初日はとにかく無闇に歩いた。
公設市場を出て、牧志周辺を一巡り。
細い通路を当てもなく歩いてたら、ひさしだけの小さな食堂があり、その品書きに「ミーバイ汁」というのを見つけた。
食べたばかりで、ぜんぜん胃袋に隙間が見つけられないまま、無意識に「ミーバイ汁ください」と腰掛けてしまっていた。
細い路地をひっきりなしに人が通る。
通路沿いの観光客らしい人の視線が、「ミーバイ汁」が出来上がるのを待つボクに突き刺さる。
「ここはおいしいのかしら?」、「とてもそうは思えないわ」なんて目と目で話しているのが聞こえてくるようだ。
店は通路に面して、四人がけのテーブルが2つ、小さなカウンターがひとつ。
カウンターでは若い女性が食事中。
テーブルのボクの正面で「鹿児島からやってきた」、と聞きもしないのに話しかけてきたオヤジさんが沖縄そばを食べている。
一息ついて厨房に目を移すと、厨房の中の女将さんは、かなり大きめの丼に、「ミーバイ汁」をぼさっと入れて、また丼を手に取り、炊飯ジャーのふたを開けている。
「ああああ、汁だけでいいんです。ご飯はいりません」
なかなかこの「品書きには料理名、そしてそれにはご飯と副菜が必ずついてくる」という沖縄食堂システムになれない、のであった。
遠目にも大きいなと思った丼は、目の前に来るともっと大きい。
そのデカイ丼の中身は魚のみそ汁であった。
どうやら沖縄では、単に「汁」というと「みそ味」のことであるようだ。
たっぷりのみそ汁に豆腐がゴロゴロ。
薬味はニラ。
豆腐のなかからミーバイを引っ張り出すと、種まではたどり着けないが、どうやらマハタ属(ハタ科)であるらしいと思われる魚の頭部が出てきた。
厨房の女将さんが冷凍庫から出すのを見ているので、輸入もののハタかもしれない。
ひとすすりすると、ほどよいみその加減で、ミーバイのだしがきいている。
うまい!
ちりれんげで豆腐をすくい、汁を飲み、汁の中でよくしまったミーバイの身を箸で崩しては食らう。
「満腹ではなければなー」なんて思っていたら、小皿に大盛りになった「すんしーいりちー(シナチクと昆布、豚の腸の炒め煮)」がやってきた。
このひと皿に、腹の虫が根を上げる。
明らかに食い過ぎて、また歩き出す。
一度国際通りに出て、タクシーをひろって、那覇市のもうひとつの市場のある栄町に行く。
栄町市場はいたって普通の市街地にある、小さな市場であった。
シャッターが目立つ、あまり人がいない。
夕食の買い出しにはまだ早く、きっといちばん人出のない時間なのだろう、けどやはり寂しい。
ここにも天ぷらを売る店がある。
沖縄ならではの味のついた厚い衣がついた天ぷら。
これがなんともうまそうであるが、腹に余裕がない。
栄町市場を見て、もう一度、今度は農連市場周辺を歩く。
そしていつしか午後5時を過ぎ、かれこれ6時間近く、歩いて、食べて、そして見て。
疲れがどっと肩にのしかかってくる。
とぼとぼとホテルにたどり着き、浴びたシャワーの気持ちがよいこと、名状しがたいのであった。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
公設市場を出て、牧志周辺を一巡り。
細い通路を当てもなく歩いてたら、ひさしだけの小さな食堂があり、その品書きに「ミーバイ汁」というのを見つけた。
食べたばかりで、ぜんぜん胃袋に隙間が見つけられないまま、無意識に「ミーバイ汁ください」と腰掛けてしまっていた。
細い路地をひっきりなしに人が通る。
通路沿いの観光客らしい人の視線が、「ミーバイ汁」が出来上がるのを待つボクに突き刺さる。
「ここはおいしいのかしら?」、「とてもそうは思えないわ」なんて目と目で話しているのが聞こえてくるようだ。
店は通路に面して、四人がけのテーブルが2つ、小さなカウンターがひとつ。
カウンターでは若い女性が食事中。
テーブルのボクの正面で「鹿児島からやってきた」、と聞きもしないのに話しかけてきたオヤジさんが沖縄そばを食べている。
一息ついて厨房に目を移すと、厨房の中の女将さんは、かなり大きめの丼に、「ミーバイ汁」をぼさっと入れて、また丼を手に取り、炊飯ジャーのふたを開けている。
「ああああ、汁だけでいいんです。ご飯はいりません」
なかなかこの「品書きには料理名、そしてそれにはご飯と副菜が必ずついてくる」という沖縄食堂システムになれない、のであった。
遠目にも大きいなと思った丼は、目の前に来るともっと大きい。
そのデカイ丼の中身は魚のみそ汁であった。
どうやら沖縄では、単に「汁」というと「みそ味」のことであるようだ。
たっぷりのみそ汁に豆腐がゴロゴロ。
薬味はニラ。
豆腐のなかからミーバイを引っ張り出すと、種まではたどり着けないが、どうやらマハタ属(ハタ科)であるらしいと思われる魚の頭部が出てきた。
厨房の女将さんが冷凍庫から出すのを見ているので、輸入もののハタかもしれない。
ひとすすりすると、ほどよいみその加減で、ミーバイのだしがきいている。
うまい!
ちりれんげで豆腐をすくい、汁を飲み、汁の中でよくしまったミーバイの身を箸で崩しては食らう。
「満腹ではなければなー」なんて思っていたら、小皿に大盛りになった「すんしーいりちー(シナチクと昆布、豚の腸の炒め煮)」がやってきた。
このひと皿に、腹の虫が根を上げる。
明らかに食い過ぎて、また歩き出す。
一度国際通りに出て、タクシーをひろって、那覇市のもうひとつの市場のある栄町に行く。
栄町市場はいたって普通の市街地にある、小さな市場であった。
シャッターが目立つ、あまり人がいない。
夕食の買い出しにはまだ早く、きっといちばん人出のない時間なのだろう、けどやはり寂しい。
ここにも天ぷらを売る店がある。
沖縄ならではの味のついた厚い衣がついた天ぷら。
これがなんともうまそうであるが、腹に余裕がない。
栄町市場を見て、もう一度、今度は農連市場周辺を歩く。
そしていつしか午後5時を過ぎ、かれこれ6時間近く、歩いて、食べて、そして見て。
疲れがどっと肩にのしかかってくる。
とぼとぼとホテルにたどり着き、浴びたシャワーの気持ちがよいこと、名状しがたいのであった。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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