと2つの入り口がある。
あまり広い店とはいいがたいのだが、決して窮屈に感じないのはこのせいだ。
ちょうどそのとき、こちらはヤブ蚊との格闘中で、なんだかヘンテコリンに見えたんだろうね。
ご婦人達に受けに受けた。

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栃木県の方達で、ヘリコプターに乗ってきたのだ、という。
板倉町はこの時期、コスモス祭をやっている。
水郷とコスモスとヘリコプター、雷電神社にナマズ料理、とても暖かみを感じる栃木弁、なんていい取り合わせだろう。
さて、この栃木県人との出会いが、長年追い求めていた課題を解決してくれそうだ。
こんなことがあるから旅はやめられないのだ。

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さて、小林屋の鯉こくには豆腐が入っている。
濃いめのみそ汁にコイと豆腐があって、粉山椒がふっている。
このややひなびた鯉こくがうまいのだ。
ビールの後に冷や酒をお願いしていて、鯉のみそ汁が酒の肴としてこれほどよいのだ、とは知らなかった。
ここでふと考えたのだけれど、鯉こくのような料理は、古くさいやりかたで、無造作に作った方がうまいようだ。
こんど鯉こくを作るときには、このように作りたいものだと思い至った。

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そして洗いも素朴でうまい。
キリリとしまったコイの切り身に臭みはなく、シコシコと心地よい。
お隣に陣取っている栃木市から来たという団体さんがいかにも楽しそう。
あんまり楽しそうなので、ナマズの天ぷらを食べているところを撮影させてもらった。
このような、ぼんやり無為な時間もまたよいのである。
今度の板倉町来訪は12月初旬だ。
当然、小林屋に寄らないなんて考えられなくなってきた。

さて、板倉町は車などで通りすぎても、なんの印象も残しそうにない。
しかも最寄りの駅の名前に町名が入っているのはいいとして、私立大学の名がわざわざ付け足してある。
そして町の中心地から非常に遠い。
ようするに陸の孤島のようなところ。
オマケに商店街もなく、めぼしい名物もない。
ここまで来ると見事なくらいの田舎であるが、どっこい大きな財産があるではないか、豊かな淡水域という財産が。
これこそ他の町が望んでも、望みようのない地域力というか、地域資源。
これなどは有名企業がひとつ来るよりも長く利用できる資源財産、そして力だろうな。
しかも雷電神社という古式ゆかしい、しかも美しい社がある。
その境内にはうまい淡水魚を食わせる店があて、旅の〆として文句のつけようがない。

板倉町にきて美しい水辺を散策。
季節季節の情景を楽しみ、雷電神社で美しい彫刻を愛でる。
当たり前だけど「地震雷避け」を祈願。
最後に名物のナマズ料理を鱈腹食らうというだけで、楽しい一日が送れようというもの。
このちょっと田舎くさいけど、どこか懐かしい板倉町って、一日観光の穴場だと思う。

小林屋 群馬県邑楽郡板倉町大字板倉2335

参考にさせていただきました グッドグンマ

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、コイへ


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このページは、管理人が2010年10月24日 20:31に書いたブログ記事です。

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